派遣社員の平均年収ってどれくらい?
派遣社員の平均年収をご存知ですか?今回は派遣社員の年齢別や地域別の平均年収や、派遣社員と正社員の平均収入の比較などを紹介します。また、派遣社員として働く場合に使える、収入アップのコツも紹介します。
派遣社員の年収・給料事情
派遣社員の年収はどれくらいなのでしょうか?一般派遣と特定派遣の平均年収を紹介します。派遣社員というと一般派遣が主流ですが、特定派遣と一般派遣の違いについても、分かりやすく解説します。あくまでも平均なので参考にしてみて下さい。
一般派遣の平均年収
27年度の労働者派遣事業報告書によると、一般派遣社員の平均収入は278.8万円となっています。一般派遣社員の場合、基本的にボーナスが支給されないため、平均年収からおおよその平均月収を計算すると23.3万円になります。
一般派遣社員の平均年収だけ見ると正社員より多い額を貰っている場合もありますが、紹介した278.8万円という平均年収は、派遣社員全員の平均年収であり、年齢が高い方の収入も含んでいます。
そのため、金額だけ見ると高く感じますが、人によっては年収がもっと少ない場合もあります。逆に専門性が高かったり、資格を持っていて仕事に活用できる場合などは、紹介した平均年収より多い額を貰える可能性もあります。
特定派遣の平均年収
派遣社員には、一般派遣と特定派遣があります。派遣社員と言えば、先ほど紹介した派遣会社に登録を行い、仕事を紹介してもらう一般派遣が主流です。
一方、特定派遣とは派遣会社などに正社員として雇用され、別の会社に派遣されて仕事を行います。派遣社員と言えども、特定派遣は正社員なので、福利厚生がしっかりしていて安定した仕事です。
また、平均年収も一般派遣社員より多く、特定派遣社員の平均年収は367.3万円となっています。平均年収だけ見ると、一般派遣社員と特定派遣社員では、88.5万円もの差があります。
派遣社員と正社員の年収の比較
続いては、派遣社員と正社員では、年収がどれくらいの差が出るのか紹介します。派遣社員より正社員の方が年収が高いイメージがありますが、実際はどうなのでしょうか?また派遣社員は、性別や地域で年収の差が出るのでしょうか?詳しく紹介していきます。
年代別
先ほど紹介した、一般派遣社員と特定派遣社員を合わせた平均年収は328万円となっており、平均給料は27万円となっています。一方、平成27年度の正社員の平均年収は、約513万円となっており、正社員の方が派遣社員と比べて高い平均年収となっています。
派遣社員と正社員の年収差の全体の平均は、185.6万円となっています。更に派遣社員の平均年収を年代別に見ると、20代から60代になっても、あまり年収がアップすることはありません。
そのため、一番平均年収が高い年代である60代も、平均年収が約340万円となっており、派遣社員の全体の平均年収である約328万円とあまり変わらない金額になっています。
一方、正社員の場合は年齢が上がると共に給料がアップすることが多いため、50代の平均年収が一番多くなっています。派遣社員と正社員の給料も50代が一番差が出ており、321.3万円の年収差が見られました。
また、全ての年代において、派遣社員より正社員の方が平均年収が高く、一番年収差が少ない20代でも約50万円から80万円ほど、正社員の平均年収が高くなっています。
性別別
続いては、性別の違いで給料に差が出てくるのか紹介します。派遣社員の男性の平均収入が366万円で、女性の平均年収が289万円と男性の方が高い結果となりました。
また、派遣社員は20代の平均年収が一番低く、男性が286万円、女性が270万円となっています。一方、派遣社員の平均年収が一番高い年齢が男女で違い、男性が60代で393万円、女性が35歳から39歳で301万円となっています。
どの年代を見ても、男性の派遣社員の方が高い年収を得ています。また、派遣社員の男女で一番給料に差が出るのが、60歳から64歳になっており、年収の男女差が110.9万円となっています。
地域別
続いては、派遣社員の給料は地域で差が出るのか、について紹介します。派遣社員に限らず、東京都や大阪府、愛知県など大都市で比較的人口の多い地域の方が、給料が高くなります。
因みに派遣社員の平均年収が一番多い地域が、東京都で512万円、一番低い地域が沖縄県で293万円となっており、219万円の差があります。
このように地域によって、収入の差が出るため、自分が働きたいと思っている地域の平均年収が、どのくらいなのかを事前に把握することが大切です。
派遣社員の収入アップのコツ
紹介したように、基本的には派遣社員より正社員の方が給料が高く、正社員は年齢が上がると共に収入アップが見込めますが、派遣社員は年齢が上がっても、差ほど給料は上がりません。そこで、派遣社員が収入アップさせるためのコツを紹介します。
専門性を磨く
派遣社員として働く場合に収入アップを目指すなら、まず専門性を磨きましょう。派遣社員の中でも、業種によって収入の差が大きく出てきます。事務系や飲食系など、専門性が低く比較的、誰でも出来る仕事は、給料が低くなります。
一方、外資系や専門技術が必要になってくる仕事を行う派遣社員は、年収が300万円を超える場合もあります。特に外資系では、高い英語力を持っていれば、年収が400万円以上貰えることもあり、正社員より多くの収入を得ることもできます。
また、派遣社員の中では、建築業や情報通信業、学術なども高い収入が得られる可能性がある仕事になります。収入アップを目指すなら、まず英語力を付けたり、資格を取得するなど、他の人と差が付くような技術を取得しましょう。
自分の時間を大切にする
派遣社員が収入アップを目指し、専門性を高めるためにも、自分の時間を大切にすることが大切です。派遣社員は、サービス残業が無く、比較的に自分の時間を作ることができます。
その空いた時間を資格取得のための勉強の時間にすることで、専門性を高める事ができます。派遣社員として働く場合は、自分の時間を有効活用して、ステップアップを目指しましょう。
派遣社員にとって有効な資格
派遣社員が収入アップさせるためには、専門性を高めるということを紹介しましたが、具体的にはどのような専門性を高めることが有効的なのでしょうか?派遣社員が取っておくと良い資格をいくつか紹介します。
まず、先ほども紹介しましたが、派遣社員として働く場合、収入アップを見込める英語力を伝えることができる「TOEIC」です。「TOEIC」の高いスコアを示すことで、英語力の高さが証明でき、外資系で派遣社員として働ける可能性が高くなるでしょう。
更に「日商簿記検定」という資格は、経理や財務などを行う業務の際に役立ちます。更にパソコンスキルを証明して、事務系で働くには、「MOS」がおすすめです。「MOS」の資格を取得することで、パソコンを使った事務作業は、ほとんどこなすことができるでしょう。
派遣社員のメリット
正社員より給料が低く、ボーナスもない派遣社員ですが、派遣社員として働くメリットはあるのでしょうか?派遣社員のメリットについて紹介します。
派遣社員は、自分が希望する職種や勤務時間など条件を選ぶことができます。そのため、家から近い勤務地にしたり、子どもが学校に行っている時間だけなど、自分の条件に合った職場を選ぶことで、プライベートを充実させることも可能です。
更に派遣社員の場合、登録している派遣会社の担当者が仕事内容の相談に乗ってくれたり、新しい仕事を紹介してくれたりと、全面的にサポートしてくれます。
また、派遣社員は契約ごとに職場が変わるため、様々な企業で経験を積み、スキルアップできるのも派遣社員のメリットと言えます。
様々な業種や職場で働くことで、自分の能力を高めることができます。更に普通なら正社員として働けないような大手企業でも、派遣社員として、雇ってもらえる可能性があり、憧れの企業で仕事をすることができるかもしれません。
派遣社員の給料面だけ見ていると、デメリットが多く感じますが、自分の時間を持てたり、仕事に対しての相談相手が出来たり、自分の能力を高めたりと、派遣社員にもたくさんのメリットが存在します。
派遣社員になるなら年収について知っておこう!
派遣社員は、一般派遣社員と特定派遣社員があり、それぞれ平均収入に差があります。更に性別や働く地域によっても収入に差が出ます。派遣社員として働きたいときは、収入について詳しく知り、紹介した収入アップのコツを参考にしてから、派遣社員を目指しましょう。