履歴書に「現在に至る」はどうやって書く?正しい書き方や意味を解説!

履歴書に「現在に至る」はどうやって書く?正しい書き方や意味を解説!

履歴書の見本に「現在に至る」という表記を見かけることがあります。他の見本では「以上」としか書いていない見本もありますが、違いは何でしょうか。今回は、履歴書に記載する「現在に至る」という表記のルールや意味を紹介します。正しく使えるようにしておきましょう。

記事の目次

  1. 1.「現在に至る」の意味や履歴書への書き方を紹介!
  2. 2.履歴書の職歴欄に書く「現在に至る」の意味とは
  3. 3.履歴書の「現在に至る」の正しい書き方
  4. 4.こんな場合の履歴書の「現在に至る」の書き方
  5. 5.履歴書に「現在に至る」を書き忘れるとどうなる?
  6. 6.履歴書に「現在に至る」を正しく書こう!

「現在に至る」の意味や履歴書への書き方を紹介!

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就職活動が始まるタイミング、または学生の新学期が始まるタイミングや、卒業、入学シーズンが近づくと、就職やアルバイトに応募するために履歴書を書く機会が増えます。また、季節を問わずとも転職をするにあたって履歴書を書くことがあるでしょう。

さて履歴書を書く際、履歴書用紙に同封されているお手本や、インターネット上のサイトで履歴書の書き方を調べると、どの書き方の例にも学歴・職歴欄の最後に「以上」または「現在に至る」と書かれている見本が多く見受けられます。書き方例の中には何も書いていない物もあります。

履歴書の書き方例を見ても、「以上」「現在に至る」「何も書いていない」というバリエーションが存在していますが、そもそも「以上」や「現在に至る」は書く必要があるのでしょうか。

もし書く必要があるのだとすると、それはどのようなときに書き、どのような意味を持っているのでしょうか。また、何も書かないと何か問題があるのでしょうか。

そこで今回は、「以上」や「現在に至る」の意味や書き方について紹介します。また、仮にこれらを書くスペースがないときの対処法や、書かなかったときの影響などを解説します。

履歴書の職歴欄に書く「現在に至る」の意味とは

それではまず、「以上」や「現在に至る」のそれぞれの意味について確認しておきましょう。「以上」と書くときにはどの様な意味があるのか、「現在に至る」はどのような意味があるのかをしっかり確認しておくことで、履歴書に誤った書き方をしてしまわないようにしておきましょう。

この後で履歴書に記載する「以上」や「現在に至る」の解説をしますが、間違った書き方をしてしまうと、それぞれ違った意味になってしまうことがあります。正しく相手に職歴や学歴を伝えないと、採用後に虚偽を疑われて採用取り消しとなってしまうこともあります。

せっかく合格したのに不採用になってしまう可能性を排除するためにも、また、採用した側からしても再度採用を行うためのコストがかかってしまうというデメリットしかありませんので、ここで正しい意味と書き方を確認しておきましょう。

意味は「今、その状態にある」

ではまず「現在に至る」の意味について確認しましょう。履歴書の書き方見本を見ると、「現在に至る」は「学歴・職歴」欄の最後に記載されているという共通項があります。

また、同様に履歴書の書き方見本から発見できる共通点として、どの履歴書の書き方見本も「現在に至る」と書かれているすぐ上のには、「〇〇株式会社 入社」などの書き方で、どこかの会社に入社したことが書かれています。

つまり、どこかの会社に入社し「現在もこの職場で働いています」という状況を意味しているのです。その会社に勤務し続けていて、会社はまだ辞めていません。その様な意味も同時に含んでいるということになります。

「以上」の意味は?

では次に、「学歴・職歴」欄に「以上」と書かれている履歴書の書き方見本を確認してみましょう。「以上」という標記のある履歴書の書き方見本は、主に「〇〇大学〇〇学部 入学」という標記のあとに書かれていることが多いようです。

さて、そもそも「以上」という言葉ですが、この言葉には「先はない/終わり」という意味があります。つまり、履歴書の「学歴・職歴」欄の最後に「以上」と書くことで、「私の経歴はこれで終わりです」ということを表明しているということになります。

つまり、履歴書の学歴・職歴欄で「〇〇大学〇〇学部 入学」に続けて「以上」という書き方をすることで、採用担当者は「現在〇〇大学に在学している」ことで経歴が終わっている(継続中ですが)ことが分かるということになりますので、学生が履歴書を書く場合は必ず記載しましょう。

在職中の場合のみ書く

「以上」と「現在に至る」の意味を解説しました。先ほど「以上」の意味を解説する際、学生の入学を例に挙げて解説しましたが、社会人や主婦が前職を退職した場合は「〇〇株式会社 退社」の下の行に「以上」という記載をすることになります。

これにより、退社後に新たな「学歴・職歴」がない。つまり、他の会社で働くことなく現在はどこにも所属していない状態であるという事が明確になるのです。

したがって、履歴書に「現在に至る」という書き方をする必要があるのは、どこかの会社に所属していて、現在もその会社で働いている場合のみです。

現在、どこの会社にも勤務していない場合は「退職」の下に、学生の場合は「入学」の下に「以上」と書きます。なお、大学卒業後にどこの会社にも所属しなかった場合は、「〇〇大学〇〇学部 卒業」の下に「以上」と書き入れるようにしましょう。

履歴書の「現在に至る」の正しい書き方

「以上」と「現在に至る」を履歴書でどの様に使うのかは、おおよそ理解できたのではないでしょうか。改めて考えてみると、結局のところ学生は履歴書で「現在に至る」という書き方をすることが、基本的には無い、ということになるのが分かります。

学生の場合は在学中であれば「以上」ですし、卒業後は(そもそもこの時点で既に学生ではないのですが)職歴が無ければ「以上」になりますし、就職していて在職中であれば「現在に至る」という表記になるということです。

では続いて、「以上」や「現在に至る」を履歴書に記載するときの「正しい場所」について解説します。書く位置は「入社」や「入学」などの下の行という事を紹介しましたが、その行の中でどの位置に書くのが正しいのか、について紹介します。

「現在に至る」を書く位置

まずは履歴書に「現在に至る」を書く位置についてです。繰り返しになりますが、「現在に至る」は履歴書の職歴欄に現在勤務している会社を記入し、その下の行に書きます。その際「現在に至る」は、「左寄せ」で記入してください。

例えば「現在に至る」の上の行が「〇〇株式会社 入社」だとしたら、その「〇〇」と位置を合わせて「現在に至る」と記載するのが正しい書き方になります。

なお、先ほどは触れませんでしたが、「現在に至る」の更に1行下の行に「右寄せ」で「以上」と書くのが正しい書き方です。「今いる会社に現在も勤務しています。これで職歴は終わりです」ということを表明することになります。

「以上」を書く位置は?

続いては、履歴書に「以上」を書くときのルールを紹介します。と言いつつも、先ほど「現在に至る」の書き方を紹介する際にも登場していますので、簡単に解説します。

「以上」を履歴書に記載する場合は、職歴欄の最後の行に「右寄せ」で書きましょう。職歴がない場合は、職歴欄の一番最初の行に「左寄せ」で「なし」と記載し、その下の行に「右寄せ」で「以上」と記載してください。

職歴欄に「なし」の表記が無い場合、採用担当者は明確に職歴があるのか、ないのかの判断がつきにくくなってしまいますので、必ず職歴が無い場合は「なし」と記載するようにしましょう。

書くスペースがない場合はどうする?

さて、例えば大学を中退して他の大学に入り直し、卒業後は大学院に進んで修士課程、博士課程を修め、そして就職後に何度か転職を行ったような方。少し大げさな例で紹介していますが、つまりは学歴・職歴が長く、用意されている行が埋まってしまう様な方を想定します。

この様な方の場合、学歴と職歴を記載するだけで、履歴書の「学歴・職歴」欄が埋まってしまうケースがあります。つまりは「以上」を改行して書けない事態が発生してしまうケースです。

そのような場合は、職歴欄の最後の行(現在勤めている会社が必ず書かれています)の「右端」に小さくても構いませんので「以上」と書き入れるようにしましょう。

こんな場合の履歴書の「現在に至る」の書き方

履歴書に「現在に至る」や「以上」をどのように書くかを紹介しました。一般的な状況の場合は、先ほど紹介した書き方を履歴書にすれば良いので問題ありませんが、やや特殊な状況にいる場合、「現在に至る」や「以上」をどのように履歴書に記載すれば良いのか、迷ってしまうこともあります。

そこでここでは、現在どこかの会社で仕事をしているものの、既に退職の意向を会社に伝えている状況で、更に具体的な退職予定日も決まっているようなケース。

そして学生がアルバイトに応募するときの履歴書の書き方について紹介します。特に最初のケースはレアケースとはいえ、転職活動を行う場合には起こり得る事象ですので、ここでしっかり確認しておきましょう。

退職日が決まっている場合

ではまず、最初の「退職日が決まっている」ケースでの履歴書の書き方を紹介しましょう。現在所属している会社に入社するまでの職歴を下記、その下の段に「現在に至る」と記載するところまでは、通常の履歴書の書き方と同じです。

通常の履歴書の書き方と異なるのはここからで、「現在に至る」の記載続けてカッコ書きで「〇〇年〇月〇日退職予定」と続けます。つまりその行には「現在に至る(〇〇年〇月〇日退職予定)」と書かれることになります。

もしくは、履歴書の「本人希望欄」に同様の内容を記入するようにしましょう。本人希望欄には、就業可能な日程も記載するとなお良いでしょう。その場合は「〇〇年〇月〇日より就業可能」と書いておくと良いです。

ちなみに在職中の場合、日中連絡が取りやすい連絡先や時間帯を記載しておくと、採用担当者にとっては手間が省けて好まれる傾向があります(採用合否に影響するわけではありませんが)。

退職予定日や就業可能日は、採用する企業にとっては重要な情報になりますし、面接においては必ず確認する事項となっていますので、これらが決定している場合は、先に履歴書に記載しておくと良いでしょう。ただし、現職と調整中なのであれば、自分の希望だからと勝手に記載するのは避けましょう。

学生のバイトの履歴書の場合

それでは続いて学生がアルバイトに応募するときの履歴書の書き方について補足します。学生が履歴書を書くときには、学歴と職歴をまとめて記載します。ここでいう職歴はアルバイト経験を記載することを想定しています。

大学生の場合、学歴は「中学校の卒業年度」から記載を始めます。続けて高校入学、卒業。そして大学の入学年度を記載します。その下の行に「現在、〇〇大学〇〇学部〇〇学科 在学中」と記入します。社会人が「現在に至る」と記載する代わりになる1行になります。

続いてバイトの職歴があれば、「在学中」と記載した行から1行空けて記載を始めてください。履歴書に全ての職歴を書き終えたら、その1行下の行に「右詰め」で「以上」と記入して完成です。

さて、学生が履歴書を書くとに最も苦労するのが「志望動機」の内容ではないでしょうか。ものすごく明確な志望動機があれば良いですが、学生がバイトをするときにそこまでの強い動機を持っていることばかりではありませんので、苦労する学生も多いのです。

そこで例えば「このお店を訪れるといつも、店員さんが明るく楽しそうに働いているので、自分も明るい気持ちになってお店を出ることができました。私もそんな接客を学び、お客様を自分の力で、自分と同じような気持ちにしてお帰りいただきたいと思い応募しました。」

などの様に、お店と自分の具体的なエピソードを交えて志望動機を書くようにすると良いでしょう。どうしても志望動機が思い浮かばない学生は、ある程度のアレンジで使ってみるのも良いかもしれません。

アルバイトをするのが初めてという学生さんでも、先に紹介した志望動機を使うこともできます。ポイントは、なぜその仕事をやってみたいと思ったのか、仕事を通してどんなスキルが身につけられると思ったのか、という事を履歴書に書くと良いでしょう。

最後に、履歴書の志望動機を記入する際に注意する点です。履歴書の志望動機に「条件」や「待遇」の良さを志望動機に書くのはやめましょう。つまりは「時給が良い」「通勤が楽」などを書くことです。これでも採用されるケースはありますが、「やる気がなさそう」な印象を与えてしまいます。

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履歴書に「現在に至る」を書き忘れるとどうなる?

ここまで、履歴書に「現在に至る」や「以上」をどのように書くのか、そして学生が履歴書を書く際の注意点、志望動機の書き方について紹介してきました。

一般的に履歴書は、ほとんどの項目を埋めて提出するように出来ていますので、履歴書に設定されている項目に該当することが無ければ「なし」もしくは「特にありません」などの記載をして、全ての欄を埋めて提出するのが暗黙のルールになっています。

今は100均でも様々な履歴書が売られています。そこにはアルバイト用履歴書や就職活動用履歴書、転職活動用履歴書など、履歴書を使う目的別の履歴書用紙が用意されていますので、費用的にもお得な100均で履歴書用紙を探してみるのも良いかもしれません。

さて、ここまで紹介してきた「現在に至る」という表記ですが、この「現在に至る」という表記を書き忘れてしまうと、何か問題が起きるのでしょうか。

最後に、履歴書に「現在に至る」を書き忘れてしまった時に起きる事象、可能性について紹介して、今回の履歴書に「現在に至る」を書く際のポイントの解説を終わります。

誤解を生む場合もあるので注意!

履歴書に「現在に至る」や「以上」を書き忘れてしまった場合も、大きな心配をする必要はありません。「現在に至る」「以上」が書いていないことを理由に不採用にする企業はほとんどないと考えられます。

しかしながら、履歴書を正しく書くことは、ある種の一般常識と捉えられているのもまた事実です。「現在に至る」や「以上」が書いていない履歴書を見た担当者が「この人は常識がない」と思ってしまう可能性は捨てきれませんので、最後のチェック時に注意して確認しましょう。

なお、履歴書に「現在に至る」という一文が無い場合、大きな誤解を生んでしまうことがあります。それは、在職中であることが採用担当者に伝わらない可能性があり、「働いていないなら、すぐに入社可能な人」と誤認されてしまう可能性があるということです。注意しましょう。

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履歴書に「現在に至る」を正しく書こう!

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いかがでしたか。履歴書に「以上」や「現在に至る」を書く理由や、それぞれがどのような意味を持っているのか、ご理解いただけたのではないでしょうか。「現在に至る」は「今も働いている」という事を明確にすることになりますので、在職中の方は必ず記載するようにしましょう。

そして、全ての履歴書の「学歴・職歴」の欄の最後には、最後の経歴を記入している行の1行下の行に、「右詰め」で「以上」と書いて締めるのがルールであることを忘れないようにしましょう。

Randkin
ライター

Randkin

世の中の様々な事に興味を持ち、自分から積極的に情報収集を行っています。読者の皆さんが、知っているようで知らない言葉や知識。今の生活がもっと便利になるアイデアをたくさん紹介していきます。

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