FXの取引可能な時間は?時間帯による動きの特徴や癖も紹介!

FXの取引可能な時間は?時間帯による動きの特徴や癖も紹介!

FXとは「Foreign Exchange」の略で、日本語での正式名称は「外国為替証拠金取引」です。今回はFX取引をする際に注意が必要な、取引可能な時間帯や時間帯による為替の動きの特徴や癖、またそれらを説明する為に必要な最低限のFX用語も紹介します。

記事の目次

  1. 1.FXとは
  2. 2.FXでよく使われる用語
  3. 3.FXの取引可能時間帯とは
  4. 4.FX・各国の取引可能の時間帯【日本時間】
  5. 5.FX・時間帯による動きの特徴や癖【ロンドン】
  6. 6.FX・時間帯による動きの特徴や癖【ニューヨーク】
  7. 7.FX・時間帯による動きの特徴や癖【東京】
  8. 8.FX取引をするのに一番適した時間帯
  9. 9.FXの取引可能な時間帯は市場によって異なる
  10. 10.FXで上手く取引するには

FXとは

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FXとは特定の通貨を売買し、その差額の利益を得る取引のことを言います。その通貨ペアが今後価値が上がりそうだと予想すればその通貨を買い、下がりそうだと予想するならば空売りを行います。例えば米ドルが日本円に対し価値が上がりそうであれば、円でドルを購入し、予想通り価値が上がれば利益となり、逆に下がれば損益となります。

異なる通貨の売買をすることが可能

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日本ではFXと言えば、一般的にドル/円の取引がメジャーですが、実際に最も取引されている通貨ペアはユーロ/ドルです。その他にも多く取引されている通貨ペアとして、ポンド/ドル、ユーロ/ポンド等、様々な通貨ペアが世界中で毎日取引されています。FXによる一日の総取引額は約400兆円と言われ、通貨の価値が上がったり下がったりする原因は様々です。

FXでよく使われる用語

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最初にFXを行う上で最低限知っておくべき知識と専門用語を紹介します。また、これらの知識や用語はこれからFXの時間帯やチャートの動きの特徴、癖について説明していく為に、頻繁に登場してきます。また今後FXに挑戦したいという方はこの機会に是非覚えておきましょう。

pips(ピップス)という単位の使い方

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例えばFX取引でドル/円が108円から108.50円まで上昇した場合、ドル/円が108円から108.50円まで50銭上昇したと表現できますが、ユーロ/ドルやユーロ/ポンド、またはニュージーランドドル/オーストラリアドルといった通貨ペアは日本語の「銭」は使用できません。それでは円以外のFXレートの動きはどのように表現するのかを説明します。

一番の人気銘柄であるユーロ/ドルが仮に1.250から1.280まで上昇した場合、ユーロ/ドルが30銭上昇したという表現は出来ないので、この場合ユーロ/ドルが30pips(ピップス)上昇したという表現をします。この記事では全てpips表記で説明します。0.1円を10pips、0.01円を1pipsと表記します。従って、1円は100pips、10円は1000pipsという表記になります。

FX用語でポジションとは

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またFXでは「ポジション」という言葉が頻繁に使われます。「ポジション」とは現在自分が投資している通貨ペアそのもののことを指します。例として「今10万通貨分のユーロのポジションを保有しています。」や、または「利益確定の為、今あるポジションを全てにクローズ(清算)します。」の様に使います。

スプレッドとは

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また、FXでは「スプレッド」とい言葉も頻繁に使われます。スプレッドとは「売値と買値の差」プラス、FXブローカーの手数料が上乗せされており、これは各FXブローカーにより異なります。例えばドル/円を105.05円で買いたい場合、仮にスプレッドが0.5pipsの場合FXトレードが始まる価格は1ドル105.10円の状態からスタートします。

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つまり、実際の買値は1ドル105.05円になのですが、「売値と買値の差」により、FXチャート上にはその差額0.5pipsが上乗せされ105.10円のマイナススタートから取引が始まり、例えば1ドル105.05円の状態で100万通貨分のドルの買い注文をした場合、トレードはマイナス5000円の状態から始まります。

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これはFXの通貨ペアの需要や、取引高の多い、少ない時間帯等によって変わり、例えばFXの中でマイナーな、ユーロ/香港ドルやポンド/デンマーク・クローネ等では3から5pips以上のスプレッドが発生し、これは100万通貨の買いでFX取引をする場合3万円~5万円のマイナス状態から始まることを意味し、FXをする際、スプレッドの幅には常に注意が必要です。

また、土日、祝日のマーケットが閉まる直前や、マーケットが開いたばかりの状態では、必然的に取引高が非常に少なくなり、その結果スプレッドも大きく開くので注意しましょう。

レバレッジとその危険性

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FX取引ではレバレッジを使用することにより、少ない金額で大量のポジションを持つことが出来ます。レバレッジとは「お金を担保にそれ以上のお金を借りてトレードする」と言う取引方法です。英語に訳すと「テコの原理」になり、株取引で言う「信用取引」と同じ意味合いです。このレバレッジの存在がFXの人気の1つの理由と言っても過言ではないでしょう。

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日本のFX取引では、所謂「レバレッジ規制」というものがあり、レバレッジの上限は25倍までと決められています。しかし他の国のFX取引では殆どレバレッジに規制がなく、50倍、200倍、400倍、場合によっては1000倍までレバレッジを掛けてFX取引を行うことが可能な国も存在します。

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高いレバレッジでのFX取引を求め、日本から海外にFXの口座を作る日本人投資家は沢山います。例えばユーロのレートが1ユーロ130円の場合、本来ユーロに10万通貨分投資するには10万×130円で日本円で1300万円の原資が必要ですが、これを仮にレバレッジ200倍に設定すると、6万5000円の現金で10万通貨分ユーロ/円のをFX取引が可能になります。

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更に130万円の現金があれば、200万通貨分のユーロが買えるようになり、その為FXでレバレッジを高く設定するのは非常にリスクがあり、元本割れの可能性さえあります。因みにレバレッジ200倍でユーロ/円を200万通貨買った場合、たった65pips下がるだけで、130万円の元本は全て消えてしまいます。

また、後述しますが、土日祝日の間にもレートが大きく動くケースが稀に生じるので、100倍以上のレバレッジで大きな取引をしている場合、出来るだけ土日祝日前はポジションを全てクローズした方が賢明と言えます。

経済指標と要人発言

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経済指標とは各国の公的機関等が発表する各国の現在の経済状況を判断する為の指標です。例えば「GDP」「失業率」「貿易収支」等々、これらの数値は全てその国の通貨価値の変動に影響を及ぼします。また「要人発言」とは日本銀行の黒田総裁や欧州中央銀行のドラギ総裁等の発言です。要人発言も通貨価値の変動に大きな影響を与えます。

ロスカットの重要性

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FX取引を行う際に非常に重要なのは「ロスカット」のタイミングです。例えば200万円の原資でレバレッジを100倍に設定し、ドル/円を1ドル100円のレートの時に200万通貨分買うFX取引をするとします。しかし、仮に予想に反しドルが下落、若しくは円高になり、1ドル99.20円になってしまった場合、160万円の損失が発生します。

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これを未然に防ぐ為にドル/円が30pips程下落した際に、ドル/円が下落トレンドに入ると判断し、取引を終えることで、30pipsの損害、つまり60万円の損害に留め、それ以上のリスクを回避することを「ロスカット」と呼びます。日本語では「損切り」と呼ばれます。FXで損切のタイミングを間違えると大きな損失が発生してしまうので注意しましょう。

FXの取引可能時間帯とは

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FX取引は世界中で毎日行われている為、土日を除いて24時間取引FX取引をすることが可能です。FX取引は株式市場とは違い24時間取引が可能です。例えば、東京の株式市場は東京証券取引所が開いている午前9時から午後15時までしか取引出来ませんが、FX取引は午後15時以降も引き続き取引可能で、市場が閉まる金曜日の午前6時まで取引可能です。

市場によって時間帯が違う為24時間取引可能

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何故FX取引は24時間取引可能なのかというと、日本時間を基準にして、世界で一番早く開くウェリントン市場は午前4時に開き、その後午前9時に東京市場、そして一番遅いニューヨーク市場は午後9時にが開き、午前4時に閉まります。そして、同時にすぐにオセアニア市場が始まる為、市場が連続して開いており、その為、24時間取引することが可能なのです。

土日祝日は取引は行われない

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基本的にFX取引は土日祝日(但し主日に関しては年末年始のみ)には一切取り引きが行われません。土日に関しては一部の例外を除き、全世界で取引が出来ませんが、祝日に関しては、国によって祝日といっても様々な祝日がある為、FXは祝日に関して非常にややこしい決め事があります。ただ基本的に祝日でもFX取引は出来るという認識で問題ありません。

例えば2019年5月3日は日本は憲法記念日で祝日扱いで、また中国も同日はレイバーデイで祝日扱いで両国とも株式市場は休みでしたが、FX取引は問題なくできました。しかし、株式市場とFX取引は密接な関係にある為、祝日扱いの国の通貨の動きは必然的に鈍くなります。

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このFX上の祝日扱いに関しては、インターネットのFX専門サイト等で今日はどこの国の市場が祝日なのかを調べる以外方法はありません。特に欧米が祝日の場合、FX上でのレートの動きが通常とかなり異なる為、注意が必要です。逆にその他の取引高の少ない国の祝日は、FXに於いてのレートにあまり影響しない為、さほど気にする必要はありません。

FXでよく使われる「月曜日の窓」という表現の意味

先程、基本的にFX取引は土日には取引は行われませんが、「例外があります。」と記しましたが、これは土日でもイスラム圏の市場では取引が行われており、その為土日にレートが動くケースがある為です。このレートのことをFX用語で「未来レート」等と表します。宗教上、イスラム圏は金曜日が休息日という決まりがあり、土日は休みではないのです。

イスラム圏以外で取引が行われていない土日に、仮にテロや選挙での波乱等の大きな出来事があると、イスラム圏の巨大ファンド等が大規模な取引を土日に一斉に行い、その結果金曜日の最終レートと月曜日の最初のレートが大きく変わってくるケースが稀にあります。

この土日、祝日を挟んだ、金曜日と月曜日のレート差の事をFX用語で「窓」と言います。基本的にそこまで大きな「窓」が開くことはないのですが、FXで「窓」が全くない月曜日はほぼ存在しません。しかし場合によっては100pips以上の大きな窓が開くケースもあり、ポジションを持ち越す場合注意が必要です。

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月曜日に発生した、大きな窓で記憶に新しいのは、2017年の1月14日と15日の土日に、イギリスのEU脱退の噂が世界中に一斉に広まり、それにイスラム市場が反応し、大規模なポンドの空売りが発生して、2017年1月16日の月曜日のポンド/円のレートが同年1月13日金曜日の最終レートに対して、246pips下がっていたことがあります。

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ポンド/円が246pips下落したということは、10万通貨のポンド買いを土日前にしていれば24万6千円、300万通貨買の場合738万円の損益が発生することになります。FXでは、このようにポジションを持ち越すと、金曜日の夜までは口座に500万円あったのが、月曜日の朝になったらマイナス238万円になっていた等というケースは決して珍しくありません。

FXのルール上、土日で発生した238万円の損金をFXブローカーが投資家の代わりに月曜日まで肩代りする、ということになり、投資家は自己資金で238万円を補填する必要があります。これを「追証」といいます。従って、FXでは金曜日の夜の時点で一旦すべてのポジションを清算することが土日祝日明けの「窓」に対する唯一のリスク回避となります。

スワップ利益目的の場合のポジション持越し

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FX用語でスワップとは、所謂「高金利通貨」で得られる利息のことを示します。2019年時点で高金利通貨と言えるのは、ロシア・ルーブルの年利7.5%、ブラジル・レアルの年利6.50%、そしてなんといっても今注目されているのはトルコ・リラの年利24%です。因みにこれらの利息は金利と呼ばず、各国の中央銀行が決める「公定歩合」と言われます。

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因みに現在の日本の公定歩合はマイナス0.1%です。従って日本円でトルコ・リラを購入すると24.1%の公定歩合が毎日得られことになります。その為リラ/円を仮に100万通貨持っているだけで、「100万×0.241÷365」の計算式により、毎日約660円の利益をレートの変動とは関係なく得ることができます。このスワップ目的でFXをする人は少なくありません。

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しかしこの3カ国の共通点は政治・経済状況が非常に不安定であるということです。それでも依然FXのスワップ金利で稼ぎたがる個人投資家は沢山います。FXのスワップ金利で稼ぐという事は土日、祝日関係なくポジションを持ち続けなければならないので、リスクは高いですが、もし何も起きなければ安定した収入が何もせずに得る事が出来ます。

FX・各国の取引可能の時間帯【日本時間】

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ここで、各国の主要マーケットが始まる時間と、それに伴うレートの変化の特徴や癖について説明します。主要マーケットとは取引額が特に大きいマーケットの事を指します。しかし、後述しますが、ここでいうマーケットはあくまで株式市場のマーケットであり、FXのマーケットのことではありません。

世界の三大為替市場の時間帯

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ロンドン市場・ニューヨーク市場・東京市場のことを世界三大為替市場と言い、必然的にこれらの市場が開く時間帯に大量の買いと売りの注文が殺到し、レートの動き幅も大きくなります。各市場の開く時間と、閉まる時間、またマーケットの中で占める世界シェアの割合は以下の通りです。

①ロンドン市場

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市場シェアの37.1%を占める最も大きな市場です。ロンドン市場は日本時間の午後17時に開き、午前2時に閉まります。また、特徴として日本時間の深夜0時はロンドン市場の中値、通称「ロンドン・フィックス」が発表され、その日の対顧客向けの基準レートを決める時間となり、レートも動きやすい時間とされています。

②ニューヨーク市場

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ロンドン市場の次に規模が大きいのはニューヨーク市場で、市場シェアは19.4%です。ニューヨーク市場は日本時間の午後9時に開き午前4時に閉まります。ニューヨーク市場の特徴は午後9時半と午後11時に重要な経済指標の発表があり、そこでドルを中心とした主要通貨のレートが激しく動きます。

③東京市場

世界三大市場の中で最も早く開く市場は、東京市場で開くのが日本時間の午前9時です。東京市場の世界市場シェアは6.1%と比較的規模が小さく、実際の世界シェアは、シンガポールの7.9%や香港の6.7%より低いのは意外と知られていません。東京市場が閉まるのは午後15時です。

FXをする際のサマータイムによる注意点

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日本には存在しませんが、欧米ではサマータイムが採用されており、アメリカでは3月第2日曜日午前2時から11月第1日曜日午前2時(現地時間)、欧州各国では3月最終日曜日午前1時から10月最終日曜日午前1時(UTC基準)から時計の針が1時間早まります。従ってこの間ロンドン市場は午後17時30分に開き、ニューヨーク市場は午後22時に開くので注意しましょう。

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サマータイムは日本語で「夏時間」で、それ以外の時間を「冬時間」と呼びます。夏時間を採用している欧米では前述した「経済指標」の発表や「要人発言」といった非常に重要なイベントの時間も全て1時間づつずれるので、注意が必要です。因みにこの記事は全て「冬時間」に基づき書かれています。

FX・時間帯による動きの特徴や癖【ロンドン】

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ここで、ロンドン市場が開いている時間帯のチャートの動きの特徴や癖について、説明します。ロンドン市場は先述した通し、世界の取引高の37.1%を占め、更にこの時間帯にヨーロッパのドイツ、フランス、イタリア、スペインといったヨーロッパ主要国の市場もほぼ同じタイミングで開くので、必然的にレートの動きも活発化します。

特徴・お昼頃にニューヨークの人も加わる

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特徴としては、ニューヨーク市場もロンドン時間の午前12時頃から開くことと、同時にヨーロッパ各国の経済指標や欧州中央銀行のドラギ総裁からの主に公定歩合やヨーロッパの経済状況に関する発言があるケースもので、ニューヨークの大手ファンドや証券会社もこの時間帯からトレードに参加してきます。

癖・ロンドン時間に入ると突然大きく動く

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ロンドン市場は世界で一番の取引高を誇る為、必然的にロンドン市場が開くとチャートの動きが突然大きく変化したり、それまで動いていなかった通貨ぺアのレートが急に動き出したりする癖があるので注意が必要です。またその時間帯はロンドンだけではなく、ドイツ、フランス、イタリア等のヨーロッパ主要国の市場も開くことも知っておきましょう。

FX・時間帯による動きの特徴や癖【ニューヨーク】

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次に、ニューヨーク市場の時間帯による動きの特徴や癖を説明していきます。ニューヨーク市場の開いている時間帯の特徴として重要な経済指標や、FRB(連邦準備制度)による今後のアメリカの公定歩合の指針が発表されるのでドル取引を行っている際には、とても重要な時間帯です。

特徴・ロンドンの次に多い取引高

先述した通りニューヨーク市場は、ロンドンの次に取引高が多く、また、市場の特徴として日本時間の午後9時30分に重要な経済指標の発表が頻繁にあります。最も良く知られているのは月初めの金曜日の日本時間の午後9時30分に発表される「米雇用統計」です。ここでは前月のアメリカでの失業率や雇用者数の増減が発表されレートが非常に大きく変動します。

癖・午後17時以降は取引が少ない

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ニューヨーク市場の特徴・癖として挙げられるのは、日本時間の午後17時以降はニューヨークでは午前4時以降にあたり、必然的に取引のボリュームも少ない特徴があります。しかしその時間帯に重要な経済指標の発表や、要人発言等があれば、当然他国の投資家もトレードに参加してきますし、30分後にはロンドン市場が開くのでそれに備える投資家もいます。

FX・時間帯による動きの特徴や癖【東京】

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続いて、東京市場が開いている時間帯によるFXでのチャートの動きの特徴や癖を説明します。東京市場は日本時間の午前9時に開き、15時に閉まります。東京市場では外国人投資家の日本企業株の売買が多く行われる為、主に日本円のレートが動き、円が多く売られれば円安に傾き、円が買われた場合は円高になります。

特徴・午前10時近くに動きが活発

東京市場は世界三大取引市場の中で最も早く市場が開き、初めの方は様子見が続き、午前10時頃からレートが動き出す癖があります。これはこの時間帯にオーストラリアや中国の経済指標が発表されやすいということが理由の1つに挙げられます。また、午前9時55分に中値が発表されることも関係しています。

癖・お昼頃に最も賑わう

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東京市場は午前11時から正午の12時まで1時間の休憩があります。そしてその後、シンガポールや台湾、中には一部のヨーロッパの投資家も市場に参加し始め、レートが大きく変動するという特徴があります。またこの時間帯には世界第2位の経済大国である中国の経済指標の発表があるケースが多いのも理由の1つです。

リスク回避の日本円買い

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また、東京市場の特徴として時折、日本円が突然物凄いスピードで海外の大手投資家に大量に売られたり、買われたりすることがあります。これは投資家全体の認識として日本円は「安全通貨」あるという事実がある為です。その為、2008年に起きたリーマンショック等世界経済が急激に著しく悪化すると、投資家は「リスク回避」の為、円を買い漁ります。

逆に、世界全体または、日本の経済が上向きになると投資家が判断した場合、日本円は大量に売られ、その代わりに日本企業の株が買われ日経平均株価もそれに伴い上昇します。例えば、選挙で野党が勝つと、日本の政治情勢は安定していると捉えられ円が売られます。

これは、非常に重要な日本円の動きの一つの特徴なので、必ず覚えておきましょう。これらは、一般的に「リスクオフの円買い」と「リスクオンの円売り」と呼ばれます。

FX取引をするのに一番適した時間帯

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一般的に、FX取引をする上で一番適した時間はロンドン市場とニューヨーク市場の時間が重なる日本時間の午後22時から午前2時だと言われています。この二つの市場の取引高のシェアは世界全体の50%以上を占めるので、必然的にチャートの動きも激しくなる癖があり、売買の需要も多い為スプレッドも大幅に狭まります。

FX取引を避けた方が良い時間帯

ニューヨークの株式市場が閉まるのが日本時間午前4時で、東京の株式市場が開くのが午前9時です。従って午前4時から午前9時までの間は取引額が少なく、レートも殆ど動かない癖があります。その結果、その時間帯は取引の需要が極端に少なく、スプレッドも2倍から3倍程広がるので、出来ればその間は取引をしない方が賢明だと言えます。

FXの取引可能な時間帯は市場によって異なる

基本的にFX取引は土日と12月31日と1月1日以外は、何処の国でも日本時間の毎週月曜日の午前6時から取引可能ですが、オーストラリアにあるウェリントン市場のみ特殊な扱いで、ウェリントン市場は月曜日の午前4:00から取引が始まるのですが、午前4時から午前6時までは他の国ではレートの変動を見ることは出来ますが、売買は一切出来ません。

株式市場とFX取引の密接な関係

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前述した通り、FXの市場は株式市場とは異なり、その性質上「市場が始まり、市場が終わる」という概念がありません。本文では東京市場が始まるという表現を使いましたが、それは東京の株式市場が始まるという意味で使われており、ロンドン、ニューヨークの市場も同様です。

しかしながら、株式市場が始まるとその国の通貨が大量に売買され、その結果としてその国の株式市場が始まると通貨の動きは激しくなり、株式市場が終わるとその国の通貨の動きも一服します。

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その証拠として、先程説明した通り、日経平均株価が上昇すると円安になる傾向があります、これは投資家が、日本経済が好調だと判断した結果、日本円を売り、その代わりにそのお金で日本企業の株に投資して、その結果日経平均株価が上昇する為です。逆に日経平均株価が下降トレンドに入るとリスク回避の為、円高になり易い傾向にあります。

FX取引の実態とは

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それでは外国為替市場とは一体どこにあるのか?ということになりますが、外国為替市場というのは全てがネットや電話で取引が行われている完全にバーチャルな市場であり、FXに関しては、株式市場である「東京証券取引所」のような場所は、東京にもロンドンにもニューヨークにも存在しません。これは、意外と知られていない事実です。

FXで上手く取引するには

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FXはバーチャルな市場であるが故に、24時間いつでも取引が可能であり、レバレッジのような便利なトレード手法もあり、高金利通貨によるスワップでも利益を上げることが出来て、非常に魅力的に見えるFXの世界ですが、実際にFXで安定した利益を上げている投資家は全体の5%から10%程度と言われています。

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つまり、FX取引をしている総人口が1000万人いると仮定した場合、その内の僅か50万人から100万人の勝ち組が残り900万人から950万人の負け組のお金を吸い取っているということになります。これは非常に厳しい現実ですが、紛れもない事実です。ではその50万人から100万人は一体どのような人々なのかを説明します。

全てのマネーゲームは「ゼロサム」方式

FXに限らず、全てのマネーゲームは「ゼロサム」方式です。つまり、1億円勝つ人がいればで必ずどこかで1億円負けている人がいるということです。FXで安定した大きな利益を出す企業は、大きな資本力があり、最先端のAIを使い相場を分析し、低レバレッジで長くトレードを続けることが出来る巨大ファンドや証券会社等の大きな投資機関が殆どです。

個人投資家に好まれるスキャルピングトレード

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それでは、個人で少ない金額でFX取引で勝つのは不可能なのか?というと、極少数ですが、安定して勝ち続けている個人のFX投資家はいます。彼らは「スキャルピング」というトレード方法を主に使い利益を得ています。スキャルピングとは特定の通貨の動きの癖を把握し10から20pips利益が出たら、すぐに利益を確定し勝つというトレードテクニックです。

このような投資家は大きな利益は追及せず、ポジションを保有していない時でも、各通貨の動きの癖を見続け、どの通貨がどの様な動きの癖があるかを見極め、確実に20pips程獲れそうな場合のみ、トレードに参加します。

Photo bynattanan23

スキャルピングをするには、とにかく忍耐力と時間が必要です。この様な個人投資家は好んでスプレッドが狭く、高いレバレッジを提供している海外のFXブローカーを使用しているので、それ程大きな額の原資を持たなくても、200倍から400倍のレバレッジ設定をして、少額の利益確定を短時間で何回も繰り返す、所謂「デイトレード」を行います。

さて、ここまで、FXに関する情報を色々と記しましたが、如何でしたでしょうか?皆さんも、FX取引をする際には上記のことを十分に理解した上で、先ずは少ない資金から始め、上手くリスクヘッジをしながら、取引をすることを心掛けましょう。

Yusuke@117
ライター

Yusuke@117

宜しくお願い致します。

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