りんごを食べると太る?ダイエット中の食べ方は?
りんごはビタミンやクエン酸、ポリフェノールや食物繊維など健康に良い栄養素が豊富に含まれていますので、昔から身体に良い果物として推奨されています。1日1個りんごを食べれば医者いらずなどという言い伝えもあるほどです。
一方、りんごは太るとか糖質が多いので、ダイエットには向いていないという話も聞きます。果たしてこれらの話は本当なのでしょうか。今回はりんごのメリットやデメリットを洗い出し、ダイエットや健康に良いりんごの食べ方とは何かを追及していきます。
りんごはカロリーが高い?
りんごは太る?という噂の根拠を確認する為に、りんごのカロリーはどのくらいあるのかを調べました。また、近頃ダイエットの本流のように言われている「糖質制限」説からりんごは糖質が多いのか?という点も調べました。
りんご1個分のカロリーと糖質
りんご1個当たりのカロリーは約54kcal、糖質は約13gです。この数値がどれほどの影響を肥満に及ぼすかぴんと来ないかもしれません。例えば白米のごはん一膳のカロリーと糖質は356kcalと50gです。食パン1枚当たりではカロリー264kcal、糖質27gです。
このように比較するとりんごのカロリーはそれほど高いとは言えません。ではりんごのカロリーや糖質を他の果物と比較した場合ではどうでしょうか。次に主な果物との比較を見ていきます。
他の果物のカロリーは?
まずは「畑の肉」とか「森のバター」と言われるほど栄養価の高いアボカドですが、カロリーは約186kcalと高めですが、糖質は1.3gと少なめです。次にりんごと並んでダイエットフーズとして人気の高いバナナのカロリーは86kcal、糖質は21.4gです。
その他の果物ではイチゴは100gあたり34kcal、糖質5.3g、ぶどうは一房(250g)148kcal、糖質は5粒で11.4g、みかんは100gあたり約45kcal、糖質は8.8gとなっています。アボカドとぶどう以外はダイエット向きの低カロリーな果物です。
りんごを食べると太ると言われる原因
りんごは低カロリーな果物であるにも関わらず、なぜ食べると太るという噂があるのでしょうか?それはりんごのせいというよりもりんごを食べるタイミングとか、りんごでは腹持ちが悪いから他の物を食べるきっかけになってしまうとか、副次的な要因がるようです。
ここではりんごが太る原因と言われる主な原因を3つに絞って、具体的に内容を解説します。りんごの成分とは関係なく、太る原因を自ら作ってしまっていることに気づかされるでしょう。
太る原因①腹持ちが悪い
まず一つ目の原因として「りんごは腹持ちが悪い」という点が挙げられます。これはりんごの成分の約85%が水分だということに起因します。みずみずしさはりんごの味や食感にとって大きなメリットですが、腹持ちが悪くすぐにお腹が空いてしまうというデメリットにもなります。
したがって空腹の時にりんごを食べると、それが食欲の呼び水になって炭水化物の多いパンや、カロリーの高いお菓子をつい食べ過ぎてしまうことになりかねないのです。
太る原因②寝る前に食べている
二つ目の原因は「寝る前に食べていないか」という点です。これはりんごに限らずダイエットでは定説のように言われていることですが、寝る前3時間前からはものを食べるなという鉄則を破ってしまうと太ります。
人間は就寝中はエネルギーはあまり消費せず、脂肪が蓄えやすい状態になっていますから、寝る前にものを食べればそれはほぼすべて脂肪となってしまいます。りんごも寝る前ではなく朝や昼、夕食後すぐに食べれば問題ありません。
太る原因③リンゴダイエットによるストレスも
三つ目の原因は「ダイエットによるストレス」です。これはダイエット全般に言えることですが、食べたいものを食べずに我慢することは大変ストレスが溜まります。りんごばかり食べるダイエット方法では、いずれ我慢の限界がきて食欲が全開してしまうことは明らかです。
つまりりんごのような単品ダイエットはストレスが溜まりやすく、それがリバウンドのきっかけを作ってドカ食いに走りやすいのです。
りんごにはダイエット効果のある成分がいっぱい
カロリーや糖質も低いりんごは上手に食べればダイエット向きの果物なのです。りんごには栄養分が豊富に含まれており、不足しがちなビタミンCを補ってくれます。他にもポリフェノールやクエン酸、カリウム、食物繊維が多く、りんごはダイエットにとても効果的で優れものの果物なのです。
ビタミン
りんごにはビタミンCが豊富に含まれているので、抗酸化作用により動脈硬化予防や抗がん作用、老化防止の助けとなる美肌作用に効果的であると言われています。
またダイエット効果としては、脂肪燃焼を促進してくれる特性が挙げられます。ビタミンCには脂肪細胞を溜めずに脂肪の代謝を助けてくれる性質があるからです。
ポリフェノール
ポリフェノールと言えばカカオやブドウを連想しますが、りんごにもポリフェノールは含まれています。ポリフェノールとは植物が光合成をおこなう時にできる物質の総称で、色の濃い植物の実に多く含まれています。
ポリフェノールは抗酸化作用があり、人体の酸化を抑え、老化を防いでくれます。生活習慣病の予防に効果のあるポリフェノールをりんごから効率よく摂取するためには丸かじりをお勧めします。りんごの皮と実の間にポリフェノールが多く含まれているからです。
クエン酸
梅干しやレモンに多く含まれているクエン酸はりんごにも含まれています。クエン酸の代表的効果は疲労回復です。人の体は疲れると酸性化していきますが、クエン酸が体内でアルカリ性に変化することで人体を弱酸化させ、疲労回復につながります。
カリウム
りんごに含まれているカリウムには利尿効果があり、体内に滞留している余分な水分やナトリウムを尿で排出してくれるので、むくみを取り除いたり血圧を下げてくれます。
またカリウムは筋肉の収縮運動をサポートしてくれる働きにより、腸の動きを活発化させて便秘を改善してくれたり、腎臓の老廃物を排泄してくれるのでダイエットにも効果的なのです。
食物繊維
りんごには1個(300g)あたり4.5gの食物繊維が含まれています。これは果物としては豊富に含まれているほうです。食物繊維は整腸作用があり、便通を良くする効果があることで知られています。
また食物繊維にはブドウ菌や大腸菌などの悪玉菌やインドール、パラクレゾールなどの腸内腐敗物質を排出させ、便秘や下痢を抑えて腸内環境を整える働きがあります。
りんごのダイエットに効果的な食べ方
ここからはダイエットに効果的なりんごの食べ方をご紹介します。食べ方を間違えるとりんごが太る原因になるという誤解を与えてしまいます。前述した間違った食べ方を見直し、出来るだけ逆となるようなりんごの食べ方を実践していけば、ダイエット向きの効果的な方法となります。
朝食べる
朝食にりんごを食べることをお勧めします。りんごの糖分が素早く脳へエネルギーを送り込み、脳の働きを良くしてくれるからです。またパンやご飯の代わりに、りんご1個を食べるようにすればダイエットにも効果的です。
皮ごと食べる
りんごを皮ごと丸かじりで食べるメリットは、皮と果肉の間にポリフェノールなどの栄養分が多く含まれているからです。良く水洗いして丸かじりしてみませんか。りんごを皮ごとかじって果肉に血が付く方は歯科医へ相談してください。
ヨーグルトと一緒に食べる
市販されている果実入りのヨーグルトはとても人気があります。ヨーグルトと果物の相性は抜群だからです。りんごも例外ではありません。ヨーグルトはビフィズス菌や乳酸菌が豊富ですが、りんごも整腸作用がありますので便秘解消にはダブル効果が期待できます。
ドレッシングにして食べる
料理好きな人やチャレンジしてみたい人には、りんごのドレッシングを作ることをお勧めします。すりおろしたりんごのドレッシングならば1個丸ごとの量ではなく必要な分だけ取り分けて食べられるので、りんごの食べ過ぎも防いでくれます。
焼きりんごにして食べる
果物を温めたりすると栄養素が失われてしまうのではと思われるかもしれませんが、りんごにその心配は無用です。むしろ焼くことでリンゴに含まれているペクチンが9倍近くも増加し、悪玉コレステロールを体外に排出してくれるので健康に良いとされています。
りんごは食べ方により太るがダイエット効果も高い!
りんごが太るという説は食べ方やタイミングに気を付ければ心配には及ばないことが分かりました。寝る前や空腹時に食べることをやめて、朝食時に取り入れるようにするなど気を付ければ、健康にもダイエットにもとても効果のある果物がりんごなのです。