高揚感の意味
高揚感とは一般的に気持ちがいつも以上に興奮したり、高ぶった状態を表します。ものすごくうれしいことや、ワクワクする出来事があると「気持ちが高揚する」と表現しますが、いつもより刺激的なことがあり、喜びに満ちた心の状態と言えるでしょう。
日常生活を送っているとさまざまな出来事に遭遇します。なかでもいつもとは違う、興奮するような感覚の時に「高揚感が高まる」と言い表せます。
気持ちが非常に興奮した感覚を意味する
精神的に気持ちが高ぶり嬉しくなったり幸せな気分になることなので、素晴らしい演奏や演劇を見た時に気持ちが高まり、高揚感が得られた経験のある人もいるはずです。このように、何かを見たり聞いたりして、興奮した状態を指します。
明るい気持ちを表す
「興奮する」や「気持ちが高ぶる」状態と説明しましたが、同時に明るい気持ちにさせてくれる意味が含まれています。高揚感が得られるのは、嬉しい時や興奮した時など気持ちが明るくポジティブな時に使われます。
好きな人と一緒に夜景を見て高揚感が得られたり、期待や希望に満ちた時は、心がワクワクして高揚感が湧き出てきます。
高揚感の使い方
高揚感とは気持ちの高ぶりや期待を表現する言葉ですが、実際はどのような使い方が正しいのでしょうか?何かに期待をしたり、嬉しい出来事が待っているなど、高揚感を得る場面は日常的に多いですが、使い方に悩む人もいるはずです。
高揚感は他の言葉と組み合わせて使う
高揚感はひとつの単語として使い方をするのではなく「高揚感+○○」というように高揚感の後に他の単語と組み合わせて使うのが一般的です。「気分が高揚する」「高揚した状態」という言葉は聞きますが、「気分が高揚感する」と表現することはほとんどありません。
このように高揚感を表すときは、後に続くほかの言葉と合わせないと不自然な言い回しになってしまいます。高揚感と組み合わせて使う言葉には「覚える、得る、高まる、浸る」といった言い換えがあり、これらの言葉と組み合わせることで、違和感のない言葉になります。
高揚感の例文
高揚感はさまざまな言葉と組み合わせて使うことができますが、意味は理解しても、どの言葉と合わせれば良いのか曖昧になっている人はいませんか?実際の例文を数個紹介しますので、日常生活で使える場面があれば使ってみましょう。
高揚感を覚える
「素晴らしい音楽を聞いて高揚感を覚えた」。音楽には人を感動させる力があり、心に響く曲や音色を聞くと気持ちが盛り上がり高揚するものです。音楽鑑賞をして盛り上がった時は、「気持ちが高ぶり高揚感を覚えた」という使い方ができます。
高揚感を感じる
次に「高揚感を感じる」の使い方の表現方法を見てきます。趣味に没頭している時やスポーツ観戦をしている時などさまざまですが、2つ例を取り挙げてみます。
「スポーツの試合を見て、高揚感を感じた」勝ち負けを競うスポーツの試合は興奮しますが、観戦しながら感情が盛り上がり、高ぶった状態になった時に「高揚感を感じた」といった使い方をしても良いでしょう。
趣味の楽器演奏で、難しい曲に挑戦して上手く弾けるようになった時は、高揚感を感じる瞬間です。難しい課題にチャレンジして困難を乗り越え、成功した時は達成感と共に気持ちが盛り上がります。夢中になっている時は楽しく感情も高まります。
高揚感が高まる
「大好きな彼と夜景を眺めて、高揚感が高まってきた」好きな異性と一緒に過ごす時間は楽しいですし、夜景を二人で眺めるとロマンチックなうえ、ドキドキするものです。興奮すると心の底から、情熱のような感情が芽生え気分が高まってきます。
「最高の演技に観客の高揚感は高まっていた」素晴らしい演技を見ると感動しますし、精神的に高まり興奮します。感動の場面に観客は一丸となり、高揚感が高まっている様子が表現できます。
高揚感に包まれる
「高揚感に包まれる」と使うことができます。包まれるというのは何かに覆われるとイメージできますが、喜びや興奮で一杯の気分に加え、柔らかな空気に包まれるというイメージです。
長年待っていた念願の言葉が聞けた喜びや、二人の愛情が最高点に達した時に穏やかな雰囲気に包まれます。好きな人と一緒になりたいと思っていた時、結婚の言葉が聞けると嬉しくなるものですし、最高の喜びや興奮で、気持ちがいっぱいといえるでしょう。
高揚感に浸る
高揚感は幸せな気持ちでいっぱいの状態ともいれます。可愛い赤ちゃんを見ると、心が和みますし、高揚感に「幸せだな」と高揚感に浸れるひと時でもあります。特に、待ちに待った待望の赤ちゃんができた時は、高揚感で一杯になるでしょう。
高揚感を抑える
感情が高まった時にだけ使うのではなく、反対の意味で感情を抑えると意味で使われる場合もあります。「難関の大学に入学できて、興奮した感情が抑えられない」というように、使っても良いでしょう。
例えば医学部や法学部など、一流の大学に入学できても授業についていけるか問題になります。「合格した」と浮ついた気持ちだけでなく今後の勉強も大切だと、落ち着きを取り戻した時に興奮した感情が納まります。
高揚感というと感情の塊や興奮ばかりに注目されがちですが、感情の高まり以外にも、高まった感情を抑えたい時にも使用することができます。
高揚感の類義語・言い換え
嬉しさや明るい気持ちといった前向きな意味ですが、高揚感と似たような言葉で類義語や言い換えで別の表現を使うことができます。ここでは、高揚感と同じ働きをする類義語や言い換えの言葉を紹介します。高揚感を得た時に他の言い換えで気持ちを表現するのも良いでしょう。
高ぶった感情を意味する言葉
高揚感の他の言い換えや類義語には「盛り上がるや熱気が高まる、気持ちや感情が高ぶる」といった言い換えもあります。その他の類義語として、ワクワク感やウキウキ感、興奮状態なども同じ意味として使えます。
テンションが高まる、ハイテンションになると言った言い換えや類義語もありますが、どちらかと言えば、気持ちが最高点まで達してしまい抑えようがないという表現に近いのでしょう。高揚感の類義語や言い換えであっても少し違った意味に捉えられてしまう可能性がでてきます。
言い換えや類義語にハイテンションがあっても、高揚感は内面の感情や気持ちを表現する意味です。これにに対してハイテンションは周囲の状況を伝える時に使うことが多いです。
昂揚感とは意味が同じ
昂揚感と書いて「こうようかん」と読みます。あまり見慣れない漢字ですが、高揚感と同じように興奮や気持ちの高まりといった意味を持ちます。昂は人名で使われることはありますが、一般的に漢字で使う事はありません。そのため、高揚感を用いる時は発音が同じ「高」の漢字を使います。
高揚感を意味する英語
高揚感は「興奮や気持ちが高ぶる」というように、ワクワク感が伝わってくる表現ですが、英語ではどのように表現するの最適なのでしょうか?英語の場合、日本語を直訳しても意味が伝わらなかったり、違った意味に捉えられてしまうことがあるので要注意です。
英単語
高揚感を英語にするとUplifting feelingとなります。Upliftingは気持ちを高めさせるや励みになるといった意味があり、何かを持ち上げるといったイメージです。Feelingは気持ちや気分という意味なので、Upliftingと合わせて気分を持ち上げるという意味合いになります。
Enthusiastic
英語で高揚感を表したい時は、Enthusiasticを使うのもよいでしょう。「熱気的な」「熱中している」「情熱」という意味で、何かに夢中になり気持ちが高揚している状態に近い英語です。楽しみな出来事が間近に迫っていたり、趣味でもアーティストでも凝っているものがある時に使えます。
Elation
意気揚々や意気込み、嬉しさのあまり興奮しているなど高揚感の意味が含まれています。英語で高揚感を表現したい時は、Elationを使って感情を表現することができます。extreme elationは最高の高揚感で、気持ちが最高潮に達しているのが分かります。
Exhiliarate
ワクワクする出来事や楽しい時に使える英語です。どこかへ遊びに行って楽しい想い出に浸る、幸せを感じた時などに使います。また、何か楽しい出来事や刺激的なことが待ち受けている時にも使える単語です。心に活気が出てくるイメージでしょう。
英語の例文
高揚感は興奮するやワクワクするという意味があり、Excitementという言葉が当てあまりそうですが、実際はどの単語を使うことができるのでしょうか。英語で高揚感が分かったところで、高揚感の英語例文をいくつか取り挙げてみます。
嬉しい気持ちを表現したい時
I'm elated that I passed the entrance exam at university.大学に入学できたことを知り、嬉しい感情で一杯になったた。大学に入学で来て嬉しい気持ちや高揚感に浸っている感情を表しています。今までの努力が報われた瞬間といえるでしょう。
特に感情が高まった時
His elation increased at the sight of the little girl he had saved.英訳すると「彼が救った少女を見て感情的になった」となります。危険にさらされた少女を救いたい一心で、助けることができたことの喜びが表れています。Elationは何かで特別に気持ちが興奮したような状態に使います。
高揚感を使うときの注意点
高揚感を表現する時に注意しないと誤解を招いたり、相手に悪い印象を与えてしまう場合があります。高揚感は気持ちを興奮させたり高ぶる意味ですが、社会や人々に迷惑をかける行ために使うのは最適といえません。
他人を不幸に陥れるような行為や、社会から批判を浴びるような事柄に使うのは不適切な使い方になります。高揚感はポジティブな意味に用いるのが通常で、自分の感情とは無視式に働く行為に使った時に湧き出る高揚感とは違うので注意しましょう。
高揚感と多幸感は違う
高揚感の類義語に多幸感がありますが、同じ意味なのでしょうか?両方とも幸せな気分という言い換えができるように思われがちですが、使い方は異なります。
高揚感は幸せいっぱいで気持ちが盛り上がった状態で良い意味として使い方ができ、多幸感は外的物質などによって幸せな気持ちになるという意味が含まれています。刺激を求める行為や行動は最高の気分にさせてくれますが、高揚感は薬を使わず喜びを得られる状態を言います。
危険な高揚感もあることに注意
類義語である多幸感という文字を見ると、幸せという字が目につくので良い意味と勘違いしがちですが使い方によって異なります。この場合の多好感は何かを使って幸せな気分になるという意味が含まれています。
どちらも幸せといった意味では同じですが、高揚感は心の底から素直に湧き出る感情で、多幸感は何かによって得られる快楽や快感、幸せ感に近いといえるでしょう。何かに依存している状態に高揚感は使えません。
「ギャンブルで大金を得て高揚感を得る」と言いませんし、周囲に良い影響は与えませんのでギャンブルのようなケースには使わないように注意しましょう。
高揚感の対義語
どのような言葉にもその言葉の反対の意味を表す対義語があります。高揚感は精神が幸せな出来事や嬉しいことで高まっている状態ですが、高揚感の対義語にはどのようなものがあるのか見ていきましょう。対義語も使い方によっては、良い意味になります。
物事に興奮を覚えない
高揚感は興奮や気持ちの高まりといった明るい印象を持つ言葉ですが、対義語として「興奮しない、気持ちが高ぶらない、ワクワクしない」といったものがあります。行動や言動に落ち着きを感じさせる言葉で、高揚感の対義語として使えます。次ではそれぞれの対義語について説明していきます。
興奮しない・気分が高ぶらない
高揚感の対義語として「興奮しない、気分が高ぶらない」といった言葉も使われ、夢中になれるものや、好きなことがなくやる気の起きない状態を意味します。
人は趣味や嬉しいことがあれば気分が盛り上がりますが、ワクワクすることがないと気持ちが停滞して、落ち込みがちになります。
冷静・鎮静
次に高揚感の対義語として使えるのが「冷静・鎮静」です。「興奮しないや高ぶらない」という言葉は、感情表現に乏しいマイナスの印象を与えますが、冷静や鎮静は落ち着いた様子でポジティブな意味に捉えることができます。
「冷静沈着な人物」というように、物事を冷静に落ち着いて見ることができる人と良いイメージです。何事にもワクワクして人生を楽しむのが理想ですが、高揚感ばかりでは疲れてしまうので、時には冷静に物事を見つめることも大切です。
消沈
落ち込んだ様子やドン底の状態がイメージできる対義語です。気分が沈む状態はさまざまですが、恋愛や仕事が上手くいかない時は高揚感を得たり、ワクワクすることはなく、気が滅入って気持ちも消沈します。
人は感動する場面や嬉しい出来事があると、気持ちがワクワクして高揚感が湧き出てきますが、物事に感動する心がないと高揚感を得ることができず、つまらない人生を送ることになるでしょう。
高揚感は興奮したときなどに使う言葉
今回は「高揚感」の使い方や類義語、対義語などについてお伝えしました。日本語にはさまざまな言葉があり、なかには正しいと勘違して使ってしまうことがあります。高揚感は精神状態が興奮した時に起こる感情で、前向きな感情が表されている状態をいいます。
高揚感を湧き立たせることで仕事も恋愛もポジティブに取り組めるようになり、有意義な人生が送れるでしょう。