「がてら」の意味は?正しい使い方や類語に「ついでに」との違いも詳しく解説!

「がてら」の意味は?正しい使い方や類語に「ついでに」との違いも詳しく解説!

「~しがてら」などという言葉が使われることがありますが、「がてら」とはいったいどういう意味なのでしょうか。「がてら」という言葉の意味や「がてら」の正しい使い方や類語、「がてら」と「ついでに」の違いなどについて詳しくご紹介します。

記事の目次

  1. 1.がてらの意味とは?
  2. 2.がてらの由来
  3. 3.がてらの特徴
  4. 4.がてらの類語
  5. 5.がてらの使い方
  6. 6.がてらとついでにの違い
  7. 7.がてらの注意点
  8. 8.がてらはあることをしながら同時に他のことをするという意味

がてらの意味とは?

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「~しがてら~する」などというように「がてら」という言葉が使われることがありますが、「がてら」の正しい意味を説明できる人はあまり多くありません。

「がてら」という言葉には実は結構複雑な意味があるため、「がてら」の正しい意味を説明しきれる人はほとんどいないと言えます。

「がてら」という言葉にはいったいどのような意味があるのか、まずは「がてら」の意味についてご紹介しましょう。

あることをしながら同時に他のことをするという意味

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「がてら」の意味の一つ目は、「あることをしながら同時に他のことをする」という意味です。「がてら」にはとても複雑な意味もありますが、簡単に言えば「あることをしながら同時に他のことをする」という意味になります。

勉強をしながら食事をするなど、何かをしながら何か他のことをする場合もありますが、そういったことを表現する際に「がてら」という言葉を使うことができます。

「あることをしながら同時に他のことをする」というと、「ついでに」で良いのではないかと言う人もいますが、「ついでに」は「がてら」とは少し意味が違います。「がてら」と「ついでに」の違いについてはまた後でご紹介します。

ある事柄を行う際にそれを機会に他の物事も行うという意味

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「がてら」の意味の二つ目は、「ある事柄を行う際にそれを機会に他の物事も行う」という意味です。一つ目の意味とは違って「それを機会に」という意味が含まれています。

「がてら」の意味は簡単に表現すれば「あることをしながら同時に他のことをする」という意味ですが、実は二つ目の意味の方が「がてら」の意味としてふさわしいと言えます。

「がてら」の意味は「あることをしながら同時に他のことをする」という意味ではありますが、「あることをする」のを機会にして他のことをするという点が重要になりますので「それを機会に」というのをプラスして覚えておくと良いでしょう。

がてらの由来

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「がてら」の意味についてご紹介しましたので、次は「がてら」の由来についてご紹介します。日本語には語源や由来がある難しい言葉や繊細な言葉がたくさんありますが、「がてら」もそんな日本語の一つです。

「がてら」という言葉は故事成語ではありませんので大層な語源などはありませんが、ちゃんと由来はあります。

「がてら」という言葉にはいったいどのような由来があるのか、「がてら」の由来についてもご紹介しましょう。

ながらの意味を持つ万葉集の言葉が由来

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「がてら」の由来は、「ながら」の意味を持つ万葉集の中の「がてり」という言葉です。奈良時代の書物である万葉集の中に「君待ちがてり」といった言葉がありますが、これは「君を待ちながら」という意味になります。

万葉集の中には他にも「見がてり」といった言葉があり、こちらは「見ながら」という意味になり、「がてり」という言葉は昔の書物の中で結構多く使われています。

「ながら」を意味する「がてり」が時代の流れの中で少しずつ形を変えてきて、現代の「がてら」になったと言われています。

がてらの特徴

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「がてら」の由来についてご紹介しましたので、次は「がてら」の特徴についてご紹介します。何かをしながら他の何かをする人は結構いますが、そういった「がてら」をする人には性格的な特徴があります。

「がてら」という言葉は色々な行動に対して使うことができますので、色々な事を並行して行う人達に使うことができると言えます。

「がてら」をする人にはいったいどのような特徴があるのか、「がてら」の特徴についてご紹介しましょう。

器用

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「がてら」の特徴の一つ目は、器用だということです。何かをしながら何か他のことができる人には、器用な人が多いです。極端な場合、右手で宿題などをしながら左手でお箸を持ってご飯を食べるという人もまれにいます。

「がてら」というのは様々な行動に使えますが、人にはちょっと真似が出来ないようなことを並行して行えるといった人は、間違いなく器用だと言えます。

「がてら」をする人の特徴はいくつかありますが、他の人にはまねできないような「がてら」をする人はとても器用だという特徴があるということです。

面倒くさがり

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「がてら」の特徴の二つ目は、面倒くさがりだということです。「これひとつだけするのは面倒だから一緒にやれることはやってしまいたい」という考えを持っているため、何かをしながら他のことをするという人もいます。

単に面倒くさがりなため何かをしながら他のことをするという人の場合は、先にご紹介した器用な人とは違い、他人にはまねのできないようなことをするわけではありません。

他の人なら一つずつ片付けるようなことでも面倒くさがって同時にやってしまうような面倒くさがりな人も、何かをしながら何か他のことをするということです。

時間が惜しい

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「がてら」の特徴の三つ目は、時間が惜しいということです。時間をかけることを嫌って時間を惜しむ人も、何かをしながら何か他のことをするということが多いです。

特に器用というわけでもなく面倒くさがりでもなく、単に時間が惜しいというだけで何かをしながら何か他のことをする人もいて、こういった人の場合には器用な人に近いことができることもあります。

時間が惜しいあまりに「どうにかして時間短縮ができないか」と努力して、他の人にはできないようなことを並行して行うことができるようになる人もいるということです。

合理主義

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「がてら」の特徴の四つ目は、合理主義だということです。何事も合理的に行いたいという合理主義の人は、「並行して行うことができるなら並行して行った方が合理的だ」という考えで何かをしながら何か他のことをします。

合理主義の人は、並行して何かと何かを行うことができるなら並行して行わないともったいないという考え方ですので、こういった人も何かをしながら何か他のことをすることが多いです。

合理主義の人も時間を惜しむ人と同じように、何かと何かを並行して行えるように努力をする人が多いため、他人には出来ないようなことを並行して行えるようになる人が多いと言えます。

色々な事を楽しみたい

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「がてら」の特徴の五つ目は、色々な事を楽しみたいということです。色々な事を楽しみたいという人の場合、楽しい事を並行してできるならそうしたいという考えを持っていて、楽しい事を並行して行う傾向にあります。

ランニングが趣味の人がランニングしながら川辺の風景を楽しんだり、車に乗るのが好きな人がドライブがてら花見をするなど、人生に色々な楽しみを見出せる人も、何かと何かを並行して行うと言えます。

何かをしながら何か他のことをする「がてら」をする人には色々なタイプがありますが、それぞれの特徴別に目的が違うということです。

がてらの類語

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「がてら」の特徴についてご紹介しましたので、次は「がてら」の類語についてご紹介します。「がてら」の意味は「あることをしながら同時に他のことをする」という意味ですので、似た意味を持つ言葉が「がてら」の類語になります。

「がてら」の意味はちょっと複雑ですので類語を探すのは難しそうですが、実は「がてら」の類語として挙げられる言葉は意外にたくさんあります。

「がてら」と似た意味を持つ類語にはいったいどのような言葉があるのか、「がてら」の類語についてご紹介しましょう。

その足で

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「がてら」の類語の一つ目は、「その足で」です。「その足で」の意味は「ある場所に行ってそのまますぐに次の場所に行く」という意味ですので、一見すると「がてら」とは全く違う意味ですが、「その足で」は「がてら」の類語の一つです。

「がてら」はどこかに行くということを表現する際にも使うことができますので、「その足で」はどこかに行くということを表現する場合の「がてら」と同じ使い方ができると言えます。

ですが「その足で」はどこかに行くという場合以外には使えませんので、そういった点では「がてら」とは少し違います。

その勢いで

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「がてら」の類語の二つ目は、「その勢いで」です。「その勢いで」の意味は「ある物事を行う際に、折角なので他の物事を行う」という意味で、「がてら」に非常に近い意味を持つ類語の一つとして挙げられます。

「その勢いで」には他に「なりゆきで」「もののはずみで」といったニュアンスもあるため、そういった点では「がてら」とは少し違います。

また「その勢いで」は意味的には「がてら」に極めて近いですが、「勢い」という言葉が入っていますので、「がてら」より強いイメージを表現していると言えます。

道すがらに

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「がてら」の類語の三つ目は、「道すがら」です。「道すがら」の意味は「道を行きながら」という意味で、どこかへ行くという場合の「がてら」の類語の一つになります。

「どこかへ行きながら何かをする」ということを表現する際に「がてら」を使う場合には、「道すがら」と言い換えることもできます。

ですが「道すがら」はどこかへ行くという場合にしか使うことができませんので、その点では「道すがら」は「がてら」とは違うと言えます。

兼ねて

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「がてら」の類語の四つ目は、「兼ねて」です。「兼ねて」の意味は「あるものが複数の役割を持っている」という意味ですので、「がてら」の類語ではなさそうですが、「兼ねて」も「がてら」の類語です。

「兼ねて」という言葉は「出張を兼ねて観光する」などという使い方ができ、何かをしながら何か他のことをするという使い方で良く使われます。

「兼ねて」の意味は一見すると「がてら」とは全く違うようですが、使い方という点では「兼ねて」も「がてら」の類語だと言えます。

折角なので

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「がてら」の類語の五つ目は、「折角なので」です。「折角なので」の意味は「またとない機会なので」という意味ですので、意味的には「がてら」とは違いますが「折角なので」も「がてら」の類語の一つとして挙げられます。

「折角なので」という言葉は、何かをしながら何か他のことをするという場合に使うことができますので、使い方という点で「がてら」の類語だと言えます。

「がてら」には「いい機会なので」という意味も含まれていますので、「またとない機会なので」という意味を持つ「折角なので」も「がてら」の類語になります。

かたがた

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「がてら」の類語の六つ目は、「かたがた」です。「かたがた」の意味は「がてら」「兼ねて」という意味で、「がてら」と同じ意味を持つ言葉ですので「がてら」の類語になります。

「がてら」という言葉は堅いイメージのある言葉ではありますが、敬語ではありませんのでビジネスでは敬語表現と共に「かたがた」を使います。

「かたがた」は「がてら」を堅いイメージで表現した言葉で、敬語表現と共に「がてら」の代わりに使われますので、「かたがた」は最も「がてら」に近い意味を持つ類語だと言うことができます。

かたわら

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「がてら」の類語の七つ目は、「かたわら」です。「かたわら」の意味は「それをすると同時に」という意味で、「がてら」の意味「あることをしながら同時に他のことをする」という意味に近い意味を持つ類語です。

「何かをしがてら何かをする」という言い方を「何かをするかたわら何かをする」というように言い換えることができますので、「かたわら」は使い方という点でも「がてら」にとても近いです。

「かたわら」という言葉もちょっと難しい表現の古い日本語の一つで敬語などと使われることが多いですので、「がてら」同様昨今ではあまり使われることはありません。

ながら

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「がてら」の類語の八つ目は、「ながら」です。「ながら」の意味は「ある動作とある動作が共に行われること」という意味ですので、「あることをしながら同時に他のことをする」という意味の「がてら」の類語だと言えます。

「がてら」の意味の中に「ながら」という言葉も入っていますので、その点でも「ながら」は「がてら」にとても近い意味を持つ類語になります。

「がてら」という言葉は古い表現なのであまり使われませんが、「ながら」という言葉は昨今でも良く使われます。

つつ

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「がてら」の類語の九つ目は、「つつ」です。「つつ」の意味は「ある動作と共に他の動作も行われている」という意味で、「がてら」の意味「あることをしながら同時に他のことをする」という意味に極めて近い類語です。

「何かをしがてら何かをする」ということを「何かをしつつ何かをする」と言い換えることもできますので、使い方という点でも「つつ」は「がてら」の類語だと言えます。

このように「がてら」にはたくさんの類語がありますが、「がてら」の言い換えに使える類語もあれば、言い換えには使えない類語もありますので、「がてら」を類語で言い換える際には注意が必要です。

がてらの使い方

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「がてら」の類語についてご紹介しましたので、次は「がてら」の使い方についてご紹介します。「がてら」の意味は「あることをしながら同時に他のことをする」という意味なので、こういった表現をしたい場合に使うことができます。

「がてら」という表現をする場合、昨今では「ながら」という言葉の方が良く使われますので、「ながら」を使う場面で使えば良いと言えます。

「がてら」という言葉を使うにはいったいどのような使い方をすれば良いのか、「がてら」の使い方の例文についてご紹介しましょう。

例文①

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「がてら」の使い方の例文の一つ目は、「彼は受験に向けての勉強がてら、趣味のカメラの勉強もしている」という例文です。

「がてら」は何かをしながら同時に何かをすることを表現する言葉ですが、必ずしも完全に同時に何かをする場合にしか使えない訳ではありません。

この例文では「受験に向けての勉強」をしながら「趣味のカメラの勉強」をしていると言っていますが、これは一定期間内を「同時」だと言っています。

「がてら」の使い方は「走りながら花見をする」などのように完全に同時でなければならないというわけではないということです。

例文②

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「がてら」の使い方の例文の二つ目は、「既存のシステムの管理がてら新たなシステムを開発する彼はすごい人だ」と言う例文です。

この例文では同時に何かをしているという表現で「がてら」が使われています。先にご紹介した例文では「勉強」に「がてら」がついていましたが、この例文では「管理」に「がてら」がついています。

「がてら」は単語の後ろにつけるという使い方をすることが多く、動詞などの後ろにつける使い方はあまりありません。

例文③

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「がてら」の使い方の例文の三つ目は、「食事をしがてら仕事をする彼の気持ちは理解できない」という例文です。この例文では完全に同時に何かを行っているということを表現するため「がてら」が使われています。

さらにこの例文では「食事をしがてら」というように動詞の後ろに「がてら」がつけられています。「がてら」という言葉は名詞の後ろにつける使い方が多いですが、時々動詞の後ろにつける使い方もされます。

例文④

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「がてら」の使い方の例文の四つ目は、「休憩しがてら株価のチェックをするなど休憩にならないだろう」という例文です。この例文でも動詞の後に「がてら」をつけるという使い方をしています。

「がてら」という言葉は「運動」「買い物」「勉強」などのような名詞の後につける使い方が多いですが、動詞の後につける使い方もありますので、「がてら」の使い方を覚えましょう。

がてらとついでにの違い

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「がてら」の使い方の例文についてご紹介しましたので、次は「がてら」と「ついでに」の違いについてご紹介します。

「がてら」と間違って使いやすい言葉に「ついでに」がありますが、実は「ついでに」は「がてら」とは少し意味が違います。

「がてら」と「ついでに」にはいったいどのような違いがあるのか、「がてら」と「ついでに」の違いについてもご紹介しましょう。

ついでには何かをする機会を利用して関係ないことをするという意味

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「ついでに」の意味は「何かをする機会を利用して関係ないことをすること」という意味で、何かをしながら空いた時間を利用して何かをすることを表現しています。

「がてら」の意味は「あることをしながら同時に他のことをする」という意味ですので、「ついでに」とは微妙に意味が違います。

「がてら」と「ついでに」は同じ意味だと思って「がてら」を使うべき時に「ついでに」を使う人もいますが、「がてら」と「ついでに」は意味が違いますので注意が必要です。

がてらの注意点

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「がてら」と「ついでに」の違いについてご紹介しましたので、次は「がてら」の注意点についてご紹介します。

日本語には敬語表現など使い方に注意が必要な言葉が結構たくさんありますが、「がてら」もそんな日本語の一つです。

「がてら」という言葉を使う際にはいったいどのような点に注意すれば良いのか、「がてら」の注意点についてご紹介しましょう。

敬語の意味はないのでビジネスでは使えない

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「がてら」の注意点は、敬語の意味はないのでビジネスには使えないということです。「がてら」は堅いイメージの言葉なので敬語だと勘違いしている人もいますが、「がてら」は敬語ではありません。

「がてら」は敬語ではないので当然ビジネスシーンでは使えません。「がてら」をビジネスなどで使うと敬語どころか失礼になります。

先に類語の所でご紹介したように、「がてら」を敬語表現で使いたい場合には「かたがた」を使って敬語表現するのが一般的です。

「挨拶がてら」は「挨拶」を「ご挨拶」という敬語にして「ご挨拶かたがた」と言えばちゃんと敬語表現になりますので、「がてら」を敬語で言いたい場合には「かたがた」を使いましょう。

がてらはあることをしながら同時に他のことをするという意味

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「がてら」の意味や使い方の例文、「がてら」の類語などについて色々とご紹介してきましたが、如何だったでしょうか。

「がてら」の意味は「あることをしながら同時に他のことをする」という意味ですので、「がてら」の正しい意味を理解して正しく使いましょう。

モモ
ライター

モモ

女性向けの美容関係の記事や心理関係の記事、難解な言葉の解説の記事などの作成を得意としていますが、ダイエット関連は自分自身でも色々試していますので、特に得意だと言えます。その他にも興味のあるものがたくさんありますので、お役に立てて楽しめる色々な記事を提供していきたいです。

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