イタリア語の数字はわかりやすい!
今では英語は身近な言葉になってきていますが、イタリア語はまだまだ馴染みのない言語なのではないでしょうか。今回は、そんなイタリア語の数字、覚え方についてまとめました。イタリア語はルールがシンプルなので、一度理解すれば数字も簡単に読めるようになります。数字について一覧でまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。
イタリア語の発音のルール
イタリア語の発音は、英語のように複雑ではなく、実はとても簡単です。ルールがとても少ないですし、このあとご紹介するそのルールさえ覚えてしまえば、あとはそれに沿ってただ発音するだけです。
「女性名詞」「男性名詞」など一見覚えることが多そうですが、ただ読むだけなら難しくはないので、是非挑戦してみてください。
基本の読み方はローマ字読み
イタリア語の読み方は、基本的にはすべて「ローマ字」読み。例えば、「a」は「ア」、「me」は「メ」と読みます。小学生のときに習った読み方と全く同じなので、難しいことはありません。この原則に加え、いくつかのルールを覚えれば、イタリア語の単語や数字の読み方は完璧です。
読み方は1文字につき1パターン
イタリア語の読み方のルールの1つに、「母音は、一文字につき一つの読み方しかない」というものがあります。わかりやすいように、英語と比較してご説明します。
例えば、英語とイタリア語の「o」の発音について、比べてみましょう。英語の場合は、「pool」は「プール」、「hole」は「ホー(ゥ)ル」、「count」は「カウント」など、同じ「o」を含む単語でも複数の読み方があります。
一方イタリア語の場合は、「vino(ワイン)」は「ヴィノ」、「rosso(赤)」は「ロッソ」、「dolce(デザート)」は「ドルチェ」と、どれも「オ」と発音することがわかります。このように、どのアルファベットも一つの読み方しかないのがイタリア語の特徴です。
子音の発音に注意
イタリア語の母音の読み方のルール、覚え方をここまでご紹介してきましたが、子音の読み方には他にもルールが存在します。英語とは全く異なるルールも多いので、英語の読み方を当てはめてしまわないように注意しましょう。次章からは、日本人が特に気をつけるべき発音のルールについてご紹介します。
RとL・BとV
英語と同様、イタリア語でも「R」と「L」には明確な違いがあります。発音のコツは、「R」は舌先を上あごにつけず舌を丸め、「L」は日本語のラ行と同じように発音するイメージです。ただし、「R」が単語の先頭に来る場合、2つ連続する場合は巻き舌になるので、注意してください。例えば、「birra(ビール)」は「ビッラ」と巻き舌で発音します。
また、「B」と「V」も英語と同じように注意が必要です。「B」は日本語の「ブ」のように上唇と下唇をつけ、「V」は下唇に歯をつけ「ヴ」と言うイメージです。カタカナで表記すると、「bravo(素晴らしい)」は「ブラボー」ではなく、「ブラァヴォ」と発音します。
Hは発音しない
また、子音の「H」が単語に含まれる場合、発音しないので注意しましょう。ただし、基本的に「H」がつく名詞は外来語なので、そこまで多くはありません。また、「H」は、文中よりは文頭に含まれることが多いので覚えておきましょう。例えば「hamburgher」は英語からの外来語ですが、これは「アンブルゲル」と読みます。
イタリア語の基本数字の一覧
次は、イタリア語の数字のスペルや読み方についてご紹介します。イタリア語は、普通の単語も数字も読み方は同じです。組み合わせの法則を覚えて、様々な数字を読めるようにしましょう。数字の一覧を参考に、何度も繰り返して練習してみてください。基礎的な数字の読み方を覚えたら数字の読み方の応用編もありますので、そちらにも挑戦してみてください。
基本の1〜10の発音とスペル
ここでは、1~10の数字のスペルと読み方の一覧をご紹介します。「1=uno(ウノ)」「2=due(ドゥエ)」「3=tre(トレ)」「4=quattro(クァットロ)」「5=cinque(チンクェ)」「6=sei(セイ)」「7=sette(セッテ)」「8=otto(オット)」「9=nove(ノーヴェ)」「10=dieci(ディエチ)」となります。
読み方のポイントとして「q」は「ua,ui,u,ue,uo」と連なると「クァ、クィ、ク、クェ、クォ」と発音し、「c」はi,eと連なると「チ、チェ」と発音します。こちらは変則的ですが、これさえ覚えてしまえばローマ字読みですべて発音できます。
10〜20までの発音とスペル
続いて、10から16までの数字の数え方一覧です。「11=undici(ウンディチ)」「12=dodici(ドーディチ)」「13=tredici(トレディチ)」「14=quattordici(クァットルディチ)」「15=quindici(クィンディチ)」「16=sedici(セーディチ)」となります。
続いて16から20までの数字の数え方一覧です。16までは「10」を示す「dici(ディチ)」が後にくるのに対し、17以降はそれが前にきます。「17=diciassette(ディチァセッテ)」「18=diciotto(ディチオット)」「19=diciannove(ディチァンノーヴェ)」「20=venti(ヴェンティ)」となります。
20〜100までの発音とスペル
20から100までの数字の覚え方としては、これまでに紹介した数字を組み合わせれば簡単です。21は「ventuno(ヴェントゥーノ)」、22は「ventidue(ヴェンティドゥエ)」となります。
30以降の数字の一覧です。「30=trenta(トレンタ)」「40=quaranta(クァランタ)」「50=cinquanta(チンクァンタ)」「60=sessanta(セッサンタ)」「70=settanta(セッタンタ)」「80=ottanta(オッタンタ)」「90=novanta(ノヴァンタ)」「100=cento(チェント)」となります。
1000単位の発音とスペル
1,000より大きい数字の数え方は次のようになります。「1,000=mille(ミレ)」「2,000=duemila(ドエミーラ」「3,000=tremila(トレミーラ)」「4,000=quattromila(クァトロミーラ)」です。
数字の覚え方としては、「2,000=2×1,000」と考えると簡単です。2,000以降の数字は「ミレ」ではなく「ミラ」と複数形になるので、注意しましょう。
10000以上の発音とスペル
10,000以上の数字は、次のように表記します。「10,000=diecimila(ディエチミーラ)」「20,000=ventimila(ヴェンティミーラ)」と続きます。これらの数字の覚え方のコツは、10×1,000、20×1,000のように、基数と各桁の位の数字の掛け算と考えることです。この考え方を身につければ、大きい数字でも読むことができるようになります。
イタリア語の数字の覚え方
ここまで、イタリア語の数字の一覧と数字の覚え方をご紹介してきましたが、まとめると次の5つになります。数字の組み合わせ方のルールはシンプルですし、覚える項目自体は少ないので、覚えてしまえばあとは応用するだけです。基本の数字など、暗記すべきところは暗記して、少しずつ応用していきましょう。
数字の成り立ちを理解する
覚え方の大原則として、すべての数字は、どれほど大きいものでも基数の組み合わせで成り立っています。基数とは、数値を表す際に位取りの基準となる数字のことです。私たちが普段使うのは10進数なので、1~10が基数となります。そのため、まずは基数となる数字を一覧ですべて覚えてしまいましょう。
基数を覚える
イタリア語の数字が基数の組み合わせで成り立っているということは、まずは基数をすべて覚えることが必須となります。1~10の数字については一覧まとめた通りなので、そちらを元に何度も繰り返して声に出し、練習しましょう。漢字と同じように、基礎となる数字を覚えてそれを組み合わせれば、様々な数字を作ることができます。
各桁の基数を覚える
イタリア語の数字は基数の組み合わせなので、次は、1,000、10,000と、大きな位の基となる数字を覚えましょう。10,000以上の数字は「10万=centomila(チェントミッラ)」「100万=un milione(ウン ミリオーネ)」「10億=un milardo(ウン ミラルド)」となります。イタリア語では3桁ごとに数字が新しい単語となりますので、覚えておきましょう。
基数を組み合わせる
さて、1~10の基数とそれぞれの桁の基本となる数字を表すイタリア語を覚えることができれば、あとはそれらの数字を組み合わるだけです。例を挙げると、300万は、3×100万ですから、tre milioni(トレ ミリオーニ) と表記します。このとき、「milione」が複数形となり形が変わるので、注意してください。
最後の母音が省略される
また、もう一つの注意点としては、基数とそれぞれの位の数字を組み合わせると、基数の最後の母音が省略されることです。100万=un milione(ウン ミリオーネ)を例にして説明しましょう。基数である「1」は本来uno(ウノ)ですが、milioneと組み合わせることで「o」が消えています。
イタリア語の序数の数え方
さて、ここまでで基数の読み方、数字の発音方法はマスターしましたが、日常会話では「序数」もよく使われます。序数とは、順序を表す数字の表し方のことです。日本語でいうと、「1」が「基数」、「1度目、1回目」が「序数」にあたります。ここからは、後者の序数について学びます。
序数とは回数を表す
イタリア語の序数は、1から10までの数字は変則的なのでそれぞれ覚えなければなりません。次に、序数の一覧をまとめましたので、一度に覚えてしまいましょう。
「1=primo(プリモ)」「2=secondo(セコンド)」「3=terzo(テルツォ)」「4=quarto(クァルト)」「5=quinto(クィント)」「6=sesto(セスト)「7=settimo(セッティモ)」「8=ottavo(オッターヴォ)」「9=nono(ノーノ)」「10=decimo(デーチモ)」となります。
11以降は語尾が「~simo」
また、11以降の数字については法則性があるので、それを覚えましょう。11から20までの数字は、一番最後の母音が省略され、その後ろに「~esimo(~エジモ)」が付きます。
例えば、13番目は「tredicesimo(トレディチェージモ)」17番目は「diciassettesimo(ディチャセッテージモ)」となります。20以降も同様、30番目であれば「trentesimo(トレンテージモ)」と表します。
女性名詞の語尾は「~sima」
ただし、ここで一つ注意しなければならないのは、序数のあとに続く名詞の種類です。イタリア語には女性名詞と男性名詞があり、女性名詞の場合には序数の形が変化します。例えば、女性名詞である「車=macchina(マッキナ)」を用いて「12番目の車」と言いたい場合は「dodicesimo macchina(ドーディチェージモ マッキナ)」となります。
イタリア語の倍数やダースの覚え方
ここまで、基数や序数の数え方をお伝えしてきましたが、全て暗記するのは難しいという方のために、倍数の読み方をご説明します。まず倍数の言い方を覚えておけば、大きな数字になっても「●●の2倍」などとわかりやすく数字を伝えることができます。また、応用編として、ダースの読み方、発音についてもご紹介します。
倍数の発音とスペル
ここでは、2倍~4倍までの数字のイタリア語の読み方をご紹介します。「2倍=doppio(ドッピオ)」「3倍=triplo(トリープロ)」「4倍=quadruplo(クアドループロ)」となります。日常会話で使うのは4倍程度までですので、ここまで覚えておけばほとんどの数字を表すことができるでしょう。
ダースの発音とスペル
応用編の、イタリア語でのダースの数え方、読み方です。イタリアでは、たまごや鉛筆など、様々なものがダースで売られています。そのため、ダースの言い方を覚えておいても損はありません。
「ダース=dozzina(ドッヅィーナ)」と言い、複数形になると語尾がaからeに変化します。例えば、「24個のたまご」であれば「due dozzine di uova(ドゥエ ドッズィーネ ディ ウオヴァ)」となります。
分数の数字の覚え方
最後に、イタリア語の分数の数字の読み方についてご紹介します。日常会話ではあまり使用されませんが、料理をする際やビジネスでデータを読む際などに使う表現ですので、覚えておくとよいでしょう。応用編ではありますが、一度ルールを覚えてしまえば簡単に読むことができます。次からは、実際の数字の読み方とスペルをお伝えします。
日本と異なり分子から読む
イタリア語の数字の読み方には日本と異なる点がたくさんありますが、分数の読み方も違います。日本では「1/2」を「2分の1」と読みますが、イタリアでは数字を左から順に読むのです。また、他にも特徴があります。イタリア語では、分子の数字は基数、分母の数字は序数で表すこと、分子の数字が1以外のときは、分母の数字が複数形になることが特徴です。
次の章で、実例をご紹介しながら説明します。一つずつ声に出し、紙に書くなどしてルールを覚えるようにしましょう。
分数の発音とスペル
ここで、実際のイタリア語の分数の数え方をご説明します。先ほどのルールに基づき「1/2=un mezzo(ウン メッゾ)」「1/3=un terzo(ウン テルツォ)」「2/5=due quinti(ドゥエ クインティ)」となります。「1」は「uno(ウノ)」ではなく「un(ウン)」となることに注意してください。
基本の数といくつかのルールを覚えれば簡単!
ここまで、イタリア語の基数・序数の数え方、分数の読み方などを一覧でご説明してきました。これらの数字をすべて覚えることができればベストですが、難しい場合は、まずは前半でご紹介した数字の数え方を覚えるとよいでしょう。また、見るだけではなく、実際に数字のスペルを書いたり、声に出したりするとより覚えやすくなります。
イタリアの数字を覚えて上手に活用しよう!
イタリア語は普段なかなか触れることのない言語かと思います。ただ、イタリアンレストランに行ったときや音楽を演奏する際など、数字を使う場面はいくつかあります。また、旅行する際も、レストランなどで使うことがありますので覚えておきましょう。イタリア語の数字の基本のルールをまずは覚えて、どんどん活用してみてください。