お褒めの言葉にはどう返す?
お客様や取引先、先輩や上司から「お褒めの言葉」をもらったときに、どう返答すればいいのか困った経験がある方も多いのではないでしょうか。
お褒めの言葉をもらって「当然です」と認めるのも自意識が高い印象になり、「めっそうもない」では謙遜しすぎでは?と返答に困り、結果うやむやで終わってしまうこともあるでしょう。
そこで今回は、人から「お褒めの言葉」を受け取ったときに、どう返答するのがいいのか、好感がもてるべストな返答方法を、例文を交えながら解説していきます。メールでの返答方法についても触れていくので、ぜひ選考にしてください。
お褒めの言葉とは
「お褒めの言葉」を受け取るとうれしくもあり、ときにはモチベーションが上がるという人も多いのではないでしょうか。まずは、そもそも「お褒めの言葉」とはどんな言葉であるか解説するとともに、どういった形で返答するのがベストといえるのかお話しします。
お客様からの言葉
一番わかりやすいのは、お客様からの「お褒めの言葉」です。クライアントや、店にきたお客様からのお褒めの言葉は、純粋にうれしいものですし「今後もがんばろう」といったモチベーションの向上、そして自信にもつながる素敵な言葉です。
例えば、「昨日先に資料を用意してくれたおかげで、スムーズに進みました。さすが、○○さんですね」といったように、好感を与えてくれるような言葉を取引先から受けることによって、仕事への自信もつきます。
また、「ここのコーヒーじゃないと、コーヒーを飲んだ気がしないんだよ」など、何気ない言葉で褒められた場合も、ふとした言葉であるからこそ嬉しさも倍増するというものです。
上手く返して有効な関係を築こう
「お褒めの言葉」はもらってうれしいものですが、困るのがそれに対するベストな返答です。お褒めの言葉をもらってうれしいものの、どう返答していいものか困りつい笑ってごまかしてしまうという人もいるのではないでしょうか。
誰からの「お褒めの言葉」であったとしても、業種に関わらずそれに関する返答が重要です。返答の仕方によっては、悪い印象になってしまうこともあるので注意が必要になります。
その反面、ベストな返答ができれば好感を持ってくれるきっかけにもなるので、どのような返答がいいのか確認していきましょう。
お褒めの言葉への返答の仕方
褒められてうれしくないという人は、ほぼいないでしょう。しかし、「お褒めの言葉」の返答はとても難しくマナーを守りながら返答するのは大変です。どのように返答するのがいいのか、解説していきましょう。
「そんなことないです」は言わない
日本人の多くは、褒められると謙遜します。お国柄、謙遜は美徳とされていて、無意識で「そんなことはないです」と言ってしまうという人も多いのではないでしょうか。
しかし、せっかく褒めてくれたのに「そんなことないです」と言ってしまっては、褒めてくれた人の言葉を否定していることにつながります。
また、「私なんてとんでもない」など、卑下した言い方をしてしまうとかえって失礼に当たるので、謙遜や卑下した返答をするのはやめましょう。
素直に受け止めてお礼を言おう
謙遜や卑下した表現を使わないからといって、「褒められて当然だ」という返答も適切といえません。「お褒めの言葉」を否定するのではなく、「ほめてくれてありがとう」という気持ちを込めて返答するのが理想的です。
とはいえ、ただ「ありがとう」では事務的な印象を与えかねません。言い方によっては「ありがとう」が「当然です」という印象にも聞こえてしまう可能性があります。「ありがとう」や「ありがとうございます」など、一言で終わらせないことが大切です。
使えるフレーズ
「お褒めの言葉」の返答として、ベストなのは「ありがとう」という感謝をこめて、かつ謙遜や卑下の表現を使わないものがいいでしょう。
例文としては、「そのように褒めていただいて、とても光栄です」「そういっていただけると、大変うれしいです。ありがとうございます」といったものがあります。お褒めの言葉を受け取った場合は、お礼をベースに「ありがとう」で終わらないよう言葉を選びましょう。
お褒めの言葉への交換を得られる返答例文
お褒めの言葉は、仕事やプライベートなどさまざまなシーンで受け取ることが多いです。そこで、好感が持てる返答の仕方や、お礼メールの書き方、英語表現について解説していきましょう。
特にメールは感情が相手に伝わりにくいため、文字にしても感謝が伝わるような書き方をしなくてはいけません。例文を紹介するのでぜひ参考にしてください。
好感を得られる返し方
褒めてくれた人に対し、好感が持てる返答の仕方として「感謝の中に謙遜を感じさせる」ことが大切です。謙遜そのものでは、相手の褒め言葉を否定しかねいものですが、感謝の言葉の中にも謙遜が感じられるような言葉を選ぶといいでしょう。
例文として、次のようなものがあります。「そのように褒めていただき、大変うれしいです。しかし、○○さんのおかげで、ここまで来れたようなものです。本当にありがとうございます」
「心温まるお言葉をいただき、大変うれしい限りです。これも、今まで頑張ってきた社員たちのおかげです」
「身に余るお言葉をいただき身が引き締まります。オープンにたどり着いたのも、○○さんのご尽力があったからこそです。本当に感謝しています。ありがとうございました。」
褒めてくれたことに素直に感謝し、かつ自分だけの力ではないと謙遜が混じった返答をすることによって、より好感が持てるお礼の仕方になるでしょう。
お礼メールの書き方
ビジネスシーンでは、メールで「お褒めの言葉」を受け取る機会もあります。一緒に企画をした取引先や、ネットビジネスの顧客からのメールなどさまざまです。
メールで受け取った場合は、メールで返答をしても問題ありませんが、文字にするとやや冷たい印象を与えやすいので、言葉選びは大切です。例文として以下のような書き方があるので確認をしておきましょう。
「お世話になっております。先日は弊社の○○をご購入いただき、ありがとうございました。また、○○に対し心温まるお言葉をいただき、返信不要とされていましたが、大変うれしく思いご連絡をさせていただきました。
いただいたお褒めの言葉は、社員一同で読ませていただき、大変励みになったとともに身が引き締まるのを感じております。これからも、安心・安全を心がけ、社員全員で精進してまいりますので、今後ともよろしくお願いいたします」
「温かい心の困ったお手紙、ありがとうございました。励ましとお褒めの言葉をいただいたことで胸がいっぱいになり、これからの勢力につながる力をいただきました。まだまだ未熟者ですが、○○さんの言葉を励みに精進してまいります」
メールの送信先によっては、ビジネス色の強い内容よりも、心を表現した書き方でお礼の返信をした方が、より好感が持てる内容になることもあります。相手によって書き方を変えることも大切です。ビジネスでのお礼メールの作成の仕方は、以下の記事も参考になるので確認してみましょう。
英語での表現例
「お褒めの言葉」に対する英語での返答は、日本と同じように「thank you」では悪い印象を与えてしまう可能性があります。「ありがとう」とお礼だけではなく、最低でも一言添えるようにしましょう。例文は以下のようになります。
「Thank you very much. This is also because of your help.(ありがとうございます。これもお力添えをいただいたからです)」
「I am honored to be praised. I was able to come here because the team was united.(褒めていただき光栄です。チーム一丸となれたことで、ここまで来れました)」
「Thank you for your words. We will continue to devote ourselves to this.(身に余るお言葉、ありがとうございます。これからも精進してまいります)」英語でメールを返信する場合も、書き方としてはお礼と謙遜を混ぜるようにするのがおすすめです。
お褒めの言葉は素直に受け取ろう!
ここまで、「お褒めの言葉」に対する返答の仕方や、メールでの返答の書き方について解説しました。お褒めの言葉を受け取った場合は、相手の言葉を否定するような謙遜や卑下した表現は使わないようにしましょう。
返答や、メールでの返答の書き方としては、お礼と少しの謙遜を込めた言葉がベストな返答といえます。この記事を参考に、相手から褒められた場合に適切な方法で返答する方法を身につけましょう。