仕事を辞める・退職の伝え方で大切なこと
今まで勤めていた職場を辞めることは、人生の中でそう頻繁にあることではありません。しかし、人生何が起こるかわかりません。突然退職をせざるを得ない状況に陥ることもあるかもしれません。
退職の理由は、結婚、引っ越し、定年などの人生の節目で辞めるものから、転職、体調不良、病気などが理由で辞めるものなど、個人によって辞める理由は様々です。
仕事を辞めることは非常に気も遣いますし、エネルギーがいります。それでも仕事を辞める理由が何であれ、退職時は上司や同僚などの見送る側も、見送られる側も笑顔で気持ち良く円満に終わりたいものです。少しでも円滑に円満退職するための方法、コツ、上司への伝え方などを事例も含めながらご紹介します。
タイミング・伝え方・報告する相手が大切
会社を辞める決意をしたけれど、どんなタイミングで誰にどう話を切り出していいのか、どのように伝えればいいのかわからず悩む方も多いでしょう。しかし、退職を決意したからといって、突然会社に退職届を出すのは常識的に考えてもマナー違反です。
もし、同じような仕事に転職した場合、退職後も現職場と関わりを持つ可能性もあるわけですから、辞める時のトラブルは起こさないように、最善を尽くす必要があります。
そして、退職は自分だけの問題ではなく、上司や同僚などの相手がいます。円満に退職するためには、相手にできるだけ迷惑をかけないように心がけることが大切です。ではまず、誰にどのように切り出したらよいか伝え方の例をみていきましょう。
退職の伝え方①直属の上司に退職を伝える
仕事を退職する気持ちが固まったならば、直属の上司に口頭で相談を持ちかけるようにしましょう。できれば仕事が忙しい時間帯は避け、仕事の時間外などに上司に声をかけることが望ましいでしょう。
また、上司に相談する前に、同僚や先輩に相談したい気持ちもわかりますが、場合によっては話がこじれることもありますので避けた方がよいでしょう。ましてや、部長や社長に直で相談するのはもってのほかです。
営業時間外に二人きりになれる場所を確保
仕事を辞める気持ちを直属の上司へ伝えるときの例をあげます。「ご相談があります。お時間を頂けないでしょうか。」「今後のことでお話があります。お時間を頂きたいのですが。」などのように、丁重に相談を持ちかけるようにしましょう。
上司に相談を持ちかけてから、2~3日しても返答がない場合は、再度相談を持ちかけましょう。上司も仕事が忙しくて忘れてしまうこともありますので、声をかけるタイミングも考慮して下さい。
退職の伝え方②仕事を辞めると伝えるコツ
初頭でも述べたように、仕事を辞める理由は個人によって様々です。会社や仕事、上司や同僚への不満などが辞める理由の場合もあるでしょう。しかし、仕事や上司への不満を直球で伝えてしまっては、嫌な空気になり円満にいかなくなることは言うまでもありません。ここは、ぐっと堪えましょう。
お詫びから始める伝え方がおすすめ
上司へ仕事を辞める理由を伝えるときのコツは、まずお詫びの言葉を添えることが大切になります。
例をあげますと、まずは「申し訳ありません。」とお詫びから伝えます。そして、「お世話になったのですが、仕事を辞めさせていただきたいと考えております。」など丁寧に言葉を選びます。お世話になった上司に敬意を持って伝えましょう。
仕事を辞める意思をしっかり伝える
円満に退職するための伝え方で大切なことは、どんなに仕事や上司、同僚に不満があっても、あくまでも自己都合による退職理由を伝えることです。
仕事を辞めるからとここぞとばかりに、仕事や上司の不満をぶつけてしまってら、上司もあなたの相談を快く受ける気持ちが失せてしまいます。せっかく敬意を持って相談を持ちかけたのですから、自分の努力を無駄にするようなことはやめましょう。
また、仕事を辞める意思が固いことをしっかりと上司に伝えましょう。「しっかり伝える」とは、決して一方的に強い口調で伝えることではありません。上司にきちんと意思表示をするということです。
退職の伝え方③仕事を辞める前の準備
円満な退職を円滑に進めていくために、会社、相手側のことを考慮しながら必要な準備をしていくことが大切です。
だからといって、相手のことを配慮しすぎると、もしも上司があなたを引き留めようとして、退職が先延ばしになってしまったら、あなたの人生プランに影響が出てしまうことにもなりかねません。
そうならないためには、上司を納得させることのできる内容の理由を考えるとともに、上司へ伝えるときの態度も重要になってきます。
相手に伝える退職理由を考える
退職理由を考えるときに大切なことは、何度も言うようですが、円満退職を前提に理由を考えることです。辞める理由が本当は、仕事、上司、同僚が原因だとしても、真実は自分の胸の内に留めておくことをおすすめします。
退職理由のおすすめは、例として、今後の自分の展望ややりたいことなど、上司にポジティブなイメージを与えるものを考えるべきです。将来的なことが理由であれば、上司も前向きに検討する可能性が高くなります。そうなれば、円満に退職できる可能性も高くなるということです。それでは、実際にどのような理由がいいか例文をみていきましょう。
退職理由の例文一覧
「この会社で学んできた仕事を、今後更に新しい環境で活かして自分を試してみたいと考えております。」「今までにやったことのない仕事につき、もっといろんな経験をしてみたいと思っております。」
「取得したい資格があり、勉強に専念したいと思っております。」「昔からやってみたい夢がありまして、今の機会を逃すと二度とチャンスはないと考えております。」
上記の例文のように上司を納得させるためには、退職することによって、自分がどうしたいのか、今後どのような仕事に就きたいのか、自分にとってどれだけのメリットがあるのか
明確に意思を伝えましょう。
退職理由を考えるのが面倒
もし、退職理由を考えることが面倒だからと、退職理由を家族の事情や引っ越しなどに偽造した場合は、上司や同僚も含めて嘘をついていることがばれないように注意する必要があります。
同僚や上司にうっかり話してしまったら、嘘をついてることがばれるのは時間の問題です。そのようなことになったら、円満退職するために今まで努力してきたことが、水の泡ですしあなたの印象も悪くなります。
退職まで気も張らなければなりませんし、円満退職できたとしても、清々しい気持ちで退職することは不可能でしょう。円満退職を望むのならば、退職理由を偽造することはおすすめしません。
引継ぎにかかる時間を想定
退職をする時期として、法律的には退職を告げてから2週間経過すれば、辞職できることになっています。
しかし、会社の就業規則では2週間とは限りません。会社各々によって、定められた期間がありますのでしっかり確認しておく必要があります。
あなたが2週間前に上司に辞める意思を伝えて、2週間後に退職したとしましょう。会社はあなたが抜ける部署の人員を、2週間という短期間に確保しなければなりません。人材を確保できたとしても、更に仕事の内容を引き継ぐための時間も確保するとなると、有給休暇の消化なども考えると、とても無理な話です。
会社は退職を申し出る時期を、引き継ぎに要する時間も配慮して時期を定めている場合が多いです。例え会社に不満があったとしても、お世話になったことは紛れもない事実です。円満退職のためにも、会社に迷惑をかけず、しっかり引き継ぎを行えるよう、なるべく早めに少なくとも1ヶ月前には退職の意思を伝えるようにしましょう。
仕事を辞めるおすすめのタイミング
円満退職をするにあたって、会社を辞める時期は上司だけでなく、同僚や後輩にとっても大きな影響を与えるため、配慮することが大切です。仕事を辞めた後も、付き合っていきたい同僚もいることでしょう。円満退職したほうが気兼ねなく付き合いを続けられます。では、会社、上司、同僚に迷惑をかけずに円満に退職できる時期とはいつなのでしょうか。
同僚・上司の忙しい時期はさける
仕事を辞めるタイミングは、あなたが会社で担っている役割や仕事内容によっても変わってきます。基本は会社の仕事が忙しくないときに退職することがベストであることは言うまでもありません。
また、企画を任されていた場合などは、担当している企画の仕事が終了するまでは、仕事を最後までやり遂げるようにしましょう。上司だけでなく、仕事を共に頑張ってきた同僚にも迷惑がかかります。きりの良いタイミングまで待つのが最善です。もし、企画の途中で辞めるようなことになったら、あなた自身にも引き継ぎなどの負担が重くのしかかってきます。
円満退職を望むのならば、会社の多忙な時期を避け、仕事のきりの良いタイミングで退職することをおすすめします。
ボーナスを支給されてから
一般的に退職時期として、ボーナス(賞与)を貰ってから退職をすることがよくあります。家族を養っている場合は、自身の金銭面への配慮が重要になるのは当然です。
ボーナスを貰う前に退職の意思を伝えてしまったら、ボーナスを減らされてしまうのではないかと不安になることもあり、とりあえずボーナスを支給されてから、上司に辞めることを伝える場合が多くなるでしょう。ボーナス後のタイミングで退職を伝えると、後ろめたい気持ちになってしまうものです。
しかし、ボーナスとはあなた自身が会社に貢献してきた報酬ですので、タイミングを配慮して退職するのであれば、例え上司や同僚から何か言われたとしても、あまり気にすることはありません。
転職先があるなら間に合うように決める
退職の決意をした場合、多くの場合は次の転職先を探し始めることでしょう。内定した場合は転職先の仕事開始をいつ頃にするのか、余裕を持った期間を設定したほうが、退職までのスケジュールを立てるのに焦らなくてすみます。
期間が短いと引き継ぎも十分に行えないまま、退職せざるを得なくなります。そうなれば
円満退職はおろか最悪の場合、会社の引き継ぎが終わるまで退職することができずに、転職先の仕事開始時期を先延ばしにしてもらう必要が出てくる可能性もあります。
すると、現職場と転職先の双方に迷惑をかけることになってしまいます。転職先で仕事を開始できたとしても、気まずい気持ちになり、会社に上手くなじめなくなってしまうかもしれません。
仕事をしばらく離れて、リフレッシュしたい場合や休養が必要な場合は、次の転職までしっかり充電期間を設けてから次のステップに進みましょう。
気持ちが安定しない状態で転職をしたとしても、上手くいかないことのほうが多いです。何事も焦りは禁物ですので慎重に検討しましょう。
仕事を円満に辞めるためには段取りと引継ぎが大切
引き継ぎは、会社、同僚など相手への配慮です。円満に退職するために必要な大切な要素となります。
引き継ぎを行うためには、今までの仕事内容を振り返り整理しなければなりません。面倒ではありますが、仕事を整理することで自分の経験によって培ってきたこと、得た知識や技術などを再確認する機会を与えられるわけです。自分自身のスキルアップにもなりますし、自信にも繋がります。
一時大変かもしれませんが、必ずその経験が活かされるときがきます。新たな職場へ気持ちを切り替えるためにも、有給休暇を有意義に過ごすためにも、しっかり引き継ぎを終えてから退職することをおすすめします。
仕事を辞める意思を伝えたとき引き留められたら
あなたが退職の意思を上司に伝えたとき、あっさり「いいよ。」と言われてしまうよりは「君は会社に必要な人材だ、辞めないでほしい。」と引き留められたら、悪い気持ちはしません。反って嬉しいはずです。上司から引き留められることは、嬉しいことですが、あなたの決意は上司の引き留める言葉で、気持ちが揺らぐような軽いものではないはずです。
では、引き留めてくれた上司が、気分を悪くしないよう円満にことを進めるためには、どのように断ればよいでしょうか。
感謝と誠意を込めた決意の伝え方
あなたが、会社にとって重要な役割を果たしていて、本当に必要な人材である場合上司から何度も強く引き留められる可能性があります。
上司も、できれば仕事が慣れている人材のほうがいいに決まっていますし、できれば社員を辞めさせたくない気持ちは、管理者であれば誰しも持っている感情です。社員の入れ替わりが多ければ、管理能力がないと会社から評価されてしまうかもしれないからです。
引き留める手段も、仕事への不満を解消するような話を持ちかけてきたり、強気な口調で訴えてくる可能性もあります。
根気よく辞める意思を伝え続ける
しかし、退職する自由は皆に与えられた権利です。上司がしつこく引き留めてきたとしても、退職の決意が変わらないことを、冷静に落ち着いて上司に伝え続けるしかありません。
上司へ伝えるときには、大事な人材として自分を引き留めてくれていることに感謝し、誠意を込めて伝えることが大切です。決して感情的になっては駄目です。
例として「私を引き留めて下さって、本当にありがとうございます。しかしながら、私の辞める意思は固まっております。」また、転職先の内定が決定していれば「すでに、転職先も決まっておりますので。」と付け加えると効果的かもしれません。
円満退職のポイント
円満な退職を進めるために大切なことやコツ、上司への退職の伝え方についてを紹介してきました。円満な退職をするためには、余裕を持ってスケジュールを立て、手順を踏んでいくことが大切です。
また、退職をするときには自分だけでなく、相手がいることを配慮し行動することが大切です。会社、上司や同僚、先輩や後輩にも迷惑をかけないように、退職するタイミングも考慮することが必要です。
上司へ退職を伝えるときは、まずお詫びから伝え、お世話になったことへの感謝も伝えることが大切です。そして、円満退職を望むのならば、引き継ぎも十分に行う必要があります。あなたの今後の展望のためにも、円満な退職を進められるように努めていってください。