エピソードの意味とは?
ドラマを見ていたり、小説を読んでいると『エピソード』という言葉を目にすることが多いです。しかし『エピソード』という言葉の意味を正しく理解している人は少ないでしょう。『エピソード』と聞くと別の意味の『物語』と解釈してしまう人が多いです。
『物語』を英語にすると『ストーリー』なので『エピソード』と意味が異なります。『エピソード』は英語で日本語にすると、エピソードの意味である『挿話(そうわ)』になります。
『エピソード』の意味は『挿話』つまり、物語と物語の間にあるちょっとした話題、小話のことで、一般的に呼ばれる物事や物語のサイドストーリーやサブエピソードのことがこの『エピソード』に当たります。
エピソードの類語
『エピソード』が持つ意味の類語は『裏話』『逸話』などの言葉が類語に当たります。物事や物語の本筋から外れた「ちょっとした話」「一般的には知られていない話」の意味を共通して持っています。
『逸話』よりは『裏話』の方がよく使う機会も、耳にする機会も多いです。その理由は芸能人などの有名人が「楽屋での裏話」「撮影中の裏話」という言葉を使うため、『逸話』よりも『裏話』の方が馴染みがあります。
「撮影中の裏話」と例文を使うと『エピソード』の意味もおのずと繋がります。「撮影中のエピソード」というように類語の「裏話」を「エピソード」に変えることで、「撮影中の小話」という意味に自然と繋がります。
『エピソード』は類語の「裏話」「逸話」と考えると意味も分かりやすく簡単に覚えられるので、ぜひ「裏話」と聞いた時には、エピソードと意味を思い出してみてください。
アネクドートの意味
エピソードの同義語には『アネクドート(anecdote)』という言葉があります。『逸話』という意味を持っていて、『エピソード』ほどではありませんが日本でも用いられる言葉です。
『アネクドート』が使用されるのは主に医学で、エピソードほど日常的には使われません。『逸話』とは世間に広がっていない、珍しい話のことで人々が興味をそそられる『秘話』のようなことを言います。
エピソードの使い方・例文
続いてご紹介するのは『エピソード』の使い方の例文です。『エピソード』は日常会話でも使うことができるので、ぜひ覚えて使ってみてください。小説やマンガやドラマやラジオなどでも『エピソード』という言葉はよく使われるので、使い方や意味を理解していると今までより楽しむことができます。
例文①
『エピソード』の例文の一つ目は物語のタイトルなどで使用される使い方についてです。よく「エピソード1」や「エピソード2」という風にサブタイトルに使われることがあります。これは『エピソード』つまり「挿話」「一回分の話」の意味です。
主軸となる物語の合間にある『エピソード』のことで、タイトルなどに付けられている場合は「始まりと終わり」の間にある「挿話」という意味になります。サブタイトルなどでの使い方の場合、始まりと終わり以外は一つ一つの「挿話」になるのです。
ドラマなども一話で完結しているので「挿話」の一種となります。逆に「エピソード1」などのように付けられていない場合は、全ての物語が主軸となり、「番外編」や「おまけ」などが『エピソード』の意味になります。
例文②
『エピソード』の使い方の例文の二つ目は、意外にも使うことが多い面接などでの表現です。面接などでは「学生の頃のエピソード」や「バイトを経験した時のエピソード」など自己アピールをするために重要です。
例文ですが「自分がこの会社に就職したい理由となった出来事」を説明するだけで、それは一つのエピソードになります。使い方として「理由となったエピソードは」「昔こういうエピソードがありました」のように、何かを目指すきっかけになった出来事も『エピソード』を意味します。
例文③
『エピソード』の三つ目の使い方の例文です。「志望校に入学できてよかったね。すごく頑張ってた」というように家庭で会話が起こったとします。
それに付け加えるように、誰かが「好きな子と一緒の学校に行きたかったらしいからね」と返すと、それだけで誰かの言葉が『エピソード』になるのです。
『エピソード』は直接の使い方をしなくても、自然と会話をするだけで発生します。本来、『エピソード』の意味は「挿話」、類語の「裏話」のことなので言葉にする機会は少ないです。しかし、使い方は無限にもあるので家族や友人などと一緒に『エピソード』に花を咲かせてみてください。
例文④
最後にご紹介する『エピソード』の使い方の例文は、結婚式などの式典などでの使い方です。おめでたい会場では、特に『エピソード』に花が咲きます。
結婚式の披露宴の場合ですが、主役の友人や親類が集まるので、昔のエピソードや親しい人しか知らない馴れ初め、幼少期や恋人時代の喧嘩などのちょっとしたエピソードでも盛り上がります。
こういった席は『エピソード』が飛び交うだけでなく、「こんなエピソード知ってるよ」というように、言葉そのものも使われるので『エピソード』の意味や使い方を簡単に知ることができます。
エピソードとストーリーの違い
次にご紹介するのは『エピソード』と『ストーリー』の意味の違いについてです。最初の方にも触れましたが、『エピソード』の意味は「物語」と勘違いされることが多いです。そのため『エピソード』と『ストーリー』を同じ意味の使い方をされることがあります。
しかし、『エピソード』と『ストーリー』は全くの別物です。エピソードの意味は「挿話」「ちょっとした話」、ストーリーの意味は「物語」「一部始終のお話」を意味しています。類語だと思う人もいますが、意味を見てわかる通りに類語でもありません。
ストーリーは物語という意味
『ストーリー』が表立つことがあっても、『エピソード』が表立つことはありません。「ストーリー」と「エピソード」は同じようなものに見えて、性質の意味も異なる全くの別物なので、意味や使い方を正しく理解して使用するようにしましょう。
エピソードを使う際の注意点
『エピソード』という言葉を使う際に注意をしなければいけないことがあります。それは『ストーリー』との違いについてです。サブタイトルになることも多い『エピソード』は『ストーリー』と同じ意味だと勘違いされることがあります。
そのため会話などで「昨日のドラマの最後のエピソードよかったよね」という使い方をすると、相手は「ドラマの裏話」だと思ってしまいます。しかしそのドラマの最後に『エピソード』がなかった場合、相手は理解できません。
「ストーリー」と「エピソード」の意味を掛け違えてしまうと、会話にならず誤解が少なからず生まれてしまいます。逆に『ストーリー』も同等です。『エピソード』に対し『ストーリー』を使うと、それもまた意味が異なるので誤解を与えてしまいます。
主軸の意味では使えない
『エピソード』の意味は「挿話」です。類語にもある「裏話」「逸話」のように、主軸となるストーリーの補佐的な役割をしています。なので「物語」である『ストーリー』とは全く意味が異なります。
もっと分かりやすく言うと、「主役」と「脇役」の意味をはき違えてしまうようなものです。そう考えると『エピソード』と『ストーリー』の大きな違いが分かります。間違っては大変なので、意味を理解して間違えずに使ってみてください。
エピソードの語源・歴史
続いてご紹介するのは『エピソード』の語源と歴史についてです。『エピソード』は英語表記で「episode」と書きます。しかし語源は英語ではなく、古代ギリシャ語です。語源と歴史に分けて次にご紹介します。
語源
始めにご紹介するのは語源についてです。「sode」の意味の語源からです。語源となった「episodos」の意味は『入ること』です。
そのため、「sode」は『入る』という意味になります。次に「epi」についてです。「epi」は『間の』という意味で、これらを組み合わせると『episode』という言葉になります。
歴史
『episode』の語源はギリシャ語の「episodos」が由来です。それが転じて、意味は「物語の途中に挟み込まれる小話」となり「挿話」「エピソード」という名詞を持つようになりました。「episode」の「epi」も「sode」も「episodos」が語源なので『エピソード 』はギリシャ語となります。
エピソードの漢字
『エピソード』は英語表記で「episode」と書きます。日本語では「エピソード」が主にですが、「episode」を漢字に表記すると意味である「挿話」となります。『エピソード』の意味は「挿話」なので、エピソードを漢字に表記する場合には意味の「挿話」を使います。
エピソードは挿話という意味
今回ご紹介したのは『エピソード(episode)』という言葉についてでした。よく間違えて使われる「エピソード」と「ストーリー」は全く別の意味を持っています。エピソードは「挿話」「ちょっとした小話」で、ストーリーは「物語」「一部始終の話」の意味です。
主役と脇役を間違えるようなものなので、『エピソード』と『ストーリー』の意味を正しく理解しましょう。