あなたのそばに粘着質な人はいませんか?
あなたのそばに粘着質な人はいませんか。あらゆる物事に執着心が強く、何かと面倒な粘着質の人に悩まされている人は少なくありません。
好意的な意味に捉えると「粘り強い人」となりますが、往々にして迷惑な存在です。こういった粘着質の人と上手く付き合うために、その性格や対処法などを解説します。
「粘着質」の意味とは
「粘着質」とは「しつこいさま」を意味する言葉です。つまり「粘着質な人」とは「しつこい人」を意味することになります。何事に対しても執拗にこだわり、自分の意見を最後まで曲げないといった印象を持つ人も多いでしょう。
ことごとくネガティブな印象を持たれているのが粘着質の人です。したがって大半の人は近寄りたくないと思っているのが「粘着質な人」といえるでしょう。
悪い意味だけではない
「粘着質」に「しつこいさま」のほかに「粘り強く勤勉」といった意味もあります。したがって「粘着質な人」とは「粘り強く勤勉な人」を意味し、ネガティブなイメージはありません。逆に褒め言葉を意味するともいえます。
つまり「粘着質」が良い方向に進めば「粘り強く勤勉な人」を意味し、悪い方向に進めば「しつこい人」を意味することになるのです。ただし、一般的にはネガティブな意味を持つ言葉なので、使い方には注意が必要です。
粘着質な人の特徴11選
粘着質な人のイメージとは「しつこい」「何事にもこだわる」といったネガティブなものが大半です。もちろん間違いではありませんが、分析してみると様々な特徴を持っていることがわかります。
粘着質な人の特徴を紐解くと、周囲の人が粘着質であるか否かが容易に判断可能です。ひょっとすると自分自身が粘着質な人であるかもしれません。そこで、粘着質な人の特徴をまとめてみました。
①他人の行動が気になる
粘着質な人は他人の行動が常に気になります。誰かが話していると気になって仕方がないのです。何気ないふりをして聞き耳を立てることもあれば、無理やり会話に割り込んでくることもあります。
その根底にあるのは「他人に良い思いをさせたくない」「自分だけ仲間外れになっているのではないか」といったネガティブな発想です。そのくせ自分だけが良い思いをしたいと考え行動するので、次第に周囲の人から相手にされなくなります。
②人に依存しやすい
粘着質な人は人に依存しやすいといった特徴を持っています。人に対する執着心が強いことから、友人や恋人に対して「その人がいないと生きていけない」といった強い感情を抱きます。さらに始末に負えないのは相手にも同じ感情を求めることです。
恋愛関係になると依存心はさらに強くなり、何事も相手に頼ろうとします。そのくせ思い通りにならないと癇癪を起すこともありますから、パートナーからするとストレスから解放されることがありません。
③メールやラインが多い
粘着質な人はメールやラインが恋人や友人に関わらず非常に多いのが特徴です。また、異様に返信が早いのも特徴です。早朝でも真夜中でもすぐに返信があるので「どんなライフスタイルなんだろう?」と疑問に感じるほどです。
ただし、相手にも返信の速度を求めるので始末に負えません。少しでも返信が遅れると、それだけで怒り出すことも多くあります。とりわけ恋愛関係にあるパートナーには、執拗にメールやラインを求めるようになるので長続きしません。
④束縛したがる
粘着質の人はパートナーを激しく束縛したがる傾向にあります。相手が同性であっても、一人で出かけることに嫌悪感を示すことも多く、パートナーは自由を奪われた感覚に陥るでしょう。
粘着質の人の多くは過去の経歴において、誰からも認められなかったり、相手にされなかったといった辛い経験をしています。つまり束縛したがる心理の奥底には、孤独に対する不安が常にあるといえるでしょう。
⑤恋愛に異常に執着
恋愛に異常に執着するのも、粘着質な人の特徴です。基本的に粘着質な人は恋愛上手ではありません。自己顕示欲が強く、独占欲が強いので異性にモテる経験は極めて少ないといえるでしょう。そのため、少ないチャンスをモノにすると、絶対に手放したくないと異常な執着心を見せます。
また、上手くいかなければ相手のせいだと思い込むのが粘着質な人の考え方です。そのくせ過去の恋人に対する未練はたっぷりと残っていますから、いつまでも過去の恋愛を引きずる傾向にあります。
⑥空気が読めない
粘着質な人は空気が読めません。言い換えれば、空気が読めていない自覚すらありませんから、他人に「空気が読めないやつだ」と詰め寄ることすらあります。粘着質な人は自分の欲求にとても素直です。
みんなで同じ方向を向いていても、気分が向かなければ自分一人だけ別の方向に進もうとします。そればかりか、他の人が付いてこなければ癇癪を起すことも少なくありません。つまり全く空気を読もうともしないのが粘着質な人の特徴だといえるでしょう。
⑦嫉妬しやすい
嫉妬深いのも粘着質の人の特徴です。粘着質の人は、密かに自分自身に対してコンプレックスを持っています。そのため常に恋人に逃げられるのではないかといった、強迫観念と闘っているといえるでしょう。
恋人が異性と話しているだけで、自分自身の感情がコントロールできないのです。そのくせパートナーに心変わりしていないか確認することもできないので、突然怒り出すことも少なくありません。パートナーからすれば怒りの原因がわからないので、ただ困惑するばかりです。
⑧過去を知りたがる
過去を執拗に知りたがるのも粘着質な人の特徴です。しかも人が誰にも話したがらないような、ネガティブな過去に土足で踏み込もうとします。粘着質の人は対人関係において、相手より少しでも優位に立ちたいと考えているのが常です。
そのため、他人のネガティブな過去は大好物だといえるでしょう。また粘着質な人は本人から執拗に聞き出そうとするだけでなく、身の回りの人からの情報を調べ上げます。自分の「知りたい」といった欲求のためなら執拗で手段を択ばないので注意が必要です。
⑨過去のことを蒸し返す
粘着質の人は過去の出来事を頻繁に蒸し返します。ただし「楽しかったこと」「面白かったこと」はあまり覚えていません。ネガティブな出来事ばかり覚えていて、いきなり蒸し返すので周囲の人が困惑するのです。
基本的に粘着質な人は前向きではありません。過去の失敗や嫌悪感をいつまでも消化しきれずに、誰かの責任にしたいと考えています。つまり、粘着質な人は過去に取り残されたまま、1歩も先に進めないのです。その原因を他人に求めようとするので、いつまでも過去を蒸し返してしまうといえるでしょう。
⑩冗談を本気にする
粘着質な人に冗談は通用しません。特に自分自身のことを冗談のネタにされると本気で怒り始めます。自分は他人を冗談のネタにして、からかうことに何のためらいもありません。しかし自分のことをネタにされるのが許せないのです。
怒り始めると、相手が謝罪しても簡単に許さないので、場の空気がたちまち険悪になります。また、いくら険悪な空気になっても、粘着質な人は相手への追及を緩めません。したがって冗談が通じない粘着質な人のマインドは、とても幼稚だといえるでしょう。
⑪多くのことをよく覚えている
粘着質な人は実に多くのことをよく覚えています。「記憶力が良い」といえば聞こえは悪くありませんが、粘着質な人が覚えているのは、他人の弱みや失言、失敗などネガティブな出来事ばかりです。
当事者であった場合だけでなく、部外者であった場合の出来事もよく覚えているので、周囲からは嫌がられることも少なくありません。その反面、自らの失言や失敗はきれいさっぱり忘れているので、さらに周囲から反感を買うことになります。
粘着質な人の性格6選
粘着質な人は性格面においても独特な特徴を持っています。そのため、周囲の人々を度々困惑させます。しかし粘着質な人は自らの性格が独特だとは微塵も思っていません。
それどころか、他人よりも優れた性格だと思い込んでいます。そこで粘着質な人の特徴的な性格についてまとめてみました。
①ネガティブ
粘着質な人の性格は非常にネガティブです。人前ではネガティブな素振りすら見せませんが、実は自分自身に対して多くのコンプレックスを抱えています。
それ故に周囲の人に対して異常ともいえる執着心を見せるのです。粘着質な人の多くは、過去に孤独を味わったり人に裏切られた経験をしています。その経験がトラウマになりネガティブな性格になっているともいえるでしょう。
②責任感が強い
粘着質の人は良い方向に進めば、責任感が強く頼りがいのある存在です。粘着質な人は物事に対して強いこだわりがあり、気が済むまで探求するといった性格を持っています。
したがって、1つの仕事を任されれば、最後まで粘り強く取り組むことも少なくありません。自分の感情を上手くコントロールできるようになれば、責任感が強いので周囲からの評価も一変します。
③諦めが悪い
諦めが悪いのも粘着質な人の性格の一つだといえるでしょう。「諦める」とは物事を明らかにすることです。粘着質な人は物事を明らかにすることができませんから、いつまでも執着し続けます。
自分でもどう対処してよいかわからないのです。したがって、粘着質な人とトラブルになると落としどころが掴めにまま、時間だけ経過することも少なくありません。
④根に持つ
粘着質な人は些細なことでも根に持つ性格をしています。内容よりも「やられた」という感情だけが独り歩きして、ずっと心に残り続けているのです。したがって、人を許すことができません。
いくら謝罪されても、心に「やられた」といった感情だけが残っています。根に持ったまま、いつまでもこだわり続けるのが粘着質な人の性格だといえるでしょう。
⑤被害妄想しやすい
被害妄想しやすいのも粘着質な人の特徴的な性格です。粘着質な人はとてもネガティブですから、周囲の全ての人を敵だと思っています。
誰かが会話をしているだけで自分の悪口を言っているのではないかと被害妄想します。そのため、恋人を必要以上に束縛してしまったり、他人の言動に対して異様に執着心が働くといえるでしょう。
⑥プライドが高い
粘着質な人は非常にプライドの高い性格をしています。それ故に他人に弱みを見せることが出きません。それどころか、他人の弱みを見つけて自分が優位に立とうとします。
また自分が優位に立つためなら、平気で人の弱みに付け込もうとしますから、次第に人が離れていくのです。しかし、粘着質の人はプライドを捨てることができず、さらに他人に対して攻撃的な態度をとるようになります。
粘着質な人への対処法
粘着質な人はあらゆる人間関係において存在します。社会生活を続けていく以上、粘着質な人は避けては通れない存在だともいえるでしょう。
したがって、粘着質な人と上手く付き合うには、そのための対処法を理解しておくことが重要です。ここでは粘着質な人への対処法をケース別に紹介します。
粘着質な彼氏の場合
粘着質な彼氏の場合、とことん褒めるのが最良の対処法です。粘着質な人は不安な気持ちを満たすため、パートナーを束縛したがります。
したがって常に安心感を与えるように、相手を褒めることで心が休まるでしょう。つまり粘着質な人の心の奥底にある「不安な気持ち」を理解することが適切な対処法です。
粘着質な上司の場合
粘着質な上司の場合、業務上最低限の関係性を保つのが適切な対処法です。とりわけプライベートは関わらないよう距離を保ちましょう。
一度プライベートで関わってしまうと、上司の立場を利用して入り込んできます。また、社内で味方になってくれそうな上司を見つけることも有効な対処法です。
自分が粘着質な場合の直し方
自分が粘着質だと感じたらすぐに対処しましょう。粘着質だと気付くことが対処法の第1歩です。もともと粘着質な人は粘り強く物事をやり抜く良い点を持ち合わせています。
良い点はそのままに、ネガティブな言動を少し対処するだけで周囲からの評価は一変するでしょう。そこで、自分が粘着質な場合の直し方を紹介します。
相手の立場になって考える
自分が粘着質だと感じたら、相手の立場になって物事を考えてみましょう。誰でも束縛されたり、執拗に追及されるのは嫌なものです。
自分が同じことをされたらどうでしょうか。自分が嫌だと感じることは、相手も嫌なものです。常に相手の立場になって考えることで、粘着質の嫌な部分を対処できるようになります。
他人との距離感を見直す
一度、他人との距離感を見直してみましょう。自分では気づかぬうちに至近距離になっていることも少なくありません。人と人との距離感をパーソナルスペースと呼びます。
パーソナルスペースが狭くなると、居心地が悪くなるものです。自分だけでなく、相手の距離感を尊重するよう心がけることで粘着質を克服することができるようになります。
相手のことを許す
相手のことを許せる心の豊かさを持ちましょう。誰でも過ちはあります。「やられた」側は被害者ですから、許せない気持ちもあるでしょう。
しかし、許さなければネガティブな出来事から解放されることはありません。相手を許すことで、前に1歩踏み出す勇気を持ちましょう。
過去を振り返らない
過去を振り返らない努力をしましょう。特に過去の悪い出来事ばかり振り返っていると、気持ちは落ち込むばかりです。「過去は過去」といった割り切りが大切です。
いくら過去を振り返っても、過去を変えることはできません。変えることができるのは未来だけです。未来を見つめて生きていく決意をすれば粘着質な性格から抜け出せます。
第三者にアドバイスしてもらう
自分が粘着質なのか迷ったら、第三者にアドバイスしてもらいましょう。ただし、第三者のアドバイスに素直に耳を傾ける覚悟が必要です。
自分では見えていないことや他人から敬遠される意味が、きっと見えてくるようになります。客観的なアドバイスに耳を傾けることは、粘着質を直す最適な対処法になるでしょう。
粘着質な人との付き合いは十分注意しよう!
粘着質な人は、周囲に対して執拗な追及を繰り返したり、他人の心に土足に踏み込んでくるなど非常に面倒な存在です。できる限り関わりを持ちたくないものですが、社会生活を続ける以上、避けては通れません。
また自分が粘着質だと感じたら、第三者にアドバイスをもらうなど、早急に直す努力をしましょう。まずは「気付くこと」、そして「相手の立場になって考える」ことが大切です。
粘着質な人と上手く付き合うには、行動や性格の特徴をしっかりと把握することが重要です。その上で一定の距離感をもって対処するなど、十分に注意して付き合いましょう。