保冷剤の中身の種類は?再利用の仕方も紹介!
保冷剤は、通常の生活からアウトドアといった趣味まで幅広い使い道があります。その種類も豊富なことから、使う場面だけでなく、デザインなど細かい好みに合わせて選べるようにもなりました。
日用品として使用されるアイテムではありますが、その中身について詳しく説明できるでしょうか。普段から使用するアイテムだからこそ、しっかりその詳細を理解しておきましょう。
保冷剤の中身の種類
基本的な知識として、保冷剤の中身に必ず含まれているのが「水」と「高吸収性ポリマー」になります。仕組みとしては、吸収性の高いポリマーに水分を含ませることで、ジェル状に変化させているのです。
保冷剤は主に「ソフトタイプ」、「ハードタイプ」、「0℃タイプ」、「氷点下タイプ」といった四種類に分けることができます。それぞれ中身はほぼ同じですが、細かな違いがあります。
それではまず、タイプ別の特徴と一緒に、それぞれの適切な使い道や注意点について説明していきましょう。
ソフトタイプ
ソフトタイプの保冷剤は、主にビニール製袋の中身に水分と高吸収性ポリマーが詰められているものになります。触ると柔らかい触感なのが特徴ですが、これはジェル状になった高吸収性ポリマーによるものです。
100均などのショップで多く販売されており、サイズも小さいことから食品の保存や暑さ対策として使用される機会の多いタイプです。注意点として、サイズが小さいことから保冷時間は短いため、長時間の使用には不向きなタイプです。
ハードタイプ
キャンプなど野外での使用に最適なのがハードタイプです。ソフトタイプと違い、プラスチックの容器であることから耐久性が高いことが特徴として挙げられます。
保冷剤の中身によっては、水と高吸収性ポリマーだけでなく、防腐剤や安定剤が配合されています。ハードタイプは保冷剤として用いられている中身の成分が漏れでてしまう危険性が少ないタイプの保冷剤と言えます。
また長時間の保冷が可能な点も大きなメリットですが、サイズが大きい種類が多いことから、持ち運びが不便な面があります。
0℃タイプ
食品の保存として使用される保冷剤は、主に「0℃タイプ」のものが使用されています。短時間の保冷に特化しているタイプであることから、お弁当やスイーツの保冷として使用するケースが多くあります。ただその反面、長時間の保冷には向いていない種類と言えるでしょう。
氷点下タイプ
保冷剤は、保冷するものに合わせて適切なものを選べるように、異なる温度の商品が販売されています。そのなかでも「氷点下タイプ」はその名前の通り、通常のタイプよりも保冷に特化しているタイプです。
主な使い道としては、氷や冷凍食品といった通常の保冷剤では冷やしにくいものなどに用いられます。また他の種類と同じく長時間の保冷にも向いているので、アウトドアでも使用される機会の多いタイプです。
保冷剤は食べると危険?
日常生活において使用される機会の多い保冷剤ですが、例えば子どもがいる家庭では誤ってその中身を食べてしまったといったケースも少なくありません。
保冷剤の中身はほとんど水分ではありますが、高吸収性ポリマーなども配合されています。果たして人体にどういった影響があるのでしょうか。
人体に影響はなし
結論から言うと、保冷剤の中身は人体に悪い影響がありません。かつての保冷剤はエチレングリコールは高い毒性を持つものが使用されていましたが、誤飲などの危険性を鑑みて人体に影響がないものを使用するようになりました。そのため、基本的に保冷剤の中身は人体に影響がないと言えるのです。
高吸収性ポリマーの注意点
しかし注意しておかなければいけないのが、保冷剤に使用されている高吸収性ポリマーです。高吸収性ポリマーは、水分を吸収する性質を持っていることから、誤飲してしまうと人体に含まれる水分を吸収してしまう可能性があるのです。
そのため、体が小さい子どもは悪影響になるケースも少なくはありません。誤飲してしまったら、病院を受診するようにしてください。
保冷剤の捨て方
保冷剤は冷やせば繰り返し使用できますが、不要になれば捨てる必要が出てきます。もし処分する時は、間違った方法を行わないようにしましょう。では正しい方法とはどういったものなのか、詳しく解説していきます。
基本的には可燃ゴミ
基本的に保冷剤は「可燃ゴミ」に分別されます。しかし住んでいる地域によって、不燃ゴミに指定されているケースもあります。保冷剤を処分する時は、必ず住んでいる地域の分別区分を調べてから捨てるようにしてください。
中身を水道に流すのはダメ!
処分する際に絶対に行ってはいけないのが、保冷剤の中身を水道に流すことです。なぜかというと、保冷剤に使用されている高吸収性ポリマーは、水分を吸収する性質を含んでいるからです。
水道に流してしまうと水を吸収することで排水管を詰まらせてしまう可能性がありますので、中身は分離させずそのまま捨てるようにしてください。
保冷剤の再利用・使い道
使わなくなった保冷剤は、再利用することができます。ではどういった使い道があるのでしょうか。ニーズに合わせて保冷剤を活用した使い道について紹介していきましょう。ぜひチャレンジしてみてください。
消臭剤や芳香剤に
保冷剤の中身となる高吸収性ポリマーを使用することで、消臭剤や芳香剤といったリメイクができます。基本的に中身を別の容器に入れ替えるだけなので、手間もかかりません。芳香剤については、匂いが消えたらアロマを足らすことで繰り返し使うことができます。
花壇にまいて保水材の代わりに
高吸収性ポリマーの水分を吸収する性質は、ガーデニングにも再利用できます。花壇の周りに敷き詰めるように巻いて水をまけば、ゆっくり水が浸透していきます。そのため、何度も水やりをする手間を省けます。長時間家を空けるなど水やりができない場面に活躍する方法です。
キャンドルスタンドに
高吸収性ポリマーを容器に入れて、キャンドルスタンドとしても再利用できます。入れ替える容器などデザインにこだわることもできます。ロウは高吸収性ポリマーが吸収してくれるので、使い道としては多くのメリットがある方法です。
美容アイテムに
保冷剤は美容グッズとしても使い道があります。方法としては、再度冷やした保冷剤で肌を冷やすだけです。フェイスラインがすっきりとした印象になります。化粧水や美容液を塗布したあとに行うとより高い効果を期待できます。
暑さ対策に
ソフトタイプなどサイズが小さくて持ち運びしやすい保冷剤は、暑さ対策のアイテムとして再利用できます。方法としては、保冷剤が直接当たらないようにタオルなど布で包むだけです。首回りなど熱が集まりやすい場所を冷やすのにぴったりなアイテムです。
寄付も可能
リメイクしたり、処分するのは面倒な人や、保冷剤が余っている人はNPO法人に寄付する方法もあります。処分する手間が省けるだけでなく、必要としている人に贈ることができます。
注意点として、受付している団体によっては送料が発生する負担があります。寄付する場合は、あらかじめ寄付する先の組織について調べてから行動するようにしてください。
使わなくなった保冷剤で消臭剤の作り方
使わなくなった保冷剤でもっともポピュラーな再利用の方法が、消臭剤へのリメイクです。作り方も簡単なだけでなく、簡単におしゃれなインテリアへと変身させることができます。使わない保冷剤がある人は、ぜひ作ってみてください。
①保冷剤を常温に戻す
最初に、使う保冷剤を常温に戻します。理由としては、中身を別の容器に入れ替える必要があるからです。また、作業も進めやすくなります。いきなり容器へ入れ替えるのではなく、時間を置いて常温に戻るのを待ちましょう。
②中身を別の容器に入れ替える
保冷剤が常温に戻ったら、中身を別の容器へ入れ替えます。入れ替える容器については、特に指定はありませんので、好きなデザインを選んでください。ただ口が小さいものは入れ替える時に零してしまう可能性がありますので注意しましょう。
③アロマオイルをたらせば芳香剤に
芳香剤として使用する場合は、消臭剤と同じく常温に戻した保冷剤を、別の容器に詰め替えます。そして最後に、好きなアロマオイルを2,3滴を目安に垂らしてください。
スプーンなどで入れ替えた高吸収性ポリマーをまんべんなくかき混ぜれば完全です。匂いが消えてしまったら、その都度アロマオイルを垂らしてください。
保冷剤の中身をいろいろ活用してみよう!
今回は、私たちの生活には欠かせない保冷剤について解説しました。その中身は人体に大きな影響はありませんが、誤飲しないようにしましょう。また処分する時は、高吸収性ポリマーの性質に注意して正しい方法で処理してください。
高吸収性ポリマーの性質は、決して悪いことばかりではありません。再利用すれば様々な使い道がありますので、使わなくなった保冷剤の扱いに困っている人は、ぜひリメイクしてみてください。