結婚指輪と婚約指輪のちがいとは
結婚するときに相手に贈るもの、と言われて思い浮かべるのが結婚指輪と婚約指輪。しかし、結婚指輪と婚約指輪のちがいはどういうものか、しっかりと説明できる人は少ないでしょう。この記事では、婚約指輪は本当に必要なのかということを、結婚指輪と婚約指輪のちがいや婚約指輪の由来や意味も交えながら検討していきます。
婚約指輪
婚約指輪とは、男性がプロポーズの時に贈る指輪です。別名・エンゲージリングとも言われます。近年では、男性がプロポーズした後に、パートナーと一緒に選ぶこともあるようです。結婚指輪に比べてデザインが豊富で、ダイヤモンドが使われることが多いです。結婚後も記念日やパーティーなどの晴れの場で着けることができます。
結婚指輪
結婚指輪とは、結婚式でお互いに交換する指輪であり、二人で買うものです。別名・マリッジリングとも言います。結婚指輪は身に着けることによって、口に出さなくても、自分には一生を添い遂げるパートナーがいると周囲に伝えることができます。価格は、婚約指輪に比べて安価です。また日常で身につけるためデザインもシンプルなものが多いです。
婚約指輪は本当に必要?【必要派の意見】
このような違いがある婚約指輪と結婚指輪ですが、さまざまな理由から、カップルによって婚約指輪は必要か・必要でないか、意見が分かれます。婚約指輪と結婚指輪、両方購入するカップルもいますが、一方で、結婚指輪のみを購入するカップルも多いと言われています。以下では婚約指輪は必要だと言う方の意見を見ていきます。
【必要な理由①】愛情をかたちで表現できる
婚約指輪は一般的に男性が準備するものです。愛情とは目に見えないものですが、プロポーズの時に婚約指輪というかたちで示してもらえると嬉しいものではないでしょうか。また、婚約指輪を渡されなかった=本気なのか、と結婚生活に不安を感じる女性もいるようです。このような話を聞くと、愛情をかたちで表現するなら婚約指輪と言えるでしょう。
【必要な理由②】何より思い出になる
男性が婚約指輪を持ってプロポーズしてくれたら、女性にとっても忘れられない一生の思い出となるでしょう。また、プロポーズの後に、婚約指輪を二人で選ぶのも思い出になります。婚約指輪は、婚約期間にしか準備できないものです。婚約指輪は、時が経っても幸せな婚約期間を思い出させてくれるものになるでしょう。
【必要な理由③】両親にも彼の気持ちが伝わりやすい
結婚は、自分たちだけではなく、家族も関わる大きなイベントでもあります。愛情のかたちである婚約指輪を娘がつけていれば、お父様も安心するのではないでしょうか。婚約指輪はお金もかかりますし、本気度が伝わりやすいアイテムです。そう考えると、言わずもがな本気度が伝わる婚約指輪は、大きな意味があると言えるでしょう。
【必要な理由④】結婚の決意を強めてくれる
婚約指輪は結婚の意志を強めてくれるものでもあります。女性側は、婚約指輪をもらうことにより、男性の愛情を感じることができます。また、男性側は、時間とお金をかけ婚約指輪を選んだことにより、自分のパートナーへの愛情に自信がでます。男性側、女性側どちらからみても、婚約指輪を通してパートナーへの気持ちを再確認できると言えるでしょう。
婚約指輪は本当に必要?【必要ない派の意見】
ここまで、婚約指輪は必要と言う意見を見てきましたが、一方で婚約指輪は必要ないと言う方もいることも事実です。婚約指輪は、愛情をかたちで表現できる、思い出になる、結婚の決意を強めてくれる等の意見がありましたが、必要ないと言う意見はどのようなものなのでしょうか。以下では婚約指輪は必要ないと言う方の意見を見ていきます。
【必要ない理由①】お金がもったいない
まず、お金がもったいないという意見です。確かに、婚約指輪はダイヤモンドなどの華やかな宝石が使われることが多く、高価なものとなります。結婚式や結婚後の新居の準備で物入りのときに、婚約指輪代という大きな出費はかなりお財布にダメージがあるのではないでしょうか。結婚指輪があるから婚約指輪はいいとも捉えることができます。
【必要ない理由②】婚約指輪の意味を感じられない
結婚指輪に比べて、婚約指輪の意味を感じられない、という意見もあります。婚約指輪は、結婚指輪に比べて煌びやかなデザインが多く、日常的に使うことは難しいです。一方、結婚指輪は毎日身に着けることができるデザインが多いです。愛情をかたちで示すことができると言っても、結婚指輪に比べたら意味合いが小さいということでしょう。
【必要ない理由③】ダイヤモンドなどは高価で申し訳ない
婚約指輪はダイヤモンドなどの宝石が使われます。しかし、その分値段も高くなってしまいます。婚約指輪は男性側がプロポーズのときに女性に贈るものという意味合いがあります。
しかし、女性からしてみれば男性のお財布が心配で申し訳ない、という意見です。男性が贈るものなので、女性の負担がない分、心配してしまうものかもしれません。
【必要ない理由④】毎日身につけないから要らない
婚約指輪は高価であり、デザイン性の高さから普段使いは難しいです。その為、婚約指輪を着けることができる場所は限られます。お葬式や法事などのお悔やみ事では着けることができません。対して、結婚指輪は比較的どこにでも着けていくことができます。また、シンプルなデザインのため毎日身に着けることができます。
婚約指輪を贈る意味
婚約指輪は本当にいるのか、という疑問から必要派と不必要派の意見を見てきました。愛情をかたちで表現できるから必要だ、婚約指輪を買うことによって思い出になる、毎日身に着けることができないしお金がもったいないから不必要だ、と様々な意見がありました。しかし、そもそも婚約指輪を贈る意味とは何なのでしょうか。
「結婚の証」の意味がある
婚約指輪には、「結婚の証」の意味があると言えます。婚約指輪は、男性が女性に贈るものなので、結納金のような意味もあります。男性は女性に婚約指輪を贈ることによって、結婚への決意を固めるでしょう。結婚するという決意を婚約指輪から感じることができ、まさに婚約指輪は結婚の証と言えるでしょう。
周りに婚約を理解してもらう意味でも大切
婚約指輪は、周りに婚約を理解してもらう意味でも大切です。婚約指輪を着けることによって、言わなくても婚約したことを周囲に伝えることができます。また、婚約は口約束ですが、婚約指輪があることにより、本気で向き合ってくれる人と婚約した、と伝えることができ、周りの人を安心させることもできます。
婚約指輪の由来とその意味
婚約指輪を贈る意味として、婚約指輪は「結婚の証」であり、結納金のような役割を果たすことをお伝えしました。また婚約指輪には、周りに婚約を理解してもらう意味でも大切な意味合いがあります。しかし、なぜ婚約指輪は贈られるようになったのでしょうか。婚約指輪の由来とその意味とはどんなものなのでしょうか。
古代エジプトの象形文字が由来
指輪というものの起源はかなり古く、古代エジプトの時代にはもう誕生していたといわれています。当時は結婚は契約のようなものであり、女性は婚約をすれば純潔を守らなければなりませんでした。婚約したという証であった婚約指輪ですが、婚約指輪は古代エジプト文明のもののかたちをかたどった文字・象形文字が由来だと言われています。
象形文字で「結婚」には「永遠に途切れぬもの」という意味がある
古代エジプト文明の象形文字では、結婚は円であらわしていました。円は途切れることがなく、永遠に続くものです。その円を体現した指輪を交換することで、相手と一体になることを意味したといいます。また、左手に婚約指輪・結婚指輪をつけるのも古代エジプト文明の習慣からだと言われています。
古代ローマの儀式で鉄の指輪が贈られた
古代ローマでは、結婚よりも婚約の方が重要だったという説があります。また、当時は結婚が契約なようなものであったことを鑑みると、婚約や結婚といったものは儀式的な色が強かったと言えるでしょう。古代ローマの儀式では、永遠に途切れぬものという意味がある鉄の指輪を贈ることで、婚約という契約を相手としました。
婚約指輪の代わりに贈れるもの
お金がもったいない、婚約指輪の意味がよくわからない、普段使いできないのでいらない、と婚約指輪を購入しない選択をするカップルも多いでしょう。しかし、婚約指輪を贈らないならば、代わりになにかプレゼントを贈りたいという男性もいるのではないでしょうか。ここでは婚約指輪の代わりになるプレゼントを提案していきます。
候補①ピアスなどのアクセサリー
婚約指輪の代わりとなる一つ目の候補が、ピアス・イヤリング・ネックレスなどのアクセサリー類です。婚約指輪だときらびやかなデザインであるため普段使いできないというデメリットをカバーすることができます。また、アクセサリーだと必ずしもダイヤモンドなどを取り入れる必要はないので、婚約指輪よりも安価に済むと言えるでしょう。
候補②腕時計
婚約指輪の代わりとなる二つ目の候補が腕時計です。腕時計はどんなところでも身に着けることができます。そして実用的だと言えるでしょう。メンテナンスを怠らなければ長く使うことも可能なため、思い出の品にもなります。ペアウォッチを購入するカップルもいます。ペアウォッチだと、二人でともに時間を歩んでいくという意味を込めることもできます。
候補③旅行や豪華な結婚式をプレゼント
婚約指輪の代わりとなる三つ目の候補が婚約指輪の費用を新婚旅行や結婚式に回すという考えです。婚約指輪は気持ちをモノに表したものですが、新婚旅行や結婚式にお金を回すことによって二人の思い出を作ることができます。旅行に行くなら、二人でゆったりとした時間を過ごすことができるでしょう。
婚約指輪が必要かどうかは人によって分かれる
婚約指輪は本当に必要かどうか検討してきましたが、必要かどうかは人によって分かれると言えるでしょう。
婚約指輪はダイヤモンド等の宝石を使用するためお金がかかります。婚約指輪には、由来や歴史もあり、愛情をかたちで表現できるため必要という声もあります。
しかし、ダイヤモンドのついた婚約指輪でなくても、時計などの代わりのものでも結婚する二人にとって意味のあるものになるのではないでしょうか。