筆ペンの書き方のコツを伝授!美しい字が書ける正しい姿勢や持ち方なども紹介

筆ペンの書き方のコツを伝授!美しい字が書ける正しい姿勢や持ち方なども紹介

筆ペンの書き方はご存知でしょうか。筆ペンを使うときは限られているためか、案外正しい持ち方を知らないこともあります。筆ペンで美しい文字を勝つためにはコツがあります。今回は文字を書くコツから、美文字を書くための姿勢、正しい持ち方などを詳しく紹介します。

記事の目次

  1. 1.筆ペンとは
  2. 2.筆ペンはなぜコツをつかむのが難しいのか
  3. 3.筆ペンの選び方のコツ
  4. 4.筆ペンの書き方のコツ【筆ペンの持ち方】
  5. 5.筆ペンの書き方のコツ【姿勢】
  6. 6.筆ペンの書き方のコツ【筆ペンの構え方】
  7. 7.筆ペンの書き方のコツ【縦横画の書き方】
  8. 8.筆ペンの上達のコツ
  9. 9.筆ペンの選び方・使い方
  10. 10.インクの種類と選び方
  11. 11.画材としてもつかわれる
  12. 12.筆ペンをマスターして美文字になろう!

筆ペンとは

Photo byHeungSoon

筆ペンとは、習字で使う毛筆の形をしたペンのことです。軸の部分は普通のペンに似ていて、穂先は筆に似ています。軸の部分にインクが入っていて、習字の筆のようにいちいち墨と硯を準備する必要がありません。簡単に筆で書くような字を書け、後始末も必要ないことから重宝されているペンです。しかし、きれいに書こうと思えば練習が必要です。

筆ペンはコツをつかむのが難しい

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筆ペンは、通常の筆と違って準備は必要なく、後始末もいらないため簡単に使用できますが、その分、書くのにはコツが必要になります。うまく書けなければ字がつぶれてしまったり、かすれてしまったりして読めなくなってしまうこともあります。そのようなことの無いように、きちんとした書き方のコツを掴んで、美しい文字を書けるようにしましょう。

筆ペンはなぜコツをつかむのが難しいのか

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筆ペンで文字を書くのは、ボールペンや鉛筆、サインペンなどとは違って少々難しくなります。そもそも書くためのコツが難しいのです。

筆ペンはなぜコツをつかむのが難しいのか、その理由はご存知でしょうか。それは、普段使うペンがボールペンや鉛筆であり、持ち方や使い方が違うからです。筆ペンにも様々な種類がありますが、ボールペンや鉛筆とは書く時の持ち方や姿勢などが少しずつ違ってくるために、コツがうまくつかめなくて字が汚くなってしまうという人も少なくありません。

鉛筆やボールペンに慣れている

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鉛筆やボールペンといったタイプのペンの持ち方や書き方のコツは、小さな幼児のうちに習います。ですから、そういったペンの持ち方に慣れてしまって、いざ筆ペンで書こうというときにはうまくコツがつかめず、文字を上手に描くことが出来なくなってしまうのです。その場合は筆ペンの選び方を考えて、初心者に使いやすいものにするといいでしょう。

インク量の調節が難しい

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筆ペンの種類は大きく分けて3種類ありますが、特に毛筆と呼ばれる筆のようなタイプの筆ペンが書き方や持ち方にコツを必要とします。一番問題なのがインク量の調節です。

筆ペンの中には、軸の部分いインクが入っていて、書くときに少し力を加えてインクを送り出し、美文字が書けるタイプのものが存在します。力加減が難しく、下手に力を加えてしまうとインクが出すぎて字がつぶれてしまうことにもなりかねません。もしくはインクが紙を汚してしまったり、逆にでなさ過ぎて文字がかすれてしまうこともあります。

筆ペンの選び方のコツ

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筆ペンの種類は大きく分けて毛筆タイプ、スポンジタイプ、硬筆タイプの3種類があります。それぞれに特徴があり、場面によって選び方があります。

筆ペンの選び方のコツは、初心者にも使いやすいものがいいのか、筆に慣れていて少々持ち方や書き方が難しくてもいいのかなど、まず、自分がどのような筆ペンであれば使いやすいのかということが重要になります。さらにもう一つの選び方が使う場面によって選ぶということです。のし袋に書くのか、イラストを描くのかという使い道よって違ってきます。

毛筆タイプ

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本物の筆に近いタイプの筆ペンの選び方は、毛筆タイプの筆ペンです。穂先はナイロンなどで作られていることが多く、3つのタイプの筆ペンの中では最も上級者向けと言えます。

習字などを習っている人にはコツがつかみやすく、使いやすい筆ペンになりますが、ボールペンや鉛筆になれている人は苦手意識を最も持ちやすい筆ペンです。インクの調整が難しく、字も崩れやすいためです。しかし字に強弱をつけやすく、芸術的な字や習字で書くような本格的な美文字を書こうと思うと、毛筆タイプの筆ペンが最も適しています。

スポンジタイプ

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スポンジタイプの筆ペンは、穂の部分にスポンジがついている筆ペンのことです。毛筆タイプの筆ペン程本物の筆に近い書き心地は実感できませんが、筆を使い慣れない人でも使いやすく文字を書きやすい筆ペンになります。ただし文字の強弱をつけづらく、字を書いた時にこぶのようになってしまうこともあるため、字を書くときは気を付ける必要があります。

硬筆タイプ

Photo by 準建築人手札網站 Forgemind ArchiMedia

初心者でも簡単に書ける筆ペンの選び方は、硬筆タイプの筆ペンがおすすめです。サインペンのような感覚で書ける筆ペンで穂先は筆のようにしなやかではなく、硬い芯材です。

筆のようなしなやかな穂先ではないため、字に強弱を付ける動きのある文字や、芸術的な美文字というわけにはいきませんが、サインペンとは違ってハネやハライもきちんと書くことができます。筆に慣れていない人であれば無理に本物に近い毛筆タイプを選ぶよりも、堅実に硬筆タイプで文字を書く方が適していることもあります。

筆ペンの書き方のコツ【筆ペンの持ち方】

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筆ペンはボールペンや鉛筆と同じような書き方をすれば文字が崩れたり、字がにじんだりしてしまい、うまく書くことができないこともあります。

筆ペンの書き方は、コツを掴めばそこまで難しくなく書くことができます。筆ペンの書き方のコツは持ち方のコツと姿勢のコツ、そして構え方のコツなどさまざまなコツがあります。筆ペン、特に毛筆であれば習字と同じように背筋を伸ばしたり、角度は45度にしたりときちんとした持ち方、姿勢、構え方で書くと美文字を書くことができます。

軸に均等に力が伝わるように持つ

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筆ペンの持ち方のコツ1つ目は、軸に均等に力が伝わるように持つことです。均等に力が伝わらなくては、字がつぶれてしまったり、かすれたりします。

筆ペンを持つ手を安定させるために、手首の小指側は机につけておくといいでしょう。話して宙に浮いたままだと穂先が揺れて安定しないこともあります。

筆ペンで、軸に力が均等に伝わるように持つには、人差し指を内側に引き込んで、軸を少し立たせるようにします。親指と中指で軽く支えるようにして持つのがコツです。穂先から見た時に親指、人差し指、中指が筆ペンを中心にして三角に見えるようにしましょう。そうすると軸に均等に力が加わるうえに、筆ペンも自由に動かせます。

上手に筆ペンを持つ練習法

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筆ペンの持ち方はボールペンや鉛筆とは違ってくるので、持つ練習をする必要があります。3本の指で持ち、筆ペンが安定するように持てるまで持ち方の練習をしてみましょう。

上手に書くには持ち方だけでなく、やはり練習が必要です。練習する紙はコピー用紙などで問題ありません。コピー用紙は普通の紙よりも厚みがあり、色々な書き方も試すことができます。字はハネ、ハライ、トメを意識して、重点的に練習するといいでしょう。コピー用紙のいいところは、美文字を紙に印刷して、なぞりながら練習できるところです。

筆ペンの書き方のコツ【姿勢】

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筆ペンで上手に書くコツの2つ目は、姿勢です。習字と同じで、きちんとした姿勢で書くことこそが筆ペンで美文字を書くために大切なことです。背中を丸めて、だらしない格好で文字を書くと、書いた文字もだらしなく見えてしまいます。ゆらゆら揺れながら書くと、字も揺れてしまいます。姿勢を正して、きちんと椅子に座って書くといいでしょう。

背筋は伸ばす

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ペンを使うときは鉛筆でもボールペンでも同じですが、特に筆ペンの場合はきちんと背筋を伸ばしましょう。頭の先からつま先までまっすぐに、きれいな姿勢を心がけます。真っすぐ背筋が伸びているかどうか気になるようなら、鏡で一度確認してみるのもいいでしょう。自分が普段どのような姿勢で書いているのか自覚することで、真っすぐな姿勢ができます。

握りこぶし1つ分の隙間

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綺麗な姿勢を保ちつつ、きちんとした字を書きたい場合には机との適切な距離が大切です。詰めすぎても、遠すぎ置てもうまく書くことができません。

適切な距離は、机とお腹の間は握りこぶし一つ分になります。さらに背中と椅子の背もたれとの距離もまた、握りこぶし一つ分の距離が望ましいです。背もたれにぴったりと背中がくっついてしまうと、ピンと背筋を伸ばした状態にはなりません。前と後ろに適度な距離を開け、自然な状態を保ち、美しい姿勢で書くようにしましょう。

姿勢を安定させる

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筆ペンで文字を美しく書くときに、姿勢を正すことと同じくらい重要なのが、姿勢を安定させることです。安定した姿勢は美文字への第一歩です。

安定した姿勢にするには、椅子に座り、自然な姿勢になるように座って背筋を伸ばし、両足は軽く開いてしっかりと足の裏全体が床につくようにしましょう。そうすることによって姿勢が安定し、どっしりした美しい文字を書くことができます。座った時の姿勢がしっかりと安定しなければ、手が揺れてうまく書くことができません。

筆ペンの書き方のコツ【筆ペンの構え方】

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筆ペンで上手に書くためのコツ3つ目は、構え方です。筆ペンの構え方には45度ルールというものがあります。45度になるように構えると上手に、きれいな文字が書けます。45度という角度は、筆ペンで美文字を書くにあたってとても重要な角度です。45度という角度を使う構え方のコツをつかんで、上手な字が書けるようにしましょう。

筆ペンの構え方は45度

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45度ルールとは何なのか、どこの角度を45度にするのかということが重要です。45度にするのは穂先の向きや腕の角度です。水平に置いた紙に対して穂先を左上方向45度に構え、さらに筆ペンを持つ手やひじも筆ペンの延長上にあるように構えます。左手は紙にそっとそえるように、右手とハの字になるように構え、その角度も45度が望ましいです。

すべての点画は45度で始める

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幹事は縦画、横画、左払い、右払いといったようないわゆる点画で出来ています。そして始まりを始筆、終わりを終筆と言います。

特に始筆は重要なポイントです。なぜなら筆遣いは始筆がどのようにされるかで決まってくるからです。始筆から終筆まですっと線を引くようにしましょう。

全ての点画は45度で始まる、というのは、原則として始筆は穂先を左上45度に向けます。穂先と紙が触れあい、安定して字を書けるちょうど適度な角度、それが45度です。両腕のひじの角度もそれぞれ45度、筆ペンの穂先を触れさせる角度も45度、すべての点画は45度で始まるというルールを覚えておくといいでしょう。

筆ペンの書き方のコツ【縦横画の書き方】

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筆ペンの書き方のコツ4つ目は、縦横画の書き方です。縦横画の書き方を学ぶのは、筆ペンにある程度慣れてからがいいでしょう。まずは横画です。穂先を45度の角度にし、紙の上に置いて弾力を確かめます。そのまま力を抜かずに右方向へ線を引き、最後にはしっかりと止めるようにします。角度は線をひきおわるまで45度に保つようにしましょう。

縦線は太く・横線は短く

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縦線は太く、横線は短く書くのが習字の基本です。筆ペンでもそのあたりは同じで、持ち方も筆と同じです。縦線は太くどっしりとした線を書き、横さんは短くさっと引きます。特に線を引くときには、均一の力で線を引きます。そのときに軸をひねらないように真っすぐ動かしましょう。軸をひねると線がねじれて美文字を書くことはできません。

バランスを考える

Photo by OIST (Okinawa Institute of Science and Technology)

バランスを考えることもまた、美文字を書くうえで必要なコツになります。バランスは一つの文字だけでなく、全体のバランスを見ることもまた必要です。筆ペンで美文字を書くうえで、字のバランスと全体のバランスがうまく合っていないと見た時にちぐはぐな印象を与えてしまうことにもなりかねないため、注意して文字を書くようにしましょう。

筆ペンの上達のコツ

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筆ペンが上達するためのコツとはいったい何なのでしょうか。それはやはり、反復練習です。いくら選び方が上手で自分に合ったいい筆ペンを選んだとしても、コツを勉強し、頭の中に理屈を詰め込んだとしてもそれだけで美文字を書くことはできません。まずは筆ペンをしっかり使い何度も練習してみるということが大切です。

慣れる

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筆ペンを持つことに慣れましょう。それこそが筆ペンで美文字を書く第一歩です。筆ペンで書くことになれなければ、美文字を書くことはできません。何度も持って練習すればそれだけ筆ペンに慣れてきます。初めは美文字やきれいな線を意識することはありません。まずは筆ペンの持ち方に、筆ペンで書くことに慣れてからゆっくりと字の練習をしましょう。

「トメ」「ハネ」「ハライ」を練習

Photo by OIST (Okinawa Institute of Science and Technology)

筆ペンを持つことに慣れてきたら、トメ、ハネ、ハライの練習をしてみましょう。止め、ハネ、ハライがきちんとできていれば、それだけでかなり整った字に見えます。美文字と呼ばれる文字はこのトメ、ハネ、ハライがきちんとできていることが基本です。つまり、トメ、ハネ、ハライの練習がきちんとできていれば美文字になるのも夢ではありません。

「永」という字を練習する

Photo by 悠遊山城.樹玫瑰.庭園美食.

練習に適した文字の選び方は、トメ、ハネ、ハライが全て入っている文字をにすることです。その選び方を踏まえたうえで、様々な漢字を見てみると、美文字になるために最も適した文字が「永」という漢字です。「永」には美文字になるための基本であるトメ、ハネ、ハライの練習がきちんとでき横画、縦画も入っている、練習するには理想的な漢字です。

なぞって練習

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美文字を書くための練習には、やはりなぞって書くというやり方が最も滴しています。きれいな字をきちんとなぞって、字を書くことに慣れると字を上手に書けるようになります。なぞるという練習方法は、上手に字を書くためには最もポピュラーでかつ、簡単な方法と言えます。練習に使う字はできるだけ美文字を使うようにしましょう。

練習グッズなどを活用

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筆ペンの美文字練習グッズは数多くあります。美文字を書けるようになるための、筆ペン練習帳などを活用することによって、筆ペンに慣れ、美しい文字を書けるようになります。筆ペン同様練習帳も種類が多くあるため、自分に合った選び方をしましょう。筆ペンの美文字練習グッズはいくつかあるため、自分に合ったグッズを選んで練習しましょう。

水で書ける半紙

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練習グッズのひとつと言っていいのが水で書ける半紙です。習字の筆や、筆ペンのように墨を使わず、水があれば字を書くことができる半紙は、特に子供の練習にはちょうどいいグッズになります。墨を準備することもないため、筆ペンではなく筆を使って練習できるのもポイントです。部屋が汚れる心配もなく、後始末も必要ない便利グッズです。

カラフル筆ペン

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筆ペンは墨と同じ真っ黒な色のもの、と思ってはいませんか。あってもせいぜい朱色だろうという考えの人もいるかもしれませんが、実際は何色ものカラフルな筆ペンが開発されています。中にはラメ入りの筆ペンなどもあり、カラフル筆ペン用の練習帳まであります。慶弔などには使えませんが、友人へのはがきなどには使い勝手のいい筆ペンです。

筆ペンの選び方・使い方

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振筆ペンは種類やインクの違いによって使い道が違うということはご存知でしょうか。もちろん、他の種類の筆ペンを使ってはいけないというわけではありません。

しかしやはり、筆ペンを使う場面や使い勝手を考えると、筆ペンにも向き不向きがあるということが分かるのではないでしょうか。

筆ペンには種類が多く、お祝いやご祝儀、または御霊前や御仏前などどんな筆ペンを選んでいいのかわからない、という人も多いのではないでしょうか。初心者向けがいいとか、ここでこの筆ペンは失礼に当たらないだろうかとか、筆ペンの選び方にも気を使うときがあります。ここでは筆ペンの選び方から使い道までを紹介します。

場面による筆ペンの選び方①硬筆タイプ

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硬筆タイプの筆ペンは初心者にも使いやすく、持ち方も毛筆ほど難しくなく、オールマイティーなシーンで使える便利な筆ペンです。

穂先が硬いため、筆圧の強弱にあまり関係がなく、一定の太さの線が書けるのも特徴です。そのため芸術的な文字、躍動的な文字を書くことはできませんが誰でも簡単に一定の文字を書くことができます。トメ、ハネ、ハライのしっかりした文字を書きやすくもあるため、年賀状や招待状の宛名書き、ご祝儀の表書きなどにも使うことができます。

場面による筆ペンの選び方②スポンジタイプ

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太い線が書きやすく、穂先にウレタン素材の使われたスポンジのような感触の筆ペンは、硬筆タイプ程持ち方が簡単ではないですが、毛筆タイプ程持ち方が難しくもありません。

ちょうど中間あたりの筆ペンで、サインペンのような書き心地の割には柔らかいため、細い線を書くのには向いてはいない筆ペンです。

字を書くときは、太くて力強い線が書け、ハネやハライもきちんとできます。また、広い面積を塗りつぶすことに向いた筆ペンになるため、よくイラスト述べた塗などに使われることもあります。広い面積を塗りつぶすような使い方であれば、多少インクが出すぎても問題はないため、持ち方もそこまでこだわることもありません。

場面による筆ペンの選び方③毛筆タイプ

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毛筆タイプの筆ペンは持ち方が最も難しく、躍動感のある字や芸術的な字が書けますが、サインペンのような感触で書くことはできません。

持ち方や書き方は難しいですが、慣れて美しい字が書けるようになれば場面による筆ペンの選び方など気にする必要はなく、冠婚葬祭のどのような場面でも役に立ちます。美文字が書けるようになるまではもっとも練習時間の必要なタイプの筆ペンですが、慣れて、毛筆タイプで綺麗な字が書けるようになると、周囲からの評価も上がってきます。

インクの種類と選び方

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筆ペンのインクは、筆ペンの種類と同じように実は1種類ではないということはご存知でしょうか。筆ペンのインクには大きく分けて3種類があります。

それぞれのインクには、使い勝手の良さや書いた時の感触、光によって色あせがあるなどの特徴があり、それによって必要とする場面も違ってきます。インクの種類は使う場面が決まっているというわけではないため使う場面を間違えても問題はありませんが、濃墨と薄墨は使う場面が昔から決まっているため、絶対に間違えないようにしましょう。

染料インク

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1つ目は染料インクです。染料インクは水性のインクになり、書き心地は滑らかで書きやすく、水性であるため実時に溶け、他の色と混ぜることもできます。発色もよく見た目も美しく書くことができます。しかし字を書いた時に紙質によってはにじみやすく、乾きにくいというデメリットもあります。さらに光には弱く、色あせしやすいのも特徴と言えます。

宛名書きやはがきには向かない

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染料インクは、書き心地が良くさらさらとしていて発色もよく初心者向けのインクと言えますが、残念ながらはがきや手紙、宛名書きには向きません。なぜなら、水性であるため配達中などに雨に濡れただけでにじんでしまうこともあるからです。ちょっとしたお祝いののし袋やご祝儀などには、字もきれいに書けるため使いやすいインクになります。

顔料インク

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2つ目は顔料インクです。こちらはいわゆる油性のインクであり、水に溶けないため乾きが早く、光に当たってもそこまで色あせすることもありません。もちろん上から色を塗ってもにじまないです。ただし、ザラザラとしていて少々引っかかる感じがするため、慣れていないと使いづらいかも知れません。画材として使うときや宛名書きなどに向いています。

手軽に売っていない

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コンビニや小さな文房具店で手軽に手に入るのは、染料インクの筆ペンがほとんどです。顔料インクは取り扱っていないことも多く、大きな文房具店や画材屋に行かなくてはならないこともあります。どこでも手軽に手に入る染料インクの筆ペンの方が書きやすいため、のし袋やご祝儀、はがきなどには染料インクの筆ペンが使われることも多くあります。

インクの選び方は重視するポイントによる

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どのインクを選べばいいのか、種類が多いと悩むこともあるのではないでしょうか。インクの選び方は簡単で、どの点を重要視するのか、その一点につきます。にじんでほしくないのなら顔料インクの方がいいでしょう。たとえ少しくらいにじんでも良く、書きやすさや発色を重視するのなら染料インクがいいのではないでしょうか。

墨液

Photo byCreatureSH

染料インクと顔料インクのほかにも、墨液というインクを使った筆ペンがあります。墨液は「水性顔料」のインクで、他の2つよりも本物の筆のような字が書けます。

墨液は少し変わったインクです。染料インクと顔料インクをあわせたようなインクで、染料インクのような書きやすさで書くときに引っかかりがなく、乾くと顔料インクのようににじむことがほとんどありません。いいとこどりをしたようなインクになりますが、墨液を使った筆ペンは少なく、太さなどは選ぶほど種類がありません。

書道用の墨汁

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墨液はいわゆる書道で使われる墨汁と同じです。本物の墨を使った筆ペンであるため、毛筆の筆ペンになり、初心者には少々扱いの難しい筆ペンになります。しかし染料インクや顔料インクよりもずっと本物の筆に近く、まるで小筆を使って描いたような文字が書けるため、筆で書くような字が筆ペンで手軽に書きたいという人にはおすすめです。

濃墨と薄墨

Photo byOpenClipart-Vectors

筆ペンのインクには濃さがあります。いわゆる濃墨と薄墨です。お祝いの時やご祝儀など、慶事用に使われるのは濃墨です。しっかりした字で濃く書きましょう。逆に御霊前や御仏前などの弔事であれば薄墨を使います。弔事の際は「悲しみの涙も墨で薄まる」という昔からの慣習があるためです。そのため冠婚葬祭では使う筆ペンには気を付けましょう。

画材としてもつかわれる

Photo bymonstreh

筆ペンは文字を書くと美しく、ボールペンや鉛筆で書くよりも味があり、人目を引きます。しかし、筆ペンは単に文字を書くだけでなく、画材として使用されることもあります。薄墨と濃墨のある筆ペンならではの絵やカラフルな筆ペンを使ったアートなどさまざまな使い方があります。ここではどのようなアートがあるのかを紹介します。

筆ペンアート

Photo byeluela31

筆ペンには様々な色があります。色を混ぜることもできるため、水性絵具と似たような使い方ができ、水性絵具のような準備が必要なく、そのため後始末も必要ないため、便利に使える画材です。カラフルな筆ペンを使った筆ペンアートには簡単おしゃれ筆文字インストラクターや筆文字アート講師など、資格もいくつもあります。

黒だけであえて描く

Photo byJohannaIris

濃墨と薄墨のある筆ペンならではの技法で、2つの黒い色で濃淡をつけ、絵を描くというアートもあります。中には朱色で少しだけ色を入れて描くこともあり、個性的で美しい絵を描くことができます。絵の軸を濃墨で描くとマジックなどで書くよりもずっと味のある絵を描くこともでき、薄墨で陰影を描くとモダンな絵画を描くことができます。

カリグラフィー

Photo by Instituto Cervantes de Tokio

カリグラフィーというものをご存知でしょうか。ギリシャ語で美しい書き物を意味する言葉であり、文字を美しく見せる手法のことです。よくサインペンなどが使われます。

カリグラフィーは文字をより美しく見せることができるため、さまざまな場面で使用されます。そのカリグラフィーには穂先が柔らかく、躍動感があり芸術的な文字もかける筆ペンが向いています。モダンカリグラフィーと呼ばれ、カラフルな筆ペンを使うことによって流れのある、文字のグラデーションを楽しむこともできます。

筆ペンをマスターして美文字になろう!

Photo by 悠遊山城.樹玫瑰.庭園美食.

筆ペンをマスターして美文字を書けるようになると、冠婚葬祭のどのような場面でも役に立ちます。もちろん、年賀状や招待状の宛名書き、普段の手紙などその用途は広くあります。筆ペンで美しい文字を書けるというだけで周りの印象も良くなり、仕事にも役に立つことでしょう。ぜひ、美しい文字を書いて生活に彩りを添えてみてください。

asakamizuki
ライター

asakamizuki

現在3人の子育て中の主婦です。農業、介護士、テレアポ、不動産会社勤務などいろいろな仕事を経験しています。趣味は読書と家庭菜園。最近珍しい果物を育ててみたいなあと思っています。果物とエビとカニが大好きです。よろしくお願いします。

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