高齢者は何歳からのことなのか調査!定義や法律によって異なる理由は?

高齢者は何歳からのことなのか調査!定義や法律によって異なる理由は?

何歳から高齢者という定義は時代によって違います。現在では65歳以上の人を高齢者と定義しています。一方、個々の法律では高齢者は何歳からという定義が異なります。今回、現在の高齢者の定義と法律によって高齢者の年齢が異なる理由、今後の展望について解説していきます。

記事の目次

  1. 1.高齢者の推移
  2. 2.高齢者は何歳から?
  3. 3.高齢者の定義(意味)は何歳から?
  4. 4.高齢者が何歳からかは社会保障制度も関係
  5. 5.高齢者が何歳からか政府が検討
  6. 6.何歳から高齢者かは今後変わる可能性も

高齢者の推移

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世界各国で高齢者人口が増加、世界は高齢者社会に向かっています。高齢者人口率の推移を見ると、1950年代では世界の総人口の5.1%にあたる1億2866万人が高齢者でした。2015年では世界の総人口8.3%にあたる6億818万人へと増加、2060年には世界の総人口の18.1%にあたる18億4400万人へと増えると予想されています。

国別でみていきましょう。世界各国で高齢者人口率が7%から14%へ到達して高齢者社会になった期間は、ドイツが40年、イギリスが46年、アメリカが72年、フランスが115年です。では、日本の推移はどうでしょうか。

日本

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日本の高齢者人口は、1950年は4.9%なのに対し2015年は26.8%となっています。そして2060年には39.9%になると予想されています。日本の現状は、国民の4人に1人が高齢者、現役世代2.3人が1人の高齢者を支えていることになります。こうした現状を受け、政府は増加する高齢者への対策をさまざま講じています。

高齢者人口が増えた背景には、平均寿命が延びたということがあげられます。1950年と2015年では平均寿命が10歳以上違います。平均寿命が延びた理由は、医療技術が進歩したからと考えられます。

高齢者は何歳から?

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では、高齢者とはいったい何歳からなのでしょうか。厚生労働省が現役世代4000人に「高齢者は何歳からだと思う」という調査を行ったところ、60歳以上と回答した人が9.8%、65歳以上と回答した人が20.2%、70歳以上と回答した人が41.1%でした。高齢者の定義は時代によって異なります。1980年代は高齢者を60歳以上と定義していました。

国連は高齢者の定義を60歳以上としており、日本は国連の定義を採用しました。1980年代以降は高齢者は60歳以上の人という定義の基、法整備などを行いました。しかし、高齢者人口の増加により高齢者の定義が見直されることになります。

現在では65歳以上の人

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日本は高齢者は65歳以上とするWHOの定義を採用し、1989年に高齢者を60歳から65歳とする改正法案を国会に提出、国会で受理されます。その後、1994年に年金の定額部分の支給を12年かけて65歳に引き上げると改正、2000年には年金の報酬部分の支給を12年かけて65歳に引き上げると改正されることになります。

高齢者の定義(意味)は何歳から?

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高齢者は何歳からという質問に対し、一般的な認識として現在は高齢者は65歳以上の人を高齢者と定義しています。しかし、「高齢者は何歳から」という高齢者の定義・意味は時代によって異なります。1941年は高齢者を55歳以上と定義、1980年代は高齢者を60歳以上と定義、現在は高齢者を65歳以上と定義しています。

時代によって高齢者の定義と意味が異なる背景には、平均寿命が関係しています。1941年の平均寿命は男性が67歳・女性が72歳、1980年代の平均寿命は男性が75歳・女性が81歳、現代の平均寿命は男性が81歳・女性が87歳となっています。

平均寿命が延びたこともあり、高齢者の定義が65歳と見直されました。高齢者のうち65歳~74歳を前期高齢者、65歳以上を後期高齢者と呼ぶこともあります。

個々の法律によって異なる

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個々の法律によって高齢者の年齢が異なります。年齢が異なる理由は、法律制定時の高齢者の定義と意味、法律の目的や趣旨によるからです。年金では高齢者を65歳以上と定義、道交法では高齢者を70歳以上と定義、医療では65歳~74歳を前期高齢者、75歳以上を後期高齢者と定義しています。

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一方、明確な年齢を定めていなく法律が該当すれば高齢者と定義される法律があります。それは「福祉用具の研究開発及び普及の促進に関する法律」と「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」です。これらの法律では、心身機能が低下した老人、あるいは心身機能に制限があるものと高齢者の意味を定義しています。

法律の趣旨と目的によって高齢者の定義と意味が異なります。現代は元気な高齢者が多いため、法律が見直され、高齢者の定義と意味が改正される可能性が高いでしょう。

高齢者が何歳からかは社会保障制度も関係

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高齢者を何歳からかとすることは、社会保障制度にも関係します。現在の社会保障制度は、高齢者は60歳以上という前提で整備されています。現在の社会保障費は、2018年度が33兆円、2019年度が34兆593億円でした。社会保障費に対してGDP率は、2018年度は1.2%、2019年度は0.9%となっています。

前途のとおり現在の社会保障制度は高齢者が60歳以上という前提で整備されており、高齢者に手厚い社会保障制度となっています。しかし、高齢者は65歳以上という前提の場合、社会保障費を2000億~2兆円ほど抑制することができます。GDP率は平均1.3%となります。

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