「横暴」の意味とは?
「横暴」の意味には、どんな意味があるのか正しく理解できていますか?「横暴」の意味について、解説していきます。もしも、何となく「横暴」を使っているのであれば、ご注意ください。きちんと正しい意味を理解して、使っていきましょう。
今回は、「横暴」について、類語や由来、意味について詳しく解説していきましょう。さらに、「横柄」との違いについて詳しくレクチャーしていきます。まずは、「横暴」の意味から解説していきましょう。
意味「自分勝手な振る舞い」
「横暴」の意味には、「自分勝手な振る舞い」「力を武器に好き勝手振舞う」「わがままを押し通す力」「周囲の意見を聞き入れずに、自分の考えだけを押し通す」という意味があります。簡単に表すと「ものすごく性格が悪い」という意味の言葉でもあります。
無法者であると同時に、強引で乱暴をいう特徴もあわせもっています。ガキ大将のように、ときには暴力的なもので相手を圧倒するのが「横暴」です。仕事などで、暴力や財力などは使わないにしても、独特な上司などを表す場合も「横暴」を使うことがあります。
「横暴」には、「横暴な態度」「横暴な発言」というような使い方をします。「横暴」の使い方については、後ほど詳しく解説していきましょう。
「横暴」の類語
「横暴」の意味が分かったところで、「横暴」の類語についてご紹介していきます。類語とは、その言葉と同じ意味合いの言葉でもあります。
「横暴」という言葉を使いたくない場合や、ふさわしくない場合に言い換え表現として使うことができるので、覚えておくことが大切です。「横暴」の類語についてチェックしていきましょう。
類語「傲慢」の意味
「横暴」の類語「傲慢」の意味について、解説していきます。「傲慢」の読み方は「ごうまん」です。「傲慢」は、「人を見下す様子」という意味があります。「傲慢」を使った四字熟語として、「傲慢無礼」があります。
この「傲慢無礼」の意味には、「威張りかえって、人を見下し、へりくだる気持ちがないこと」です。同じ意味として「傲岸不遜」という言葉があり、読み方は「ごうがんふそん」です。
「傲慢」は、「傲慢な態度」「傲慢な人」という使い方ができます。「傲慢な態度」とは、相手の話を聞かずに、相手の話の腰を平気で折ったり、相手のことを認めないといった見下すような態度のことを指しています。
自分の意見こそが正しいというのが特徴的で、人を見下す態度は、人に対して不快感をもたれてしまう態度となります。「傲慢な人」というのも、一緒に仕事をする上でも、嫌われる対象になってしまします。さらに、「傲慢」とは「七つの大罪」ともいわれています。
「七つの大罪」とは、キリスト教の聖典でもある聖書にしるされています。この「七つの大罪」は、罪の根拠であり、7つの感情や欲望を意味しています。その中に「傲慢」が含まれています。
ちなみに「七つの大罪」の中には、「傲慢」の他に「暴食」「強欲(金銭欲)」「憤怒」「嫉妬」「色欲」「怠惰(アケーディア)」があります。
類語「理不尽」の意味
「横暴」の類語として「理不尽」があります。「理不尽」の読み方は「りふじん」で意味には、「物事の筋道が立たないこと」となります。他の意味としては「筋の通らない物事」というものもあります。
常識的なクレームではなくものや、むちゃくちゃな要求などが当てはまります。例えば、新車を購入して、自分が不注意で傷をつけたにも関わらず「新品に交換して」という要求が理不尽な要求となります。
自分でやったことであるのに、お店のミスで傷がついてしまっているように新品に交換させるのは、筋道が通っていません。こういった筋が通っていないことや常識では考えられないことに対して「理不尽」を使うことになります。
「理不尽」には、「理不尽な行い」「理不尽な要求」「理不尽な値引き」「理不尽な発言」という使い方をすることがあります。クレームをする場合も、無茶な要求をする人のことを理不尽な人というように表し方をすることがあります。
この「理不尽」という言葉を使う場合は、注意があります。それは、仕事で顧客や上司に対して、「理不尽です」と直接伝えるのは、NGです。角が立ってしまう言い方でもあるので、「理不尽」の類語を使って上手に交わしていきましょう。
「理不尽」の類語には「不条理」「無茶苦茶」という類語があります。使うシーンに合わせて、使い分けるようにしていきましょう。
「横暴」の使い方・例文
「横暴」の使い方や例文についてご紹介していきます。「横暴」の使い方や例文には、どんなものがあるのか、確認することで正しく使うことができます。正しい「横暴」の使い方例文をチェックして、使いこなしていきましょう。
例文①
「横暴」の使い方例文①として「横暴な女」があります。この例文の使い方をご紹介していきましょう。「付き合っている時は、おとなしい女だったのに、結婚したら急に横暴な女になった」「あんな横暴な女見たことがない」という使い方ができます。
例文②
「横暴」の使い方例文②として「横暴な振る舞い」があります。「横暴な振る舞い」を使った例文をいくつかご紹介していきましょう。
「ここでは、そんな横暴な振る舞いは許されません」「横暴な振る舞いを繰り返していたら、その内困ったことになりますよ」という「横暴」を使った例文となります。
例文③
「横暴」の使い方例文③として「横暴さが際立つ」という使い方ができます。「横暴さが際立つ」を使った例文をいくつかご紹介していきましょう。「この問題は、経営陣の横暴さが際立っています」「彼の横暴さが際立つ行動でしょう」となります。
例文④
「横暴」の使い方例文④として「横暴な性格」があります。「横暴な性格」を使った例文をいくつかご紹介していきましょう。「彼は、横暴な性格で嫌われています」「横暴な性格で、嫌われていましたが、飲み会で意気投合して話すようになりました」という使い方ができます。
「横暴」と「横柄」の違い
「横暴」と同じような言葉として、「横柄」があります。「横暴」と「横柄」の違いについてご紹介していきましょう。「横柄」の意味と使い方についてチェックしてください。「横暴」と「横柄」の違いについて、正しく理解していきましょう。
「横柄」は「ひどくいばって無礼な様子」という意味
「横柄」には、「ひどくいばっている無礼な様子」という意味があります。他には、「人を見下した態度」「上から目線」という意味があります。「横柄」には、「横柄な口の聞き方」「横柄な態度」「横柄な物言い」という使い方があります。
ここからも分かるように、「横柄」には、「礼儀やマナーなどはなしに無礼な振る舞いをする人」という意味があります。「横柄」は「おうへい」という読み方をします。「横柄」の語源は、「横柄権柄(おうこうけんぺい)」が略された言葉になります。
「横行」には「秩序を無視して、無遠慮に振る舞うこと」という意味で、「権柄」には、「権力で人を抑える」という意味があります。
「横暴」には、「自分勝手な振る舞い」という意味があるので、「横柄」の意味とは、違いがあります。「横暴」と「横柄」の意味の違いを把握して、使い分けていきましょう。
「横暴」の由来・歴史
「横暴」の由来には、どんな由来があるのかご紹介していきます。言葉の由来を知ることで、より正しく言葉の理解を進めることができます。「横暴」の由来とは、どんなものがあるのかチェックしていきましょう。
由来
「横暴」の由来には、これといった定かなものがある訳ではありません。いろいろな説があって、例えば、日本の縦社会において、立場が上の人に対しては、絶対的に服従をするという考えがあります。
横や下の人に対しては、好き勝手できるということが由来になったとされる説もあります。中国語でも、「横暴」という言葉があって、意味合いも同じような意味合いになっています。中国語の場合は、暴力的、わがまま、ひどいといった意味の言葉です。
「横暴」は「自分勝手な振る舞い」という意味
「横暴」の意味について、詳しく解説してきました。「横暴」には、「自分勝手な振る舞い」という意味があり、いい意味で使われることはありません。
「横暴」の類語や使い方例文を参考に、正しい意味で「横暴」を使っていくようにしていきましょう。さらに、「横暴」と「横柄」の意味の違いについても、解説してきました。2つの違いを正しく知り、使い分けていきましょう。