冷蔵庫の製氷機のお手入れをおすすめする理由
自動製氷機が備え付けられているタイプの冷蔵庫であれば、わざわざお店で氷を買う必要もないため便利です。しかし、きちんと手入れをしていなければ製氷機の氷にカビが混ざってしまう可能性があるんです。
ここからは、製氷機に発生したカビがもたらす影響やカビが発生してしまう原因を説明していきたいと思います。
製氷機のカビに注意
食材を保管する場所である冷蔵庫ですが、衛生面上で完全に安心できるというわけではありません。長時間使っていない状態で、久しぶりに製氷機の氷を使おうとした際に、氷に黒いツブツブが付いていたという経験をされた方がいるそうです。
国民生活センターからは、製氷機のカビに注意するようにという報告が公表されています。現在、各メーカーの冷蔵庫の製氷機は衛生面上における進化を続けているようです。
冷蔵庫の製氷機にカビが発生する原因
製氷機において、一番多く発生する場所は製氷機用の給水タンクです。給水タンクは冷蔵庫内に設置されており、カビが繁殖することができる環境になっています。
給水タンク内で空気中のカビ菌が発生し、さらには水中の細菌も増殖するため、製氷機内に存在するすべての菌を凍らせてしまいます。
冷蔵庫の製氷機はお手入れが必須?
実際に口に入れるものにカビが付いているかもしれないと思うと恐ろしく感じてしまいます。そこで、ここからはカビを発生させないためには、どのくらいの頻度でお手入れが必要なのか、またカビの発生を防ぐ方法をご紹介していきたいと思います。
冷蔵庫の製氷機は週に1回は掃除が必要
実際にご覧になった方は少ないかもしれませんが、冷蔵庫の取扱説明書のほとんどに「製氷機は週に1回は手入れをしてください」と記載されています。
国民生活センターの報告書において、3週間製氷機を使わないまま放置していたらカビが発生したというケースが紹介されていたことから考えても、週に1回は妥当なペースだと思われます。
掃除をする時間がない、という方もいるかもしれませんが、カビの発生を防ぎ、製氷機を安全に利用したければ、週に1回の手入れをおすすめします。
冷蔵庫の製氷機にカビを発生させない使い方
カビを発生させないためにはお手入れが大切だとはいっても、毎日製氷機を掃除する時間を取るのは大変です。実際、お手入れ以外にもカビの発生を防ぐ方法があるんです。いくつかご紹介いたしますので、ぜひ実践してみてください。
給水タンクをこまめに取り替える
カビの発生を防ぐ方法の一つめは、カビが最も多く発生する給水タンクの水をこまめに取り替えることです。先ほど説明したように、給水タンクは冷蔵庫内に設置されているため冷蔵庫側で雑菌が発生します。
給水タンクにぬめりが出てきたら要注意のサインです。水はこまめに取り替え、なるべく清潔な状態を保つようにしましょう。
清涼飲料水は入れない
カビの発生を防ぐ方法の二つめは、お茶やジュースなどの清涼飲料水は入れないようにすることです。塩素が取り除かれた水や清涼飲料水は雑菌の発生源になるため、なるべく使わないようにしましょう。殺菌作用のある塩素を含んだ水道水を使うことをおすすめします。
冷蔵庫の製氷機の掃除方法
ここまで、カビを防ぐためにはやはりこまめなお手入れが必要ということをお伝えしてきました。では、ここからは実際にどのように製氷機を手入れすればいいのか、時間がかからず、誰でも簡単にできる手入れ方法ををご紹介します。
冷蔵庫のお手入れ場所は三ヵ所
製氷機は複雑な仕組みをしており、部品もたくさんあることから手入れも複雑に思われがちですが、実は意外と簡単に手入れ出来ちゃいます。主に手入れが必要な場所は、冷蔵庫に設置されている給水タンク、自動製氷機、貯水ケースのたった三つなんです。
製氷機のお手入れ方法
まず、冷蔵庫の掃除において最も重要なことは、水道水を使うことです。冷蔵庫を掃除する際の大原則ですので、ぜひ覚えておいてください。では、ここからは先ほど説明した主に手入れ必要な三ヵ所の具体的なお手入れ方法を説明していきたいと思います。
給水タンクのお手入れ
まず、冷蔵庫に設置されている給水タンクを取り出し、蓋を取って水道水で洗います。蓋部分の浄水フィルターは回しながらツメを外して引き抜くことで取り外し可能です。
取り外した浄水フィルターは、水道水で手洗いします。同様に裏側のパッキングも水洗いしたら、付け直して完了です。
カビが最も多く発生しやすい給水タンクは、手入れが必要な三ヵ所の中でも入念にお手入れしてあげることが必要です。
自動製氷機のお手入れ
製氷皿は給水タンク同様、水道水で手洗いしてください。製氷皿の表面には、氷が簡単に剥がれるようにコーティングがされています。
そのため、スポンジを使用してしまうとコーティングが剥がれてしまい、目には見えないほどの小さな傷がついてしまいます。この傷に水が入り込み、そのまま凍ることで氷が製氷皿から綺麗に剥がれない原因になってしまうんです。
実際に氷が触れる場所であるため、特に衛生面が気になる方も多いと思いますが、油汚れは付かないため食器用洗剤も必要ありません。スポンジ等は使わないようにして、優しく手洗いすることをおすすめします。
貯水ケースのお手入れ
貯水ケースは取り出したら、まず中の水を捨てて空にし、水道水で水洗いをします。貯水ケースの取り出し方は冷蔵庫の機種によって異なりますので、詳しい方法は冷蔵庫の取扱説明書をご確認ください。
水洗いをした後は、時間を置いてしっかり水気を拭き取ってから取り付けなおします。もし、抗菌力セット等をご利用されている方は、必ず取り外した状態で水洗いをするようにしてください。
製氷機の消耗品
冷蔵庫の部品は、取扱説明書に記載されている消耗品と機器に使用されている部品に分かれています。交換が必要な浄水フィルターや抗菌力セット等の消耗品だけでなく、給水タンク等も自分自身で交換できる部分もあります。
傷が付かないように気を付けながら掃除をしたとしても、やはり長時間使用していると傷がついてしまいますので、2~3年を目安に消耗品は交換することをおすすめします。
冷蔵庫の製氷機における注意点
先ほど、製氷皿を掃除する際に気を付けることは説明しましたが、他にも製氷機の掃除をする際には気を付けなければいけないことがあります。冷蔵庫の故障を防ぐためにも必要なことですので、ぜひ参考にしてみてください。
製氷機のお手入れに使ってはいけないもの
製氷機のお手入れする際に使ってはいけないものがいくつかあります。製氷皿で説明したようにスポンジやたわしは傷の原因になる可能性があるので使わないようにしてください。
また、塩素系漂白剤などはプラスチックが割れてしまい、冷蔵庫の故障に繋がります。漂白剤の他にも、中性以外の台所用洗剤やシンナー、アルコールなどは使わないようにしましょう。
冷蔵庫の機種によっては、他にも使わない方がいいものがある可能性もありますので、冷蔵庫を手入れする際には、必ず取扱説明書を確認してから行うことをおすすめします。
長時間使わない時は製氷機能を停止する
夏場などの暑い季節と違い、冬場などは製氷機の頻度は少なくなります。製氷機を長時間使わない場合、製氷機能を停止しましょう。停止する方法は冷蔵庫の機種によって異なりますが、代表的な方法をご紹介しますので、参考にしてみてください。
まず、先ほど説明した手入れ方法と同じ方法で、給水タンクの水を捨てます。その後、製氷機能を停止し、製氷皿や製氷ケース内に残っている氷を捨ててください。
製氷機の部品を丁寧に水洗いし、水気をしっかり水気を拭き取って元に戻せば完了です。製氷機を再び使う際は、そのまま製氷機能停止を解除することで使用できます。
ドアは静かに開閉する
冷蔵庫には製氷室が設置されているタイプもあります。その場合、製氷室のドアを強く開閉しないようにしましょう。
強くドアを開閉してしまうと、自動製氷機の故障の原因になったりケースが引き出せなくなったりする場合があります。
シャベルが付属されている冷蔵庫は、所定の位置にシャベルを置き、製氷室のドアは静かに開閉するようにしてください。
製氷機はこまめなお手入れがおすすめ!
ここまで説明してきたように、カビの発生を防いで製氷機を清潔な状態に保つためには、こまめに掃除をすることがとても大切です。
最近販売されている冷蔵庫には、それぞれの部品をまるごと取り外して掃除できる機種や自動で掃除してくれる便利な機能が内蔵されているものも多くなっています。
それぞれの冷蔵庫の機種によって、掃除方法や掃除に使える洗剤等も異なりますので、冷蔵庫を買う際は値段や性能だけでなく、手入れ方法もチェックしてから選ぶことをおすすめします。