メールのインラインってどうやって使うの?
今回は、ビジネスシーンにおけるメール活用の中で見られるインラインについて紹介をします。現在ではビジネスシーンにおいては、電子ツールの活用は欠かせませんが、その中でも電子メールは必須のツールとなっており広く活用されています。
ビジネスシーンにおけるメールのやり取りを便利にかつ分かりやすく展開していく中で、インラインという手法は非常に有効で、お互いの意図や意思伝達がスムーズに行えるようになります。
ただ、場合や状況によっては失礼な内容になってしまうことも考えられるので、メールにおいてインラインを使用するときには注意するべきポイントがあります。インラインの活用のメリットと注意点などを紹介しますのでぜひ活用してみてください。
メールのインラインって?
メールのやり取りにおけるインラインとはどんな手法でしょうか。メールのやり取りの中で、質問事項や確認事項を記載するケースは非常に多いです。これら質問や疑問に対して効率よく回答することができる手法がインラインです。
インラインの手法を使えば、わかりやすく相手の疑問や質問に対して回答を提示することができます。インラインの手法なら、返信メールを受け取った側も誤解をすることが少なくなり情報交換が円滑に行えます。
ビジネス上のマナーに対して十分に配慮し、失礼のないようにインラインを利用すれば、よいメールでのコミュニケーションを図ることができます。正しい使い方を身に着けて大いに活用しましょう。
文面を引用して返信する
インラインの手法を用いた返信メールには、「<」という記号が見られます。これは、相手方のメールの文面を一部引用していることを表現しています。受け取ったメールの文面の引用をして、続けて回答の内容を記載するのが基本的なインラインの手法です。
インラインの手法を用いることで、相手方からの質問や疑問、確認事項に対しての回答を明確に示すことができるので、大いにメリットがあります。
ただ、わかりやすい回答を示すことができるといっても使い方を誤るとインラインの手法は相手方に悪い印象を与えてしまうことがあります。十分に正しい使い方を理解し、適切な使用ができる場面なのかどうかを見極めることが重要です。
「インラインで返信する」という
インラインの手法を用いて返信メール文章を作成する場合、「インラインで返信する」という言い方がされるケースが多いです。インラインを用いた返信メールを嫌う方も中にはいますので、あらかじめ「インラインで返信する」旨を冒頭で伝えておくのがマナーです。
インラインを用いた返信メールは、上手な使い方をすることができれば非常に見やすく相手方に自分の意図や質問に対する回答を明確に示すことができる便利な手法です。
ビジネスシーンにおいて見かけるケースも多々ありますので、自分でも正しい使い方をマスターして相手方に失礼のないようにマナーを守って正しく使用するようにしましょう。
「インライン」はどんな意味の言葉か
そもそも「インライン」という言葉にはどんな意味があるのでしょうか。インラインとは、IT用語として使用される例が多く、「直列の」、「一列に並んだ」という意味を持っている英語表現です。
IT分野においては、埋め込む・埋め込まれたという意味で使用される例が多いです。このことから、ビジネスメールにおけるインラインは、相手のメール文面を引用して、引用文に自分の意見や回答を差しはさんでいくイメージで使用するようになりました。
相手のメール文章に自分のコメントを挿入していく形式のことをインラインによる返信メールと表現されることが一般的になりました。今やビジネスにおいては欠かせない手法として普及しています。
メールのインラインの使い方
続いて、インラインの手法を用いた返信メールの作り方を紹介します。メールのやり取りをしている相手と意思疎通を図る際に非常に有効な手段であるインライン返信ですが、使い方を間違えたり、使うべき場面を見誤ったりすると逆に見づらく違和感を生んでしまいます。
使うべき場面を見誤ることなく正しい使い方を覚えて、ぜひビジネスシーンで使いこなせるようになりましょう。回答の明確さやビジネスシーンにおけるマナーの良さを表現することにもつながり、メールを送る相手に良い印象を与えることにもつながります。
インラインの使い方は、一度覚えれば同様の対応の仕方であらゆる場面に応用することができるので、ぜひ挑戦してみましょう。
相手の文をコピペする
インラインの手法を用いた返信メールの作り方としては、引用に用いたい相手方メールの文面をコピー及びペーストすることが必要になります。自分でメール文を見ながら再度打ち直しをすることもできないことではありませんが、そのままコピペの方が間違いもなく簡単です。
ポイントとしては、相手方のメール文面すべてをコピーペーストするのではなく、回答に用いたい部分だけを引用として活用するのが一般的な使い方になります。引用として利用する箇所が、回答する内容ときちんと対応しているかどうか、よく確認をしてから実施しましょう。
引用箇所がわかりやすいよう区切る
インラインの手法を用いた返信メールを作る際に、相手方のメール文章をコピーペーストした後は、引用した部分が分かりやすいように区切ることが必要になります。自分が入力した文面なのか、引用の個所なのかが明確にわからないとインラインの効果はなくなります。
むしろ読みづらい回答メールになってしまうので、必ず引用部分が分かるように区切りを入れるようにしましょう。また、区切りを入れるだけでなく、引用個所の文章の頭に「<」を付ける方法も一般的に利用されています。
明確に引用部分を区別できるように見た目をきちんと整理することが、インラインの返信をする際には重要になります。マナーを守って見やすいメールを作成しましょう。
回答を下に続ける
引用した部分の下に続けて、回答の内容を文章で作成すれば、インラインの返信メールの体裁が整います。回答は、質問あるいは確認を求められている内容に簡潔にかつ確実に答えられるような内容にすることが求められます。見やすく内容のしっかりした言い回しを心がけましょう。
はっきりと明言して記載し、余計な言い回しを極力減らす方が、受け取る側としては良い印象を受けることにつながります。挨拶の内容であるなど、定型文を挿入する必要はなく、あくまで回答するべき内容に厳選して盛り込むようにしましょう。
引用文の後ろに回答を盛り込み、ほかの個所の文章を作成すれば、インライン返信メールを送信して完了です。慣れれば簡単に実践できるので、挑戦してみましょう。
メールのインラインのマナー
続いて、インラインの手法を用いた返信メールを作成する際の注意点、マナーについて紹介します。自分のメールを引用されることを嫌うなど、インラインの手法を気に入らない方も中にはいます。インラインを利用する際には必ずマナーを守って利用するようにしましょう。
受け取る側のことに配慮し、気遣ったメールにしておくことで、印象はとてもよくなります。最低限守るべきマナーを身に着けて、インラインの手法を効率的に活用するようにしましょう。
今回紹介するマナーは3種類ですが、インライン返信メールを送る相手方との関係性でも様々に配慮するべきことがあるかもしれません。その都度判断してマナーが感じられる利用方法を心がけましょう。
冒頭で断っておく
インラインの手法を用いた返信メールを作成する際のマナーの一つ目は、返信メールの冒頭でインラインを実施していることをお知らせしておく点です。ビジネスメールを利用している方の中には、インラインによる運用を嫌う方もいます。
インラインがを不快に思う方がいることを前提にして、「インラインにて失礼いたします」といった文言をメールの冒頭に加えるようにしましょう。
インラインを嫌っている方でも、最初に断りが入れられているメールを見ると、それほど不快感を感じることなく受け入れてくれるケースが多いです。最低限のマナーとして活用しましょう。
引用箇所は細かく区切らない
インラインの手法を用いた返信メールを作成する際のマナーの二つ目は、引用箇所は細かく区切りすぎないことがあげられます。複数の質問や確認事項があった場合のインライン返信メールで、一つ一つの質問を区切ってしまうケースが多くみられます。
区切りが多くなりすぎると、文章のリズムが悪くなり、読みづらい印象を与えてしまう危険性があります。複数の内容があったとしても区切ることなく、最後にまとめて回答を提示するようにしましょう。
部分的に引用する
インラインの手法を用いた返信メールを作成する際のマナーの三つ目は、部分的に引用することがあげられます。相手のメール文をすべて引用するようなケースが見受けられますが、相手に対してあまり良い印象を与えることができません。
回答を求められている質問箇所の部分のみを引用してコピーペーストする方が、回答内容が明瞭になり、見やすい返信メールになります。インラインの手法を用いたメールにおいては、できるだけ相手の求める内容に準拠した構成になるようにしましょう。
メールのインラインを使う方が良い場面
ビジネスメールを作成する際に、インラインの手法を用いた方がいい例を紹介します。すべてにおいてインラインの手法を用いた方がいいかといえばそうではありません。メールを作成する状況や送付する相手などを考慮して使い分けることが望ましいです。
一般的に、インラインの手法を用いた方がいいケースをいくつか紹介します。また、逆にインラインを利用しない方がいい事例も併せて紹介していきます。ビジネスメール作成の際に参考にしてみてください。
相手のメールに質問がある
インラインの手法を用いて返信メールを作成した方がいいケースの一つ目は、相手方のメールに質問の内容が含まれているケースがあげられます。集合日時の確認を求められていたり、不明点の質問を顧客から求められたりと、質問が含まれるケースは多々あります。
質問が含まれるメールの返信をする際に、インラインの手法を用いると効果的に回答を提示することができます。適切な個所を引用でコピーペーストすることで、回答を際立たせる効果があり、相手方に理解してもらいやすい返信メールが作成できます。
話の内容が複数に分かれている
インラインの手法を用いて返信メールを作成した方がいいケースの二つ目は、話の内容が複数にわたっているケースです。一つのメール文章の中に、複数の確認事項や質問事項が含まれているときに、インラインの手法は非常に効果を発揮します。
質問や確認事項を一つ一つ区切って引用して、その直後に回答の内容を示すことで、相手方が求める質問や疑問の内容に的確にこたえることができます。
細かく区切らない方がいいケースもありますが、多数の質問がある場合は、一つ一つ区切った方が見やすくなることもあります。状況に応じて使い分けをしましょう。
インライン返信をしない方がいいケースもある
インラインの手法を用いて返信メールを使った方がいいケースを紹介しましたが、逆にインラインの手法を使わない方がいいケースももちろんあります。
使用した方がいいのか、使用しない方がいいのか、様々な状況を勘案して判断しましょう。基本的に、相手方が求める質問に答えることができれば無理にインラインの形式を選択することもありません。
インラインの手法を嫌っている人がいることを想定して、必要ないなら使用しないという選択肢も有効な考え方です。
インライン返信を重ねない
インライン返信を使用しない方がいいケースの一つ目は、重ねてインライン返信をすることになるケースです。例えば、こちらから送付した質問メールに対して、相手方がインライン返信をしてきたとします。
個の内容に対してさらに質問や確認事項があった場合に、さらにインラインの手法を用いて必要部分を引用すると、大変混雑した文章になってしまう恐れがあります。どちらの立場の質問なのか、あるいはどちらの解凍なのか判断できなくなってしまいます。
インライン返信を嫌う相手のとき
インライン返信を使用しない方がいいケースの二つ目は、相手方が明らかにインラインメールを嫌っている相手の場合です。インライン返信は、求められた回答を示すのに非常に有効な手段ではありますが、これを失礼と考える方も少なからずいます。
特に年配の方に多い傾向があります。返信メールを送付する相手方の性格や好みをよく考えて、インラインの返信に対して嫌悪感を持っている相手の場合は、素直に通常のメール文で返信をするように心がけましょう。
メールのインラインの使い方をマスターしよう
以上、インラインによる返信メールについて紹介してきましたがいかがでしたでしょうか。インラインの基本的な手法、インライン返信を利用するメリットと注意点などについて紹介をしました。
非常に便利な手法であることは間違いありませんが、メール文章の内容や状況、送付する相手によってはマナーのない行為と考えられるケースもあり得るので、よく考えて利用するようにしましょう。