「おすすめ」の漢字の使い分け方を覚えよう!
よく使うフレーズとして「おすすめ」という言葉があります。この「おすすめ」という言葉には3つの漢字表記があることをご存じでしょうか?それは「お勧め」「お薦め」「お奨め」です。それぞれの漢字表記によって、相手に伝わる意味や使い方が違っています。
例えば、「ここのケーキ屋さんはかなりおすすめ!」という場合どの漢字を使うのが正しいのか分かりますか?もしも「どれがいいのか分からない」「どれだっけ?」という方は今回の記事をチェックしてください。この3つ漢字の違いをしっかりと把握して、使い分けていく必要があります。
今回は、「おすすめ」の漢字表記「お勧め」「お薦め」「お奨め」の意味と使い方を例文を使って分かりやすくご説明していきます。今までなんとなく、「この漢字でいいだろう」と使っているのであれば、要注意。最後までしっかり読んで、正しい「おすすめ」を漢字表記できるようにしましょう。
「おすすめ」の漢字の意味と違い【お勧め】
「おすすめ」の漢字として「お勧め」があります。「勧」という漢字には、どういった意味があるのかについて解説していきましょう。何をどう「すすめる」かによって、漢字を使い分けることになります。よく使われる漢字でもあるので、きちんを把握しておきましょう。
「お勧め」の意味
「勧」の漢字には、「すすめる」「ある行動を促す」という意味があります。そして、「勧誘」という熟語で使われていて「勧誘」の意味には「ある事をするようすすめ誘うこと」という意味があります。
ですので「勧」の漢字を使う場合は、「自分が経験したことを相手にもするように働きかけること」「自分が経験したことを相手にもするように誘うこと」という場面での使い方をします。例えば、自分が体験したことを「これ、すごくよかったよ」と商品や食べ物を友達に紹介する場合があります。
そうした時に「おすすめ」を「お勧め」の漢字を使った表現します。自分が食べたものや経験したことを、自分と同じに相手に知ってもらいたい場合ややってもらいたい場合の意味として使う漢字です。
ここで覚えておいて欲しいのが、「お勧め」の漢字を使う場合、一方的におすすめするイメージが強くなります。自分がこれをおすすめしたい、やって欲しい、ためして欲しいという時に「お勧め」の漢字を使うので商品レビューなどにはこの漢字を使うのが正しい使い方となります。
「お勧め」の使い方・例文
「おすすめ」の漢字表現「お勧め」の使い方を例文を使ってご説明していきます。「お勧め」の例文を見ると、「お勧め」の使い方がよく分かります。どういう使い方をするのが正しいのか、確認していきましょう。
例文①
「ここに来たなら、このハンバーガーを食べないと!美味しくてお勧めだよ」「こちらの新商品を、お勧めします。お試しされませんか?」「最近、ヨガを始めたんです、お勧めです」という「お勧め」の使い方をしてみましょう。
例文②
「ここの先生は、すごく親身に指導してくれるからお勧めです」という使い方をすることがあります。この場合の「お勧め」の使い方は「この人のことをどうぞ知ってください」「よろしくね」という意味合いが含まれているものとなります。
自分にとって、「これをぜひ」という場合に多く使われる使い方です。結構強めのアピールになるので、使う場合は、強いおすすめの場合に使いましょう。
「おすすめ」の漢字の意味と違い【お薦め】
続いて「おすすめ」の漢字表記として「お薦め」とする場合があります。この場合の「おすすめ」は、どのような意味で使うのが正しいのでしょうか。
結論からいうと「お薦め」の漢字を使う場合は、「他人に自分が選んでよかったものを薦める」という意味で使います。詳しく解説していきましょう。
「お薦め」の意味
「おすすめ」を「お薦め」と漢字で表記する場合は、何かを推薦するときの使い方です。他の人に対して、自分が選んでよかったと思うものをすすめるという意味をもります。
先ほどご紹介した「おすすめ」の漢字表記「お勧め」と同じ使い方のように感じますが、どちらもすすめるという意味では同じです。しかし、こちらの「お薦め」の漢字表記になると、相手に対して「よかったらどうぞ」という少し控えめな印象をもたせることができます。
自分が選んだものが、「よかったので興味があれば見てくださいね」と言った感じのニュアンスの強い意味があります。「お薦め」は、「お勧め」よりも相手に選択を促す場合に使う使い方をします。
例えば、推薦の場合、何かに対して「これもどうぞ」「この方はいい方です」とおすすめする意味で使います。「お勧め」のような強制的におすすめするのではなく、「よければ選んでください」という選択視を与えているのが特徴です。
ですので、「おすすめ」の漢字表記「お勧め」よりも「お薦め」の方が柔らかい印象で、選ぶのはその人次第という使い方をします。
「お薦め」の使い方・例文
「おすすめ」の漢字表記「お薦め」は、推薦という漢字を思い起こすとよく分かる意味でもあります。「お勧め」のように強制する意味合いはありません。それでは、ここで「お薦め」を使った例文をいくつかご紹介していきましょう。
例文①
「薦」の漢字には「すすめる」「人や物を選び出す」「人を取り上げ用いるように進言する」という意味です。この「お薦め」の使い方を例文で分かりやすくご紹介していきましょう。
「読書感想文を書くのであれば、この本がお薦めです」「新しいプロジェクターのリーダーに、開発部の~をお薦めします。」という使い方ができます。参考にしてください。
例文②
「おすすめ」の漢字表記「お薦め」の使い方には、例えば「この方は、~なのでお薦めです。」「この映画はここが面白いのでお薦めです」というように、他の人に「これはいいものなので、選んでみてください」とすすめながらも選択するのは、その人という印象がある漢字です。
分かりやすい使い方として、学校に対して生徒を推薦する場合の例文があります。「この生徒は、~をしてきましたのでお薦めです。」というように志望校に対してアピールするときの使わます。
「おすすめ」の漢字の意味と違い【お奨め】
「おすすめ」の漢字表記として「お勧め」と「お薦め」の違いについて解説してきました。「おすすめ」には、さらに「お奨め」という漢字表記があります。この「お奨め」の意味や使い方について詳しく、解説していきましょう。
「お奨め」の意味
「おすすめ」を漢字表記「お奨め」で表す意味には「いい行いに対して行動を促す」というものがあります。「おすすめ」を、「お奨め」で漢字表記するのを見る機会はそこまで多くありません。それは、「お勧め」に置き換えられることが多いからです。
例えば、「これをするといいことがある」「ここに行くと、自分のためになる」というように自分にメリットがあるので、行ってみてという意味合いの漢字でもあります。あまり使われない漢字でもあるので、慣れないのであれば「おすすめ」「お勧め」に置き換えて使っても問題ありません。
「お奨め」の使い方・例文
「おすすめ」の漢字表記を「お奨め」とする場合は、さらなる向上のため奨励を促すときに使う場合があります。「自分が相手にそれがいいものだ、いいことだ」とすすめる時に使うので「奨励」と紐付けして覚えておくといいでしょう。
「お奨め」を使う場合は、相手に頑張ってほしいという気持ち」が隠されている場合に使うことができます。そのため、勉強会や学会やセミナーといった場面に使われることが多くなります。
相手に「このセミナーがいい」ということを「お奨め」する場合に使います。相手に飛躍を遂げてほしいという期待する気持ちが隠されています。ここでは、「おすすめ」の漢字表記「お奨め」の使い方を、分かりやすく例文を使ってご説明していきましょう。
例文①
「資格を取るなら○がお奨めです。将来絶対に役に立ちます」「早く復帰したいなら、この筋トレをお奨めします」という例文です。「お奨め」の「奨」の漢字には、「すすめる」「助ける」「励ます」という意味があります。
「奨励」や「報奨」といった熟語にも使われる漢字で「自分がいいと思ったことに対して、励ましたり褒めたりする」というシーンでの使い方になります。
例文②
例文として「この学会は、君の将来のために役立つからお奨めです」「勉強会に出ることで、あなたの飛躍となるでしょう。だから私は奨めます」という使い方になります。
日常的にそこまで使わない漢字表記でもあります。「相手に対して、励げんで欲しい」「~に参加すると未来が開ける」といった場合に使える「お奨め」になります。
「おすすめ」の漢字の使い分けのポイント
「おすすめ」の漢字表記として、「お勧め」「お薦め」「お奨め」の3つの漢字があることをご紹介してきました。それぞれの漢字によって含まれる意味には、違いがあります。
ここでは、それぞれの漢字の違いを知り使い分けていくためのポイントをご紹介していきましょう。どの漢字を使ったらいいのか迷った場合の、対処法についても解説していくので、要チェックです。
「お勧め」と「お薦め」はおすすめ度の強さで使い分け
「おすすめ」とひらがな表記でも、十分伝えられるのですが、できれば漢字の違いをしっかりと理解した上で、使い分けができるとかっこいいでしょう。その場合は、それぞれの漢字の特徴を覚えておくのがおすすめです。まずは、「お勧め」の場合は、ものや人を強くすすめる場合に使います。
反対に選んでみてねという意味合いであれば、「お薦め」が正しい漢字表記です。それぞれの漢字では、もっている意味やニュアンスが微妙に違います。何かおすすめしますといわれた際の相手への伝わり方も違います。
ですので、まとめると自分が強く相手におすすめするのであれば、「お勧め」で、ここから選んでみてなという柔らかい意味合いにするのであれば「お薦め」としましょう。
どちらの漢字も人や物、場所、お店といったものをおすすめするときに使えるのですが、込められている意味合いには違いがあることを、理解しておきましょう。
勉強会などの参加をすすめる場合は「お奨め」
「お勧め」と「お薦め」の2つの漢字と違う「お奨め」は、相手に対して励んでもらいたい場合に使う漢字です。「お奨め」は、「お勧め」でも使い分けることができるので、あまり日常的に目にする漢字ではありません。けれども、この「お奨め」を使い分けられるとかっこいいです。
例えば、「お奨め」を使う場面として勉強会や学会、セミナーなどの参加をおすすめする場合につかいます。同じ意味をもっている漢字であっても、1つ1つ詳しくみていくと、違いのある意味やニュアンスが含まれています。
迷った時はひらがな表記で
「お勧め」「お薦め」「お奨め」の3つの「おすすめ」の漢字表記の意味や使い方について例文でご紹介してきました。理解できたとしても、実際に使う場面になると「どれを使えばいいのだろう」と迷ってしまうことがあるでしょう。
その場合は、それぞれの漢字の特徴に着目して使い分けるようにしてください。「お勧め」であれば「勧誘」。「お薦め」であれば「推薦」。「お奨め」の場合は「奨励」というように熟語で覚えておく方法があります。
「勧誘」「推薦」「奨励」であれば、なんとなくそれぞれの違いがあることが分かります。しかし、どうしても分からない場合は、「おすすめ」という風にひらがな表記で大丈夫です。
確かに、漢字で「お勧め」「お薦め」「お奨め」と使い分けることができれば、社会人として恥ずかしくないですし、かっこいいですが、分からないまま何となくで書いてしまうと恥ずかしい思いをすることになってしまいます。
「おすすめ」をひらがな表記をすることでも十分伝わるので、迷った場合はひらがなで表記すると覚えておきましょう。さらに、ひらがなで「おすすめ」と表記することで、柔らかい印象にすることができます。
「お奨め」「お薦め」「お勧め」とどれもおすすめと読めるのですが、相手にそこまで強要せずにすすめたい場合があるでしょう。
そういった場面で「おすすめする」とひらがな表記にすることで、捉え方も違ってきます。相手によってひらがなか漢字にするか、使い分けることも社会人として求められるスキルでしょう。
状況に合った「おすすめ」の漢字を使おう!
「おすすめ」の漢字表記「お勧め」「お薦め」「お奨め」の3つの漢字表記の意味と使い方の違いについて、ご説明してきました。社会人としてこの3つの漢字の「おすすめ」の違いはしっかりと、把握しておきたいものです。
もしも、どれを使えばいいか迷ったのであれば、迷わず「ひらがな」表記にしましょう。ひらがなでも正しい使い方ですし、間違って漢字で書いてしまうよりはダメージは少なくなります。