夏のサンダルにストッキングを履くのってどうなの?
夏は通勤や買物などの外出するときに、靴ではなくサンダルを履くという女性も多い。オシャレやファッションの意味もあるが、夏を快適に過ごすための暑さ対策としても効果的だ。しかし、そのサンダルの履き方について議論が挙がっている。それは素足で履くか、ストッキングを履くか、だ。
そこで、サンダルを履くときにストッキングの上から履くのか否か、その背景に迫り、ストッキングを履くことがどのようなイメージを持たれているのか、そして生脚で履く場合との違いを検証する。
更にストッキングを活用する際の選び方まで考察していくので、サンダルとストッキングのコーデにチャレンジをしようと考えている方は参考にしてほしい。
サンダル×ストッキングのイメージ
サンダルを履くのは、靴では蒸れて暑いことや、脱ぎ履きのしやすさが挙げられる。ファッションや、様々な理由で靴を履くときに靴下や、丈の短いソックスなどを着用することもあるが、男性はサンダルを履くときはほぼ素足で履き、靴下の類はあまり身に付けない。
女性も基本的には同様だが、ストッキングを履いた状態でサンダルを履くパターンもある。そのサンダルにストッキングを履いたときのイメージがどのようなものかまとめ、本当にその通りなのか検証してみた。
おばさんくさい
ストッキングの持つひとつのイメージとして、清楚で上品というものがある。しかし、サンダルを履くときにストッキングを履くのは若者よりも年配に多いイメージが持たれているのも事実だ。若い“女の子”は生脚を出しているのに対し、“おばさん”は脚を出さなくなる傾向にあるからだ。
そもそもストッキング=おばさんのイメージが根底に存在する。それは昔のストッキングは質が悪く、いかにも「履いてます感」があったからだ。
そのイメージから「ストッキング=おばさん」のイメージが刷り込まれている。しかし、最近のストッキングは品質が向上し、“まるで履いてないかのような”ナチュラルな造りになっている。
コーデが一気にダサくなる
ストッキングとサンダルのコーデが決まらない理由として、全体のアンバランス感が原因のひとつであるとされる。それは、ストッキングは冠婚葬祭などフォーマルなイメージを持たれるアイテムだが、それに対しサンダルはカジュアルな履物といえる。
つまり「フォーマルなストッキング」と「カジュアルなサンダル」でチグハグな感じになり、一種のミスマッチが生まれしまうのだ。
また、ストッキングの履き口が見えていたり、ストッキングで指先が覆われている切り替え部分が丸出しなのも野暮ったく見えおばさんくさくなる要因となる。だが、最近はストッキングとソックスを組み合わせるレイヤードコーデも人気で、うまく使いこなせばオシャレ度が格段に増すことができる。
サンダルにストッキングを履く女性が増えている?
2000年代までは、生脚にサンダルが普通だったが、最近はスポーティなサンダルとソックスの組合せたファッションが20代の間では人気があるという。また、ストッキングをはくと脚がきれいに見えるという理由からナチュラルストッキングの人気が20代を中心に復活している。
多くみられる意見として「ストッキングをはいた方が上品」になり、「足がきれいに見えるのに履かない理由が分からない」と、「生足だと抵抗がある」ミニスカートも「ストッキングを履くだけで履きやすい」という声も挙がっている。では、実際にどのような使われ方をしているのか紹介する。
ソックスの下に無地のストッキング
ストッキングの上からソックスを履くファッションも人気を集めている。これは足元の防寒目的だけではなく、レイヤードコーデとして取り入れているものだ。「生脚はとても無理」と、ミニスカートやショートパンツなど、生脚を露にするような服装に良いと注目されている。
靴下があたらない素足の部分の毛穴やシワが気になるのなら、肌色のを履いてから靴下を履いたら良い。肌の色とマッチして光沢がなければ素足に見え綺麗とされる一方、注意点としては、光沢のあるものだとストッキング感が強く、テカテカに光って変な感じとなり、蒸れて臭くなるとの意見もある。
また、職場によっては、ストッキングとソックスの重ね履きは目上の方に失礼だとする会社もあることにも留意したいポイントだ。
サンダルを生脚で履くことのデメリット
サンダルを履くときは生足に限る。そうでなければ、おばさんだ。という意見はネットでも散見する。しかし、ソックスやストッキングを履くことによるメリットも少なからず存在するのも事実だ。
例えばTPOによっては生脚でいることがはばかられることもある。そこで、サンダルのときにストッキングを履くことに抵抗がある人へ、生脚でサンダルを履いた時に生じるデメリットを紹介する。
仕事に向かない
社会人になって日も浅い20代ならまだしも、30代ともなればTPOを踏まえ、素足にサンダルというわけにもいかない。しかし、パンツスタイルで、足先のストッキングが少し見えるくらいなら問題無いが、スカートを穿いて仕事をするときストッキングは敬遠されがちだ。
職場の冷房対策の意見もあるが、それに対しては「パンプス(靴)を履けばいい」と返されるなど、ストッキングを履いてまでサンダルでいる意味がないだろうという声も多い。
だが、職場などオフィシャルな場では素足は避けるのが無難だとされる。つまり、生脚でいると、マナー違反になりかねないのだ。
足裏がベタつく
サンダルを履くときに生脚でいると、蒸れにくい反面、素足なので足が汚れやすく、不衛生になりがちだ。しかし、普段の生活で足を洗う頻度は、手を洗うのに対し明らかに少ない。
また、程度こそ違えど、靴同様足裏部分が湿るので、汗をかいてベタベタして快適とはいえない。このベタつきは、足の汚れと湿気が関係している。足の裏には体のほかの部分よりも、3~10倍の汗腺が集まっている。
足裏が接する部分は靴と同じように湿るので、菌も繁殖しやすく、汚れと相まってベタつきの基となるのだ。サンダルと足の間に1枚布があると、汗を吸って蒸散してくれるため、ストッキングを履くとベタつきが軽減されやすい。
臭いも気になる
素足で履くサンダルやミュールなどは、知らず知らずの内に汗が浸み込んでしまっている。足の汗がサンダルに染み込んでしまうと、汗に付着した菌が増殖し、臭いの原因となってしまう。
また汗で柔らかくなった角質が皮膚から剥がれ落ち、そのままサンダルを履いていると、足裏との接点や、ストラップ部分にこびりついて、それが臭ってしまう。こびりついた汚れは油分が混じった皮脂汚れのためなかなか落とすのが難しい。
これらを避けるのには、ソックスやストッキングの着用は有効で、ストッキングがワンクッションになることで、角質がサンダルに直接付かず汗などもソックスなどが吸収してくれるのでおすすめだ。
靴擦れしやすい
サンダルは形状的に、足全体を包み込む靴に対して足の保護具としては体を成しておらす、そのため靴擦れを起こしやすい。
生脚でサンダルを履いていると、通常のパンプスなどで擦れるかかと周辺だけではなく、足の甲なども靴擦れになってしまうことがある。傷だらけ足は見た目も良くなく、何より自分が痛い思いをするのはだれも望まない。
ストッキングを使えば、靴との間にガードが入って摩擦が減って靴擦れを緩和してくれるので快適に履けるようになる。ただ、その分すべりやすくなる、脱げやすくなるとの意見もあるので、その辺りは留意すべき点でもある。
サンダルにおすすめのストッキングとは?
一般的なストッキングには、つま先の補強として、切り替えがほどこされている。つま先部分が開いたタイプのサンダルはつま先に視線が集中しやすく、切り替えが目立ってしまう。
そこがダサくなるポイントとなるので、つま先に切り替えがあるストッキングは絶対避けるべきだ。また、夏場は暑さによる蒸れ対策も考えなければならない。
では、サンダルを履いた時にダサくならず、夏を快適に過ごすにはどのようなストッキングを選べばいいのか、ネットなどでおすすめされている4種類のタイプを紹介する。
つま先に切り替えのないストッキング
昔からよくあるタイプのストッキングはつま先に切り替えがあったが、最近は技術の向上でつま先に切り替えのない製品も増えている。つま先までスルッとつながっており、ヌードトゥとも呼ばれ「まるで生脚の様に見える」とおすすめされている。
ストッキングの切り替えが見えるのは恥ずかしいとか、はしたないとの意見も多くみられる。ペディキュアなどの足先のおしゃれも楽しめるが、通常よりもストッキングの指先部分が若干破れやすくなる側面もあるので、念のため予備を持ち歩くと、もしもの場合心強い。
つま先がないストッキング
つま先部分が気になるなら無くしてしまえ、の発想が「オープントウ ストッキング」だ。その名の示すとおり、つま先が開いたデザインをしており、サンダルのつま先部分からは素足が覗き、脚の気になる部分にはストッキングで覆うことができる。
指先が出ている分通気性も抜群で、夏も快適に過ごせると人気だ。このストッキングを履く上での注意ポイントは、ストッキングの終わり口にサンダルのストラップが来るようにコーディネートすること。そうでなければ、ストッキングの切り口がサンダルの先から見えて、余計にダサくなってしまう。
5本足指のストッキング
足の指先が5指に別れた「5本指ソックス」のストッキング版のようなものもある。指が一本一本別になるので足が疲れにくく、ストッキングで指同士が締めつけられるのが苦手という人にもおすすめだ。
ストッキングのつま先部分には、ペディキュアをつけているかのようなデザインがされているものもあり、「まるで素足のようなナチュラル感」というほど足先が自然に見える。
指が分かれている分通気も良く、快適に夏を乗り切れると注目されており、また、足の指が自由に動くと自然と力が入り、歩き方もキレイになるメリットもある。その反面、履くときに普通のストッキングよりも時間がかかってしまうデメリットもある。
スプレータイプのエアーストッキング
やや変わり種のもので、テレビでも一時話題になった「エアーストキング」というスプレータイプのストッキングも有効だ。生脚に吹き付け、薄いベールをまわせることで、足を美しく見せてくれ、その上ストッキングのように実際には身に付けないので、夏を快適に過ごせておすすめされている。
スプレーした直後はしっとりとした感じで、時間がたつとサラッとするタイプが多い。吹き付けるスプレー式の他にも、クリームやリキッドタイプの物もあり、それぞれメリットデメリットがあるが、ストッキングの締め付け感から解放され、とても暑い夏に有効な商品だ。
サンダルに合わせるストッキングの選び方
一昔前と比べて、ストッキングにサンダルを合わせるコーデはそう変ではないことがわかった。そして、違和感なく履ける形状のストッキングもあることも学んだ。しかし、つま先部分にさえ気を付ければよい物では無い。
ストッキングを選ぶコツはそれでは、自分の肌の色に近いもの、生地の薄いものを選ぶことだ。これよりサンダルを履くときにどのようなストッキングを選ぶのが正解なのか、そのポイントを掘り下げていく。
自分の肌色に合ったもの
足をキレイに見せようとストッキングを履いても、色が白すぎたり、暗すぎたりと色味がおかしければ、かえって違和感があり悪目立ちしてしまう。
素肌よりも白い物を選ぶと白浮きしやすく、足が太く見えやすくなるので、自身の肌の色よりも少し暗めのものを選ぶと脚が引き締まって見えベストとされる。選ぶときのポイントとしては、可能ならストッキングに腕を通して肌色と合うかを確認することが失敗しないコツだ。
生地が薄いもの
ストッキングの生地が厚地で、素肌っぽさが全く感じられないものはおばさんくさくなってしまうので絶対にNGとされる。また、テカテカのものや、ギラギラした感じの光り方のストッキングも普段の洋服とコーデしづらいうえに、品がなく安っぽい格好になってしまう。
薄手で素肌っぽい物を選ぶと自然な美しさを演出でき、厚手の物は保温効果で防寒には向くが、逆を言えが蒸れやすいので、薄手の物を選ぶと通気性も良く、夏でも快適な履き心地をキープできる。
ストッキングを上手に選んで快適にサンダルを履こう!
サンダルを履くときのストッキングはありかなしかについて考察してきた。結果としては、生脚に自信が持てるなら必要無いが、ストッキングを履くことで美脚効果が得られるので、活用して損はないことがわかった。
生脚でサンダルを履いたときに出る諸問題も解決してくれるのでうまく取り入れたいところだ。ストッキングにサンダルだとコーデがむずかしく、おばさんくさくなってしまいがちだが、ソックスとの組み合わせで上手にコーディネートすれば、より上級なオシャレを愉しめる。
ダサくなる原因はつま先にあるのでそこに気を付けることで、暑い夏でも快適なサンダルライフを送ることができる。ストッキングの利点を活かし、ストッキングを履きこなしていこう。