「承諾」とはどんな意味?使い方・例文や承認・了承との違いも解説!

「承諾」とはどんな意味?使い方・例文や承認・了承との違いも解説!

ビジネス文書などで「承諾」という言葉が使われることがありますが、「承諾」とは一体どういう意味なのでしょうか。「承諾」の意味や「承諾」の使い方の例文、「承諾」と「承認」「了承」との違いなど、「承諾」についてご紹介しましょう。

記事の目次

  1. 1.承諾の意味とは?
  2. 2.承諾の対義語・類義語 
  3. 3.承諾の使い方・例文
  4. 4.承諾と承認・了承の違い
  5. 5.承諾を使う際の注意点
  6. 6.承諾の由来・歴史
  7. 7.承諾の英語表記
  8. 8.承諾は相手からの要求を納得して聞き入れるという意味

承諾の意味とは?

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ビジネス文書やビジネスメールなどにおいて「承諾」という言葉が使われることがありますが、「承諾」の意味は何となく分かるけれど、正確にはどういう意味なのか分からないという人の方が多いでしょう。

正確な意味を知らなければ「承諾」という言葉を使ってはいけないというわけではありませんが、ビジネスなどにおいて間違った使い方をしてしまった場合、時によってはトラブルの原因になることもあります。

「承諾」の正しい意味とはいったいどういう意味なのか、まずは「承諾」の意味についてご紹介しましょう。

相手からの要求などを納得して聞き入れること

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「承諾」の意味は「相手からの要求などを納得して聞き入れること」「相手からの意見や要求に同意して受け入れること」です。いずれも同じ意味にはなりますが、ポイントは「納得」と「同意」という点です。

ビジネスなどにおいて相手から何か提案されたり要求されたりした時に、渋々ながら受け入れるということもありますが、「承諾」は「納得」や「同意」の意味を含みますので、渋々受け入れるという場合には使いません。

つまり「承諾」を使うのは、相手の言い分に対して納得や同意できる場合に限ります。「承諾」には納得や同意の意味が含まれているということを覚えておきましょう。

承諾の対義語・類義語 

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「承諾」の意味についてご紹介しましたので、次は「承諾」の対義語や類義語についてご紹介します。「承諾」の意味は「相手からの要求などを納得して聞き入れること」といった意味ですので、これと似た意味を持てば類義語、反対の意味なら対義語になります。

「承諾」の意味には「納得」や「同意」といった意味が含まれますので、細かいニュアンスまで突き詰めれば「承諾」と全く同じ意味を持った言葉はないとも言えます。なので、「承諾」に極めて似た意味を持つ言葉が類義語になると言えます。

「承諾」という言葉の対義語や類義語にはどのような言葉があるのか、「承諾」の対義語と類義語についてご紹介しましょう。

承諾の対義語「拒否」の意味

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まず「承諾」の対義語についてご紹介します。「承諾」の対義語は「拒否」です。「拒否」の意味は「相手からの要求などを拒み、はねつけること」という意味ですので、「承諾」の意味とは正反対の意味になり、「承諾」の対義語だと言えます。

他に「拒絶」も「承諾」の対義語だと言えますが、「拒絶」の意味は「いやだと言って受け付けないこと」という意味なので、「拒否」に比べると「承諾」の対義語だと言うには少しニュアンスが違います。

なので「承諾」の対義語は、意味的に「承諾」の意味とは正反対だと言うことができる「拒否」ということになります。

類義語①「承認」の意味

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それでは次に「承諾」の類義語についてご紹介します。「承諾」の類義語の一つ目は、「承認」です。「承認」の意味は「物事や意見などを正しいと認めること」「相手の言い分を聞き入れること」といった意味で、「承諾」の類義語と言えます。

「承認」についてさらに詳しく説明すると、「承認」は「何らかの事実などを確認して、それらが正しいと認める」という場合に使われます。「承諾」には納得や同意が必要ですが、「承認」にはそれらの心情は含まれません。

「承認」は「承諾」の類義語ではありますが、「承諾」とは微妙な違いがあるということです。「承認」と「承諾」の違いについてはまた後でご紹介しましょう。

類義語②「了承」の意味

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「承諾」の類義語の二つ目は、「了承」です。「了承」の意味は「物事の内容や事情などを把握して理解すること」「相手からの申し出などを承知すること」という意味で、「承諾」に近い意味を持ちますので、「了承」も「承諾」の類義語だと言えます。

先にご紹介した「承認」と同じく、「了承」も「承諾」とは意味が少し違います。「了承」には「何らかの事実などを確認し、許可する」といったニュアンスの意味があり、この点では「承諾」とは少し違うということになります。

こちらも「承認」と同じように、「承諾」と似ているけれど意味やニュアンスに少し違いがありますので、「承諾」との違いについて後でまたご紹介します。

類義語③「了解」の意味

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「承諾」の類義語の三つ目は、「了解」です。「了解」の意味は「事情を思い遣り、納得し理解して飲み込むこと」「無線などの通信への返事」という意味で、「承諾」とは少し意味が違いますが、「承諾」の類義語の一つになります。

「了解」は「相手からの意見や要求などの意味をしっかりと理解して納得する」というニュアンスがありますので、「納得する」という意味を含んでいるという点で「承諾」の類義語として挙げられます。

「了解」は運送会社などの無線連絡への端的な返事として良く使われていますが、ビジネスシーンではあまり使われませんので注意が必要です。

承諾の使い方・例文

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「承諾」の対義語と類義語についてご紹介しましたので、次は「承諾」の使い方と例文をご紹介します。「承諾」の意味は「相手からの要求などを納得して聞き入れること」という意味ですので、こういった場面で使うことができます。

ですが実は「承諾」の使い方は少し難しく、使い方を間違うと相手に対して失礼に当たる場合もあります。「承諾」という言葉はビジネスシーンなどでも結構良く使われますが、使う相手や使い方には注意が必要です。

「承諾」という言葉をどのように使えば良いのか、「承諾」の使い方と例文についていくつかご紹介しましょう。

例文①

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「承諾」の使い方と例文の一つ目は、「恋人の実家に行って、ご両親に結婚の承諾を得る」という例文です。「承諾」という言葉はビジネスシーンなどでも使われますが、結婚の許しを得るといった場合にも使うことができます。

もちろんビジネスシーンなどにおいても「承諾を得る」という「承諾」の使い方はできます。「承諾を得る」という「承諾」の使い方の例文として、「上司の承諾を得て、その企画を進めた」という例文も挙げられます。

この二つの例文からわかるように、「承諾」は目上の相手から下の相手に対して何かを受け入れるといった場合に多く使われます。

例文②

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「承諾」の使い方と例文の二つ目は、「家庭の都合で転勤はできないということについて、上司に承諾してもらった」という例文です。こちらの例文の場合も、「承諾」するのは「上司」という「目上の人」です。

「承諾」は、目上の人が下の者に対して何かを聞きいれたり受け入れたりする場合に使われることが多いため、ビジネスシーンなどで使う場合には「承諾してもらった」といった使い方が多いと言えます。

なので自分が相手からの要求などを受け入れる場合、相手が自分と同等もしくは格下であれば、「承諾」を使うことができるとも言えるということです。

例文③

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「承諾」の使い方と例文の三つ目は、「ご承諾いただきありがとうございました」という例文です。この「ご承諾いただきありがとうございました」という「承諾」の使い方は、ビジネスシーンなどにおいてよく見かけられる使い方です。

得意先などから何かを聞き入れてもらった場合や、上司に何かを聞き入れてもらった場合などに「ご承諾いただきありがとうございました」というように、自分の要求を聞き入れてもらったことへの感謝の気持ちを表します。

ビジネスシーンにおいてはかなり良く使われる「承諾」の使い方ですので、覚えておくと役に立つこともある例文です。

例文④

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「承諾」の使い方の例文の四つ目は、「結婚式の友人代表のスピーチの依頼を承諾した」という例文です。先にもご紹介したように、「承諾」は目上の人が下の者の要求などを聞き入れた場合に使い、格下から目上に対しては使われません。

結婚式の友人代表のスピーチということは、依頼してきた相手は友人ですので、相手は自分と同等の相手だということになります。なのでこういった場合には、自分から相手に対して「承諾」という言葉を使うことができます。

このように「承諾」は基本的に目上の人が下の人からの要求などを聞き入れる時に使われますので、「承諾」の使い方には注意が必要だと言えます。

承諾と承認・了承の違い

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それでは次に、「承諾」と「承認」「了承」との違いについてご紹介します。「承認」と「了承」は「承諾」の類義語のところで先にご紹介しましたが、実は「承認」と「了承」は「承諾」と混同されて間違った使い方をされることがあります。

ですが先に類義語のところでもご紹介したように、「承認」と「了承」は「承諾」とは微妙に意味が違います。なので間違った使い方をしてしまうと、下手をすればトラブルの原因にもなりかねないので注意が必要です。

「承諾」と「承認」「了承」にはどのような違いがあるのか、「承諾」と「承認」「了承」の違いについてご紹介しましょう。

承認は物事や意見などを正しいと認めることという意味

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まずは「承諾」と「承認」との違いについてご紹介します。「承認」の意味は「物事や意見などを正しいと認めること」という意味で、「承諾」の意味「相手からの要求などを納得して聞き入れること」とは違い、納得しなくても認めるというイメージです。

「承認」は、何かの物事などを正しいと認めることではありますが、そこに納得や同意といった心情は含まれていません。なぜなら「承認」は市役所や国の機関などといった、公的な場面で使われる言葉だからです。

「承諾」と「承認」の大きな違いは、「承諾」は民間で使われ、「承認」は公的な機関などで使われるという点になります。

了承は物事の内容や事情などを把握して理解することという意味

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次に「承諾」と「了承」の違いについてご紹介します。「了承」の意味は「物事の内容や事情などを把握して理解すること」という意味で、こちらは心情的なものが入っているため「承諾」と似たイメージがありますが、やはり「承諾」とは違います。

「承諾」の類義語のところで「了承」の意味についてご紹介しましたが、「了承」には「何らかの事実などを確認し、許可する」といったニュアンスの意味があり、「聞き入れる」という「承諾」の意味とは違い、かなり上から目線になります。

「承諾」も上から下へ使う言葉ではありますが、「了承」はまたさらに上から下へ使うイメージがありますので、「了承」を使う場合には注意が必要です。

承諾を使う際の注意点

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それでは次に、「承諾」を使う際の注意点についてご紹介します。「承諾」は目上から格下の人に対して使うことが多いとご紹介しましたが、実はそれ以外にも注意点があります。それでは「承諾」を使う際の注意点についてご紹介しましょう。

公的提案では使えない

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「承諾」を使う際の注意点として、公的提案では使えないという注意点が挙げられます。「承諾」という言葉はちょっと難しい堅い言葉になりますので、公的な使い方もできそうですが、実は公的提案では「承諾」という言葉は使えません。

国と国同士の間での提案や要求などには「承諾」ではなく「受諾」を使います。「受諾」も意味的には「承諾」と同じなのですが、国家間協定などを受け入れるといった場合には「承諾」ではなく「受諾」という言葉を使います。

ですが逆に「承諾」の代わりに「受諾」という言葉を公的提案以外で使うことはできます。このような点が「承諾」の使い方の注意点となります。

承諾の由来・歴史

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次に「承諾」の由来や歴史についてご紹介します。日本語には昔から変わらずに使われている言葉が結構たくさんありますが、「承諾」もそのような日本語の一つです。それでは、「承諾」の由来や歴史についてご紹介しましょう。

由来

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「承諾」の由来は実は定かではありません。「承諾」の「承」の文字は「承る(うけたまわる)」で「諾」の文字は「諾う(うべなう)」で、「諾」の意味は「人からの依頼を素直に受け入れる」という意味です。

「承諾」の由来は定かではありませんが、「承諾」の意味はその漢字の意味通りの意味ですので、他の日本語同様きちんと意味を考えて組み立てられた言葉だと言えます。

歴史

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次に「承諾」の歴史ですが、これが意外に古く10世紀の文書「九条殿記」にすでに記されています。その後12世紀の「色葉字類抄」にも記されていますが、こちらでは「承諾」と書いて「じょうだく」と読まれています。

「承諾」の由来は定かではありませんが、10世紀もの昔から使われていますので、「承諾」はかなり歴史のある言葉だと言えます。

承諾の英語表記

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次に「承諾」の英語表記についてご紹介します。「承諾」はちょっと複雑な意味を持つ難しい日本語ですので、対応する英語はなさそうですが、実はニュアンス的に近い英語もあります。「承諾」の英語表記はどのような言葉なのかについてご紹介しましょう。

consent

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「承諾」の英語表記は、「consent」で「承諾して頂きありがとうございます」を英語で言うと「Thank you for your consent」となります。また「承諾する」も「consent」を使って「give consent」と言うことができます。

承諾は相手からの要求を納得して聞き入れるという意味

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「承諾」の意味や対義語や類義語、「承諾」の使い方などについて色々とご紹介してきましたが如何だったでしょうか。「承諾」の意味は「相手からの要求を納得して聞き入れる」という意味で、使い方には注意が必要だということを覚えておきましょう。

モモ
ライター

モモ

女性向けの美容関係の記事や心理関係の記事、難解な言葉の解説の記事などの作成を得意としていますが、ダイエット関連は自分自身でも色々試していますので、特に得意だと言えます。その他にも興味のあるものがたくさんありますので、お役に立てて楽しめる色々な記事を提供していきたいです。

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