iDeCo(イデコ)とは
将来的な生活資金の問題が注目されている昨今、iDeCo(イデコ)の注目度も比例して増しています。iDeCo(イデコ)とは、個人型確定拠出年金のことです。個人で始められる私的年金制度商品です。たくさんのメリットがあるおすすめの老後資金対策商品として現在多くの方が利用しています。各種金融機関で取り扱いがあります。
iDeCo(イデコ)の基礎知識をおさらいしよう
iDeCo(イデコ)への注目度が高まっている中、この商品について知っているという方も多いのではないでしょうか。今回は、iDeCo(イデコ)の基本的な特徴とメリット及びデメリット、おすすめのポイントと比較するべき手数料負担の部分などについて解説していきます。
公的年金制度に限界が見られ始めている昨今、自分の生活は自分で確保しないといけない時代が近い将来来るかもしれません。それに備えたおすすめの商品としてiDeCo(イデコ)を運用してみるのも賢い選択といえるかもしれません。十分理解を深めて、運用を行なってみましょう。
ただ、iDeCo(イデコ)はすべての方が無条件に利用できるというわけではありません。企業に勤務している方で、企業型確定拠出年金をすでに利用している方は、iDeCo(イデコ)を利用することができないなどの制約がありますので注意しましょう。
iDeCo(イデコ)のメリット・デメリット
iDeCo(イデコ)は、資産運用面でたくさんのメリットがあります。ただ、もちろんメリットだけではなくデメリットもあります。商品の内容を十分に理解して、自分に合った商品かどうかを判断し、後悔の無い資産運用をしましょう。
また、iDeCo(イデコ)を扱っている金融機関もそれほど多くはないので、どの金融機関を利用するか十分に検討してみることをおすすめします。金融機関ごとに手数料などの設定が異なるので、最も自分に合ったところを選びましょう。
iDeCo(イデコ)のメリット
iDeCo(イデコ)活用にはたくさんのメリットがあります。もちろん老後の生活資金を貯蓄する目的であることは間違いないですが、それだけにとどまらないいろんな面でのメリットを享受することができます。現在銀行預金は利息が本当に小さいので、銀行に預けっぱなしの資金があるなら、iDeCo(イデコ)などで運用することを検討してみましょう。
高い節税効果
iDeCo(イデコ)を利用するメリットの第一として、高い節税効果があることが挙げられます。iDeCo(イデコ)の積み立てで支払った全額を確定申告時の所得控除として算入することができます。ひいては住民税の節税にもつながるので、とても大きなメリットといえます。
仮に、年収500万円の人が毎月23,000円をiDeCo(イデコ)で支払いを一年間行なった場合、所得税と住民税との合算で約6万円弱の税金負担の減額を受けられる計算になります。iDeCo(イデコ)により将来の資金を貯めながら、税金負担も軽減できるというとてもお得な運用が可能になります。
低資金から始められる
iDeCo(イデコ)を利用するメリットの第二としては、少額の資金から運用を開始することができる点にあります。設定できる積立金の最低金額は、月額5,000円です。千円単位で増額していくことができ、勤務形態などにより上限が定められています。
例えば株式投資をするとなると数万、数十万程度の資金が必要になるケースも多いことに比べると、iDeCo(イデコ)はかなり小額から利用できる運用商品ということができます。生活上無理のない範囲で月ごとの積立金額を設定して運用をしてみましょう。
運用利益も課税ゼロ
iDeCo(イデコ)を利用するメリットの第三としては、運用利益に対する所得税などの課税がゼロになる点が挙げられます。iDeCo(イデコ)では、投入した月額積立金を用いて、自分で金融商品を購入することになります。主に投資信託を購入することになりますので、運用益を獲得するケースももちろんあります。
iDeCo(イデコ)以外に普通に投資信託を購入した場合、利益に対して一定の税額が課せられますが、iDeCo(イデコ)の場合は利益を計上してもその部分に税金がかかることはありません。利益を生みながら税金は支払い不要ということで、とても資産効率が良いです。
一般的な投資信託や株式投資で得られた利益に対してかかる税金負担は、20%などかなり高く設定されているので、iDeCo(イデコ)のメリットである利益に対して非課税という制度はとても大きな優遇措置です。
iDeCo(イデコ)のデメリット
これまで紹介したように、iDeCo(イデコ)にはたくさんのメリットがありますが、逆にデメリットも存在します。十分に商品の特徴を理解して、後悔のない運用を展開しましょう。自分の身の丈に合った利用枠に設定することが重要になります。生活を苦しめるほどの掛け金を設定するのは本末転倒と言えます。
60歳まで引き出せない
iDeCo(イデコ)のデメリットの第一とは、掛け金の引き出しは60歳を超えてからでないと原則は出来ないという点が挙げられます。今月は資金的に厳しくなったからiDeCo(イデコ)で貯蓄したお金を一部現金として受領する、などといった活用はすることができません。あくまで老後の生活資金を集める目的です。
ただ、iDeCo(イデコ)では掛け金の変更は簡単に変更することができます。また、解約して現金化することも、条件によっては例外的に可能になっています。基本的には余裕資金で積み立てをすることが賢い考え方です。
金融機関によっては取扱い金融商品が少ない
iDeCo(イデコ)のデメリットの第二とは、扱っている金融商品が通常の証券投資と比較して多くない点が挙げられます。豊富な種類があった方が、分散投資が可能となりリスクヘッジをすることができます。取扱い金融商品の種類が多くないとなると、その分リスクの軽減が難しいということになります。
従って、iDeCo(イデコ)を始める際には、どの金融機関で口座開設をするかが重要になります。扱っている金融商品が多い金融機関を選んだほうが、選択肢が広がって運用益を出しやすくなります。口座開設前に金融機関が扱う商品はチェックできるようになっています。
各種手数料がかかる
iDeCo(イデコ)のデメリットの第三とは、各種手数料が発生することです。手数料と一言で言っても、様々な手数料が存在します。一般的に多くの金融機関で発生する手数料として、口座管理手数料が挙げられます。また、これ以外にも信託管理手数料などが該当します。
iDeCo(イデコ)を扱う金融機関の中には、月額手数料を無料で開放しているところもあります。口座開設の前に、あらかじめ金融機関ごとのサービス内容をチェックしておきましょう。一回あたりの金額は少額でも積み重なると相当大きな手数料負担になるので注意しましょう。
iDeCo(イデコ)を開始するには金融機関選びが重要!
iDeCo(イデコ)を利用するには、金融機関で口座開設をする必要があります。iDeCo(イデコ)を扱っている業者は増えてきており、どの金融機関で口座開設をすればよいか判断に困る方も多いかもしれません。
iDeCo(イデコ)運用における金融機関を比較するポイントとして、第一に手数料の設定を比較することが挙げられます。口座管理手数料という項目で負担する必要がありますが、中にはこれが無料の設定をしているところもあります。第二に、扱っている金融商品が豊富に用意されているかどうかを比較することです。
iDeCo(イデコ)開始時の金融機関を比較!おすすめは?
iDeCo(イデコ)を始めるには金融機関で口座開設をしなければなりません。現在、iDeCo(イデコ)に対応している金融機関は日本には相当たくさんあり、今後も増えてくることが予想されます。商品内容を十分に比較して、利用しやすい金融機関を選択しましょう。ここでは、比較するポイントについて解説します。
iDeCo(イデコ)取扱い金融機関は200を超える
日本では、現在iDeCo(イデコ)を扱っている金融機関は実に200社以上となっています。それぞれサービス内容や手数料設定、扱っている金融商品に差があるので、十分比較をしてみましょう。iDeCo(イデコ)は証券会社以外では銀行でも利用ができますが、一般的には手数料設定が高い傾向があります。
iDeCo(イデコ)取扱金融機関を比較するポイントはいくつかありますが、やはり手数料が安い、あるいは無料であるというのは大きなポイントとなります。せっかくのiDeCo(イデコ)自体のメリットが、手数料負担のせいで薄くなってしまいます。
比較すると一目瞭然!運営手数料無料がおすすめ
iDeCo(イデコ)取扱金融機関を比較する際は、まずは手数料の設定を考えてみましょう。現在、運営手数料が無条件で無料となっているのは、7社です。SBI証券・楽天証券・マネックス証券・松井証券・KDDIアセットマネジメント・イオン銀行・大和証券となっています。
運営手数料は一月ごとの負担は少額でも、継続して負担していかなければなりません。累計すると結構な金額になるので、iDeCo(イデコ)を利用する際は手数料無料の上記7社を選択することをおすすめします。手数料がかかるからといって何か有利な点があるかといえば、実は全くありません。手数料負担がないというのは是非優先してもらいたい点です。
金融機関をさらに比較!200分の7からさらに絞ろう
iDeCo(イデコ)を開始するにあたり、手数料が無料のおすすめ証券会社を紹介してきました。その中から、さらに絞り込みをしておすすめできる証券会社及び金融商品を解説していきます。最初は運用という損益発生の仕組みに困惑することもあるかもしれませんが、継続して利用することで慣れてくるので、ぜひ挑戦してみてください。
取扱商品で選ぶ
iDeCo(イデコ)を開始するにあたり、金融機関を選択する際の比較ポイントとして、まず手数料について解説しました。上記で7社を紹介しましたが、さらに厳選するおすすめポイントとして、運用商品による比較があります。金融機関によって扱う商品は異なりますので、運用に適した商品を扱っている証券会社を比較して選択することをおすすめします。
金融商品ごとに運用方針やファンド維持に必要な信託報酬に差があります。iDeCo(イデコ)のような長期投資スタンスの性質に合致した商品と言えば、やはり手数料負担が少ないことが挙げられます。実質的な手数料負担である信託報酬の設定をチェックしましょう。
総合的な手数料も重要
iDeCo(イデコ)運用における金融機関検討に当たり、これまで手数料が無料の証券会社を紹介してきましたが、手数料には実はいろんな種類があります。ここまで、無料となる手数料として話をしてきたのは、毎月の運用にかかる手数料の事です。
実際、iDeCo(イデコ)を利用するにあたり必要となる手数料は他にもあります。信託報酬など、どの証券会社を選択しても同様に発生する手数料もあるので、完全に手数料が無料というわけではありません。また、還付や移管の手続きをしたときにかかる手数料など、イレギュラーな手続きをしたときにかかる費用は証券会社ごとに異なります。
商品選びで失敗しないために
iDeCo(イデコ)の運用にあたり、口座開設する金融機関を決めた後はいよいよ資金を投入して運用する商品を選択していくことになります。この運用商品の選択は、とても重要な項目となります。投資に関する知識や経験がある方は比較的違和感なく取り組めるかもしれませんが、これまで投資をしたことがない方には商品選びはとても難しいものです。
iDeCo(イデコ)運用における商品選びにはいくつかのポイントとするべき考え方があります。最初に決めた考え方にのっとって資金投入先の金融商品を比較し選択していきましょう。
信託報酬は長期運用となるiDeCo(イデコ)では重要
iDeCo(イデコ)における運用商品を選択する際に考えるべきポイントは、信託報酬が低いことです。信託報酬とは、投資信託のファンド運用元に支払う手数料のことで、手数料として支払いをしないので表面上は実感がありませんが、運用後の利益から差し引かれています。
長期間の運用を行なうことになるiDeCo(イデコ)では、この信託報酬はとても大きな意味合いを持ちます。この信託報酬が若干でも低い方が、長期的に見ると相当大きな負担抑制につながります。できるだけ信託報酬が低い商品を選んだほうが無難です。
拡張性の有無も考慮する
iDeCo(イデコ)を運用する際の金融機関及び商品を選択するときにもう一つ考慮することをおすすめしたいのが、拡張性についてです。拡張性とは、今後新しい商品を導入できる余地がどれくらいあるか、という内容になります。
iDeCo(イデコ)では、利用者の選択のしやすさを考慮して、一つのプランの中で35個という商品の上限を設けています。したがって、将来的に新しい商品が出ることを考えると、できるだけ35個よりも少ない商品を扱うプランの方が将来性があるということで、拡張性に注視することがおすすめとなっています。
おすすめ商品徹底比較!
iDeCo(イデコ)の商品は、現在大量に提供されています。その中で間違いなくおすすめとされている商品をピックアップして紹介していきます。いずれの商品も、信託報酬などのコストが安く設定されていて、iDeCo(イデコ)の長期投資のスタンスに適した商品ばかりになっています。
iDeCo(イデコ)における運用としては、一時的な値動きについてそれほど配慮する必要はなく、しかも積立形式ですから購入価額も自動的に平準化されます。したがって、コストが低い商品を選んだほうが長い目で見るとメリットがあるといえます。
おすすめ商品徹底比較①eMAXIS Slimシリーズ
おすすめの商品の一つ目は、eMAXIS Slimシリーズです。これは、三菱UFJ国際投信が運用している世界的にも有名な投資信託商品です。インデックスファンド型で、経済指標をベンチマークとして運用している商品です。
この商品のおすすめポイントとしては、とにかくコストが安いことです。目論見書や報告書を電子交付にして印刷コストなどの費用をおさえるなど、コストへの意識が高い点が特徴です。iDeCo(イデコ)の長期運用の性質にもあったおすすめの商品の一つです。
おすすめ商品徹底比較②ひふみ年金
iDeCo(イデコ)向けおすすめ商品の二つ目は、ひふみ年金です。こちらはアクティブ型で積極的にハイリターンを狙いに行く投資商品です。主に国内株式で割安となった銘柄を見つけて運用していくスタイルをとっています。
アクティブ型の為、インデックス型と比べると信託報酬は高めに設定されていますが、アクティブ型の中では低い水準と言えます。iDeCo(イデコ)の中でも人気の商品です。ポートフォリオの一部として、少しハイリターンの要素を盛り込みたい方におすすめのファンドとして活用してみてください。
おすすめ商品徹底比較③iFree 8資産バランス
おすすめしたい商品の三つめは、iFree 8資産バランスです。インデックス型のファンドで、信託報酬が比較的安く設定されています。長期投資に向いた商品と言えるので、iDeCo(イデコ)における運用でもおすすめできます。
この商品の特徴は、国内外株式や国内外債券、REITなどいろんな投資先から分散投資を実施しているため、安定した成長が望める商品である点です。バランスよく運用を行なうので、安定志向の方におすすめのファンドとなっています。
おすすめ商品徹底比較④DCニッセイ外国株式インデックス
おすすめの商品の四つ目はDCニッセイ外国株式インデックスです。これは、iDeCo(イデコ)をはじめとした確定拠出年金専用のファンドで、インデックス型ファンドになっています。インデックス型の中では信託報酬が若干高いと感じるかもしれませんが、海外先進国の銘柄に投資をしているので、インデックス型の中では積極的な投資を展開しています。
先進国への分散投資を実施しているファンドで、高い利回りを目指しながら、経済指標をベンチマークとした投資運用を行なっているバランスの良いファンドです。安定した実績を残しながらある程度利益も追求したいという方におすすめです。
iDeCo(イデコ)運用額の確定申告の仕方
iDeCo(イデコ)で支払った積立金は、所得税及び住民税の節税効果を得ることができます。しかし、自ら手続きをしないと節税効果を得ることはできません。具体的には年末調整か確定申告をして手続きをする必要があります。
手続き自体はそれほど難しいことはありませんので、もれなく手続きをして所得税と住民税の節税を目指しましょう。掛け金の全額が所得控除の対象となるので、かなり大きな節税効果を期待できます。
証明書添付が必要
iDeCo(イデコ)の掛け金の年末調整または確定申告における参入をするには、国民年金基金連合会が発行する「小規模企業共済等掛金払込証明書」が必要になります。証明書が手元にあるか確認をして、もし仮に紛失してしまった場合は再発行の依頼をして入手しましょう。
年末調整の場合は「給与所得者の保険料控除申告書」の該当箇所に掛け金金額を記入して証明書と共に担当者へ提出、確定申告の場合は申告書の「小規模企業共済等掛金控除」欄に金額を記入してその他の箇所の記入を終えた後に証明書を添付して税務署に提出します。
長期的な運用となるiDeCo(イデコ)は金融機関と商品選びが重要!
ここまで、iDeCo(イデコ)の特徴やメリットおよびデメリット、iDeCo(イデコ)を扱っている金融機関の紹介とおすすめ金融機関の選択の仕方及び比較の際に重視するべき点、商品の選択のポイントとおすすめの商品紹介などについて記載してきましたが、いかがでしたでしょうか。
iDeCo(イデコ)は年金資金の準備を目的としているので、長期の運用をすることになります。そのため、長期運用に適した金融機関と金融商品を選択することが非常に重要になります。各種手数料が安いことを主眼に置いた比較および選択をすることをおすすめします。長期投資という視点から考えると、手数料負担が少ない方が成果が上がりやすいです。