PCの電源交換は意外と簡単!
今回は、PCの電源交換について解説していきます。PCは、長期間利用しているとパフォーマンスが低下していきます。これはしょうがないことですが、電源ユニットを交換することで起動時のトラブルなどを回避することができます。
PCの電源交換なんて初心者ができるのかと思う方も多いかもしれませんが、きちんと順序を守って対応すれば意外に自分たちでも可能です。もちろんそれほど簡単ではないので、慎重に対応することが必要です。
今回は、PCの電源交換における基本的な方法と手順、適切な交換の時期と電源交換作業における注意点などを紹介していきます。
PC電源の交換方法の手順
まず、PC電源の交換方法及び基本的な手順について解説をしていきます。PCの機種によって異なる部分もありますし、デスクトップとノートの計上の違いにより若干交換方法が異なる部分もありますが、基本は電源ユニットを交換する作業で同様になります。
基本的な考え方としては、元々備え付けられている電源ユニットを新しいものに交換するという作業で、いろんな接続がされているケーブルを抜いて電源ユニットを交換し、元の配線にするという流れになります。
初心者でも落ち着いて対処すれば簡単に対応可能ですので、ゆっくりと手順通りに対応してみましょう。ポイントとなる注意点に気を付けて作業をしましょう。
ケーブルを覚えておく
PCの電源を交換する作業でまずするべき手順は、本体内部の電源をチェックして、ケーブル関係の配線を覚えることです。覚えるとはいえ、見て覚えるというのは実質困難なので、写真を撮影しておくことをお勧めします。
配線を間違えると、機器自体は正常に稼働しているとしても、PCの起動に問題が必ず生じます。いろんな角度からつながっている状態の機器を見て、写真を撮るなどして、間違えたつなぎ方をしないように気をつけましょう。
接続されているものを全て取る
PCの電源がつながっている状態を確認した後は、接続されているものをすべて抜き取ることが必要になります。基本的にはコード関連を抜き取るだけですが、強引に抜き取ろうとすると配線やケーブル関係に破損を起こしてしまう危険性があります。
付属のツメを押さえながら抜き取らないといけないものであるとか、半回転させてから抜き取らないといけないものなど、いろんなケースがあります。コードごとの抜き取る方法を確認しながら対処しましょう。
簡単に抜けないからと言って、力づくで抜こうとすると危険です。わからない場合は専門業者に相談するなどして、丁寧に作業をするように心がけましょう。
ケーブルを抜く
続いて、いよいよPC電源に接続されているケーブル関係を抜いていきます。できるだけ元の状態のままになるよう、抜いた後もケーブルの配置をできるだけ変えないように丁寧に抜いていきましょう。
PC内にはたくさんの配線が設置されていますが、抜く必要があるのは電源ユニットに接続されている部分だけで問題ありません。むしろ他の箇所はできるだけ触らない方が無難です。
主電源のマザーボード、CPU電源、ストレージ類の電源コネクタなどがあります。PCによってはかなり数が多くなるケースもありますが、根気よく丁寧に作業をしましょう。
電源を取り外す
PC電源につながっているすべてのケーブルを抜いたら、電源本体をPCから取り除きます。通常、簡単に取り出すことができますが、どこかに引っかかっている場合などが考えられるので、簡単に取れない場合は強引に取り出すのではなくもう一度周辺を確認しましょう。
PC電源を取り出す前に、抜いたケーブルがバラバラにならないように結束バンドなどでまとめておく方が良いです。不用意にケーブルが動き、後で新しい電源に差し込む際にわからなくなって困るというケースがあります。
PC本体の外部パーツを固定しているネジを外し、電源本体ユニットを取り外します。精密機器ですので、取り出しをする際には細心の注意を払って、周辺にダメージを与えないようにしましょう。
新しい電源・ケーブルの取り付け
続いて、新しいPC電源やケーブルを取り付けていきます。電源自体は家電量販店で市販されているので、自分のPCに適合する電源を購入しましょう。
PC本体内にあるPCケースに電源ユニットを固定します。ネジで止めるケースが多くなっています。この作業自体はそれほど難しいことはありませんが、周辺に当たらないよう正しいネジ止めをするなどして丁寧に処理しましょう。
電源ユニットとコードを接続して起動
PC本体に新しい電源ユニットを取り付けたら、一旦抜いたケーブル関係を新しい電源ユニットに接続していきます。接続する箇所があっているのかどうか、あらかじめ撮影をしておいたデータをチェックしながら進めましょう。
全てのケーブル関係の接続を終えたら、最後に電源ユニットとコンセントをつなぎます。専用のコードを接続し、コンセントにプラグを差し込みます。
ここまで終えたら、一度PCを起動させて正しくケーブルが設置されているかテストをすることをお勧めします。通常通りPCが起動すれば、交換作業は成功したということになります。電源を付け替えるだけなので基本的には簡単です。注意点に気を付けて作業をしましょう。
PC電源を交換しても起動しない場合
基本的な電源の交換作業方法を簡単に紹介しました。続いて、PC電源を交換した後、もし正常にPCが起動しなかったらどうすればよいか解説します。
電源交換の時にすることは、ただ単に古い電源ユニットを取り外し、新しい電源ユニットを設置するというとても単純で簡単な作業になります。交換後、正常にパソコンが起動しない場合は、単純なミスをしていることが考えられます。
もともとのPC本体及び他の部品に不具合がないなら、電源の単純な接続ミスなどをまずは疑ってみることが必要になります。もう一度中身をチェックして、正しくケーブル関係が接続できているかチェックしましょう。
凡ミスがないかケーブル配線のチェック
PC電源を交換した後に正常にパソコンが起動しない場合は、単純な凡ミスをしていないかをチェックしてみることから始めましょう。電源交換作業という慣れないことをした後は、意外に普段当たり前にしていることを失念してしまうことがあり得ます。
例えば、電源ケーブルと本体を接続していないことであるとか、電源ケーブルをコンセントに接続していなかったりとか、電源ケーブルのスイッチがOFFになっていることなど、単純なミスを犯していることが考えられます。
これらの凡ミスがない場合は、もう一度本体の中身をチェックして接続を正しくし直すことが必要になります。あらかじめ写真を撮影しておくと、このような場合でも安心してチェックし直しをすることができます。
PC電源の交換時期
PC電源を交換する適切なタイミングとは、購入してからどれくらいの時期の頃でしょうか。PCごとの性能や耐久性、使用頻度などによっても左右されるので一概に決めることは難しいですが、一般的に推奨されている時期があります。
以下に例示する時期に交換しないといけないというわけではありませんが、一つの目安として交換の検討時期として考えてみましょう。いつでも原電交換ができるよう、あらかじめ交換方法を調べておくと安心です。
保証期間が切れるタイミング
PC電源の交換を検討する適切な時期の一つ目は、保証期間が切れるタイミングです。一般的に、保証期間が過ぎると電源の寿命を迎えるというわけではありませんが、目安として考えやすいタイミングといわれています。
PC本体内部のエアフローが十分でないことや、消費電力が大きすぎると、電源ユニット内部の温度が高い状態に維持されてしまい、内部の部品の劣化が早まることがあります。その場合は、保証期間よりも早く寿命を迎えることもあり得ます。
パソコンの保管状況や使用する環境を見直し、パソコンおよび電源ユニットに負荷をかけ過ぎないことを検討することが、機器を長持ちさせる注意点の一つとされています。
ファンから異音
PC電源の交換を検討する適切な時期の二つ目は、ファンから異音がし始めるタイミングです。ファンの一部品であるベアリングが劣化したり、本体内部にホコリが貯まることでファンから異音がすることがあります。
この状態になると、ファンが正常の機能を果たさなくなり、電源ユニットの冷却がうまくいかなくなることで電源内の部品劣化が早期に進んでしまい、電源の起動などで異常をきたすことがあります。
ファンから異音がし始めたら、早めに電源ユニットの交換を検討するとともに、ファン自体の修理も検討してみることをお勧めします。
システムの大幅変更
PC電源の交換を検討する適切な時期の三つ目は、パソコンのシステムが大幅に変更したタイミングです。パソコンは、定期的にシステム内部の更新を行なっています。軽微な更新なら大きな影響はありませんが、抜本的な更新が行われたときには注意が必要です。
システムの容量や内容により、それに見合った電源ユニットのスペックというものがあります。初心者にとっては、どれくらいのスペックが現状のシステムにマッチしているのか判断することは難しいですが、システムが更新されたときに電源交換を検討するのは正しい対処です。
上位のビデオカードに変える時
PC電源の交換を検討する適切な時期の四つ目は、ビデオカードを上位のものに買い替えるタイミングです。ビデオカードとは、モニタに映しだす映像を入力あるいは出力する機能を持った部品です。
まさにパソコンの映像をつかさどる部品となっています。これをより性能の高い上位のスペックのものに交換すると、電源に与える負荷が大きくなることが考えられます。システム改変の時と同様、適切なスペックの電源ユニットに交換したほうが安心して利用できます。
PC電源交換時の注意点
PC電源の適切な交換時期について紹介しました。最後に、PC電源を交換する際の注意点について解説します。交換作業自体は比較的簡単に終えることができますが、いろんな注意点を理解しておく必要があります。
交換後の電源がパソコンに適合しているかどうか、元の配線に正しく戻すことなどがあります。電源交換作業を開始する前に、すべての注意点を把握しておき、後でトラブルにならないよう気をつけましょう。
交換前の電源を確認
PCの電源交換の際に、最も気を付けるべき注意点は、交換前の電源ユニットを十分に確認することです。交換目的で購入する電源がパソコン本体に適合するかを確認します。基本的には元の電源と同じものを購入すると安心です。
具体的には、電源のワット数や規格などのスペック、電源の物理的なサイズ(本体のケースに備え付けできるかどうか)、パソコンで使用しているケーブルの種類、各パーツの消費電力などが挙げられます。
取り外す時に後で確認できるように撮影
PCの電源交換の際に気を付けるべき注意点の二つ目として、元の電源を外す前に、必ず写真撮影をしておいた方がいいという点が挙げられます。数あるケーブル関係の配線を一つ間違えただけでも、正常に起動しなくなる危険性があります。
出来ればいろんな角度から写真撮影をして、再度配線を設置できるよう十分にイメージしておくことが重要です。電源に接続しているコードやケーブルは結構多いので、目で見て覚えられるようなものではありません。ぜひ撮影を忘れないようにしましょう。
不安になったら一度中断する
PCの電源を交換する作業は、元の電源を取り除き、代わりに新しい電源を据え付けるだけの単純で簡単な方法なので、スムーズにできれば困ることはありません。しかし、普段あまり行わない方法ですから、途中で不安になることもあり得ます。
接続するコードがどれか不安になったり、パソコンのどの場所に電源を置いたらいいか不安に感じることなどもあります。そんな時は、一度落ち着いて中断してみることも有効です。
不安なまま進めて、誤った対処をしてしまうと余計なトラブルに見舞われるので、不安な場合は一度作業を止めるという注意点を認識しておくべきです。
無理だと思ったら早めにあきらめて専門業者に相談
PC電源交換の際の注意点として、自分で作業をするのが難しいと判断したら、早めに専門業者に相談するというのも有効な対処方法です。プロの業者に依頼をすると費用がかかりますが、パソコン自体をダメにしてしまうよりもよほど経済的です。
作業自体は簡単な方法であるとはいえ、パソコンによっては難しい局面もあるかもしれません。早めにあきらめて業者を頼るのをためらう必要はありません。
PC電源の交換は焦らずゆっくりやろう!
以上、PCの電源交換について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。基本的にはそれほど難しい作業は必要ないので、業者に頼まなくても自分たちでできることを紹介しました。
焦る必要は全くないので、自分のペースでゆっくり確実に作業をしましょう。そのうえで、対応が難しいと判断された場合は早めにあきらめるという選択も必要になるかもしれません。