IPO銘柄を買う証券会社の選び方
近年、資産運用に関心を持つ人が増えつつあります。そんななか、新規公開株である「IPO銘柄」への関心も高まりつつあり、人気のIPO銘柄は抽選になることも珍しくありません。
一般的にIPO銘柄の公募価格は割安の価格に設定されることが多く、上場してからの値上がりが期待できることもあり、投資家たちから注目されています。ここ数年のIPO銘柄の平均当選確率は約1~2%程度ととても低く、当選することがとても難しくなっています。
少しでも当選確率を上げるためには、どの証券会社から申し込みをするのかがとても重要となります。今回はIPO銘柄を申し込む際の証券会社の選び方についてご紹介しましょう。
①IPOの取引実績
IPOに申し込むときの証券会社を選ぶポイントの一つ目は「IPO銘柄の取引実績」です。証券会社によってIPO銘柄の割り当てに差があります。
主に大手の証券会社が任される主幹事証券会社や幹事証券会社は配分が多く、幹事証券会社から委託される委託証券会社は配分が少なくなっています。銘柄によっては主幹事証券会社に発行株式数の約8割が割り当てられることもあります。
当然割り当てが多いほどIPOの抽選に当選しやすくなるので、取引実績の良い証券会社はチェックしておくようにしましょう。
➁IPOの抽選方法
IPOの取引実績と同様に、IPOの抽選方法も証券会社によって異なります。IPOに申し込みをした人が全員平等に抽選される証券会社もあれば、優遇措置が取られて抽選に回される配分がほとんど無い証券会社もあります。
特に対面で営業をする大手の証券会社は、普段から取引をしているお得意さんや預かり資産の多い人にIPOを割り当てる傾向があります。当選確率を上げるためには、抽選に回される配分が多い証券会社を選択することをおすすめします。なお、抽選方法については後ほど詳しくご紹介しましょう。
③証券会社の口座開設数
IPOに申し込む証券会社を選ぶ際には、「証券会社の口座開設数」にも注目しましょう。口座を保有している人が多いと、その分IPOに申し込む人も多いのでライバルが多くなり、抽選に外れる可能性が高くなります。少しでも当選確率を上げたいのであれば、口座開設数が少ない証券会社を選ぶことをおすすめします。
IPOの具体的な抽選方法は大きく3種類
続いて、IPOの抽選方法をご紹介しましょう。先程も述べたように証券会社によってIPOの抽選方法は異なります。抽選方法は大きく分けて「完全平等抽選」と「資金比例抽選」、「優遇抽選」の3つです。
IPOの申し込みをする証券会社がどの抽選方法をとっているのかは、当選確率を上げるうえでとても重要なポイントとなります。それぞれの抽選方法についてしっかりと把握・比較し、頭に入れておくようにしましょう。
①完全平等抽選
完全平等抽選は、IPOに申し込みをした人全員が平等に抽選される抽選方法です。株式の取引実績や預かり資産に関係なく、申し込みした人全員の当選確率は同じになります。
例えば証券口座の預かりが数万円分の株式しか無い人と数千万円の資金を預けている人が同じIPO銘柄に申し込みをしても、預かり資産には大きな差がありますが当選確率は全く同じです。
株式の取引実績が少ない人や少額しか預けていない人にとっては完全平等抽選を選択している証券会社がおすすめですが、普段から投資を多く行っており多額の資金を投資している人にとってはメリットが少なくなってしまうでしょう。
➁資金比例抽選
資金比例抽選は、申し込み単元毎に抽選権が付与されて抽選が行われる方法です。つまり申し込みをした資金が多いほど抽選権が多く与えられて当選確率が高くなります。
例えば100株の申し込みをした場合は100個の抽選権が、100,000株の申し込みをした人は100,000個の抽選権が付与されるため、申し込みをする株数が多いほど抽選権も多くなります。
資金比例抽選は資金を多く持っている人にとってはメリットがありますが、100株など少ない株数での申し込みを検討している場合は、当選確率が低くなってしまう抽選方法です。
③優遇抽選
優遇抽選は、証券会社独自のポイント制度やステージ制度によって当選確率が優遇される抽選方法です。例えばSBI証券のチャレンジポイント制度やSMBC日興証券のステージ制度が挙げられます。
証券会社によって制度の内容は異なりますが、一般的には継続してIPOへ申し込みしている人や口座を利用している人、取引実績・預かりが多い人などが優遇されるようになっています。普段から付き合いがあるのであれば優遇抽選は大きなメリットが受けられますが、そうでない人は残りの抽選枠へ賭けるしかありません。
このように、少額投資の人や投資初心者の人は優遇抽選の配分が多い証券会社で申し込みをしても当選確率はかなり低くなってしまいます。そういった人は完全平等抽選を採用している証券会社から申し込みをすることをおすすめします。
抽選配分の割合は証券会社で異なる
IPO抽選の際に、証券会社が割り当てられた株数のうち抽選にどのくらい回すかという割合のことを「抽選配分」と言います。抽選配分は証券会社毎によってバラつきがあり、抽選配分がどのくらいかを把握することで、抽選に回されるだいたいの株数も把握することが可能です。
抽選配分とは
証券会社毎の抽選配分を把握することで抽選に回される株数を把握することが出来るので、IPOの申し込みをする証券会社を検討する際にはとても重要なポイントとなります。いくつかの証券会社の抽選配分を比較して、どの証券会社からIPOの申し込みをすれば当選確率が高くなるのか見極めましょう。
先程もご紹介したようにIPOの抽選方法も証券会社によって異なります。完全平等抽選を採用している証券会社であれば抽選配分は100%となり、資金比例抽選や優遇抽選を採用しているのであれば抽選配分は低くなります。
IPOの当選確率を上げる方法とは?
この記事の冒頭で紹介したように、IPOの投資への関心が高まりつつあるため申し込みをする人が多く、当選確率は約1~2%とかなり低くなっています。特に有望されているIPO銘柄であれば当選確率が0.5%をきることも珍しくありません。
IPOの当選確率を上げるためには工夫が必要となります。当選確率を上げる方法の一つが「多くの証券会社で口座を作る」ことです。
多くの証券会社に口座を作る
たくさんの証券会社で口座を開設することで、その分IPOへ申し込みする数を増やすことができます。
主幹事の証券会社は株数の配分こそ多いものの、優遇措置を採る証券会社が多いため抽選配分が少なく当選確率はあまり高くありません。そのため完全平等抽選の証券会社など他の証券会社からも申し込みをしたりと、複数から申し込みをすることをおすすめします。
また、銘柄によって主幹事・幹事を任される証券会社や割り当てがある証券会社は異なるので、どの銘柄でも申し込みができるように多くの証券会社の口座を用意しておくとよいでしょう。家族がいる方は、家族名義の口座も作って家族全体で申し込むこともおすすめです。
IPO投資に強いおすすめ証券会社を比較【取引実績】
続いてIPOへ投資をする際におすすめの証券会社をご紹介しましょう。今回は「取引実績」と「抽選・口座数」に分けてそれぞれ証券会社を比較し、おすすめの3社を厳選してみました。
まずは「取引実績」を比較したときのおすすめの証券会社をみていきましょう。取引実績で証券会社を選ぶのであれば、SBI証券とSMBC日興証券、マネックス証券がおすすめです。
証券会社3位:マネックス証券
マネックス証券は、マネックスグループの子会社であるネットの証券会社です。ネットの証券会社からのIPO申し込みを検討しているときには、マネックス証券をおさえておくことをおすすめします。
マネックス証券は2018年のIPO銘柄取扱い件数が50銘柄と、全証券会社のなかでトップ5に入る取引実績を持っています。ネット証券のなかではトップクラスの取引実績を持ち、その分IPOに申し込みができるチャンスが多くなります。
さらにマネックス証券は100%完全平等抽選で、預かり資産や株式取引の実績は関係ありません。そのため、普段あまり取引をしない人や初心者の方でも十分IPOに当選する可能性はあります。NISA口座での買い付けも可能なので、NISAを活用したいという人にもおすすめです。
証券会社2位:SMBC日興証券
SMBC日興証券は野村證券、大和証券と並んで日本三大証券会社の一つである総合証券会社で、三井住友フィナンシャルグループの子会社です。SMBC日興証券では、それぞれの投資スタイルに合わせて総合コース(主として対面での取引)とダイレクトコース(ネットでの取引)を選択することができます。
大手証券会社ということもあり、IPO上場の際には主幹事証券会社となることも多く、IPOの取引実績はトップクラスを誇ります。特に2013年くらいから取扱い銘柄が増え、近年では年間平均70銘柄程度の取引実績があります。
主幹事証券会社になった場合、全発行株式数の8割程度の割り当てがあるので、割り当て数が多い分抽選に当たる確率は上がるでしょう。なお、SMBC日興証券では、独自の抽選方法を採用しているので、次節で詳しくご紹介します。
証券会社1位:SBI証券
IPOの取引実績で比較したときに一番おすすめの証券会社は「SBI証券」です。SBI証券はSBIホールディングス傘下のネット取引を主とした証券会社です。
IPOの取引実績は全証券会社のなかでNo1を誇り、2018年3月期の取引実績は全79銘柄中75銘柄とほとんどのIPO銘柄の取扱いがありました。取扱実績が増えた2015年からは年間平均80銘柄を軽く超え、ネット証券では珍しく主幹事証券会社を任されることも多々あります。
NISA口座でIPO銘柄を買い付けすることもできるので、節税対策をしたいという方にもおすすめです。また、取引をすることでTポイントが貯まったりTポイントでの投資も可能なので、よりお得に投資をしたいという方はSBI証券に口座を作ることをおすすめします。
IPO投資に強いおすすめ証券会社を比較【抽選・口座数】
これまで「取引実績」で証券会社を比較しましたが、続いて「抽選・口座数」で比較したときのおすすめの証券会社をご紹介します。抽選方法は証券会社によって異なり、証券会社によっては独自の制度を採用しているところもあります。証券会社毎で大きく異なる部分になるので、しっかりと比較・検討しましょう。
証券会社3位:楽天証券
楽天証券は楽天グループの証券会社で、ネットでの取引を主としています。預かり残高や取引に応じて楽天スーパーポイントが貯まり、貯まったポイントで投資信託を買い付けすることが可能です。
以前はIPOの申し込みついて、預かり資産に応じてカテゴリー別に分けられ当選確率が変動する抽選方法が採用されていました。2018年からは完全平等抽選に抽選方法が変更となっています。
IPOの取引実績は他の証券会社と比較して少なめですが、銘柄毎に申し込める株式数の上限が設定されているので、資産力による差は少なくなっています。さらに、100%完全平等抽選が採用されているので、少額投資家の方や初心者の方でも平等に抽選され、当選する確率は高くなります。
証券会社2位:SMBC日興証券
SMBC日興証券は配分の10%を完全平等抽選で抽選し、さらに完全平等抽選に外れた方を対象として最大5%を目安に「ステージ別抽選」を採用しています。(※ただし、ダイレクトコースへ申し込みの方のみが対象)
ステージは預かり資産によってプラチナ・ゴールド・シルバー・ブロンズの4つのステージに分けられ、ステージ毎に応じた抽選票数が割り当てられます。ステージは月末残高3ヶ月平均で判定され、一番上のプラチナ(預かり資産残高5,000万円以上)の場合は25票の抽選票数を得ることができます。
なお、新しく口座を開設した場合は、口座開設から3ヶ月はブロンズステージ(預かり資産残高250万円以上、抽選票数1票)が保証されています。SMBC日興証券は預かりの多い人はもちろんのこと、完全平等抽選が行われるので少額投資家の方にもおすすめです。
証券会社1位:SBI証券
SBI証券はネット証券会社のなかでも口座開設数No1を誇る証券会社です。先程ご紹介したように、IPO銘柄の取引実績は他の証券会社と比較してダントツに多く、主幹事証券会社になることも少なくありません。
IPO銘柄の抽選方法は、割り当ての7割が完全平等抽選で3割はIPOチャレンジポイントによるポイント抽選が行われます。IPOに申し込みをして外れた場合、IPOチャレンジポイントが付与されます。貯まったIPOチャレンジポイントでIPOへ申し込みをし、ポイント数の多い人から順に当選するため、ポイント数が多ければその分当選する確率も上がります。
そのため、投資初心者の方や少額投資家の方でもポイントを貯めれば確実にIPOを当てることが可能です。もしポイント抽選に外れてもポイントは消費されないので、申し込み続ければいつかは必ず当選する仕組みになっています。
IPO投資のマイルールを作ろう
投資をする際には、自分で投資のルールを決めておくことがとても重要です。ルールはシンプルで守れる範囲のルールにすることをおすすめします。なお、ルール作りの重要性はあまり売買をせず長期保有をする株主優待を目的とした株式やIPOでも同じことが言えます。
買い付けをする銘柄を選ぶルールや売買のルール、損益確定のルールなどそれぞれのルールを決めておくことで、投資判断がしやすく株価の動きに敏感になったり一喜一憂することも少なくなるでしょう。
今回はIPO投資におけるルール作りの「売買ルールの発想を得る」「情報収集」「検証ソフトでテスト」「少額から手応えを確かめる」の4つのポイントについてご紹介しましょう。
①売買ルールの発想を得る
1つめのIPO投資のルール作りのポイントは「売買ルールの発想を得る」ということです。株式は株価変動が激しくなることもあるため、例えば「どこまで値上がり・値下がりをしたら売るのか」といった売買ルールを設定しておくと良いでしょう。特にIPO銘柄は大きな値上がりが期待できるため、売却のタイミングについて決めておくことをおすすめします。
自分の投資スタンスや売買ルールを決定する際には、他の投資家たちがどのようなスタンス・ルールのなかで投資をしているのか知ることがとても重要です。
現在は書籍やSNS、ネットなどで投資のマイルールを公開している人がたくさんいます。投資に対して自分と似たような考えを持っている人のルールを参考にしたり、色んな人のルールを見て良いところをかき集めてみたりと、ルール作りの際には参考にしてみてください。
➁情報収集
IPO投資に限らず、投資をする際には情報をたくさん集めることが重要となります。先程も述べたように、投資のマイルールを決める際には他の投資家たちの出している情報を集め、それを参考・比較したうえでルールを設定することをおすすめします。
ただし情報収集をする際には、情報がいつ出されたものなのかを確認するようにしましょう。公開されている情報のなかには、古くて参考にならないものも紛れています。特にネット上の公開情報は過去のものもそのまま残っているため気を付けるようにしましょう。このように、ルール作りの情報を集めるときには、情報を見極めることも大切になってきます。
③検証ソフトでテスト
色々な投資家たちの情報を参考・比較し投資のマイルールを設定したら、次は実際にそのルールを試してみましょう。検証し、自分で作ったルールを用いた場合に利益を出すことができるのか確認をします。
シンプルなルールの場合は似たような銘柄が上場した時のデータを集めて検証したり、その他に参考になりそうなデータと比較すれば十分でしょう。その他にも「株システムトレードソフト イザナミ」という検証ソフトを使用して、マイルールを検証することが可能です。
マイルールの検証では、正解をひとつ見つけるというわけではありません。失敗しそうなルールがあれば、それを除外していくという作業であることを頭にいれておきましょう。
④少額から手応えを確かめる
実際に投資をする際には、まずは少額から始めるようにしましょう。最初から大きい金額で投資をしてもいいですが、本当にマイルールを実行して上手くいくのかを少額投資をして確かめてから本格的に投資を始めることをおすすめします。
検証をどれだけしっかり行っても、実際にやってみたら意外と上手くいかなかったということが結構あります。まずは一定期間試しに少額で投資をしてから、ルールを完成させるようにしましょう。
IPOにおける各証券会社の役割
IPOが上場する際に株式が割り当てられる証券会社は、それぞれ「主幹事証券会社」「幹事証券会社」「委託幹事証券会社」のどれかに当てはまり、役割をそれぞれ担ってます。そこで主幹事証券会社、幹事証券会社、委託幹事証券会社がどんな役割を持っているのかをみていきましょう。
主幹事証券会社
IPOの際に企業を支援する証券会社を幹事証券会社と言いますが、そのなかでも中心的な役割を担うのが主幹事証券会社です。主幹事証券会社は経験や実績、コスト、上場時の営業力、上場後のファイナンス等の提案力などを比較・検討して決定されます。主幹事証券会社は上場する前から業務が発生するので、なるべく早くに決定することが望ましいです。
主幹事証券会社の仕事
上場する前には、主幹事証券会社は企業に対して上場準備のスケジュール作成やアドバイス(上場申請書類の作成指導、内部管理体制の整備指導など)、関係機関との調整、資本政策の立案などを行います。また、企業が上場する際には証券取引所への推薦が必要となりますが、これも主幹事証券会社が請け負います。
上場する際には既存株主(企業の役員等)からの株式の買取引受や証券取引所の対応、公開価格の決定などを実施します。上場した後も株価に関するアドバイスや資金調達の指導などを行い、上場後まで主幹事証券会社と企業はやり取りが発生します。
幹事証券会社
IPO銘柄1銘柄に対して一般的に4~7社程度が幹事証券会社として、企業が上場する際の支援を行います。「引受幹事証券」とも呼ばれており、基本的には主幹事証券会社と同様、上場の準備やアドバイス、公募価格の決定等を請け負います。また、主幹事証券会社と比較すると少なくはなりますが、株式を引き受け投資家たちへ販売しています。
委託幹事証券会社
委託幹事証券会社は、その名の通り主幹事証券会社や幹事証券会社からIPOの販売を委託された証券会社のことを言います。主幹事・幹事証券会社は目論見書に掲載されますが、委託幹事証券会社は掲載されないため「裏幹事証券」と呼ばれることもあります。
委託証券会社は委託販売をしたい証券会社を募ったうえで抽選で決定したり、主幹事・幹事証券会社がグループ会社もしくは提携先・取引先の場合に委託証券会社に選ばれることがあります。
委託証券会社は目論見書に掲載が無くIPOのお知らせ等でも小さく記載されることが多いので、意外と見落とされがちです。主幹事・幹事証券会社と比較すると株式の割り当て数は少なくなりますが、IPOの申し込みをする際に穴場となる証券会社でもあります。
IPO申し込みの流れ
続いてIPOへ申し込みをする際の流れについて詳しくご紹介しましょう。買い付け資金が必要となるタイミングや抽選結果が公表されるタイミングなど、一部証券会社によって異なるところもあるので、IPOに申し込みをする際には各証券会社のホームページをよく見ておくようにしましょう。
ブックビルディング
IPOに申し込みをする際にはブックビルディングへの申し込みも必要となります。ブックビルディングとは仮条件の価格帯の中からいくらでどれだけ購入したいのかを申請する期間のことを言います。
ブックビルディング期間は銘柄によって異なりますが、5日間程度が一般的です。ブックビルディングに申し込みをしないとIPOの抽選に申し込むことが出来ないので忘れないようにしましょう。
抽選・購入
ブックビルディングの後に公募価格が決定し、IPOへ申し込みを行います。最近では仮条件の最高値が公募価格となる傾向が強く、公募価格より下の値段でブックビルディングに申し込みをしている人は抽選の対象外となってしまうので注意しましょう。
IPOに申し込みをして当選したら実際に購入の手続きを行います。買い付け資金がどの段階で口座に必要となるかは証券会社によって異なりますので、確認しておくことをおすすめします。
IPOのメリット・デメリット
最後にIPO投資のメリットとデメリットについてご紹介します。IPOに限らず投資をする際には、商品のメリットとデメリットを頭に入れておくことがとても重要です。メリットとデメリットをしっかりと把握したうえで、うまくIPO投資を行い利益を出せるようにしましょう。これらは投資のマイルールを決めるうえでもきっと参考になるでしょう。
IPOのメリット
IPOは売れ残らないようにするため、公募価格は割安の値段に設定されることが多くあります。そのため抽選に当選した場合は、割安の値段で株式を購入できるというメリットがあります。その他にも「IPOは手数料がかからず購入することができる」「新興企業なので今後の成長が期待できる」といったメリットが挙げられます。
短期間での値上がりが期待できる
そしてIPOの最大のメリットは「短期間での値上がりが期待できる」ということです。過去のIPOでは約9割以上の銘柄の初値が公募価格を上回っており、短期間での値上がりが期待できます。値上がり率の平均は2倍をこえ、既に上場されている株式取引よりも大きな利益が見込めるでしょう。
IPOのデメリット
IPOには値上がりが期待できる点や手数料がかからないといったメリットがありますが、当然デメリットも存在します。また、過去のデータから見ても値上がりは期待できますが、必ず値上がりをするというわけではありません。IPOのデメリットについて把握し、理解したうえで投資を行うようにしましょう。
抽選に当たらないと購入できない
IPOの一番のデメリットは、抽選に当選しないと購入できないという点です。完全平等抽選を採用している証券会社もありますが、なかにはお得意様や預かり資産の多い人を優遇する証券会社も多く、特に少額投資家や投資初心者の人がIPOに当選することは難しくなっています。その場合、少しでも当選確率を上げるため工夫が必要となるでしょう。
投資情報が乏しい
新たに上場する企業は新興企業や小規模の企業が多いため、既に上場している企業と比較するとどうしても情報が少なくなってしまいます。そのため、投資の判断材料が乏しいというデメリットもあります。
また、IPOは「何が新たに上場するのか」「仮条件やブックビルディング期間はいつか」など色々な情報を自分で探しにいかないといけません。IPO投資を考えている方は、日頃からIPOの情報をチェックしておく必要があります。
IPO投資の証券会社はSBI証券がおすすめ!
IPOの当選確率はとても低く、証券会社によっては預かりが多い人や取引を普段から行っている人が優遇されるため、少額投資家の方や初心者が当選するのはなかなか難しくなっています。
しかし、SBI証券は他の証券会社と比較してもIPOの取引実績は多く、ポイントが貯まれば誰にでも当選するチャンスがあります。少しでも当選確率を上げるために複数の証券会社からIPOの申し込みをすることをおすすめしますが、まずはSBI証券を押さえておくようにしましょう。