面接を辞退するときは連絡必須!
面接を辞退する際には企業側に必ず連絡しましょう。就職や転職活動を行う場合、複数の企業の採用試験を受けることも少なくありません。また、様々な理由によって面接の辞退を考えることもあるでしょう。
企業としても面接の辞退は、選考過程において起こり得る事態だと考えています。しかし、面接辞退が起きると多くの事務手続きが必要となることを忘れてはなりません。とりわけ無通告の面接辞退が起きるとさらに採用担当者に負担をかけることになります。
例え、面接を辞退する企業とは縁がなかったとしても社会人として、最低限のマナーは守るべきだといえるでしょう。そこで面接を辞退する際のメールや電話での連絡方法などを例文を交えながら解説します。
面接を辞退するのに多い理由
就職や転職活動をする人の大半が、複数の企業に応募しています。そうすると、企業の良い面や悪い面が自ずと見えてくるものです。求職者の多くは採用が決まった企業で、長期間にわたって仕事をしたいと考えていますから慎重に考えたいと思うのも当然だといえるでしょう。
一方企業側は人材不足が深刻な状況下において、相当な労力や予算をかけて採用活動を行っています。もちろん一定数の面接辞退を考慮しているとはいえ、一次選考が終わったあとでの面接辞退には「なぜ?」との思いも強くあります。
また企業によっては、面接を辞退する理由を聞かれる場合もあります。そこで面接を辞退するのに多い理由を考えてみましょう。
第一志望に受かった
面接を辞退する理由の中で最も多いのが「第一志望の企業に受かった」です。就職・転職活動では、万が一の事態を想定していくつかの企業に応募します。その過程において、優先順位が決まってくるのは当然だといえるでしょう。
ところが一次選考の通知時期は企業によって異なります。したがって、第一志望の企業からの合格通知が遅れて連絡されることも少なくありません。
求職者からすれば、先に合格通知を連絡してくれた企業に対して「申し訳ない」といった気持ちを覚えるものの仕方ありません。しかし、将来を考えた場合、第一志望の企業を選ぶのは当然だといえるでしょう。
面接予定日に別の予定が入った
就職活動を行っていると、面接予定日や会社説明会の日程が重なる場合も少なくありません。特に志望度の高い企業の会社説明会などが後から決まると、面接を辞退せざるを得ません。
面接予定日の変更を申し入れることも可能です。しかし優先度の高い企業から面接試験の通知が来れば、先の企業に結局は断りを入れることとなります。したがって、日程調整を依頼せずキッパリと辞退を申しいれ、優先度の高い企業への就職活動に全力を注ぐべきです。
希望と違う求人だった
「希望と違う求人だった」も面接を辞退する理由としては多いものです。求職者が企業を選ぶ際、様々な希望に照らし合わせながら応募を決めます。
以前であれば給与が一番の理由でした。最近では休暇や残業の有無、勤務時間など求める労働条件も多岐にわたります。もちろん仕事の内容も企業を選ぶ際には大きな要素となるでしょう。
もちろん100%希望に沿う企業を見つけることは極めて難しいことです。そのため、一次選考の際には、ある程度の妥協をもって受験する人も少なくありません。ところが一次選考に合格すると、不安が大きくなり面接を辞退することになるのです。
自分に合わないと思った
就職・転職活動を進めるにあたって、一次選考を合格した企業に対して「自分に合わない」と感じることもあるでしょう。とりわけ、社風は職場の雰囲気は求職者にはわかりにくい項目です。
いくつもの会社説明会に参加したり、実際に勤務している社員の話を聞いているうちに、違和感やミスマッチを感じることも少なくありません。ただし「何となく合わない」と感じることで面接を辞退するのは好ましくありません。
とりわけ面接辞退の理由を求められた場合、具体的に伝える必要があります。「将来やりたいこととのズレを感じる」「社風が想像とは違う」など自分に合わない具体的な理由を明確にしておくことが大切です。
体調がすぐれない
面接前日や当日の朝に急に体調が悪くなることもあります。特に発熱症状がある場合には、インフルエンザなどの感染症のケースも否定できません。
こういった場合は事情を説明して、面接試験を辞退しましょう。場合によっては、当日朝であっても別の日に日程調整を行ってくれることもあります。多くの人々に迷惑をかけてしまうことから、無通知で欠席することだけはやめましょう。
面接を辞退するときにすべきこと
就職や転職活動において、やむを得ず面接を辞退することは少なくありません。もちろん、企業側も求職者の都合や事情を理解しています。しかし、社会人として最低限のルールは守りましょう。
特に無通告で面接を辞退すると、当日のスケジュールは大幅に変わり、多くの人に迷惑をかけることになります。また、何かの縁でその企業にお世話になることも考えられるでしょう。
しかし、面接を辞退するにあたって何をなすべきかわからないといった人も少なくありません。そこで、面接を辞退するときにするべきことをまとめてみました。
企業に連絡
面接の辞退を決めたら、まずは企業に連絡するのがビジネスマナーです。連絡方法の詳細は後述しますが、メールもしくは電話が一般的だといえます。
企業に連絡するタイミングは早ければ早いほどベターです。遅れれば遅れるほど、採用担当者に多大な迷惑をかけることになります。
面接を辞退する旨を連絡するのは、決して快いものではありません。できることなら避けて通りたいものです。しかし、無通告で面接を辞退することは社会人としてのマナー違反だと心得ておきましょう。
事情を説明する
企業の採用担当者などに面接の辞退を申し入れる際には、事情を説明しなければなりません。企業によっては、事情を聞かれる場合もあるでしょう。
ここで具体性のない、曖昧な説明を行うのはビジネスマナーに違反しているといえます。例え聞かれなくとも連絡する前に整理しておくのが社会人としてのマナーです。
面接を辞退する事情をについては、具体的かつ真摯に整理しておくことが大切です。企業によっては、面接の辞退理由を次の採用活動に活かす場合もあります。したがって、伝えにくくとも正しく伝えることが大切です。
面接を辞退する方法やマナー
やむを得なく面接の辞退を申し入れる際のマナーは、できる限り早く連絡することです。しかしながら、夜間や早朝など先方の勤務時間外に連絡するのは、極めて身勝手な行動だといえるでしょう。
また、面接の辞退を連絡するには、メールもしくは電話が適当です。しかし、どちらを選ぶべきか迷ってしまう人も少なくありません。
面接の辞退を伝える際、適切な方法を選ぶにはメールと電話、それぞれのメリットとデメリットを理解しておくことが大切です。そこで面接を辞退する方法やマナーについて解説します。
メール
面接の辞退をメールで行うメリットは、内容を整理して伝えられる点です。特に面接を辞退する理由を求められた場合、電話だと上手く伝えられないことも想定されます。メールであれば伝えたいことをしっかりと整理して伝えることができますから「漏れ」を防ぐことができます。
また、直接採用担当者と話さないで良い点もメリットだといえるでしょう。面接の辞退を伝えることは、誰もが回避したい事柄です。とりわけ、面識のある担当者だと切り出しにくいこともあります。メールであれば、話しにくいこともしっかりと伝ることができます。
メールで面接の辞退を連絡するデメリットは、事務的な伝え方になってしまうことです。また、ある程度の文章力がないと、伝えたいことが伝えられないこともデメリットだといえるでしょう。
電話
電話で面接の辞退を連絡するメリットは、直接採用担当者に必要事項を伝えられることです。面接の辞退を伝える際の鉄則は迅速・確実であることです。その点、電話であれば相手に確実に伝えることができますから、「担当者に伝わっていない」といった行き違いがありません。
また、採用担当者に誠意を伝えることができる点も、電話で面接の辞退を連絡するメリットだといえるでしょう。例え、今回は面接を辞退する企業であっても、誠意を尽くすのがマナーです。その点、電話であれば謝意を伝えることも可能です。
電話で面接の辞退を連絡するデメリットは、相手が不在の際には何度もやり取りが必要な点です。また、慌てると伝えたい内容を伝えきれない点もデメリットだといえるでしょう。
どちらでも大丈夫
面接の辞退を連絡する方法は、電話であってもメールであっても問題はありません。いずれの方法を選ぶにせよ、相手に確実に連絡が行き届くことが大切です。
行き違いをなくすには、メールを送付した後に電話連絡をするのも一つの方法です。
また、企業によっては連絡方法を指定している場合もあります。この場合は指定された方法を選べば良いでしょう。
伝え方のマナー
面接の辞退を伝える場合、迅速かつ確実に伝えるのがマナーですが、伝える時間帯も考えたいものです。具体的には電話であれ、メールであれ相手企業の勤務時間内に連絡するのがマナーです。また電話の場合、正午から13時までの昼食の時間帯も避けるのが無難です。
メールの場合、真夜中や早朝でも「構わない」と考える人も少なくありません。しかし、常識を逸脱した時間帯だと、イタズラに疑われる場合もありますから好ましくないといえます。
なお、伝える内容については事前に整理しておくのがマナーです。後から何度も電話をかけ直したり、訂正メールを送付する事態は避けましょう。
面接を辞退するときの例文
面接を辞退する際のポイントは、内容を的確にまとめて伝えることです。丁寧過ぎて回りくどい文章や言い回しは、相手を混乱させてしまったり行き違いの要因になりますので注意しましょう。
もちろん、採用担当者に対して誠意を示すことは大切ですが、目的は面接の辞退を伝えることです。しかし、いざ面接の辞退を伝えようとすると、どういった例文を作ればよいか迷う人も少なくありません。そこで、面接を辞退するときの例文について紹介します。
面接辞退の例文
面接辞退の例文は前文、本文、末文の構成で考えましょう。前文「〇月〇日〇時より面接のご連絡をいただいております〇大学○学部の〇です。」となります。例文にあるように簡単な挨拶と大学名、学部、名前を伝えるのが基本です。
本文「この度、一身上の都合により面接を辞退させていただきたくご連絡いたしました。お忙しい中、面接の日時をご調整いただいたにも関わらず、誠に急なお願いで大変申し訳ありません。」となります。例文のとおり、辞退する理由は簡単に書くのがポイントです。
末文「会社説明会では丁寧なご対応をいただき大変ありがとうございました。貴社の益々のご発展をお祈り申し上げます。」となります。例文のとおり、先方への敬意を示して締め括りましょう。
電話で面接辞退を伝える例文
電話で面接辞退を伝える場合「お世話になっています。〇月〇日に面接を受けさせていただくこととなっています○大学〇学部の○と申します。人事部の○さまはご在席でしょうか。」といった例文となります。大学、名前を名乗り担当者の在籍を確認しましょう。
本文「先日は面接試験日のご連絡をいただきありがとうございました。せっかくご連絡いただいたのですが、諸般の事情のため面接試験を辞退させていただきたくご連絡を差し上げました。」とった例文で辞意を伝えます。
企業側から具体的な辞退理由を求められた場合は簡潔に答えましょう。最後に「大変ご迷惑をおかけし、申し訳ございませんでした。」といった例文で謝意を示して締め括りましょう。
理由の作り方
面接を辞退する際の理由は「諸般の事情により、面接試験を辞退させていだきたくご連絡いたしました。」「一身上の都合により、面接試験を辞退させていただきます。」といった例文になります。企業側から聞かれない限り、例文のように詳しく書く必要はありません。
企業側から辞退する理由を聞かれた際は「他社から内定をもらった」「就職活動を進めるうち、自分の求めている労働環境との違いに気が付いた」「前職を退職するに至らなかった」といった例文となります。ポイントは簡潔かつ納得感のある理由とすることです。
面接を辞退するときは早めに連絡しよう
面接を辞退するときは早めに連絡するのが鉄則です。なお、連絡方法は電話でもメールでも構いませんが、相手の勤務時間内に連絡するのがマナーです。また、面接の辞退を連絡する際には、事前に例文を作って伝える内容を整理しておきましょう。
その際、簡潔かつわかりやすい例文を作るのがポイントです。なお、面接を辞退する理由については、一般的な内容で構いませんが、先方から具体的な内容を聞かれる場合もあります。したがって、納得性のある理由を整理しておきましょう。
また、採用担当者は面接の準備に多大な労力を費やしています。したがって、面接の辞退を申し入れる際は迅速かつ丁寧に連絡しましょう。