インターンのお礼状の書き方・マナーを紹介!
企業が提供してくれる就業体験のことを、インターンと言います。就職活動の一環として、インターンに参加する人も多いでしょう。ところで、インターン終了後にはお礼状を書くべきでしょうか。1か月といった長期間のインターンもありますが、1日限りのインターンもあります。
これでは、書くべきか迷うのも無理はありません。お礼状を書くべきか迷うならぜひ、これからの話を参考にしてみてください。あなたのお悩みを、すっきりと解決することができるでしょう。
インターンに参加したらお礼状は必要?
結論を先に言うと、インターン後のお礼状は必要だと考えるべきです。どんなタイプのインターンにせよ、終了後には企業に対してお礼状を送りましょう。インターン後にお礼状を書くことは、どういうことに繋がるのでしょうか。その辺りについて、詳しく見ていきましょう。
企業によっては選考に影響
インターン後にお礼状を送ったからといって、採用に有利というわけではありません。しかし、インターンを行ってくれた企業に対しては、確実に好印象を与えることができます。同じレベルの人間がいた場合、お礼状を出す丁寧な人柄の方が選ばれる要因になる可能性もあります。
1dayインターンでも出すのが◎
インターンの中には、1日限りで行われる説明会のような、1dayインターンというタイプもあります。そういうインターンでは、お礼状を書くべきか迷ってしまうこともあるでしょう。しかし、たとえ1日だけのインターンであっても、お礼状は必要だと考えるのがベターです。
というのも、1dayインターンではお礼状を書く人が少ないと言われているのです。そんな中でお礼状を出せば、印象に残る参加者となるでしょう。
お礼状は手書きがおすすめ
お礼状を書くなら、手書きがおすすめです。手書きはメールに比べて手間もかかりますが、それをそのまま、あなたの誠意として表すこともできます。字の上手さに自信があるなら、手書きのお礼状でその旨をアピールしてもいいでしょう。
手書きのお礼状は丁寧な印象を与え、就職活動ではプラスになる可能性も高いのです。ただし手書きである決まりはないので、メールでお礼状を送ることも不可ではありません。
インターンのお礼状の書き方・マナー【手書き】
インターン後にお礼状を書くのは、何かとメリットが多いように思われます。こちらでは早速、お礼状の具体的な書き方をご紹介しましょう。まずは手書きのお礼状にスポットを当て、宛名の書き方やマナーなど、お礼状にまつわる注意点を見ていきましょう。
便箋の選び方や使うべきカラーなどの情報に加え、お礼状に使える例文もご紹介しましょう。お礼状のマナーをマスターして、好印象のお礼状を書いてみましょう。
封筒・便箋の選び方
インターン後のお礼状はハガキではなく、便箋と封筒を使って書くのが丁寧な書き方です。その時に選びたいのが、縦書きの便箋です。便箋は余計な装飾がなく、無地のものが適しています。封筒も同様に、縦型のタイプを選びましょう。
色
封筒と便箋は共に、無地で白い色を使いましょう。白い便箋と封筒は、お礼状を書くに相応しい色と言えます。ビジネスシーンでのお礼状は基本的に白無地の便箋と封筒を使いますが、企業イメージによっては、その限りではありません。
その場合でもやたらとポップな便箋や封筒を使うのではなく、あくまでごく淡いパステルカラーに留めておくのがいいでしょう。
サイズ
お礼状を入れるのに使う封筒のサイズは、使った便箋によって変わります。B5サイズの紙を使って書いた場合には「長形4号(90×205mm)」、A4サイズの場合は「長形3号(120×235mm)」というサイズの封筒を使います。便箋は、指定がないようなら三つ折りにして入れます。
この時、折り方にも注意が必要です。三つ折りにした時、書き出しの部分が一番上に被さるように折ります。これは、お礼状を読む人が開いた部分からすぐに読めるようにという配慮です。
お礼状の内容・構成
それでは実際に、お礼状の具体的な書き方を見ていきましょう。お礼状を始めとしたビジネスレターには、書き方にもマナーがあります。マナーや注意点を押さえたお礼状を書いてこそ、受け取る相手にいい印象を残すことができるでしょう。
①頭語
手紙の書き出しに来る言葉を頭語と言い、インターン後に出すお礼状の場合は「拝啓」を使います。手紙の書き出しと言えば他に「前略」という言葉も思い付きますが、これは前文を省略するという意味なので、お礼状を送る目上の人には失礼に当たります。
②時候の挨拶
時候の挨拶は、「拝啓」から1行空けた場所に書きます。よく使われる例文には「貴社におかれましては、ますますご盛栄のこととお慶び申し上げます」がありますし、ご盛栄を「ご健勝」や「ご清栄」といったフレーズに変えた書き方もあります。
挨拶の後には、自分が何者なのかを名乗るのが丁寧でしょう。いつどこでインターンに参加した、どこの大学のどういう学部や学科に所属している人間なのかを記しておきます。
③本文
お礼状の本文も、時候の挨拶から1行空けて書いていきます。まずは、インターンに参加させてもらったことへの感謝の気持ちを述べるといいでしょう。他に書くべきこととしては、インターンで何を学んだかや、今後への意欲などを書くといいとされています。
これらのことを書く場合には、具体的なエピソードを交えると効果的です。企業としても、充実したインターンを行えたという気持ちが芽生えると考えられます。
④結びの挨拶
本文の後には、結びの挨拶を書くのがマナーと言えます。お礼状の内容をまとめ、再度、インターンへの感謝の気持ちについて触れておくと好印象です。最後は、相手企業の今後の繁栄を祈っているという挨拶で締めくくります。
⑤結語
結語は頭語と対になって使われる言葉であり、お礼状を結ぶ役割を担っています。お礼状の場合は、最後は「敬具」という結語で手紙を終わらせましょう。敬具という結語の他に、「敬白」という結びで終わるのも問題ありません。
⑥日付
結語からやはり1行空け、日付を書きます。日付は行の頭から書くのではなく、2文字分空けたあたりから書き始めます。ちなみにここで書く日付とはお礼状を書いた日ではなく、それを投函する日を書きます。「令和~年〇月〇日」というように、年号もしっかり書きます。
⑦署名
お礼状の完成も、あと少しです。差出人である自分の名前を、左側に寄せた下の方に書きましょう。冒頭の自己紹介と同様に所属大学や学部、学科を挙げ、最後に名前を書くようにしましょう。自分の名前もお礼状の一部なので、丁寧に書くようにするといいでしょう。
⑧担当者の名前
最後に忘れてはならないのが、企業の担当者の名前を書くことです。担当者の名前は、本文と同じ高さに書くのがマナーです。会社名、部署名、役職名、担当者名の順で書きます。株式会社の場合は(株)のように略したりはせず、きちんと書くようにします。
お礼状例文
こちらでは、お礼状の例文をご紹介しましょう。丸々のコピペはお礼状の意味がなくなるので厳禁ですが、参考程度にしていただくことはできるでしょう。例文を参考に、自分なりの言葉で感謝の気持ちを表現しましょう。
書き出しに使える例文としては、「不安の多いインターンでしたが、皆様のご尽力のおかげもあり、無事に終えることができて大変感謝しております」といったものが挙げられます。
「希望している営業職を実際に体験させていただいたことが、とても有意義で印象に残っております」「工場業務の中では、製品に対する検証を重ねる貴社の姿勢に大きく感銘を受けました」
本文に書くといいとされるエピソードには、こんな例文もいいでしょう。本文は特に、具体的なエピソードに触れるように心掛けます。「感銘を受ける」という表現を使う場合には特に、具体的な理由と併せて使うようにするのが好ましいでしょう。
インターンでの体験に心を動かされたことを表現するのに役立つフレーズではありますが、ただ多用するばかりでは逆に軽い印象を与えてしまうので注意するようにしましょう。お礼状を書くためには、インターンで体験したことをメモしておくといいでしょう。
封筒の宛名の書き方
お礼状そのものが書き上がったことで、気を抜いていませんか。お礼状は最終的に、封筒に入れて送ることになります。そのため、封筒の書き方にも注意しなくてはならないのです。基本的には普通の手紙と同じ書き方ですが、宛名の書き方などには特に注意が必要です。
ペンの選び方
手紙を書く筆記具はいろいろとありますが、お礼状に関してはボールペンか万年筆を使いましょう。インクの色は黒が無難ですが、ダークブルーでもよしとされています。これらの筆記具は間違っても消せないというデメリットがあります。書き方を間違えても、修正液やテープはNGです。
誤字などで修正が必要な場合でも、また一から書き直すようにしましょう。それが、お礼状のマナーであり、書く上での注意点でもあります。
封筒の表面の書き方
封筒の表面には、宛名を書きます。宛名に関しても、マナーを踏まえて書くことが重要です。縦書きの封筒を使うので、縦に書くようにします。まずは住所を書き、次に会社名、お礼状を送りたい相手の宛名を書きます。担当者に関しては、部署名、役職名、名前の順で書きます。
封筒の裏面の書き方
裏面に書くのは、差出人である自分の情報です。封筒の左側に、宛名よりも小さな字で書きます。住所や名前を書き終えたら、一番左端の上部に、投函する日の日付も書きます。封筒の閉じ口には、「〆」と書いておきます。これで、お礼状は完成です。
インターンのお礼状の書き方・マナー【メール】
手書きのお礼状が好ましくはありますが、メールでお礼状を書くのも、問題があるわけではありません。インターンのお礼状を書かないよりは、メールで書いた方がいいでしょう。こちらでは、メールでお礼状を書く上でのポイントや注意点をご紹介します。
メールの書き方のポイント
メールでのお礼状は、手書きのお礼状のように頭語と結語を使ったり、時候の挨拶を書く必要もありません。主にインターンについての感謝を述べ、手書きのお礼状の本文にあたる部分を書くといいでしょう。一目でお礼状だと分かるよう、件名もしっかりと書きます。
「インターンシップの御礼に関して」や、そこに名前をプラスすると大変分かりやすくなります。数あるメールの中に埋もれてしまっては意味がないので、件名を明確にしておく必要があります。
メールを送る時間帯
メールでインターンのお礼状を送る場合には、送る時間帯にも注意を払いましょう。一般的には、営業時間内に送るのがマナーです。相手を煩わせないよう、12時~13時くらいにあるランチタイムも避けた方が無難と言えるでしょう。
自分の都合で深夜に送ったりすることは、絶対に止めましょう。会社に送られたメールが、スマホや携帯に届くようになっていることも考えられるからです。
メール例文
メールではまず、「○○株式会社、○○部○○課、○○様」というように、担当者について書きます。次いで、自分が何者なのかを名乗るようにしましょう。
「○○大学○○学部○○学科の○○と申します」「〇月〇日から~日間のインターンをさせていただき、誠に感謝しております」などと続けるといいでしょう。
本文の中身としては、手書きのお礼状と変わりはありません。企業への感謝の他、自分がインターンを通して得たことや感じたこと、それを今後にどう活かしていきたいのかといった意気込みなどに触れて書いておきます。
手書きに比べて省略の多いお礼状ですが、「貴社のますますのご活躍をお祈り申し上げます」といった挨拶は書いておきましょう。メールの終わりには、自分の所属と氏名、電話番号とメールアドレスを記載しておきます。
インターンのお礼状の注意点
お礼状には相手への感謝を表すこと以外に、自分の印象をよくする働きもあります。だからこそ、インターンのお礼状を書く上で守るべき注意点は、しっかり守ることをおすすめします。お礼状を書くことは確かに重要ですが、あまりにマナーを逸脱していては、逆に悪影響を及ぼしかねません。
インターンのお礼状を書く注意点には、どんなことが挙げられるでしょうか。注意点をクリアしたお礼状で、企業に好印象を持ってもらいましょう。
お礼状を出すタイミング
インターンのお礼状は、なるべく記憶が鮮明なうちに書くのがいいとされています。インターンを終えた当日、あるいは翌日には、お礼状を書き始めるといいでしょう。インターンから間が空かない方が、受け入れ側にも分かりやすくなります。
1~2か月後にいきなりお礼状が来ても、企業としてはいつのどのインターンに関するお礼状が分からなくなる可能性もあります。今さら感も強くなるので、お礼状は早いに越したことはありません。
誤字脱字や敬語表現に注意
せっかくのお礼状も、誤字や脱字が多いようでは問題です。読みやすいお礼状を書いてこそ、お礼状の意味があるのです。誤字や脱字が生まれた場合には、面倒でも最初から書き直します。修正液や修正テープは、使わないようにしましょう。
コピペはしない
インターンのお礼状を書くのにコピペをするようでは、まったく意味がありません。手書きならコピペチェックにかけられないだろうと思っても、数多くのお礼状を見ている担当者には見抜かれる恐れもあります。そうなると、印象をよくするためだけにお礼状を書いたのもバレてしまうでしょう。
そんなお礼状は、あなたの印象を悪くするだけです。コピペをしてお礼状を書くくらいなら、いっそ何も送らない方がまだいいかもしれません。
メールの返信の仕方
メールでお礼状を送った場合、先方から返事をいただけることも考えられます。その場合には、また返事を送ります。あくまで、自分が返信してやり取りが終わるようにするのが好ましいのです。メールのお礼状を書く場合には、この点に注意しましょう。
インターン後にお礼状を出して印象を良くしよう!
インターンは、就活を進めていく上でとても役立つ経験です。だからこそ、そんな貴重な時間を提供してくれた企業には、お礼状を送るのがいいでしょう。相手への感謝の気持ちも伝えられますし、そのことが、あなたの印象をよくする可能性も考えられます。
インターン後はぜひお礼状を送り、周りの就活生と差を付けられるようにするといいでしょう。ただし、注意点やマナーを踏まえた上で、お礼状を書くようにしてください。