シーツをどのくらいの頻度で洗っていますか?
シーツの色は従来白が主流でしたが、最近はいろいろな色の柄を施したシーツも多く販売されています。しかしシーツの色が白とされていたことには、それなりの理由があるのです。元来シーツは布団やベッドマットを汚れから守るためのものです。
それは、布団やベッドマットは洗濯ができないからです。シーツは1枚の布なので簡単に洗濯ができます。シーツは身体から出る汗や汚れを吸収するために使うため、従ってシーツはこまめに洗濯して清潔にしておきたいものです。シーツの白には、洗濯済みであることを示す意味があります。
この記事のテーマはシーツの洗濯です。シーツの汚れの原因は何か、シーツの洗濯はどのくらいの頻度ですべきか、シーツの洗濯の仕方のポイント、シーツの洗濯のためのおすすめの洗剤の選び方、洗濯したシーツの干し方などを解説いたします。
シーツは結構汚れいてる
洗濯し立てのシーツを使う時、柄物のシーツはもちろん、白いシーツでも1晩や2晩使ってもほとんど汚れは見えません。だから高級なホテルは別として、ビジネスホテルや民宿などでは、同じ客が連泊する場合など、毎日シーツは替えてくれません。
泊まる客にしても、毎日シーツを替えてくれなくてもあまり気にしていません。それほど汚れが目立たないからです。家庭においても毎日シーツを洗濯するようなことはしません。
しかし実は、汚れが一見見えなくてもシーツは結構汚れているのです。この章では、一見洗濯し立ての様に見えるシーツの汚れの原因を3つ挙げてご説明いたします。
寝汗
シーツの汚れの原因として第1に挙げるのは「寝汗」です。大量にかいた寝汗は、自分でパジャマやシーツが濡れていることに気付く場合もあり、これは体調が悪い時に起こります。ストレスなどのために自律神経が失調して体温がわずかに上がっている時です。
しかし、正常な体調の時でも、人は自分では気が付かないうちに、一晩の間にコップに1杯以上の寝汗をかいているのです。これは寝ている間の体温を調節するために自然にかく寝汗で、この汗はみんなシーツに吸収され、洗濯しなければそのままシーツに残ることになるのです。
皮脂
シーツの汚れの原因として第2に挙げるのは「皮脂」です。皮脂は皮脂腺から出て来ます。皮脂腺の細胞内で分泌されたものが蓄積され、その細胞が崩壊すると皮脂腺の内腔に出て来るのです。これが毛穴から皮膚の表面に分泌され、皮膚の表面に膜を作って広がります。
皮脂は肌の美容の大敵のように言われますが、実は皮膚を物理的な作用、及び化学的な作用によって保護する役割を果たしています。寝てい間にも皮脂は分泌され、これがシーツに付着して、洗濯しなければシーツの汚れとなって残ります。
ダニ
シーツの汚れの原因として第3に挙げるのは「ダニ」です。上に申し上げたように、シーツは夜、寝ている間に、寝汗や皮脂などが付着して汚れます。それを洗濯しないでいるとシーツにこれらの汚れが蓄積します。その蓄積した汚れを餌としてダニが発生するのです。
ダニはノミなどと違って昆虫の仲間ではなく、クモやサソリの仲間で吸血性があります。ダニには、屋内に生息する屋内塵性ダニと屋外に生息するマダニがあります。
屋内塵性ダニには、ヒョウダニ、コナダニ、ツメダニ、イエダニの4種があります。この内、ツメダニとイエダニが人の血を吸うダニです。これらのダニがシーツに繁殖するのを防ぐためには、小まめにシーツを洗濯する必要があります。
シーツの洗濯はどのくらいの頻度ですべき?
前に申し上げた通り、布団やベッドマットは洗濯ができません。しかしシーツはかなり簡単に洗濯ができます。だから洗濯ができるシーツは、洗濯ができない布団やベッドマットの上にかけて、布団やベッドマットを汚れから守る役割を果たします。
人は、夜、寝ている間に寝汗や皮脂などを分泌します。シーツはこれらの分泌物を吸収して汚れます。シーツを洗濯しないと、これらの汚れからダニが発生する恐れもあります。ダニが発生すると耐え難い痒みを覚えます。
ダニの発生を防ぐためにもシーツはかなり小まめに洗濯をする必要があります。では、シーツは一体どのくらいの頻度で洗濯するのがおすすめでしょうか?この章ではシーツの洗濯のおすすめの頻度について解説いたします。
みんなの頻度
シーツは目に見えなくても結構汚れています。この汚れが餌になってダニなどが発生するのを防ぐためには、シーツはなるべく小まめに洗濯するに越したことはありません。毎日交換して洗濯するという頻度が理想の頻度と言えなくもありません。
しかし現実問題として、シーツは洗濯した後、干すのにかなりの広さの場所が必要です。ベランダなどに物干しがあれば、シーツの洗濯も気軽にできて頻度も増やせますが、そういう場所がない場合はシーツの洗濯の頻度も増やし難いものです。
そこで皆さんはどのくらの頻度でシーツの洗濯をしているのか気になるでしょう。これについて、あるネットショップが顧客453名から回答を得たアンケート結果があります。その結果を次節でご紹介いたします。
シーツは週に1回の洗濯がおすすめ!
上に申し上げた、あるネットショップが453名の顧客から回答を得たシーツの洗濯の頻度についてのアンケート結果をご紹介します。
毎日洗濯という頻度:0.4%、週に2~3回洗濯という頻度:9.7%、週に1回洗濯という頻度:39.3%、月に2~3回洗濯という頻度:26.9%、月に1回洗濯という頻度:18.8%、その他の頻度:4.9%、という結果です。
シーツの洗濯の頻度についての上の結果を見ると、圧倒的に多いのが週に1回洗濯という頻度で39.3%、全体の約4割です。次に多いのが月に2~3回洗濯という頻度で26.9%、全体の約3割弱です。
夜、寝ている間に、自分では気が付かない程度の寝汗でも、人はコップ1杯以上の汗をかいているのですから、やはり圧倒的に多いものを採って、シーツは週に1回の頻度で洗濯することをおすすめします。
シーツの洗濯の仕方のポイント
上にシーツの洗濯の頻度については週に1回洗濯がおすすめの頻度だと申しました。シーツの洗濯については、洗濯の頻度の他にも、おすすめすべきポイントがいろいろあります。
例えばシーツの洗濯表示の確認も1つのポイントです。ゴミやホコリを取ることも1つのポイントです。またシーツは洗濯の際、折り畳んで洗濯ネットに入れて洗濯機に入れることも1つのポイントです。洗濯機の洗濯コースを選ぶことも1つのポイントです。
もう1つのポイントはシーツの洗濯用の洗剤の選び方です。洗剤と言っても、食器洗いの洗剤、換気扇用の洗剤、トイレの洗剤、風呂場用の洗剤、洗濯用の洗剤などいろいろな洗剤があり、さらに洗濯用の洗剤の中でもシーツの洗濯におすすめの洗剤があります。
洗濯表示を確認
シーツの洗濯の仕方のポイントとして第1に挙げるのは「洗濯表示を確認」することです。洗濯するものには、それぞれ材質に応じておすすめの洗い方があります。例えばウール地の洗濯ものは手洗いで中性洗剤を使うべきです。
そういう洗濯物ごとに、おすすめの洗濯の仕方を示しているのが洗濯表示です。これはシーツの隅にマークで表示されています。このおすすめの洗濯法に従わないと、シーツを洗濯した時にシーツが縮んでしまったりすることがあります。
ゴミやホコリを取る
シーツの洗濯の仕方のポイントとして第2に挙げるのは「ゴミやホコリを取る」ことです。シーツの表面には目に見えるゴミやホコリが付着しています。これらは洗濯の前に粘着テープなどを使って取り除いておかないと、洗濯した際にシーツに絡まりついてしまったりする恐れがあります。
汚れが酷い場所への対処法
シーツの洗濯の仕方のポイントとして第3に挙げるのは「汚れがひどい場所への対処法」です。あまりひどい汚れは、洗濯機で洗濯しても完全には落とせません。特にシミが付いた場合などは、そこにシミ抜きや漂白剤などを塗っておくか、つまみ洗いをしておおくことをおすすめします。
折り畳んで洗濯ネットへ
シーツの洗濯の仕方のポイントとして第4に挙げるのは「折り畳んで洗濯ネットへ」です。シーツは大きいものなので、洗濯機に入れる前にきちんと折り畳んでおかないと、シワがたくさんできてしまいます。
きちんと折り畳んだら、それを洗濯ネットに入れた上で洗濯機に入れるのがおすすめです。そうすれば他の洗濯ものと絡み合ってシーツの生地が損なわれることもないし、また取り出す時にも楽になります。
洗濯コースを選ぶ
シーツの洗濯の仕方のポイントとして第5に挙げるのは「洗濯コースを選ぶ」ことです。洗濯機には洗濯するものに応じて選ぶ4つのコースが設定されています。
それは標準コース、ドライコース、おいそぎコース、大物洗いコースの4つです。標準コースは普通の洗濯用、ドライコースはデリケートな衣類用、おいそぎコースは短時間用、大物洗いコースは毛布や布団用のコースです。
フラットシーツ・ボックスシーツの場合
上に挙げた第5のポイントの洗濯コースですが、フラットシーツやボックスシーツの場合は、どんなコースを選んだら良いでしょうか?先ず、フラットシーツとは普通の1枚の布のシーツで、ボックスシーツはチャックが付いていて布団やベッドマットを包み込むシーツです。
このフラットシーツやボックスシーツの場合には洗濯コースとしては標準コースを選んでおけば十分です。標準コースは最も普通に使われるコースで、洗い→排水・脱水→すすぎ→排水・脱水→すすぎ→排水・脱水というコースです。
厚みがある・起毛したシーツの場合
上に挙げた第5のポイントの洗濯コースの選択ですが、厚みがある起毛シーツの場合には、どのコースを選べば良いかのでしょうか。起毛シーツの場合は、水流が弱いコースが合っているため、ドライコースがおすすめです。ドライコースは、ニットものなど丁寧な扱いが必要な衣類に適した優しいコースです。
洗剤の選び方
シーツの洗濯の仕方のポイントとして第6に挙げるのは「洗剤の選び方」です。結論を言うと、中性洗剤またはヤシ油などの天然素材で作られた洗剤がおすすめです。
洗剤には酸性洗剤、中性洗剤、アルカリ性洗剤がありますが、PH6~8の洗剤が中性洗剤です。酸性洗剤やアルカリ性洗剤は洗浄力は強いのですが、生地を傷める恐れがあります。中性洗剤は洗浄力は強くありませんが生地を傷める心配がありません。
洗濯したシーツの干し方
シーツの洗濯が終わったら、そのシーツを干さなければなりません。シーツは大きなものですから、それを干すにも場所を取るし、また早くしっかり乾かすためにはいろいろな工夫も必要になります。この章ではシーツの干し方についてご説明いたします。
陰干しがおすすめ
洗濯したシーツの干し方で第1に取り上げるのは「陰干しがおすすめ」ということです。シーツを干す時、直接日光が当たると日光に含まれる紫外線のために、シーツの繊維が傷む恐れがあります。紫外線には殺菌作用があるのですが、繊維を傷めては困るので陰干しをおすすめします。
シーツを乾きやすくする干し方
洗濯したシーツの干し方で第2に取り上げるのは「シーツを乾きやすくする干し方」です。シーツは布が大きいため、1枚全体をそのまま広げてぶら下げるような干し方はできません。どうしても折り畳んだ状態で干す必要があります。
折り畳んだ二つの部分が重ならないように、間に隙間を作って干すのが乾きやすい干し方になります。そして風通しの良いところを選ぶ必要もあります。そういう乾きやすい干し方の工夫を以下に2つご紹介します。
M字型に干す
シーツを乾きやすくする干し方として最初にご紹介するのは「M字型に干す」干し方です。これは2本の竿にシーツをかけ渡して干す干し方です。2本の竿の間の部分がたるんで垂れ下がり、横から見るとMの字型になります。これならどこも重なることなく干せるので乾きやすくなります。
竿にハンガーをかけて干す
シーツを乾きやすくする干し方として2番目にご紹介するのは「竿にハンガーをかけて干す」という干し方です。上のM字型に干すには竿が2本必要です。
しかし竿が1本しかない場合には、その1本の竿の2か所にバスタオルが干せるようなハンガーをかけて、その2つのハンガーを使ってシーツをかけ渡すようにしましょう。
部屋で干したい場合は?
洗濯したシーツの干し方で第3に取り上げるのは「部屋で干したい場合は?」です。独身者や夫婦共働きで、日中留守になり外に干せない場合や、煤煙や花粉などを避けたい場合には部屋干しがおすすめです。
そのために、部屋用の物干しというものがいろいろ工夫されています。部屋のスペースに応じて、変形自在で使う必要がない時には、コンパクトに畳んで収納できるものをおすすめします。
コインランドリーで乾燥まで済ますのも◎
洗濯したシーツの干し方で第4に取り上げるのは「コインランドリーで乾燥まで済ますのも良い」です。コインランドリーには、全自動の洗濯機が洗濯から乾燥まで全工程を行ってくれるタイプがあります。
また洗濯、全自動で脱水まで行い、洗濯機の上に付いている乾燥機に移して乾燥させるタイプもあります。どちらにしても機械にお任せで乾燥まで済んでしまうので、干す必要がない人には、有難いかもしれません。
シーツは1週間に1回洗濯して気持ちよく使おう!
この記事ではシーツの洗濯についていろいろな問題点を取り上げてご説明いたしました。メインテーマはシーツの洗濯の頻度です。シーツは1週間に1回くらいの頻度で洗濯することをおすすめしました。
その他に、シーツの汚れの原因、シーツの洗濯の仕方のポイント、選択したシーツの干し方などについてもご紹介しました。シーツは目に見えなくても寝汗などで意外に汚れが付くものです。シーツを洗濯する時のご参考にしていただけば幸いです。