生き急ぐ人の特徴や理由とは?言葉の意味や正しい使い方もまとめて紹介!

生き急ぐ人の特徴や理由とは?言葉の意味や正しい使い方もまとめて紹介!

「死に急ぐ」は聞いたことがあるけど「生き急ぐ」は耳慣れない言葉なので意味を知らない人が多いのではないでしょうか。生き急ぐ人の特徴や心理、「生き急ぐ」の意味や正しい使い方、類語と対義語、混同しやすい「死に急ぐ」との違いなどを詳しく解説します。

記事の目次

  1. 1.生き急ぐ人とはどんな人?
  2. 2.「生き急ぐ」の意味とは
  3. 3.「生き急ぐ」の使い方・例文
  4. 4.生き急ぐ人の心理的特徴
  5. 5.生き急ぐ人は成功する?その理由
  6. 6.生き急ぐ人はあまり急ぎ過ぎないことも大事

生き急ぐ人とはどんな人?

馬車馬
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生き急ぐ(いきいそぐ)人とは、一体どんな特徴や心理を持つ人なのでしょうか。「生き急ぐ」という言葉のイメージからすると、人生を馬車馬のように力強く疾走するニュアンスです。

「彼はいつも仕事を精力的にテキパキと片付け、まるで人生を生き急ぐ人のようだ」「都会では誰もが、生き急ぐように慌ただしく動いている」のように客観的に人の特徴を表現する使い方をします。

それでは「生き急ぐ」の意味と使い方を、「死に急ぐ」との違いや類語・対義語を調べることでさらに深く堀下げてみましょう。また生き急ぐ人が成功する理由なども合わせて紹介します。

「生き急ぐ」の意味とは

意味
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「生き急ぐ」とは一言で言えば「やりたいことや、するべきことを焦るように急いでする」という意味ですが、「生き急ぐ」にはポジティブな意味とネガティブな意味と両方の使い方があります。

ポジティブな意味では「一生懸命に行動する」「活発に行動する」のようにアクティブなさまを比喩的に「生き急ぐ」と表現しています。逆にネガティブな意味では「落ち着きがない」「焦って空回りしている」ことを表現する使い方になります。

つまり「生き急ぐ」は、スピーディで活動的な様子を表現していますが、ポジティブな良い意味にもネガティブな悪い意味にも使われる言葉です。

「生き急ぐ」と「死に急ぐ」の違い

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「生き急ぐ」と混同しやすい言葉に「死に急ぐ」があります。「生き急ぐ」という言葉は、もともと「死に急ぐ」をもじって作られた造語なのです。混同しやすいのが当然とも言えます。

しかしこの2つの言葉には、根本的に明らかな違いがあります。この世に生を受けた誕生を人生のスタートとして、命が尽きる「死」をゴールとするならば、そのゴールに向かって急いでいる状態を「死に急ぐ」といいます。逆に死を意識せずに人生を疾走するさまを「生き急ぐ」といいます。

違い
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例えば「父は最近急に、自分の写真や本などを整理し始めたので、死に急いでいるように感じる」のようにネガティブな使い方をします。

いっぽう「人生を生き急ぐような父のバイタリティに溢れる行動には、いつも感動と勇気をもらいます」のように「生き急ぐ」は前向きでポジティブな表現に多く使われます。

つまり同じ急ぐさまでも「生き急ぐ」はポジティブなさまを表現する時に、「死に急ぐ」はネガティブなさまを表現する場合に多く使われるところが両者の違いです。

「生き急ぐ」の類語

アクティブ
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「生き急ぐ」の類語や言い換え表現には、「人生を疾走する」「一生を駆け抜ける」「忙しく生きる」「命を燃やす」「今を生きる」などがあります。どれも「生き急ぐ」と同じように太く短くアクティブに人生を送るというイメージの言葉が類語になります。

「人生を疾走する」や「一生を駆け抜ける」の「疾走する」「駆け抜ける」は非常に早く走るというニュアンスで、過去を振り返らずにスピード感を持って一直線に人生を走るイメージの類語です。

「忙しく生きる」はポジティブな良い意味では「人生に立ち止まらず、常に前を向いて忙しく行動する」というイメージの類語ですが、悪い意味では「落ち着きがなく目まぐるしい」「やることが多く休む暇がない」というニュアンスで使われることもある類語です。

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「命を燃やす」は、「命をかけるくらいに一生懸命に打ち込む」というニュアンスを含んでいる類語です。「生き急ぐ」という意味のほかに、充実感のある太い人生を歩むというイメージが強い類語です。

「今を生きる」という類語は、何の考えもなしに「刹那(せつな)的に生きる」ことと誤解されやすいのですが、今の瞬間を大切に、今目の前にあることを全力でこなすという最もポジティブで純粋な心を表しています。

過去や未来にこだわるとは、評価や結果など人の目を気にすることです。「今を生きる」とは、結果や人の目は気にせずに自分の信念に基づいて、全力で今できることをやり切るという純粋な気持ちを表現する類語です。

「生き急ぐ」の対義語

反対
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「生き急ぐ」は人生に対してポジティブな心理を表す言葉です。対義語とはその反対の意味を持つ言葉なので「悠長(ゆうちょう)にかまえる」や「呑気(のんき)にかまえる」などが対義語になります。

「悠長」は「のんびりして急ごうとしない様子」を表す言葉なので、「悠長にかまえる」は「急ぐことなくのんびりとした姿勢でいる」という意味で、「生き急ぐ」のようにスピード感が全くないので対義語になります。

「呑気」は「悠長」と同じように「のんびりしている」「心配事がなく何事にも無頓着(むとんちゃく)」という意味なので、「呑気にかまえる」は「生き急ぐ」のような緊張感やスピード感がない姿勢を表現する対義語です。

「生き急ぐ」の使い方・例文

ハウツー
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「生き急ぐ」は「一生懸命にアクティブに行動する」という意味合いで、ポジティブな使い方をすることが多い言葉ですが、中にはネガティブな使い方をする場合があります。

例えば「生き急ぐな」という場合は、力いっぱいに走っていると転んで怪我をすることがあるように、人生もあまり急がずに「余裕を持ちなさい」という助言の意味の使い方です。

それでは「生き急ぐ」をポジティブな使い方をする場合と、ネガティブな使い方をする場合とに分けて例文で紹介します。

例文①

ポジティブ
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「生き急ぐ」をポジティブな使い方をした例文では「彼は学生時代には部活も全力で当たり、社会人になってからも仕事をスピーディに積極的にこなす様子は、まるで人生を生き急ぐようで尊敬してしまいます」のように褒め言葉として使います。

また「彼が人生を生き急ぐように、どんどん昇級して地位を築くさまは、まるでアメリカンドリームを叶えるようで気持ちがスカッとします」のようにアクティブで精力的な行動をポジティブに表現する時に「生き急ぐ」を使います。

例文②

ネガティブ
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ネガティブな使い方では「彼はいつもせっかちで何事も早く片付けようとするので、生き急ぐかのようで一緒にいると疲れてしまいます」「まるで生き急ぐかのような彼のペースにはとてもついていけません。もう少しゆっくりしても良いのにと思ってしまいます」のように表現します。

これらの例文は半分非難するようなネガティブな使い方ですが、もともと「生き急ぐ」はポジティブな行動力を表すので、その反動として行き過ぎをなだめる意味でネガティブな表現が存在するのです。

生き急ぐ人の心理的特徴

心理
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生き急ぐ人には、どのような心理的特徴があるのでしょうか。自分で自分のことを「生き急ぐ」とはあまり表現しません。周りの人がその人を客観的に見て「生き急ぐ人」に見える場合に使う言葉です。

まれに自分のことを「このところ自分が生き急いでいるのではと感じる」という場合がありますが、それも自分を客観視して表現しています。

つまり「生き急ぐ」とは、主観ではなく人の心理や様子を客観的に見て表現する言葉です。ではどのような心理や特徴を持っている人を「生き急ぐ」と表現するのでしょう。

太く短く生きたい

アクション
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人生を「太く短く生きたい」と思っている人は、早く目標や結果を出したいという思いから、行動が大胆で活発・スピーディになる特徴があります。その行動の派手さが周りの人には「生き急いでいる」と写るのです。

つまり「太く短く生きたい」という心理特徴を持っている人は、自分では「生き急ぐ」という意識がなくても、アクティブでスピーディな姿勢が客観的には「生き急いでいる」と見えて表現されます。

行動もせっかち

小心
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行動がせっかちになるのは、何かをやらなければいけないとか、いつも何かに追いかけられているような強迫観念を持ちやすい人に出る心理特徴です。どちらかというとネガティブな「生き急ぐ人」の特徴です。

「せっかち」という性格は、あまり褒められることではありません。急ぐあまりに失敗や相手の気持ちを無視することが多いからです。行動がせっかちな心理特徴の人は「生き急ぐ人」というより、心が狭いために焦って「生き急がされている人」と言った方が正しいのかも知れません。

失敗しても長く落ち込まない

ポジティブ
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失敗しても長く落ち込まないという心理は、非常にポジティブな人の特徴です。失敗してもポジティブに考える人は落ち込まずに、すぐに心を切り替えて前に進むことができる人です。その行動力や立ち直りの早さから客観的に「生き急ぐ」ように見えます。

失敗しても長く落ち込まない人は、ポジティブ思考で切り替えや立ち直りが早く、失敗を前進する糧にしてどんどん前に進むので「生き急ぐ人」と表現されます。

目標に向かって突進している

目標
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目標に向かって突進するという心理は、生き急ぐ人の特徴の一つです。「生き急ぐ」とは、ある意味「人生を目標に向かって疾走すること」なので同じ意味合いになります。

ただ突進の仕方に問題があり、しっかりとしたビジョンに基づく目標ならば、ポジティブな「生き急ぐ」ことになり素晴らしいことです。しかし思いつきの目標で、ただがむしゃらに向かって突進するのは大怪我をすることがあり無駄骨に終わります。

「生き急ぐ」とは本来ポジティブなことを意味するので、人生を棒に振るような突進の仕方をしないで、しっかりとした目標に向かって突進することが人生の糧になるベストな「生き急ぐ」ことです。

目標に達しても満足はしない

目標
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目標に達しても満足はしないという心理は、人生に対して大きな野望や欲が強い人の特徴です。悪意のないポジティブな願望や欲は行動の原動力になります。目標に達してもポジティブな人は、そこに満足して止まらずに次の目標を立てて突き進みます。

現状維持で満足してしまえば、そこで人生の成長は止まってしまいます。人生を疾走する「生き急ぐ人」には、そこに踏み止まることは我慢ができないので次の目標に向かって走り出すのです。

休んでる時間がもったいない

時間
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休んでる時間がもったいないと感じる心理は、ネガティブな心が狭い人に多い特徴です。なぜならばポジティブな生き急ぐ人は、休む時間はリフレッシュして次に行動するパワーをためるため、有効に休みを堪能することで効率がアップしてロスした時間はすぐに取り戻せると自信があるからです。

ところが、休んでる時間がもったいないと感じるのは、休んでいれば誰かに追い越されるのではと常に恐怖感があるのではないでしょうか。時間を有効に使うことは良いことですが、常に休む時間がもったいないと急かされるように行動するのには問題があるということです。

人に凄いと思われたい

凄い
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人に凄いと思われたいという心理は、自己顕示欲の強い人の特徴で「生き急ぐ人」の特徴ではありません。「生き急ぐ人」はその逆で、行動がアクティブなので「人に凄い」と思われてしまいます。自分から凄いと思われたいと思っているわけではないのです。

つまり「生き急ぐ人」の特徴は、人に凄いと思われたいのではなく、凄いと思われてしまう人なのです。ここを勘違いしないように気をつけましょう。

無駄なことは嫌い

効率
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生き急ぐ人は無駄なことはせずに合理的なことが好きとよく言われますが、好き嫌いの問題ではありません。生き急ぐ人は、スピーディに効率良く物事を進めるために必然的に無駄なことを省く能力に優れているのが特徴です。

しかし無駄は全て悪いものではありません。無駄が全て無くなってしまったら社会はデジタルな無機質なものになり、人間の価値が無くなってしまいます。言い換えれば無駄があるのが人間なのです。生き急ぐ人はその価値を理解しながら、上手に無駄を減らし上手に残しているので周りから凄いと言われるのです。

結果だけが大事

結果
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結果だけが大事という特徴は誤解されやすい心理です。生き急ぐ人にとって確かに結果は大事かもしれません。しかし、結果だけが大事な人には狡猾で出世のために策略をめぐらす人が大勢います。この人たちも生き急ぐ人と言えるのでしょうか。

生き急ぐ人は、仕事も積極的にスピーディにこなします。その代償として高評価がついてきます。つまり「生き急ぐ人」は、結果だけが大事と思うのではなく、結果が自然についてくる人なのです。

生き急ぐ人は成功する?その理由

成功
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生き急ぐ人は明確なビジョンを持っているので、それに向かって突き進むことができるのです。もちろん勇み足のように出すぎることがありますが、成功する人が多いのも事実です。その理由には一体何があるのでしょう。

生き急ぐ人が成功する理由はいろいろあると思いますが、成功する理由を心理面や行動面、マイナスポイントも含めて様々な角度から検証してみましょう。

ものごとを後回しにせずすぐ動く

動く
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生き急ぐ人は、この仕事は自分でやりこなせると判断したなら、すぐに実行に移すことができる行動力が最大の特徴です。行動に移す前に慎重に考えるのが普通の人です。

とはいえ生き急ぐ人がやみくもに行動するわけではありません。やれるかどうかの判断力と決断力に優れているので、やれると判断したなら後回しにせず時間をかけずにすぐ行動に移します。

判断と決断と実行をスピーディに行うことで、誰よりも早く結果を生むことになります。これが生き急ぐ人が成功につながる理由です。もちろん失敗することも多いでしょう。しかしそれにめげないポジティブな心も生き急ぐ人が成功する理由です。

考えるよりもまず行動する

行動
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考えるよりもまず行動することは、非常に大事なことですがリスクも伴います。考えすぎると人は失敗や評価を気にして臆病になり行動が鈍ってしまいます。生き急ぐ人は行動力がありポジティブなので、臆病になるよりは良いのですが、勇み足で失敗するリスクがあります。

ポジティブな生き急ぐ人でも、判断力が欠如していれば成功する可能性は低くなります。生き急ぐ人は行動力はあるのですから、即座に判断できるスペックを備えれば成功に近づけます。判断力をつけることが大切です。

優先順位を正確に把握できる

優先順位
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生き急ぐ人は、物事の優先順位を正確に把握できる人が多いのが成功する理由の一つです。物事をスピーディに処理するために、無意識のうちに優先順位をつけています。優先順位をつけているからスムーズに効率よく行動できるのです。

優先順位が的確につけられていなければ、次にやることに迷いが出て行動が遅れてしまいます。生き急ぐ人がスピーディに処理できるのは、優先順位を正確に把握しているのが理由です。

諦めずに目標達成のために努力する

目標
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生き急ぐ人が成功する理由に「諦めずに目標達成のために努力する」があります。失敗しても諦めず目標のために努力することは、いつかは成功につながります。ネガティブな人は、その時点で心が折れて諦めてしまうから成功しないのです。

しかし、理由もなく諦めずに努力しても意味がありません。失敗した理由や原因をしっかりと検証して、その反省を糧にして目標達成のために努力することが大切です。

生き急ぐ人はあまり急ぎ過ぎないことも大事

スピード
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生き急ぐとは、人生を一生懸命に駆け抜けることですが、人生は長いのであまり急ぎすぎると転んで怪我をすることもあります。といっても呑気に過ごしていては人生の充実感を味合うことができません。

その日1日を大事にして、目の前にあることを確実にこなしていくことが大切です。ここまでの記事を参考にして、急ぎすぎずに充実感のある「生き急ぐ」人生を味わってください。

Eiji0601
ライター

Eiji0601

元ミュージッシャン&調理師。現在はフリーのコンサート企画やチラシ等のデザイナーをやっています。音楽のジャンルはクラシックからジャズ&ポップス、特に’60年代〜’80年代ポップスが大好きです。料理は和食が得意な年齢不詳の独身男性です。

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