「逡巡」とはどんな意味?使い方の例文・類義語・英語表現などを詳しく解説!

「逡巡」とはどんな意味?使い方の例文・類義語・英語表現などを詳しく解説!

「逡巡」とはどんな意味の、どのような使い方をする言葉かご存知でしょうか?逡巡とはどのような読み方をするのか、から具体的な使い方の例文、逡巡の類義語との使い分け、逡巡の英語での表現はどうなるか、まで詳しく「逡巡」の意味と使い方を解説してまいります。

記事の目次

  1. 1.「逡巡」の意味とは
  2. 2.「逡巡」の読み方とは
  3. 3.「逡巡」の類義語とは
  4. 4.「逡巡」の使い方とは
  5. 5.自分が逡巡しているときの言い回しとは
  6. 6.「逡巡」の例文とは
  7. 7.「逡巡」の英語表現
  8. 8.「逡巡」は物事を決められずにぐずぐずすること

「逡巡」の意味とは

Photo byOrnaW

「逡巡」という言葉をご存知でしょうか。あれこれ思い悩んでしまい、一歩踏み出せない、そういう葛藤を「逡巡」と言います。逡巡とはどのような意味かと訊ねられて、迷わず明快に説明することができますか。読み方と大体の意味はなんとなく分かる、という方が多いのではないでしょうか。

Photo byFree-Photos

逡巡という言葉は一般にも、戸惑い悩む心のうちを表す言葉として時折使用されます。また、「逡巡」とは純文学をはじめとする小説登場人物の心情や葛藤を描写、表現する上で極めて便利な言葉でもあります。

そのため逡巡の漢字を迷わず書ける必要はありませんが、教養として逡巡の正確な意味と読み方は頭に入れておきましょう。そしてできれば逡巡の使い方も覚えておくと、さらに教養ある人を演出できる、素敵な言い回しがたくさんあります。

意味①しりごみすること

Photo byStockSnap

逡巡の第一の意味は、しりごみすることです。逡巡とは、ある物事を前にして、腰が引けるさま、後ずさりしてやめておこうかなと弱気になったり、気後れしてくじけてしまったりする様子や、心の動きを指します。たじろぎ、ひるんでしまい、踏ん切りをつけてえいやと飛び込めない人は、逡巡している、といえます。

意味②ためらうこと

逡巡の第二の意味は、ためらうことです。本当にこれでよいのか、他の選択肢もあるのではないかと、ためらい、ぐるぐると悩んでしまうことです。自分の中に、大体の答え、これでよいはずだ、こうするべきだ、という考えはあるものの、なかなか踏み出せない、そういう心の内側のモヤモヤぐるぐるを指します。

意味③ぐずぐずすること

Photo byFree-Photos

逡巡の第三の意味は、ぐずぐずすることです。逡巡とは、やらなければいけないこと、やると決めたこと、素晴らしい提案などを前にして、ぐずぐずしてしまうことをいいます。逡巡する期間や物事はさまざまです。

太宰治や芥川龍之介、泉鏡花などの著名な文豪の小説には、この「逡巡」という単語がしばしば登場します。うじうじぐだぐだ、延々と苦しみ憂うハムレット型主人公は大抵、逡巡の中にあるか、何事かに逡巡するキャラクターといえます。

「翻弄」の意味・読み方・類語・例文まとめ!英語での言い換えもあり! | 副業・暮らし・キャリアに関するライフスタイルメディア
「翻弄」という字面を見ても、意味どころか読み方すらわからないという人も多いですが実は意外に良く耳にする言葉です。「翻弄」の意味や読み方や類語、「翻弄」を使った例文や英語での表現など、人生を表すときに良く使う「翻弄」についてご紹介します。

「逡巡」の読み方とは

Photo byvoltamax

逡巡とはどんな意味かがおおよそ把握できたところで、改めて「逡巡」の読み方を確認しておきましょう。逡巡の読み方とは「しゅんじゅん」です。

余談ですが、実は同じ漢字の同じ読み方「逡巡(しゅんじゅん)」で、「100兆分の1」を意味する漢数字もあります。音読みの二字熟語である「逡巡」は考え迷う意味ですが、そんな漢数字を前にしたら誰だって逡巡しそうな桁数です。

読み方・しゅんじゅん

Photo bylil_foot_

逡巡の読み方は「しゅんじゅん」です。「逡」は後ずさること、「巡」は回転すること、一定の順序に従い見て回ることを意味します。

「逡」の読み方は、音読みで「しゅん」、訓読みで「しりぞ(く)」「しさ(る)」「ためら(う)」です。しさるとは、後ろに下がることを意味します。漢字の類義語としては「退」「譲」などがあります。

Photo byFree-Photos

「巡」の読み方は、音読みで「じゅん」、訓読みで「めぐ(る)」「まわ(る)」です。「巡る」と書かれていた場合、「めぐる」が原則的な読み方となります。「巡」は、日常生活では「おまわりさん」以外で「まわる」と読むことは稀です。漢字の類義語としては「回」「廻」「循」などがあります。見て回る、順に回ることを意味します。

「逡巡」の類義語とは

Photo byFree-Photos

逡巡の類義語をみていきましょう。逡巡の類義語としては「優柔不断」「因循」「瞑想」「熟考」「躊躇い」「二の足を踏む」などがあります。逡巡と、その類義語と比べると、より逡巡という言葉の持つ働きや印象が鮮明になります。類義語との意味と使い方の違いを解説していきます。

①優柔不断

Photo by NeilsPhotography

逡巡の類義語である四字熟語「優柔不断」の読み方は「ゆうじゅうふだん」です。使い方の例文としては「彼の欠点は優柔不断なところだ」などがあり、日常でよく見聞きする言葉です。意味合いとしては、気の弱いさま、決断力の乏しいさまを示します。

逡巡との使い分けは、優柔不断はその資質や性格を示す言葉であり、逡巡は精神的な動き、迷う行為を示す言葉です。優柔不断でも逡巡しないときもあり、逡巡している人が優柔不断とも限りません。しかし優柔不断な性格の持ち主なら、逡巡するケースは増えるでしょう。

逡巡はサ行変格活用の動詞として、優柔不断は形容動詞としての使い方をするという文法的な違いもあります。「逡巡する」とは言いますが「逡巡である」とは言いません。反対に、「優柔不断である」とは言いますが「優柔不断する」とは言いません。

②因循

Photo byskeeze

逡巡の類義語の一つ「因循」の読み方は「いんじゅん」です。使い方の例文としては「ちょんまげ頭を叩いて見れば、因循姑息(いんじゅんこそく)の音がする」「因循苟且(いんじゅんこうしょ)な会社経営」「彼は因循なところがある」などが想定されます。

因循の関連語として、同じ「因」の字を持つ「因習」があります。「因習」とは、昔からの慣習のことです。特に、時代遅れで有害な伝統を指します。悪いものだとわかっていても、自分の代で慣習を改め、伝統を断ち切る勇気がない人々は因循といえます。

Photo byHerriest

因循の意味は、過度に保守的で因習を鵜呑みにすること、変化に消極的で革新を先送りにすることです。逡巡との使い分けは、その場しのぎ、のニュアンスの有無が挙げられます。因循はその場しのぎです。また、逡巡は決断できないでいる、決断の前の段階であり、因循は古きにならう決断をした後ともいえます。

③瞑想

Photo byPexels

逡巡の類義語であるスピリチュアル用語「瞑想」の読み方は「めいそう」です。例文としては「瞑想して心をしずめる」「悟りを開くため瞑想する」などが挙げられ、ヨガや仏道修行での使い方が多いです。「目を閉じて静かに集中する」ことが基本的な意味合いです。

瞑想には、一つのことをよく考えるもの、何も考えない無の境地を目指すもの、トランス状態になり神の声を聴くものなど、様々な種類があります。共通するのは、雑念や心の迷いを無くし、心身をより良い状態へ導く、深い集中作業であるという点です。

Photo bycheifyc

逡巡との使い分けは迷い悩む事柄と、本人の態度です。瞑想では答えがわからないことを、とことん考え抜きます。逡巡では答えがだいたい定まっていることを、踏ん切りがつかず決めかねています。心の中でひとり考えるという点では類義語ですが、逡巡との言葉としての互換性は全くありません。

④熟考

Photo byPexels

「熟考」も逡巡の類義語です。読み方は「じゅっこう」になります。「じゅくこう」は表記上は正しく、また読み方としても間違いではありませんが、発音が難しいためか一般的ではありません。

「き」または「く」で終わる漢字の後に、カ行で始まる漢字が続く熟語は、漢字が接続する箇所が促音化(そくおんか)することがあります。促音化とは、洗濯機が「せんたっき」となるように、「き」や「く」が、小さい「っ」に変化することです。

Photo byFree-Photos

使い方の例文としては「軽率な行いは避け、熟考した上で行動しなさい。」などです。意味合いとしては、十分によく考えることです。ぐるぐる堂々巡りの思考に入り込んだり、答えを決めているのに実行できずにいる逡巡と違い、深く必要な思考を行うのが熟考です。

逡巡との使い分けは、「日常会話で、期間が比較的長い、建設的な思考の場合」は熟考が、「文章表現で、期間が比較的短く、建設的でない思考の場合」は逡巡が適切となります。

⑤躊躇い/躊躇う

Photo bynastya_gepp

躊躇い、あるいは躊躇うの読み方は、「ためらい」「ためらう」です。送り仮名のない「躊躇」は熟語で、「ちゅうちょ」と音読みします。また逡巡の「逡」の漢字には複数の読み方があり、「逡う」で「ためらう」と訓読みできます。

気持ちの揺れ、心の迷い、踏ん切りがつかない様子、煮え切らない態度、思い切って行動や実行ができないさまをいいます。

逡巡の類義語の中でも特に意味が近く、「逡巡」は大抵の場合「躊躇い」と言い換えられます。しかし、躊躇いが必ずしも逡巡に言い換えられるわけではありません。逡巡より躊躇いのほうが意味が広く、使用できる場面が多い、汎用性の高い言葉といえます。

⑥二の足を踏む

「二の足を踏む」とは一歩踏み出したものの、二歩目を踏み出せずにいる様子の慣用句、イディオムです。慣用句、あるいはイディオムとは、慣習的に意味や使い方が固定された定型の比喩表現をいいます。

たとえば「湯水のように使う」は湯水を使うときに用いられる表現ではなく、無駄遣いを意味します。日本人ならこの慣用句を知らなくても、なんとなく意味が通じますが、水が金より貴重な文化圏で育った人には、字面から意味をイメージすることはできないでしょう。

Photo byPexels

慣用句には体の一部を用いた表現が多くあります。「二の足を踏む」もそうです。「二の足を踏む」の場合、これだ!こうしよう!と思って、第一のアクションを起こしたものの、どうしてか躊躇ってしまい、なかなか思い切れず実行できない、そういう状況、心のうちにあるときに使います。逡巡するさまを示す慣用句表現の一つが「二の足を踏む」といえます。

「逡巡」の使い方とは

Photo bylibellule789

「逡巡」は、話し言葉として使うには難しい言葉なので、日常会話では普通は使いません。使い方としては小説などの文章中、特に登場人物の内面描写をする地の文がメインです。

平易な言葉に言い換えたくないときに重宝する、知的で高尚、ともすれば衒学的(げんがくてき)な言葉といえます。インテリジェンスな雰囲気を醸し出せますが、現代においてはシニカルで気取った印象を与える危険もあります。

主に悩んでいる優柔不断を表す

Photo bybrenkee

逡巡とは、主に悩んでいる様子、優柔不断な態度のことです。日常レベルでの逡巡の例文としては「ジェットコースターに乗ろうと誘われて逡巡する」などの使い方が考えられます。ただし口に出して「逡巡している」ことを言いたいときは、類義語に言い換えましょう。

多用すると幼児語のようになってしまいますが、相手の文学的素養を問わずに即座にイメージが伝わるため、使い勝手では、擬音語(オノマトペ)のほうが優れています。

逡巡する心情を語る場合にも、口頭では、「グルグルと考え込んでしまいました」「ついグズグズしてしまって」と言うほうが、親切で明快です。

純文学における逡巡

Photo by A A Photography

純文学における逡巡の使い方には、「約束の刻限が迫るなか、自身が処刑される場所に戻るか、命がけの友情を裏切り逃げるか」、「父王を殺した叔父を、自身の命を捨てても殺すべきか、不当な運命に従い耐え忍ぶか」といった極めて重大、壮大な主題もありえます。

また「中産下層階級の子弟が小遣いをすっかり使いきるか」「だしぬけの大声の問いかけにうなずくか」といった小さなことにも逡巡しています。

然りの意味や正しい使い方まとめ!類語表現や敬語での言い方もチェック! | 副業・暮らし・キャリアに関するライフスタイルメディア
「然り」とは普段の会話では使わない表現ですが、どのような意味や使い方があるのでしょうか?今回は「然り」の意味や由来・使い方を中心に解説していきます。他にも類語や対義語、敬語の場合での言い回し方などをチェックしていきましょう。

自分が逡巡しているときの言い回しとは

Photo bygeralt

自分が逡巡しているときには、「実は逡巡しているんだよね」などといった使い方は通常しません。逡巡は発言者が客観的な立場にいるとき、あるいは自身の心を客観視するときの表現です。「逡巡」という言葉は、迷い、戸惑っている相手の心情、葛藤を思いやるときや、小説の地の文、日記の文章中などで主に使われます。

自分が逡巡しているときには、他人との会話では奇妙な使い方になってしまうでしょう。ビジネスシーン、あるいは重大な決断や話し合いで、逡巡する心を表現するのであれば、例文としては「熟慮(じゅくりょ)している」「考えあぐねている」「よくよく考えることにするよ」「今一歩、決めかねていていてね」などです。

覚悟を決める時の方法とは?ポイントや決断できる人の特徴もチェック! | 副業・暮らし・キャリアに関するライフスタイルメディア
覚悟を決める時にはどうやって決めるといいのでしょうか。覚悟を決める方法についてご紹介していきます。決断できない自分を変えたいという人は必見の内容になっています。この記事を読めば、覚悟を決めることができるようになることでしょう。

「逡巡」の例文とは

Photo byMikeGoad

逡巡の使い方を知るために、例文を用いて解説していきます。それがとても良いことや自身にとって素晴らしい出来事であっても、なにかの変化や大きな決断を前にすれば、たいていの人は一瞬、あるいはしばらく迷います。それこそが逡巡です。具体的な逡巡の例文をみていきましょう。

①予想していない物事

Photo by1588877

まず、予想していなかった出来事を前にしての逡巡の例文です。逡巡とは、ある出来事を前にして躊躇してしまうことを指します。大抵の人間には、「何事にも!一瞬たりとも!決して悩まない!」といった鋼鉄の精神の持ち合わせはありません。

そしてそれが予想もしていないこと、想定外なことならなおさらです。小説風の例文なら、「子供の素朴な問いかけに逡巡し、口ごもった。」「とんでもないことになった。そう言った部長は天を仰ぎ、しばし逡巡したのち語りだした。」などになります。

予想だにしない問答や出来事に、面食らって「ちょっと考えている様子」のオシャレな言い回しともいえます。

②選択肢がある物事

Photo byijmaki

選択肢がある出来事を前にしての「逡巡」の例文をみておきましょう。人生は決断の連続なので、選択肢を前にして、どちらにしようか決めかねている状況は頻繁に起こりえます。そんなときに人は逡巡します。全く逡巡しない人は非常に稀です。それはほんの些細な出来事から、人生の岐路ともいうべきシーンまで逡巡する場面は数限りなく存在するでしょう。

Photo bynvtrlab

買い物をするとき、色合いやブランド、性能、価格を比較検討する人は少なくありません。高価な買い物ならなおさら、逡巡することになります。その逡巡を日記に記すとすれば、「購入するスマホのカラーをブラックにするかシャンパンゴールドにするかショップでさんざん逡巡した。」のような文章となるでしょう。

Photo byqimono

人生の転換点となる重大な選択では、だれもが逡巡します。たとえば逡巡する女性の小説を書くとすれば、このような文章が考えられます。「先週、海外転勤についてきてほしいと翔太に結婚を申し込まれた。28歳。交際して3年。舞い上がって肯いた。だが、仕事とキャリアを捨てて本当に私は後悔しないだろうかと、美咲はいまも逡巡している。」。

③今までと違う物事

Photo byComfreak

環境の変化や、状況の変化は、だれしも戸惑います。今までと違う物事を前にしての逡巡の例文を挙げておきます。「前代未聞の事態に遅疑逡巡する」「周囲から手のひらを返され、狐疑逡巡してしまう」など、悪い変化でよく用いられます。現状にうまく適応できずにいるとき、人は逡巡します。

物怖じしない人の特徴とは?性格の長所や短所についても詳しく解説! | 副業・暮らし・キャリアに関するライフスタイルメディア
「物怖じしない人」の特徴とはどのようなことを意味しているのでしょうか?今回は物怖じしない人の性格や行動の特徴、合わせてその長所や短所についても詳しく解説していきます。漢字で書くと読み方がわからなくなる「物怖じ」の読み方や意味についても確認していきましょう。

「逡巡」の英語表現

Photo byThoughtCatalog

逡巡の意味と使い方をより深く知るために、逡巡の英語表現もみておきましょう。英語という異文化との比較によって、より深く、そして新たな視点で逡巡の意味を知ることができます。逡巡と訳せる、逡巡と互換性のある英語、その例文や読み方、類義語も含めて、分かり易く簡単に、ご説明します。

①躊躇する

Photo byFree-Photos

躊躇する、は英語で、「hesitate」です。「hesitate」は決心がつかずに躊躇っているときに使います。英語で逡巡することを言いたいときにもっとも近い単語といえるでしょう。

英語の読み方は、「ヘェザァテェイトゥ」あるいは「ヘジテイト」となります。例文としては「He hesitated for an instant.(彼は少しの間、逡巡した)」などです。


英語「hesitate」の類義語「balk」も「躊躇する」ですが、こちらは難色を示す、嫌がる、急に動かなくなるというニュアンスで、実行可能性がかなり低くなります。読み方は「ボォーク」あるいは「ボーック」です。

②心が揺らぐ

Photo byDanaTentis

心が揺らぐ、動揺することは、英語では「waver」です。英語で逡巡する心情を言い表したいときには「waver」が適切な単語の一つです。英語の読み方は「ウェィヴァル」「ウェイヴァー」です。

「waver」 は一旦は決心したものの、その後で躊躇いを感じているときに使います。例文としては「She is still wavering.(彼女はまだ逡巡している)」などです。

英語「waver」の類義語は「vacillate」で、読み方は「ヴァサァレェイトゥ」あるいは「ヴァーサレイト」です。

「逡巡」は物事を決められずにぐずぐずすること

「逡巡」の読み方は「しゅんじゅん」、逡巡の意味は、「物事を決められずにぐずぐずしてしまうこと」です。逡巡の類義語は「優柔不断」「因循」「瞑想」「熟考」「躊躇い」「二の足を踏む」などです。

逡巡の具体的な使い方の例文としては「逡巡している様子」「逡巡を見せた」「遅疑逡巡な態度」となるでしょう。

Photo byPexels

逡巡の英語表現は「hesitate」「waver」が代表的です。逡巡の英語の例文としては「He hesitated for an instant.(彼は少しの間、逡巡した)」「She is still wavering.(彼女はまだ逡巡している)」などがあります。

「逡巡」を英語に訳したいときには、一旦、「逡巡」を類義語に言い換えてから辞書を引くと、より正確なニュアンスが伝わります。「躊躇い」や「動揺」、「思い悩む」など、一般的な言葉のほうが、英語の例文も豊富です。

逡巡とは

Photo byComfreak

普段あまり意識されませんが、選ぶことや変化することは、ストレスです。たとえばうつ病の人になんらかの決断を促すことは、離婚や転職といった重大なことはもちろん、今晩の夕食の献立といった些細なことでも症状を悪化させるストレスとなることがあります。

健康な人でも、何かを選ぶことや新しい環境は一定のストレスです。健康な人の場合、全くストレスのない状況や環境も心身に良くないのですが、選択肢が多すぎたり、決断や変化が重大であったりすれば、逡巡は当然ともいえます。良いものでも悪いものでもそうです。

逡巡とは、だれもが経験する、決心をつけるまでの少しの戸惑いです。しかし日常会話では躊躇いなどの類義語で言い換えているため、あまり耳にしません。

しかし「十分ばかり逡巡した」「僕はちょっと逡巡した」「どうにも失敗しそうで、逡巡したくなる」など、短時間の躊躇いや困惑を表現する言葉として、読書中には目にすることも少なくない単語です。文化教養の一端として覚えておくと、便利な言葉といえるでしょう。

吉野さやか
ライター

吉野さやか

宜しくお願いいたします。クラウドワークスでは吉野775で登録しておりました。

関連するまとめ

人気の記事