最適化されたバッテリー充電って知ってる?
AppleのiPhoneやiPadなどに搭載されている基本OSをiOSと呼びますが、「iOS13」にアップデートすることで、「最適化されたバッテリー充電」という機能が使えるようになります。今回は、この「最適化されたバッテリー充電」について詳しく紹介します。
最適化されたバッテリー充電とは
そもそも、「最適化されたバッテリー充電」とは、どのような機能なのでしょうか?「最適化されたバッテリー充電」の機能の説明や、「最適化されたバッテリー充電」の機能を使うことで発生する事象について、詳しく紹介します。まず、「最適化されたバッテリー充電」の機能の意味を理解しましょう。
iOS13から追加された機能
「最適化されたバッテリー充電」は、「iOS13」にアップデートすることで使えるようになった機能です。「iOS」とは、Apple社が開発した携帯機器用の基本OSです。
つまり、「iOS」は、Apple社から発売されている製品のみに搭載されている基本OSになるため、Apple社の製品以外の携帯には、「最適化されたバッテリー充電」という名前の機能は搭載されていません。
因みにOSとは、「オペレーティングシステム」の略語であり、人が操作した内容をアプリケーションに伝える役割を担っています。このように、「最適化されたバッテリー充電」の機能を使うためには、「iOS13」にアップデートすることが必要です。
「最適化されたバッテリー充電」の具体的な機能
「最適化されたバッテリー充電」は、具体的にどのような機能なのでしょうか?「最適化されたバッテリー充電」の機能を「ON」にすることで、充電レベルをできるだけ80%以上に充電しないようにする機能です。
どのように80%以上に充電をしないようにするかというと、iPhoneが、iPhoneのユーザーの充電する習慣を学習して、充電レベルをコントロールすると言われています。例えば、ユーザーが23時就寝して、7時に起床する生活を送っており、就寝中にiPhoneを充電しているとします。
そうすると、「最適化されたバッテリー充電」が「OFF」の場合は、起床時に充電レベルが100%になります。しかし、「最適化されたバッテリー充電」を「ON」にすると、5時頃に充電レベルが80%に達するとすると、5時以降は充電が保留され、充電レベルが80%で保たれることになります。
このように、iPhoneの「最適化されたバッテリー充電」を「ON」に設定することで、充電レベルを80%に保つことができます。iPhoneの充電レベルを100%にするのではなく、80%にとどめておくメリットについては、後ほど紹介します。
因みにiPhoneを「iOS13」にアップデートすると、「最適化されたバッテリー充電」は「ON」の設定になっているため、何も設定しなくても、「最適化されたバッテリー充電」の機能を使うことができます。
自動で充電が止まることがある
「最適化されたバッテリー充電」が、充電レベルを80%にとどめる機能であることを解説しましたが、逆に言えば、いくら充電しても、充電レベルが80%以上にはならないということです。
iPhoneの「iOS13」以前では、「最適化されたバッテリー充電」という機能が無かったため、「iOS13」にアップデートすることで、充電しても、充電レベルが80%以上にならず、iPhoneが壊れてしまったと勘違いしてしまうユーザーもいます。
充電レベルが80%になると充電が自動で止まることは、「最適化されたバッテリー充電」の機能であるということを知っておくことで、このような混乱を回避できるでしょう。
充電時に通知が出る
「最適化されたバッテリー充電」が「ON」に設定されている場合、充電レベルが80%に達すると、「次にiPhoneを使い始める直前まで80%を超える充電を保留します」という通知が入ります。
「最適化されたバッテリー充電」の機能が使えているのか心配な方は、充電レベルが80%になったときに来る通知を確認してみて下さい。
最適化されたバッテリー充電のメリット
「最適化されたバッテリー充電」の機能を紹介しましたが、「最適化されたバッテリー充電」の機能を使うことでどのようなメリットが生まれるのでしょうか?充電レベルを80%でとどめるメリットについて、詳しく紹介します。
バッテリーが劣化しにくくなる
「最適化されたバッテリー充電」の機能を使い、充電レベルを80%にとどめておくことで、バッテリーが劣化しにくくなるというメリットがあります。iPhoneには、リチウムイオンバッテリーが搭載されています。
リチウムイオンバッテリーなどの充電式のバッテリーは、消耗品であるため、バッテリーが劣化し、必ず寿命が来ます。
しかし、「最適化されたバッテリー充電」の機能を使って、充電レベルを80%にとどめることで、充電レベルを毎回100%にしているバッテリーより、劣化を遅らせることができます。
iPhoneの寿命が長くなる
「最適化されたバッテリー充電」の機能を使うことで、バッテリーの寿命が長くなる効果が期待できます。iPhoneに搭載されているリチウムイオンバッテリーは、先ほども解説した通り、寿命があります。
バッテリーの寿命は、充電レベルを毎回100%まで充電することで、短くなってしまいます。充電レベルを毎回80%にとどめたバッテリーと、充電レベルを毎回100%まで充電したバッテリーでは、充電レベルを80%にとどめた方が、バッテリーの寿命が約1.5倍長いというデータも存在します。
このような結果から、「最適化されたバッテリー充電」の機能を使うことで、バッテリーの劣化を防ぎ、寿命を長くすることができる、ということがが分かります。バッテリーの劣化を防ぎ寿命を長くするためにも、「最適化されたバッテリー充電」の機能を使うことをおすすめします。
最適化されたバッテリー充電の使い方
「最適化されたバッテリー充電」の機能を使うことで、バッテリーの劣化を防ぎ、寿命を長くすることができるというメリットがあることが分かりましたが、「最適化されたバッテリー充電」の機能は、どこで設定することが出来るのでしょうか?設定方法について、詳しく紹介します。
デフォルトでオンになっている
iPhoneを「iOS13」にアップデートすると、「最適化されたバッテリー充電」はデフォルトでは「ON」になっています。デフォルトとは、初期設定の状態を指します。
つまり、「最適化されたバッテリー充電」の機能を使いたい場合は、設定をする必要がなく、そのままの状態で「最適化されたバッテリー充電」の機能を使うことが可能になっています。
設定を解除する方法
先ほど紹介したように、「最適化されたバッテリー充電」の機能は、デフォルトでは「ON」になっているため、「OFF」にするには、設定をする必要があります。そこで、「最適化されたバッテリー充電」の機能を「OFF」にする方法について紹介します。
まず、iPhoneを「iOS13」にアップデートした後、「設定」のアイコンを押します。「設定」のアイコンを開けたら、少し下にスクロールすると出てくる「バッテリー」をクリックします。
そして、「バッテリーの状態」をクリックし、「最適化されたバッテリー充電」を「OFF」にします。「OFF」にすると、「明日までオフにする」と「オフにする」の2つの項目が出るので、どちらかを選択すると、「最適化されたバッテリー充電」の機能を「OFF」にすることができます。
それ以外にiPhoneを長持ちさせる方法
「最適化されたバッテリー充電」の機能を使って、iPhoneに搭載されているバッテリーの寿命を長くする方法を紹介しましたが、それ以外にもiPhoneを長持ちさせる方法が存在します。
Apple社は、iPhoneの使用に最適な温度は、「0度から35度」であると紹介しています。そこで、直射日光の当たる場所での保管を避けたり、充電中は熱を持たないようにケースから、スマホを取り出すなどの方法を取ることで、iPhoneを長持ちさせることができます。
このように、iPhoneをできるだけ熱くならないように、工夫を凝らし、iPhoneの寿命を長くしてみましょう。
最適化されたバッテリー充電を活用しよう
「iOS13」にアップデートすることで使える機能である、「最適化されたバッテリー充電」を使うことで、充電レベルが80%にとどめられ、バッテリーの劣化を防ぎ、寿命を長くすることができます。「最適化されたバッテリー充電」の機能を使って、iPhoneのバッテリーを長持ちさせましょう。