日焼け止めの効果&使い方を紹介!
カルシウムの吸収を助け、骨の健康に欠かせない栄養素であるビタミンD。このビタミンDの1日に必要な摂取量15マイクログラムのうち食品から取れるのは5.5マイクログラム程度、残りの10マイクログラムのビタミンDは太陽光を浴びることによって体内で生成する必要があります。
また朝に太陽光を浴び目に光を取り込むことによって、メラトニンの分泌を規則正しいものに整え体内時計を調節しているので、適度に太陽光を浴びるという行為は人間にとって重要なことなのです。
しかし、そんな人間にとって必要な太陽光を浴びるという行為も1974年のオゾン層破壊の可能性が伝えられて以来、紫外線の害が広く叫ばれるようになりました。実際、気象庁の観測結果によるとここ25年間で紫外線量は12%の増加が確認されており、私達の健康にも様々な悪影響があります。
そこで紫外線を避けるために日焼け止めを塗る人が急増していて、10年ほど前に比べると日焼け止めの出荷量は2倍にもなっているそう。これからの季節、日焼け止めは欠かせない存在です。
そんな日焼け止めも正しい効果や使い方を知っていなければ、せっかく塗っても結局日焼けしてしまったということになりかねません。今回の記事では日焼け止めの持続時間・正しい使い方、SPFとPAの違いをご説明するとともに、おすすめの日焼け止めもご紹介していきます。
日焼け止めの効果
まず基本的な情報として日焼け止めの効果についてお話します。日焼け止めとは目に見える日焼けを防ぐのはもちろん、肌内部にダメージを与え数年後にシミになること・肌のハリを支える組織までも破壊してタルミやシワの原因さえも予防してくれる効果があるのです。
また最近の日焼け止めの効果として主流となっているのは紫外線カットだけでなく肌のトーンをアップしてくれるタイプですが、他にも下地・コントロールカラーなど多くの効果があります。
こちらの項では様々な日焼け止め効果のうち、「効果が持続する時間」「SPFとPAの違いと効果」について詳しく解説していきます。
効果が持続する時間
日焼け止めの効果が持続する時間とは、どのくらいなのでしょうか。どの日焼け止めを使用したとても一般的には2~3時間と言われています。また、日焼け止めが肌に馴染むのにかかる時間は15分程。
しかし、日焼け止めの使い方や選び方によって持続時間は多少変わってきますし、日焼けのタイプには個人差もあるのです。春から夏にかけて30~45分紫外線を浴びた後の皮膚反応に基づき、赤くなりやすいタイプと黒くなりやすいタイプの6つに分類した表があります。
タイプ1はダメージリスクが高くタイプ6が低いということになるのですが、日本人はタイプ2と3が多いようです。メラニン生成が活発で紫外線による色素沈着が起こりやすく、シミもできやすいタイプ。同じ日本人でもタイプが違うので、自分のタイプを知った上で日焼け止めを選ぶのがおすすめです。
SPFとPAの違いと効果
日焼け止めを手に取るとSPFやPAという表示がありますが、どのような意味や効果があるのかご存知でしょうか。SPFとPAとは日焼け止めの紫外線防止効果を示す指標となる表示です。
SPF・PAそれぞれの違いを正しく理解することで、使いたい場面や自分のタイプにあった日焼け止めを選ぶことができるようになるのです。そこで、こちらではSPFとPAについて更に詳しくお伝えしていきます。
SPF
Sun Protection Factorの略語であるSPFとは、紫外線B波からどの位肌を守ってくれるのかを示す効果指数のことです。短い時間で肌に赤みを起こし黒化させやすくなる紫外線B波ですが、この紫外線B波による炎症を、何も塗らない状態に比べどれくらいの時間を防ぐ事ができるかを表しています。
SPFは1~50の数値で示されており、数値が大きければ大きいほど紫外線B波を防ぐ効果が高いということになります。SPF50や30という数値は日焼け止め効果の強さを表しているわけではなく、効果の持続時間を表しているのです。
PA
PAとはProtection Grade of UV-Aの略語で、長時間かけて肌の弾力を奪い一時的な黒化を起こす紫外線A波を防ぐ効果を表す目安となります。「+マーク」4段階で示され「+マーク」が増えるほど、紫外線A波に対する防御効果が高いことになります。
SPFもPAも数値や「+マーク」が多ければ日焼け止めの効果が高いのは確かですが、だからといって単に「SPF50、PA++++」の日焼け止めを選べば良いという訳ではありません。SPF値が高く、PAの「+マーク」が多く日焼け止め効果が高いということは、それだけ肌への負担も大きくなるからです。
毛穴を塞いでしまったり乾燥や肌荒れなどトラブルの元にもなりかねませんので、使うシーン・自分の肌タイプを考えながら日焼け止めを選び、正しい使い方をすることがおすすめとなります。
日焼け止めの効果的な使い方
シーンに合わせたSPF・PAのものを選び自分のタイプにも合った日焼け止めを使用しても、しっかりと日焼けしてしまった・ムラ焼けしたしまったという場合もあるかもしれません。そんな時は日焼け止めの効果的な使い方が出来ていなかったからかもしれません。
日焼け止めの効果を理解できても、効果的な使い方が分かっていないと残念な結果となってしまうのです。そこで、こちらでは日焼け止めの効果的な使い方として「顔・首への塗り方」「腕・脚への塗り方」「ムラなく塗ることが大事」という点に注目しておすすめの使い方をご説明していきます。
顔・首への塗り方
まず顔・首への塗り方ですが、日焼け止めの容器をよく振り1円玉硬貨くらいの大きさを手に取ります。額・両頬・鼻・顎に置き、隅々まで丁寧に伸ばし馴染ませていきます。顔に馴染ませる際には指全体を使って、大きく手を動かしながら馴染ませるのがおすすめの塗り方となります。
その後、もう一度1円玉硬貨大を同じように重ね付けします。顔の中で気を付けたいポイントは一番シミになりやすい両頬のあたりで、メイクをする前に念入りに日焼け止めを塗るのがおすすめ。
首に日焼け止めを塗る際は、10円玉硬貨くらいの大きさを手に取って数か所に置きます。軽く広げて馴染ませたうえで、下から上に向けて伸ばしていくのがおすすめの塗り方です。首から胸元にかけても焼けしやすい部分なので、丁寧に日焼け止めを塗っていきましょう。
腕・脚への塗り方
腕・脚への日焼け止めの塗り方は手に取るのも良いですが、直接容器から線状に肌へたっぷりと乗せるのがおすすめ。手のひら全体を使って肌へフィットさせ、大きく円を描くように広げていきます。この時に強くこすらないよう優しくムラなく馴染ませるのがおすすめポイント。
特に肩から腕にかけては日焼けしやすい部位なので、塗りムラが出来ないように丁寧に塗るのが大切です。日焼け止めに薄い層が出来てしまうと焼けてしまうので、少量ずつ足していくのではなく肌に線状に乗せる時にまんべんなくたっぷりと広げていくのが、おすすめの塗り方となります。
ムラなく塗ることが大事
顔・首や腕・脚など各部分への塗り方でもご説明したように、日焼け止めを塗る際にはムラなく塗るということが重要なポイントとなってきます。海に遊びに行った時などは、自分では塗りにくい部分は友達に日焼け止めを塗ってもらうのもおすすめ。お子さんにはお母さんがムラなく塗ってあげましょう。
塗り残しもチェック
ムラなく塗ると共に注意したい点が、日焼け止めの塗り残しがないように注意するという点です。まず顔回りで塗り残しがちな部分といえば、耳・眉間・瞼・髪の生え際・小鼻の脇・フェイスライン・首の後ろなど、意外と多くの場所に注意が必要です。
そして顔の中で日焼け止めを忘れがちなのが唇になります。唇は他の部分に比べて角質層が薄いため外部からの刺激に弱い部分。また、メラノサイトも少なく乾燥・荒れなども起こりやすいため日焼けに対して無防備なのです。唇も日焼け止め効果のあるリップ等を塗り、紫外線から守ってあげましょう。
顔以外で日焼け止めを塗り残しがちな部位といえば、膝・膝裏・体の側面・手足の甲です。特に海で足の甲に日焼け止めを塗り忘れると、ビーチサンダルの跡がしっかりと付いてしまうので要注意。
2~3時間おきに塗り直す
ここまでお話ししてきた通りに分量・使い方もばっちり守って日焼け止めを塗ったとしても、まだまだ油断はできません。記事の初めの方で日焼け止めの効果が持続する時間をお伝えしましたが、日焼け止めの効果を十分に得るには2~3時間で塗り直すことが重要なのです。
海で泳いだ後や汗をかいたりタオルで拭いたりした時などは2~3時間経っていなくても、その都度こまめに塗りなおすこともおすすめします。
日焼け止めの効果が半減するNGな使い方
正しい塗り方で時間にも気を付けて日焼け止めの効果的な使い方をしたのに、それでも日焼けをしてしまうのはどうしてなのでしょうか。それは知らず知らずのうちに、日焼け止めの効果が半減してしまう使い方をしてしまったからかもしれません。
せっかく日焼け止めを使うなら、効果を十分感じられるような使い方をして美肌を保ちたいものです。それには日焼け止め効果が半減してしまうような使い方をしないようにすることが重要となります。そこで、ここでは日焼け止めの効果を半減させてしまうようなNGな使い方についてお伝えします。
少量を伸ばして塗っている
化粧が崩れてしまうことやベタつきが嫌で、日焼け止めを薄めに付けてしまう方もいるのではないでしょうか。しかし先程もお話したように薄い層ができてしまうと日焼けしてしまうので、少量を伸ばして塗るのではなく決められた量をムラなく丁寧に塗っていくことがポイントです。
去年の日焼け止めを使っている
化粧品は適切な環境の下で保存されていれば、未開封で3年・開封後は1年程の消費期限となります。しかし開封した日焼け止めは中身が酸化するなどの劣化をおこすので、一度開封したらできるだけ3ヶ月以内に使い切ることがおすすめ。
1年以内で使いきれない場合は酸化などの劣化が起こるだけでなく、日焼け止めの効果も低下していますので去年の日焼け止めを使用するのはNGです。
1か所にのせた日焼け止めを全体に伸ばしている
日焼け止めは細かいパーツごとに何か所かに分けてのせて、塗っていくのがおすすめです。パーツごとに分けることで塗り忘れも防げるため、1か所にのせた日焼け止めを全体に伸ばすのはNGとなります。パーツごとに塗る際には、丁寧に伸ばし広げる時に力を入れすぎないことがポイント。
おすすめの効果のある人気の日焼け止め3選
日焼け止めの効果・正しい使い方・NGな使い方が理解できたところで、次にご紹介したいのはおすすめの効果がある人気の日焼け止めです。「エクストラUVジェル」「サンカット・Q10パーフェクトミルク」「サンシェルター・マルチプロテクション」の3点を厳選して詳しく見ていきます。
カネボウ アリィ エクストラUV ジェル
日焼け止めといえば「カネボウのアリィ」を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。そんなカネボウのアリィシリーズの「エクストラUVジェル」は、スーパーウォータープルーフという謳い文句の通り、汗や水だけでなく摩擦にさえ負けない落ちにくさが特徴の日焼け止めです。
摩擦・こすれに強いフリクションプールのダブルプルーフジェルにより、落ちにくさをとことん追求。また美容液成分を配合しているので、みずみずしく優しい使用感が肌をいたわるリッチなジェルです。
DHC サンカット Q10 パーフェクトミルク
DHCのサンカット Q10 パーフェクトミルクは、国内最高レベルを誇るUVカット効果がパワフルに持続する日焼け止め。砂の付着をブロックするサンドプルーフを含むトリプルプルーフを搭載し、日常使いはもちろん、炎天下でのレジャー・スポーツにもおすすめです。
コエンザイムQ10・ヒアルロン酸・コラーゲンなどの多彩な美容成分も加わり、アルコールフリーも実現化され肌への優しさも考えられている日焼け止めです。
コスメデコルテ サンシェルター マルチ プロテクション
おすすめの人気の日焼け止めで最後にご紹介するのはコスメデコルテのサンシェルター・マルチプロテクションで、みずみずしい塗り心地と高いプロテクト性を両立させたブランドの人気製品。
コスメデコルテのサンシェルターシリーズ中のマルチプロテクションは、ジェルのようなタッチとしっとりと肌が潤う使用感はそのままに、より洗練されたパッケージに生まれ変わり発売されています。
日焼け止めを正しく使って効果を実感しよう!
骨の健康に欠かせないビタミンD生成や体内時計を整えるために必要な太陽光。そんな太陽光も浴びすぎると、却って私達の健康に悪影響を及ぼすということが分かってきました。
そこで必要となるのが日焼け止めです。日焼けを防ぐだけでなくシミ・そばかす・シワの予防をしてくれる効果もあります。また、肌を明るく見せてくれるトーンアップ効果や下地やコントロールカラー機能のある日焼け止めもあるので、日差しが強い季節だけでなくとも手放せないアイテムなのです。
今回の記事では、そんな日焼け止めの効果・使い方から、やってはいけないNGな使い方まで解説しています。また、数ある人気の日焼け止めの中から3種類を厳選してご紹介もしていますので、自分にピッタリな日焼け止めを選び正しい使い方でその効果を十分に実感してみて下さい。