ATX規格でハイパワーのPC電源ユニットをお探しなら、コルセアというメーカーの「PS544 CP-9020074-JP」がおすすめです。価格はかなり高いですが、同じ規格の製品の中では性能が非常にいいです。
まず、「80PLUS認証」はトップクラスのPLATINUMを取得し、電源変換効率の点では優れものです。ケーブルはフルモジュラー式で、よけいな配線は必要ありません。これでPCケースの仕上がりもすっきりします。
このPC電源ユニットのおすすめ点はたくさんあります。たとえば、「Zero RPM Fan Mode」機能を搭載し、低負荷時や中負荷時にはファンが止まります。また、高負荷時も温度によりファンが調節されるので、静音性が損なわれません。
付属のUSBケーブルを使ってマザーボードとつなげると、Corsair Link Dashboardというソフトが使用できるようになります。このソフトで、消費電力や電源変換効率の確認、シングルレールとマルチレールの入れ替え、ファンの調節ができるようになり、大変便利です。
コンデンサーはすべて日本メーカーの105℃対応となっていて、ハイエンドパソコンの利用に最適です。値段が高いといっても、これだけ高性能なATX規格のPC電源ユニットなら、おすすめ度も当然高くなります。
おすすめ⑤クーラーマスター・RSC00-AFBAG1-JP
さらに容量の大きいATX規格のPC電源ユニットが欲しというのなら、クーラーマスターというメーカーの製品があります。型番は「RSC00-AFBAG1-JP」で、容量は1200Wです。「80PLUS認証」は、やはりPLATINUM認証を取得しています。
このPC電源ユニットの特徴は他のハイエンド向けパソコンのものと似ています。まず、高品質の日本メーカー製105°コンデンサーを一次側、二次側に採用し、信頼度も安定性も優れています。
また、ファンにはFDB(流体軸受)を採用し、振動も弱く、静音性が実現できています。ファンのサイズは135mmです。
では、他のハイエンド向けPC電源ユニットと同じなのかというと、そんなことはありません。随所に独自の機能が搭載されています。まず、V Series DC-DC module設計というものが行われ、電圧変動は最小レベルの±1%以内となっていて、安定供給がされます。
また、上級者向けグラフィックスカードによる3-4way SLI、CrossFireX構成に対応しているので、自作パソコンだけでなく、サーバー、ワークステーション、演算マシンなどにも使用可能です。
ハイパワーで特別な機能を備えたこのPC電源ユニットは、これまでに紹介したものの中では一番価格が高いです。したがって、特に高性能パソコンを自作したい人向けのPC電源ユニットとなっています。
PC電源の人気メーカー
おすすめのPC電源ユニットを10種類並べて紹介しましたが、どれも優れた製品です。そこで、ここからその製品を提供しているメーカーに注目してみましょう。メーカーごとに独自の特徴があるので、それも見てみます。
オウルテック
オウルテックは、主にパソコン周辺アクセサリーの製造と販売をしているメーカーです。このメーカー自体はPC電源ユニットを作成していませんが、Seasonicの製品を代行で売っています。
オウルテックというメーカーが扱っているPC電源ユニットをいくつか紹介しましたが、オウルテック Seasonicの「Xシリーズ」は特に評価の高い製品となっています。「80PLUS認証」の認証レベルも高く、静音性にも優れ、信頼度が厚いためです。
玄人志向
玄人志向とはなんともユニークなメーカー名ですが、ここもおすすめPC電源ユニットメーカーです。このメーカーの製品自体は価格が安い傾向にありますが、それだけで製品選びをしてはいけません。性能や機能にも注目してからPC電源ユニットを購入しましょう。
玄人志向というメーカーのファンは静音性にこだわった作りになっています。これは自作パソコンを作るうえで最も気になる点でしょうから、このメーカーの製品は最適です。また、大容量のPC電源ユニットにも人気の高い製品があります。
コルセア
コルセアもオールテック同様、パソコン周辺アクセサリーのメーカーですが、アメリカ生まれです。そして自社でPC電源ユニットのデザインも製造も行っています。コルセアのいいところは、保証期間が7年と長いことです。したがって、安心して使えます。
静音性の高いPC電源とは
パソコンで特に気になる部分と言えば、騒音です。と言っても大きな騒音がするわけではありませんが、PC電源ユニットのファンの静音性はだれしも注目しています。では、どのようなところに注目し、静音性を見ればいいのか解説しましょう。
デシベル(dB)確認
PC電源ユニットの静音性を測る場合は、デシベル(dB)という単位を見ればいいです。デシベルとは、音圧の大きさを表す単位で、数値が小さいほど静音であることになります。PC電源ユニットにこのデシベルが示されている場合、どの程度の騒音が出るかがわかります。
大体10~50dBという値が多いPC電源ユニットのファンですが、電源出力が高いと、パソコン内部に熱がこもりやすくなり、ファンもフル稼働し、音が大きくなります。では、どのくらいの値ならいいかですが、10~20dBが理想です。
一定負荷以下の場合ファンの停止
PC電源ユニットによっては、一定の負荷以下になると、ファンが止まるようになっている製品があります。このような製品なら、使っていても気分がいいでしょう。特に低負荷で使うことが多い場合は、ファン停止機能が付いているものはおすすめです。
ファン回転数の自動制御
PC電源ユニットの温度や負荷状況をチェックし、適切なファン回転数に調節してくれる製品があります。製品があるというよりも多くの製品には初めから備わっているのですが、そのような製品では、一定以下レベルになると、ファンの回転が抑えられ、静かになります。
ファンの大きさ
ファンの大きさも静音性を左右します。というのも、大きなファンだと風量が大きくなるので、回転数が少なくても、効率的にパソコンを冷やすことができるからです。そのため、音が静かになります。したがって、ファンが大きめのPC電源ユニットを選ぶほうがいいです。
PC電源の寿命
PC電源ユニットを取り付けたら、ずっと使えるのかというと、そういうわけにはいきません。寿命というものがあり、その寿命が来たら交換の必要が出てきます。では、PC電源ユニットの寿命はどれくらいなのか見てみましょう。
寿命は約2年~5年
PC電源ユニットの寿命は、短いと2年、長ければ5年くらいです。使い方によっては5年以上もつ場合もありますが、あまり長く同じものを使うのはおすすめできません。というのも、寿命が近づいたPC電源ユニットを無理に使っていると、パーツが傷んだり、壊れたりするからです。
寿命時の症状
PC電源ユニットの寿命が来ると、特有の症状が出る場合があります。その症状とは、起動中に電源が切れる、フリーズする、起動しない、再起動やシャットダウンができない、スリープ状態から戻らない、普段とは違う音が聞こえるなどです。
PC電源交換時の注意点
自作パソコンでもメーカー製造のパソコンでも、PC電源ユニットの交換時にはいくつか注意点があります。その注意点を守らないと、新しい電源ユニットを取り付けても動作しないことがあるので、基本的なチェック項目を覚えておきましょう。
交換前の電源の確認
PC電源ユニットを交換する場合は、前に使っていた電源ユニットの確認をしておきましょう。確認項目は、ワット数、規格、サイズ、使っているケーブルの種類、構成パーツの消費電力などです。
前のPC電源ユニットと全く同じもが手に入ればいいですが、時間が経過すると、その製品は販売停止になっている場合があります。そのような場合は、上記の項目をチェックし、似たような製品を購入する必要があります。
取り外し
PC電源ユニットの取り外し時にも注意点があります。それは、PCパーツと接続しているコネクターの確認をしっかり行うことと重さに気を付けながら取り外すことです。パーツとコネクターに関しては、写真で撮影しておくと確認がしやすいです。
取り付け
写真でパーツとコネクターの接続状況を撮影していれば、その通りにくっつけていくだけです。なお、動作確認後に配線をそのままにしておくと、良くない場合があります。ファンに絡まってしまう恐れもあるので、スペースを活用したり、束ねたりして、問題が生じないようにします。
PC電源交換時には規格を必ず確認!
ここまで、PC電源ユニットの選び方、おすすめの製品、人気メーカー、寿命などについてお伝えしました。PC電源ユニットを新しく取り付ける場合も交換する場合も、規格や他の特徴に注意しながら慎重に行ってください。