ラテン語のかっこいい単語の意味【格言】
ラテン語とは、かつてのローマ帝国で公用語として使われていた言語であり、当時のヨーロッパに広く伝わりました。現在のフランス語やイタリア語、スペイン語、ポルトガル語、ルーマニア語などはラテン語から発達した言語です。
今日ラテン語は口語としては死語であるものの、学術用語として利用されています。私たちにとって馴染み深い英語も直接的ではないにしても、ラテン語から大きく影響を受けているため、英語学習においてラテン語を熟知していることは語彙力アップに効果的です。
こちらの項目では古代ローマから伝わるかっこいい格言をご紹介していきます。ラテン語ならではのかっこいい言葉の響きやかっこいいメッセージにも注目です。
Alea iacta est!
読み方は「アーレア・ヤクタ・エスト」で、意味は「賽は投げられた」です。この言葉はユリウス・カエサルが元老院の命令に背き、軍を率いて北イタリアにあるルビコン川を通過する際に放ったかっこいい言葉として知られています。
当時ルビコン川を武装して渡ることは法律で禁じられていたため、そこから「もう後戻りできないところまで来てしまったので、最後までやるしかない」というかっこいい心情を表現した言葉として解釈されています。
ちなみに「賽」とは、サイコロのことで、「すでにサイコロは振られているのだから、考えている余裕はない、断行するしかない」という意味合いを表現しています。
Non scholae sed vitae discimus.
読み方は「ノーン・スコラエ・セド・ウィータエ・ディスキムス」で、意味は「われわれは学校のためでなく、人生のために学ぶ」です。これは、ルキウス・アンナエウス・セネカ のかっこいい格言として知られています。
セネカはローマ帝国の政治家、詩人、第5代ローマ帝国であるネロの家庭教師も務めた人物です。またストア派哲学者としても著名で、生涯多くのかっこいい名言を世に残しました。ご紹介したラテン語の名言は言葉の通り、学ぶことの意義を改めて考えさせられるかっこいい言葉です。
schola はラテン語で「学校」という意味で、英語の “school”がラテン語から影響を受けていることが分かります。
Abeunt studia in mores.
読み方は「アベウント・ストゥディア・イン・モーレース」で、意味は「熱心に学ぶ姿はやがて習慣として定着する」です。これは、帝政ローマ時代初期の詩人であるオウィディウスの残したかっこいい格言です。
ここでは習慣化して継続することの大切さが表現されています。現代でも習慣についての自己啓発本やセミナーが多く存在し、普遍的な教訓であることが分かります。
Non est vivere sed valere vita est.
読み方は「ノーン・エスト・ウィーウェレ・セド・ウァレーレ・ウィータ・エスト」で、意味は「生きることでなく元気であること、それが人生だ。」です。これはスペイン生まれのラテン語詩人、マルクス・ウァレリウス・マルティアリスのかっこいい格言です。
彼は「エピグラム」と呼ばれる短詩を通じて人間の愚かさを風刺した人物として知られています。こちらで紹介した格言の他、数多くのかっこいい格言を世に残しています。この格言は生きる上で心身共に健康であることの大切さを表現しています。
Cogito, ergo sum.
読み方は「コギト・エルゴ・スム」で、意味は「我思う、故に我あり」です。これは、フランスの哲学者・数学者であるデカルト(1596~1650)のかっこいい格言です。
彼は中世の神学から哲学を引き離し、懐疑的な立場に立つことこそ真の科学的且つ合理的立場とし「近代哲学」「合理主義哲学」を展開した人物として知られています。彼は哲学における「絶対的な真理」を求め、あらゆるものに対して懐疑的な立場で物事を捉えようとしました。
その結果、どうしても疑うことのできないのは「今全てを疑っている自分の存在」であることを見つけ、このかっこいい格言を残しました。「全てを疑っている自分の自意識は確実に存在している」ということを表しています。
Qui parcit malis, nocet bonis.
読み方は「クィー・パルキト・マリース・ノケト・ボニース」で、意味は「悪人を許す人は、善人に害を与える」です。悪人を裁かずにいることは、善人にも害が及んでしまうことについて警告するかっこいい格言となります。
Disce gaudere.
読み方は「ディスケ・ガウデーレ」で、意味は「楽しむことを学べ。」です。これは先程も登場したルキウス・アンナエウス・セネカのかっこいい格言です。この他にもラテン語では「学ぶこと」についてのかっこいい格言が数多く残されています。
Errare humanum est.
読み方は「エッラーレ・フーマーヌム・エスト」で、意味は「横道にそれることは人間的なことである。」です。
“Errare”は「横道に逸れる、間違う」という意味で、“Humanum”は「人間的な」という意味となります。これらの単語を見て、英単語の“Error”(間違い)と“Human”(人間の)を想像した方もいらっしゃるのではないでしょうか。
このかっこいい格言では理想を掲げるというよりも、「過ちを犯す、間違う」という事実に寄り添い、そこから学ぶことの大切さを示唆しています。
Festina lente!
読み方は「フェスティーナー・レンテー」で、意味は「ゆっくり急げ」です。これはローマ初代皇帝であるアウグストゥスのかっこいい格言として知られています。
日本で良く知られる諺で言うとすれば「急がば回れ」です。世界にはこのかっこいい格言と類似した諺や言葉が多く存在します。そのため、世界共通の教訓であると言っても過言ではないのではないでしょうか。
Memento mori.
読み方は「メメント・モリ」で、「死を忘れるな」という意味の格言です。このかっこいい格言は芸術作品のモチーフとして世界で広く使用されています。
これは人の死を忘れてはならないという意味ではなく、自分にもいずれ死ぬ時が来ることを胸に刻んで日々過ごすべきであることを忠告しているかっこいい言葉です。
ラテン語のかっこいい単語の意味【名前・チーム名】
ラテン語は上記でご紹介したかっこいい格言以外にも、かっこいい名前やチーム名にも使用されています。そのかっこいい名前やチーム名には、ラテン語の単語そのものが使われたり、あるいは複数のラテン語や英単語などを掛け合わせた造語として使われたりしています。
みなさんがご存じのかっこいい名前やチーム名が意外にもラテン語である場合もあるため、名前の由来などを調べてみるとラテン語をより一層身近に感じることができるでしょう。これよりラテン語のかっこいい名前・チーム名をいくつかご紹介します。
Ludovicus
読み方は「ルドヴィクス」で、人の名前によく使われるかっこいい単語です。「ルイ」、「ルイス」とも読まれます。例えば、「不思議の国のアリス」の著者で知られるルイス キャロル(本名はチャールズ ラトウィッジ ドジソン Charles Lutwidge Dodgson)にもこの“Ludovicus”が使われています。
つまり、彼は作家活動をするタイミングでペンネームである「ルイス キャロル」を用いたわけですが、これをラテン語にすると“Carolus Ludovicus”となります。
Ladislaus
「ラディスラウス」と読み、ラテン語の男性の名前で使用されるかっこいい単語です。例えば、15世紀ハプスブルク家のオーストリア公、ハンガリー王であった「ラディスラウス・ポストゥムス」(Ladislaus Postumus)。
他にも1980年代チェコスロバキア社会主義共和国の首相であった「ラディスラフ・アダメッツ」(Ladislav Adamec)などが挙げられます。ちなみのこの“Ladislav”はラテン語をチェコ語に変換した形で、ラテン語の“Ladislaus”と同義です。
nebula
「ネブラ」と読み、「霧、雲」を意味するかっこいいラテン語です。英語でも「星雲」という意味でこの単語が存在します。このかっこいい響きから、日本でも実際にチーム名(会社名)や商品名などに使用されています。
lupus
「ルプス」と読み、「狼」を意味するかっこいいラテン語です。英語でも「オオカミ座」という意味で同様の単語が存在します。狼のような獰猛さや力強さを象徴とするため、かっこいいチーム名として使用されることが多いようです。
bellmare
「ベルマーレ」と読み、「美しい」という意の“Bellum”と海という意の“Mare”が組み合わさって出来たかっこいいチーム名です。ご存じの通りサッカーチームの「湘南ベルマーレ」で使われています。「湘南の美しい海」をイメージしてかっこいいチーム名が作られたことが分かります。
以上の内容は「湘南ベルマーレ」公式ホームページに掲載されている内容ですが、厳密に言えば“Bellum”はラテン語で「戦争」という意味であり、「美しい」という意味の単語は“Bellus”であるという点には注意が必要です。
ラテン語のかっこいい単語の意味【感情に関係する単語】
ここからはラテン語のかっこいい単語をジャンルごとにまとめて紹介していきます。こちらの項目では感情に関するフレーズを集めました。大切な人へのメッセージとして手紙や贈り物にこれらのかっこいいラテン語のフレーズを使用すれば、粋な雰囲気を醸し出すことができるでしょう。
amor
読み方は「アモル」、ラテン語で「愛」という意味です。このフレーズは婚約や結婚指輪に使われることが多いそうです。というのも、指輪の発祥がラテン語が公用語であった古代ローマ時代と言われているからです。(諸説あり)
この短いフレーズの中に深い意味が込められていることにロマンティックでかっこいいとジュエリー店でも一押しの言葉として勧められています。
corculum
読み方は「キャロルム」、意味は「愛しい人」です。こちらも結婚指輪に刻印するかっこいいラテン語のフレーズとして使用されることの多い言葉です。他にも日本ではカフェやレストランなどのお店の名前としても使われているようです。
Te amo
読み方は「ティアモ」、ラテン語で「愛しています」という意味です。このフレーズはご存じの方も多いことでしょう。先程ご紹介した“Amor” “Corculum”と同様結婚指輪に刻印するかっこいいフレーズとして使用されています。
その他、商品や会社の名前をはじめ、歌の曲名としても使われており、日本で普及しているラテン語の中でもなじみの深いフレーズの一つと言えるでしょう。
felicitas
読み方は「フェリチュタス」、ラテン語で「幸せ」という意味です。このラテン語は人の名前で使われることが多く「フェリーキタース、フェリキタス、フェリチタス」などの呼び方があります。この単語から派生した英語で“felicity”(幸福、至福)が挙げられます。
subridens facies
読み方は「スーベラアイデンス ファチェス」で、ラテン語で「笑顔」を意味します。“subridens(subrideo)”が「微笑む」で“facies”が「顔」を意味しており、優しいにこやかな表情の「笑顔」であることが分かります。
ちなみにラテン語の“risusu lenis”(リースス レーニス)というフレーズも同様、「笑顔」という意味ですが、「嘲笑」の意味合いも含まれるため使用する際は注意が必要となります。
fortuna
読み方は「フォルトゥナ」、意味は「幸運、運命、運」です。このラテン語のフレーズに影響を受けたのが英語の“Fortune”(意味はラテン語と同様)です。
このフレーズは人の名前をはじめ、アメリカやブラジルの都市名、サッカークラブのチーム名など多岐に渡って使われている、かっこいいフレーズの一つです。
lacrima
読み方は「ラクリマ」、ラテン語で「涙」を意味します。ラテン語の有名な格言で“Nihil lacrima citius arescit.”「涙より速く乾くものはない」というフレーズがあります。日本でこのフレーズはあまり馴染みはありませんが、歌の曲名や会社の名前などで使用されています。
tristitia
読み方は「トリスティティア」、ラテン語で「悲しみ」を意味する単語です。他にも、このフレーズと類似しているもので“maestitia”(マエスティティア)があり、「悲しさ、憂鬱」などの意味があります。
ラテン語のかっこいい単語の意味【戦い関係の単語】
上記の感情に関するラテン語のかっこいい単語に続いて、こちらの項目では戦いに関係のあるかっこいい単語をご紹介します。これらの単語をスポーツのチーム名などに取り入れると力強くかっこいいイメージや印象を作り出すことができるでしょう。
corona
読み方は「コロナ、コローナ」、「王冠、花冠」という意味の単語です。英語でも「太陽・月の周りに見える)光環」のことを“Corona”と言いますが、これはその光環が王冠に見えるためです。
さらに言うと現在SARSを上回る勢いで感染拡大している「コロナウイルス」もウイルスの粒子構造が太陽の光環あるいは王冠(花冠)のように見えるため、このような名称になったと言われています。
eques
読み方は「イークウェス」で、ラテン語で「騎士」を意味します。これは英語でいう“Equites” 「エクイテス」でローマ時代の騎士階級のことを指しています。世界史を勉強されている方にとって、この「エクイテス」は馴染みのある単語ではないでしょうか。
heros
読み方は「ヒーロース」、意味は「英雄」です。この言葉は日本でも馴染みの深い単語であり、テレビドラマや映画の名前、会社名、日本代表のサッカーチームが登場するソーシャルゲームの名前など多岐に渡って使われています。
rex
読み方は「レックス」、意味は「王」です。この単語はかっこいい人の名前として用いられることが多いです。意味の通りを「支配者」を象徴する単語であり、英語では現国王の名の後に付けて公式の署名に用いたりもします。
例えば、“James Rex”で「ジェームズ国王」という使われ方がされます。(特にイギリスで用いられることが多い。)
regina
読み方は「レギーナ」、ラテン語で「女王」を意味します。上記の“Rex”と同様にかっこいい女性の名前として用いられることが多いです。先程と同じように英語では“Regina”を現女王の公式の称号として用いることがあります。
例を挙げるとすると“Elizabeth Regina”で 「女王エリザベス」という使い方がされます。日本ではゴルフ雑誌の名前やレストラン名などにこの単語が使われています。
ラテン語のかっこいい単語の意味【自然・四季関係の単語】
戦いに関係するラテン語のかっこいい単語に続いて、この項目では自然や四季に関するかっこいい単語についてご紹介します。中には聞き馴染みのない単語が並んでいることもありますが、ネーミングにぴったりのかっこいい響きを持った単語が多くあるためせひご参照ください。
mare
読み方は「マーレ」、意味は「海」です。これは「ラテン語のかっこいい単語の意味【名前・チーム名】」でご紹介した、湘南のサッカーチーム名「湘南ベルマーレ」で登場した単語です。
英語で「海の」という意の“Marine”と比較すると、この”Mare”から影響を受けていることが分かります。
silva
読み方は「シルウァ」、意味は「木、森」です。このラテン語のかっこいい響きや意味合いから日本でも人名や会社名に用いられることがあります。類似した単語で“Saltus”(サルトゥス)、“Sliva tropica”(シルウァ トロピカ 熱帯雨林)などがあります。
mons
読み方は「モウス」、ラテン語で「山」を意味します。英語の“Mons”の場合は「丘」という意味になりますが、さらに派生した言葉で“Mountain”(山)という単語があることは言うまでもないことでしょう。
flumen
読み方は「フルーメン」、ラテン語で「川」を意味する単語です。この単語ど同類のもので“Fluvius”(フルフィウス)があります。「河川の」という意味の英単語で“Fluvial”という言葉がありますが、これはラテン語の“Fluvius”から派生した単語であると言われています。
ver
読み方は「ウェール」、意味は「春」です。英語で「春」は“Spring”でこのラテン語の影響は受けていないように見られます。しかし、「春のような、青春の、若々しい」という意味で“Vernal”という英単語があり、ラテン語“Ver”の影響を受けてできた言葉であることが分かります。
aestas
読み方は「アイスタス」、意味は「夏」です。こちらも日本ではあまり馴染みのない単語ですが、ネット上で調べるとあちこちで会社名やブログ名、Youtubeのチャンネル名に使用しているところが見受けられます。
autumnus
読み方は「アウトゥーヌス」、ラテン語で「秋」を意味します。この単語の形を見ても分かる通り、英語の“Autumn”に影響を及ぼした言葉です。「収穫期」という意味合いが含まれており、イギリスでよく使用されます。
一方「秋」は”Fall”とも言いますが、これは“Fall of leaves ”(落ち葉)から来ている言葉で、アメリカを中心とした国で使用されています。二つの言葉の意味に大きな違いはないものの“Autumn”はフォーマル、”Fall”はカジュアルなニュアンスが伴うそうです。
hiems
読み方は「ヒエムス」、ラテン語で「冬」という意味です。日本ではあまり浸透していない言葉ですが、ノルウェーのかっこいいシンフォニックブラックメタル系のバンドの曲名にこの“Hiems”が用いられています。
ラテン語のかっこいい単語の意味【天気関係の単語】
自然、四季関係のかっこいい単語に続き、こちらの項目では天気に関係するかっこいい単語を集めました。身近な商品名や企業名にラテン語が使われていることは意外に多く、ラテン語の知識があることでその商品や企業に込められた意味や想いを理解することができます。
bona tempesta
読み方は「ボナ テンペスタス」、意味は「晴れ」です。“Tempestas bona”とも表現されます。これは“Bona”(良い)と“Tempestas”(天気)が合わさってできた言葉となります。同様の意味でラテン語には“Sudum”という言葉があります。
imber
読み方は「インベル」、意味は「雨」です。同義語で“Pluvia”(プルウィア)という言葉がありますが、“Imber”の方は「大雨」というニュアンスが含まれています。“Pluvia repentina”で「にわか雨」という意味になります。
nix
読み方は「ニクス」、ラテン語で「雪」を意味します。女性なら誰しもが知っている「ニベアクリーム」の「ニベア」はこの“Nix”に由来します。そこから「雪のように白い」という意味合いの“Nieve”から名付けられたと言われています。
tempestas
すでに“Bona tempestas”(晴れ)の項目で説明しましたが、この単語の読み方は「テンペスタス」、意味は「天気」です。日本国内のアーティストでかっこいい曲名として“Tempestas”を採用している方もいらっしゃいます。ラテン語はネーミングには最適な言語として認識されていることが伺えます。
ラテン語のかっこいい単語の意味【神秘的な単語】
天気関係のラテン語のかっこいい単語に引き続き、次は神秘的なかっこいい単語を紹介していきます。タロットカードやゲームに詳しい方には馴染みの多い単語が並んでいるため、単語の意味の理解を深めることで、より一層カードやゲームを楽しむことができるでしょう。
diabolus
読み方は「ディアボロス」、意味は「悪魔」です。「悪魔」と言えば英語の“Devil”や“Demon”の方が馴染み深いですが、ヘビーメタルやダークな音楽のかっこいい曲名やアルバム名として世界各地で採用されています。
deus
読み方は「デウス」、意味は「神」です。ギリシャ神話の中に登場する最高神“Zeus”(ゼウス)はこの“Deus”と語源が同根であると言われています。
余談になりますが、ラテン語の暦は古代ローマ時代に活躍した皇帝や古代ギリシアの神々のかっこいい名前などが月の名前として使われています。(ただし諸説あり)
dea
読み方は「デア」、意味は「女神」です。例を挙げるとすれば、ローマ神話に登場する豊穣、治癒そして処女性の女神のことを“Bona Dea”(ボナ デア)と言います。驚くことに、この“Bona Dea”をかっこいい店名として使用する飲食店が日本でもあるようです。
astrum
読み方は「アストルム」、ラテン語で「星」という意味です。実は英語の“Disaster”(災害、天災)はこの単語を語源として成り立っています。“Disaster”自体はイタリア語”Disastro”から派生したものですが、この単語をざっくりと分解すると“dis”(離れて)とラテン語の“Astrum”(星)になります。
この単語は「悪い星回り」という意味合いをコアとしており、そこから「天災、災害」に転じたと言われています。
crescens luna
読み方は「クレスケンスルーナ」、意味は「三日月」です。同様の意味で“Lunatum”(ルーナートゥム)というラテン語があります。“Crescens”から派生した英語は“Crescent”(三日月、三日月形)や“Croissant”(クロワッサン)となります。
luna
読み方は「ルナ」、ラテン語で「月」を意味します。これはギリシャ神話に登場する月の女神”Selene”から影響を受けているとも言われています。このように単語を見ていくとラテン語には古代ローマやギリシャの神話に登場するかっこいい神々の名前が大きく影響していることが分かります。
ラテン語のかっこいい単語の意味【挨拶に関する単語】
神秘的なかっこいい単語の項目では、ラテン語は古代ローマやギリシャの神話の神々のかっこいい名前が各々の単語の由来に大きく影響していることを解説しました。最後に挨拶に関するかっこいい単語をご紹介します。
salve
読み方は「サルウェ」、意味は「こんにちは、こんばんは」です。この言葉が交わされるタイミングは人と対面した際ですが、意味は厳密に言えば「元気でいてください」となります。日本語では別れの挨拶として交わされる言葉を、会った際に使われるのは趣深いものです。
gratias tibi ago
読み方は「ガラティアス ティビ アゴ」、意味は「ありがとう」です。ここから派生した言葉としてイタリア語の“Grazie” (グラッツィエ)やスペイン語の“Gracias”(グラシアス)が挙げられます。ここからもラテン語の知識があることは、語学学習の上で非常に有利であることが分かります。
gratulor felicitati tuae
読み方は「ゲレトゥア フェリチタティ トゥアレ」、意味は「(成功)おめでとう」です。これらの言葉を分解すると“Gratulor(gratulari)”(祝う、喜ぶ)と“Felicitati(felicitās)”(幸運、幸福)と“tuae”(あなた)となります。
友人や家族へのお祝いのメッセージとして使ってみると粋な雰囲気を醸し出すことができます。一度試してみてはいかがでしょうか。
mihi ignoscas
読み方は「ミヒ イグノースカス」、ラテン語で「ごめんなさい」という意味です。これらを分解してみてみると“Mihi”(私)と“Ignoscas(ignosco)”(許し、容赦)となります。「すみません、失礼しました」など相手に詫びる際に使えるフレーズです。
ラテン語はかっこいい単語・フレーズが多い
これまでご紹介したラテン語のかっこいい単語やフレーズは、短くシンプルなものが多くチーム名や会社名などのネーミングに取り入れやすいものばかりです。
また英単語に比べると他の人の目に入っても意味がすぐに分からない場合が多いため、特別な関係の人とだけ共有する言葉としても使用することができるでしょう。
ラテン語はヨーロッパを中心とし、各国の言語に大きく影響を及ぼした言語であるため英語やヨーロッパ語圏の言葉を学ぶ上で非常に重要なものであると言えます。現在は死語でありながらも世界中でその名残が生き続ける、かっこいいラテン語をこの機会に学んでみてはいかがでしょうか。