CCNA試験の難易度や合格率は?必要な勉強時間や取得するメリットも調査!

CCNA試験の難易度や合格率は?必要な勉強時間や取得するメリットも調査!

ネットワークエンジニアの試験であるCCNAの難易度や合格率はどの程度のものなのでしょうか?CCNAに合格するのに必要な勉強時間はどの程度取ればいいのか、対策も立てていきましょう。難易度と共にCCNAを取得するメリットも見ていきましょう。

記事の目次

  1. 1.CCNA試験の難易度や合格率を徹底調査!
  2. 2.CCNAとは
  3. 3.CCNAを取得するメリットとは?
  4. 4.CCNAの難易度
  5. 5.CCNAの合格点・合格率
  6. 6.CCNAの試験に合格するための対策
  7. 7.CCNAとLPICの需要はどっちが高い?
  8. 8.CCNAの難易度は高いがキャリアアップに有効!

CCNA試験の難易度や合格率を徹底調査!

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より良い仕事に就くために、資格試験を頑張っている人も多いことでしょう。会社での役職に就くに当たり需要があるものだったり、新たな仕事を探す時に有利なものだったりします。資格の中でも、IT関係の試験で有名なのが、CCNAです。

CCNAはネットワークエンジニアの技能を認定する試験です。これはどういった試験なのでしょうか?ハローワークなどの求人の検索に「CCNA」と入力すれば、多くの案件がヒットします。ネットワークエンジニアでCCNAの資格を取った人材は多くの会社で需要があります。

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需要がある資格を得ることは求職において大事なことです。このCCNAの資格はどの程度の難易度なのでしょうか?誰でも目指すことができるものなのでしょうか?あまり簡単なものでは資格を取る意味があまりありませんが、難易度が高過ぎるのも問題です。

難易度と共に勉強時間や合格率も気になるところです。CCNAの資格を取るとどういったメリットがあるのかも知っていきましょう。資格取得のために、行うべき対策なども合わせて見ていきましょう。

CCNAとは

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CCNAとはどういった資格なのでしょうか?CCNAはCisco Certified Network Associateの略です。CCNAは一般にベンダー資格と言われています。ベンダーとはメーカーという意味です。

このCCNAは、世界最大手と言われるネットワーク関連機器メーカーのシスコシステムズ(Cisco Systems)が行っている資格試験です。シスコシステムズはインターネット回線を接続するルーターやスイッチングハブのようなネットワーク機器を製作しています。

業界基準といってもいいくらいの圧倒的シェアを誇ります。そのシスコシステムズの機器に対する技能を認定しているのがCCNAなのです。

世界共通基準の認定

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企業の中にある多くのパソコンを繋ぐのがネットワーク機器です。このネットワークがうまくいかないと、まったく仕事になりません。リーターやスイッチと呼ばれるネットワーク機器を扱う資格が、CCNAです。

シスコシステムズの「Ciscoルーター」や「Catalystスイッチ」といった機器は、全世界で圧倒的シェアを誇っており、ほぼ独占している状態です。世界中のパソコンが繋がっている機器にはほぼ必ずといっていいほど「Cisico」と記されています。

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会社のネットワークを任せる技術者には高度な知識が求められます。慣れない技術者に任せてしまうと、ほんの小さなミスでもネットワーク自体が機能しなくなり、会社全体が機能不全に陥ってしまいます。

CCNAはこのシスコシステムズの機器を扱うエンジニアの技能を認定してくれます。CCNAに合格すると、シスコシステムズのルーターやスイッチなどのネットワーク機器を扱う高度な技術を持っているということになります。

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シスコシステムズの認定試験は、CCNAを合わせて全部で5種類あります。難易度は、CCT、CCNA、CCDP、CCDE、CCArの順に高くなります。CCNAは下から2番目なので、チャレンジしやすい資格でもあります。

ネットワーク初心者でも実地経験がなくてもトライすることができます。将来ネットワークエンジニアとしてやっていきたいと考えている人も、勉強時間など受験対策を考えて効率よく勉強していくと、資格を取ることができるだけでなく、ネットワークの基礎から学ぶことができます。

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CCNAの特徴として、受験料の高さがあります。CCNAの他、シスコシステムズの技術認定資格は、39000円もします。税金を入れると40000円を超えてしまいます。それだけではなく、3年で失効してしまいます。

そうなるとまた39000円かかってしまいます。3年経過すると、技術もかなり進むので、試験の内容もすっかり変わってしまいます。

当然試験も難しくなっていることでしょう。CCNAを頑張って取得したものの、3年ごとに更新する必要があるため、一度合格したのに次の更新時に落ちてしまうと危険性があるというデメリットもあります。

CCNAの受験者数

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CCNAは民間の技能検定試験ですが、ネットワークエンジニアの世界ではとても有望な資格です。IT関係の企業が社会に向けて宣伝している案内には、「CCNA資格者〇〇人」と記されている企業もあります。

このようにCCNAの資格を持つとたくさんの需要があり、多くのメリットがあります。したがって、数多くのエンジニアが、CCNAに挑戦しています。CCNAの受験者数と合格者数はどのぐらいなのでしょうか?

これは非公開なのではっきりした数字を示すことはできません。日本語試験が開始された1998年には受験者数は174人でした。それが2004年にはすでに8万人を超えました。このことからも大変注目度の高いベンダー資格であるということがいえるでしょう。

CCNAを取得するメリットとは?

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IT関係の仕事は、一見とても華やかです。しかし実際は単調なデスクワークがメインであることが多い業界でもあります。技術者は常に不足しているので需要は多く、仕事の上でCCNAの資格が役に立つ機会は数多くあることでしょう。

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ネットワークエンジニアがCCNAを取得するメリットとはどんなものなのでしょうか?資格を取るには勉強時間を取られ、対策も立てなければなりません。資格試験には時間と労力を取られるものです。そこまでしてCCNAの資格を取るメリットというものをいくつか見ていきましょう。

①世界標準の専門スキルを証明

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CCNAを取得するメリットの1つ目は、世界標準の専門スキルを証明できるというものです。シスコシステムズという企業は、ルーターやスイッチングハブといったネットワーク機器業界で、圧倒的なシェアを持っています。

シスコシステムズの認定試験であるCCNAを取得するということは、世界中で使われているネットワーク機器を扱うことができるという証明にもなります。

国家資格などではありませんが、ITネットワークの分野での需要が高く、どこの会社に行っても通用する技量を持っている証明になります。CCNAはあなた自身の市場価値を高めるというメリットがあるのです。

②ネットワーク技術者に必要な知識を得る

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CCNAを取得するメリットの2つ目は、ネットワーク技術者に必要な知識を得ることができるというものです。CCNAは実地でネットワークエンジニアとして活躍している人の他、これからネットワークエンジニアとして活躍したいと考えている人も挑戦することができます。

CCNAの取得のため、多くの勉強時間を取る必要があります。そうした勉強時間の中で、ネットワークエンジニアにとって必要な知識を得ることができるというメリットがあります。

CCNA取得に至る道そのものが、非常に重要であり、有効であるということです。IT系の企業の中には、新人研修の1つとして、CCNAの受験をカリキュラムに組み込んでいるところもあるくらいです。

③給与水準が上がる

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CCNAを取得するメリットの3つ目は、給与水準が上がるというものです。CCNAを取得したということは、ネットワークエンジニアとしてある程度の技量があることを証明したということになります。

CCNAの資格を持っている人と、持っていない人では、組織における重要度が変わってきます。CCNAの資格を持つことで、専門知識を活かして仕事の上で大きな成果を残すことができ、企業にとって需要のある存在です。

また、勤めている企業に大きな恩恵を与えることもできます。その結果、給与水準が上がります。アメリカではCCNAの資格取得後に給与が上がるということが証明されるデータも存在します。

④自分のスキルレベルの確認

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CCNAを取得するメリットの4つ目は、自分のスキルレベルを確認できるというものです。ネットワークエンジニアとして既に活躍している人は、自分が持っている知識や、活かしている技量がどのぐらいのものなのかがなかなかわかりません。

そこで、CCNAの資格試験を受けてみると、自分がどの程度のスキルレベルにいるかを確認をすることができます。試験を受けるための勉強時間を取る中で、多くのことがわかってきます。

自分はどういった部分が得意であり、どういった部分が実力不足なのかということがよくわかります。CCNAの資格を取ることが、次のスキルアップのための指標にもなります。

CCNAの難易度

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企業の需要があるなどCCNAを取得するメリットについてわかったところで、CCNAの難易度について見ていきましょう。CCNAの難易度はどのぐらいなのでしょうか?それによって勉強時間も変わりますし、対策方法も変わってきます。

現職のネットワークエンジニアが受験するには、仕事の時間の合間に勉強時間を確保しなければなりません。総合計でどのぐらいの時間勉強したらいいか、目安があれば知りたいところです。この項ではCCNAの難易度と合格するための対策、勉強時間を見ていきます。

難易度と勉強時間の目安

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CCNAの難易度を知る上で重要なのが試験方法です。CCNAを取得するには、「200-125J CCNA」を受けるか、「100-105J ICND1」および「200-105J ICND2」を受けるかの二択になります。試験時間は90分で、45問から60問の問題が出されます。

企業によっては、CCNAの試験を新人研修の締めに設定している場合もあります。その期間は1カ月程度の場合が多いです。ITネットワークの基本的な知識があれば、難易度はそれほど高くありません。

ただし、バージョンが上がるほどに難易度は高くなります。ITネットワークの未経験者が短時間の勉強時間では合格するのに何カ月もかかってしまう難易度ではあります。勉強時間は2カ月は見るといいでしょう。

シミュレーション問題が難易度の分かれ目

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「200-125J CCNA」の場合は特に、シミュレーション問題が出されます。これは実機の設定をシュミレートする記述式の問題です。現役のネットワークエンジニアなら、普段の仕事で実機に触っているので、問題のない難易度であると言えるでしょう。

しかし、これからITネットワークのエンジニアを目指す人や、実機を触った経験がない人には難関であり、難易度が高くなります。CCNAを取得するために実機を購入するという人もいますが、そういった予算のない人もいます。

この対策としてWeb上で動くシュミレーターを活用することがおすすめです。また、CCNA取得のためのスクールに通うのも対策の1つです。

CCNAの合格点・合格率

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CCNAを受験するとなると、合格率はどれぐらいで、どのぐらいの点数を取れば合格するのかが気になるところなのではないでしょうか?転職を考えている場合は、新人研修に採用される程度のCCNAは通り越して、CCNPぐらいは取っておきたいのではないでしょうか?

CCNAは1000点満点ですが、資格取得のためには、満点である必要はありません。CCNAの合格率や合格点がわかれば、その点数をクリアすれば、次の勉強に時間を割くことができます。

合格点や合格率を知っておけば、対策を立てやすくなります。効率的な対策を立てて、短い勉強時間でも合格できるように頑張りましょう。

合格点

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CCNAの試験はペーパーテストではなく、CBT方式というものを採用しており、マウスやキーボードを使った試験になります。そのため、全員が同じ問題を解くわけではありません。CCNAでは合格点を公表していません。

しかし合格ラインは7割5分と言われています。1000点満点で、だいたい850点を取ると合格点です。かなり高い正解率が求められると言えるでしょう。試験の中で重要なのが時間配分です。

問題ごとの時間配分を間違えてしまうと、合格点に達しないことが多いので、注意が必要です。試験で高得点を取れるぐらい勉強時間を取り、対策を立てていきましょう。

合格率

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CCNAの合格率はどの程度なのでしょうか?合格率についても、非公開になっています。かつてはCCNAの合格率は60%と言われていました。

総受験者数の半数以上の人が合格する合格率になるというイメージでした。しかし最近はバージョン改訂ごとに難易度が高くなって、合格率が低くなっています。出題範囲の変更などもその都度行われています。

そのため、受験者の半数以上が合格する合格率に比べ、難しいと感じる人が少なくありません。現在の合格率はかつてより低く、「合格率から受ける印象よりも難しい」と感じられるようです。

CCNAの試験に合格するための対策

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CCNAを取得するとさまざまなメリットがあります。合格者は企業に需要があり、給与も上がる傾向にあります。年々難しくなっているとはいえ、頑張って取り組めば勉強時間は90時間程度で合格できます。

ネットワークエンジニアを目指す初心者にとっても取り組みやすい資格です。需要あるネットワークエンジニアになるために、CCNAを取得していきましょう。そのためにはどういった対策を立てていけばいいのでしょうか?

シミュレーション問題に対応できるようにする

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CCNAの試験に合格するための対策の1つ目は、シミュレーション問題に対応できるようにするというものです。CCNAの試験の中で、最も重要なカギとなるのが、シュミレーション問題です。実際の設定をシュミレートする記述式の問題です。

これはまだエンジニアとして働いていない初心者にはなかなかの難問になります。ではどのような対策を取っていけばいいのでしょうか?それには実際のシスコシステムズの実機を扱い、イメージを掴んでおきましょう。

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日頃から機器に触れる機会がない初心者はどうしたらいいのでしょうか?受験者の中には、シスコシステムズの実機を中古やオークションで購入している人もいます。だいたい5000円程度から出品されていることが多いです。

実際に実機を使って覚えると、頭にも入りやすいので、不必要な出費ということはできません。それが叶わなければ、Web勉強サイトを利用しましょう。問題演習などがあるので、実践さながらの問題を解いて、対策を立てていくことが一般的です。

コマンドを覚える

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CCNAの試験に合格するための対策の2つ目は、コマンドを覚えるということです。CCNAの取得のためには、専門用語を暗記しておけばいいというものではありません。コマンドもしっかりと暗記しておきましょう。

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しかし、ただコマンドを暗記しようとしても難しいこともあるでしょう。対策として実践を交えながら行うと、暗記しやすくなります。どのコマンドでどう出力されるかといった流れがわかるようにして覚えていくといいでしょう。

バグが発生した時の対処を知っておく

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CCNAの試験に合格するための対策の3つ目は、バグが発生した時の対処を知っておくというものです。CCNAの試験は機械を使って行われます。そのため、試験の最中にバグが起こってしまうという事態も起こり得ます。

この場合、慌てることなく試験官に申し出ることが大事です。しかし、急にバグが発生してしまったら、慌ててしまい、実力を発揮しきれずに、試験に落ちてしまう顛末になりかねません。バグが起こっても運営は対処してくれません。

自分で対策するしかありません。試験中のバグ発生に対する対策方法を学んでおきましょう。需要あるネットワークエンジニアはそういったバグにも対応できる存在なのです。

CCNAとLPICの需要はどっちが高い?

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ネットワークエンジニアとしてキャリアを積むためには、CCNAを取ることは有効です。ここでCCNAとよく似た扱いを受けている資格について見ていきましょう。それはLPICという資格です、これはLinux Professional Institute certificationの略です。

これはLinuxのプロ認定を行う団体のLPIが認定している資格です。CCNAはネットワーク系の資格で、LPICはサーバー系の資格です。インフラエンジニア業務に必要な最低限の知識を持っている証明として、取得を目指されている資格です。

どちらもステップアップのために取得するタイプの資格ですが、この2つの資格はどちらが需要があるのでしょうか?

CCNAの需要の方が高い!

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CCNAとLPICの違いをもう少し見ていきましょう。どちらの資格を取っていたほうが良いのかを考える必要があるでしょう。それには2つの資格の難易度が関係しています。CCNAは理解力が必要な資格と言えます。対してLPICは暗記力が必要な資格です。

暗記をするのが得意な人なら、LPICのほうが簡単だと感じる場合もあるでしょう。また勉強時間もCCNAは早い人で1カ月で取得できるものですが、LPICは早い人で3週間で取得できると予想されます。ここで需要の違いを見ていきましょう。

どちらか1つの資格を取ろうと考えるなら、需要のある方を選ぶのが得策です。それは企業や部署によって違いはありますが、需要の面で言うと、わずかながらCCNAに軍配が上がります。

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LPICはサーバー系エンジニア用の資格ですが、ルーターとサーバーは密接なつながりがあります。サーバー系のエンジニアを目指すとしても、最初にCCNAを取っておくのもいいでしょう。

資格を取るのに暗記のみのLPICだけを取得している場合も、ステップアップするには理解力が必要になってきます。ネットワークを理解しているCCNA取得者の方が需要があると言えるでしょう。

しかし、大変に有利であるというほどではありません。需要に関しては少し有利であるという考え方でいいでしょう。転職希望者が良い仕事先に決まる理由が資格を持っているということなので、どちらかの資格を取りたいと考えている場合は、CCNAのほうがおすすめです。

CCNAの難易度は高いがキャリアアップに有効!

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CCNAという資格はIT系エンジニアにとって、基本的な資格です。まずこの資格を取得して、ステップアップしていきましょう。毎年内容が変更され、年々難しくなってはきています。

しかし集中して勉強すれば、短い勉強時間で試験に合格することができます。ネットワークエンジニアとして就職や転職をしたい場合、有利な条件として、CCNAを取得しておくことがおすすめです。

橘亜月
ライター

橘亜月

家族にも呆れられる人形オタクです。見る側の気持ちによって表情を変える人形の写真を撮って人形劇ブログを作成するのが何よりの楽しみです。日々の忙しさにブログは休止中ですが、人形への愛は変わりません。

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