担当者変更メールってどう書くの?
今回は、担当者変更メールについて紹介をします。ビジネスシーンにおいて、取引先や協力会社に対して担当者変更メールを送る機会は結構あります。
担当者が変わる理由にはいくつかあります。理由ごとにメールの内容を変えて送信することもビジネス上のマナーの一つです。相手方に悪い印象を与えないように、書き方に気を付けて送信する必要があります。
担当者変更メールの書き方を例文を交えながら紹介していきます。メールといえども担当者間の挨拶の一種ですので、取引先に不快感を与えないよう、マナーに注意して作成するようにしましょう。
担当者変更メールとは
まず、担当者変更メールとはどんなものか、その役割や意義について紹介をします。ビジネスにおいて取引先や協力会社とやり取りをする際には、通常は企業ごとの担当者を設定するのが一般的です。
取引先との連絡係や、実際の商品発注のやり取りなどは通常担当者間で行われます。担当者を設定することは、ビジネス上の業務を効率よく進めていくうえで重要なことで、常套手段といえます。
担当者変更メールは、重要な役割を担う担当者が変わることを先方に連絡する役割を持ちます。ビジネス上のマナーとして当然作成・送信するべき事項といえます。
業務担当者が変わる場合に送る
担当者変更メールは、取引先や協力会社との業務担当者が変更となるときに送信するメールになります。普段業務上のやり取りをしている担当者が変更となるので、必ず連絡をするべき事項になります。
取引先に直接挨拶に行って、担当者変更のことを伝えることももちろん重要ですが、その場合でもやはり担当者変更メールは送信することがビジネス上のマナーといえます。
挨拶に出向いた際でも、すべての関係者と話ができるわけではありませんし、担当者変更メールを送ることは一種のマナーとして当然実施するべき事項と考えるべきです。
挨拶として送るのがビジネスマナー
担当者変更メールは、挨拶の一環として必ず送っておきたいマナーと考えるべきです。直接取引先にあいさつに行ったから不要と考えるのではなく、挨拶に行った場合でも担当者変更メールは送信するようにしましょう。
担当者が変更になる理由は様々ありますが、取引先や協力会社に対して悪い印象を与えないよう、場合によっては担当者変更となる理由を明記しない方がいいケースもあります。
状況に応じて、担当者変更メールに含める内容は変えていくようにしましょう。再撮の一つと考え、相手に対するマナー、礼儀を第一に考えることが重要です。
担当者変更メールを送るべき場面
続いて、担当者変更メールを送信するべき場面にはどんなことがあるのか、紹介します。担当者が変更になるケースというのは、時と状況によって変わるものですが、よく起こりうる理由の代表例を二例紹介します。
担当者変更メールは、担当者が変更になる理由も盛り込んで作成する書き方が一般的です。詳細まで変更の理由を記載する必要はありませんが、普段やり取りしている担当者が変更になるのですから、相手方としても理由を知りたいと考えるのは当然です。
担当者が変更となる事例として、人事異動及び退職のケース、産休で代理の担当者を立てるケースの二事例を紹介します。
人事異動・退職
担当者変更メールを送信するべき場面の一例目は、人事異動や退職により担当者が変更となるケースです。人事異動は、会社によってその頻度は異なりますが、銀行など業種によっては定期的に実施されることが多いです。
また、退職は自己都合のケースや定年退職のケースなど理由は様々ですが、だれしも必ずいずれは迎えるべき事項です。人事異動や退職により担当者が変更となるケースは最も多い担当者変更の要因といえます。
担当者変更メールには、理由も盛り込みながら挨拶を重視した書き方を心がけましょう。退職の理由まで詳細に記載する必要はありません。
産休で代理を立てる場合
担当者変更メールを送信するべき場面の二例目は、産休で長期休暇を取得するために代理の担当者を立てるケースです。女性限定の理由と考えられがちですが、近年は男性でもパートナーのために産休及び育児休暇を取得するケースが増えてきています。
産休や育休で休暇を取ることは、当事者としては申し訳ないと感じるかもしれませんが、子供が生まれることはとても喜ばしいことですし、産休取得を迷わず実施できる企業の体制の整備がなされているとして、相手側にも良い印象を与えられます。
したがって、特に申し訳ないというニュアンスを含める必要はなく丁寧に挨拶をすることを心がけましょう。
前任者も後任者も送る
担当者変更メールを送信する際に誤解されやすい事項として、前任者と後任者のどちらかだけが送信すればいいと考えている方が多いことです。主に前任者が後任の担当の紹介もかねて挨拶メールを送ることで完結としてしまうケースが多いです。
ビジネス上のマナーとしては、前任者も後任者もそれぞれ自分でメールを送信するべきです。前任者は、お世話になった感謝の気持ちを挨拶を兼ねて送信するべきですし、後任者は今後のやり取りをスムーズに実施するために挨拶メールをするべきです。
二人から送信すると重複と感じられないかと心配する方もいますが、それぞれが挨拶の意味で担当者変更メールを送信することがビジネスマナーです。間違えないようにしましょう。
担当者変更メールを送る相手
続いて、担当者変更メールを送信する相手について解説をします。普段やり取りをしている相手に送信することが必要になりますが、やはり一般的には第一に取引先の顧客担当者及びその関係者に送信することが必要になります。
取引先以外への送信先といえば、状況によって送信するべき相手が異なってきます。担当者変更メールは、対外的に送信するものというイメージを持っている方も多いですが、社内で利用する方も多いです。
担当者が変わることで影響を受ける相手や、自分のことを気にかけてくれていた相手など、送信するべき相手は状況によって変わってきます。
取引先
担当者変更メールを送信するべき相手の一つ目は、取引先です。特に顧客側の取引先に対しては、必ず担当者変更メールを送信するようにしましょう。取引先の普段業務上でやり取りをしていた担当者はもちろんですが、他にも同時に送信するべき相手がいます。
先方の担当者の上司など、一度でも挨拶をかわし名刺交換を行った相手の場合はメールを送っておいた方がよいです。
取引先に対しては、担当期間でお世話になったことを感謝する内容を盛り込んだ書き方を心がけましょう。ビジネスマナーを心がけた文章構成にしましょう。
お得意先・協力会社双方に送る
担当者変更メールは、取引先すべてに送付するようにしましょう。取引先とは、顧客はもちろんですが、作業や発注を委託している協力会社も含めて考えるべきです。スムーズな業務移管を進め、ビジネス上のマナーを守るためにも、全取引先に送信するべきです。
時々、顧客側には確実に担当者変更メールを送るものの、協力会社の側には送信しないという方がいます。業務担当者が変わるということは、実務面で大きな影響があることですので、もれなく送信する方が良いです。
担当者としてお世話になった部分に関する感謝の意を表現する意味で、得意先だけでなく協力会社にも送信するのがビジネス上のマナーとなっています。
社内で送る場合も
担当者変更メールは、社外の取引先のみに送るというものでもありません。人によっては、社内でもメールを送る方が多くいます。特に、大きな会社で遠方の営業所にいる同僚や上司、後輩などに担当者変更メールを送る方は結構たくさんいます。
直接挨拶をするしないにかかわらず、担当者変更メールは送信しておくべきと解説しましたが、社内においても基本的には同様と考えるべきです。同僚や後輩に対してはメールまでする必要はなく直接話すればいいという判断でも間違いではありません。
旧来からの関係性によって担当者変更メールを送付するべきか否かは変わってきます。適切に判断して、上手に担当者変更メールを活用しましょう。
ビジネスマナーを心がける
社外の取引先、社内での連絡にかかわらず、最低限のビジネスマナーにのっとった担当者変更メールを作成するように心がけましょう。車内で気心が知れた相手に送付する場合でも、正式な挨拶として考えるべきです。
会社のメールシステムを活用していることになるので、プライベートな内容に触れることはせず、あくまでお礼や挨拶の内容を中心に文章を作成することがビジネスマナーといえます。
同僚同士で自由に話をしたい場合は直接会って話すか、プライベートのSNSやメールでやり取りをするなど、ビジネスとプライベートのけじめをつけて対応しましょう。
担当者変更メールの書き方
続いて、担当者変更メールの書き方を紹介します。挨拶の内容になるとはいえ、ビジネス上でのやり取りとなりますので、一定のルールにのっとった書き方を心がけ、ビジネスマナーを守ることを重視して作成しましょう。
基本的な形式や内容をきちんと理解し、相手に対して失礼にならないように気を付けましょう。基本的な形式は、普段送付しているようなビジネスメールで問題ありません。
内容については、送付する相手や状況を考え、適切な内容となるように気を付けましょう。ビジネス上のマナーを守りながら適正な内容になるように心がけましょう。
件名
担当者変更メールを作成する際に、まず気を付けるべき項目は、件名です。メールのタイトルとなる件名で、ある程度の内容が判別できるようにすることが肝要です。
「初めまして」や、「お世話になりました」などと挨拶だけの件名にする方も多く見受けられますが、ビジネス上でのメールとしてはマナーを欠いています。
「着任の挨拶 AA株式会社 BB」などと具体的に件名に内容を盛り込むことがおすすめです。担当者変更メールであることが件名から一目でわかります。
内容
続いて、担当者変更メールの本文に盛り込む内容にはどんなものが適切でしょうか。まず書き出しですが、着任の挨拶であるため、「初めまして」と書きたくなるところですが、会社間のやり取りがすでにある場合は「いつもお世話になっております」が一般的です。
担当者変更メールできちんと内容を伝えることが必要ですが、必ず「改めて伺います」といった内容を含めておくべきです。本来は対面で挨拶するべきところ、まずはメールにて挨拶をしているというニュアンスを含めておきましょう。
その他ポイント
担当者変更メールを作成する際、他に気を付けるべきポイントは、前任者の場合は感謝の意を盛り込むこと、後任者の場合は今後一生懸命業務に励む姿勢を示すことです。良い印象を持ってもらうために、マナーが感じられるメールにしましょう。
また、担当者が変わることで迷惑をかけてしまう可能性があること、それでも早急に引継ぎを行い、できるだけスムーズな担当者交代を進めていくことなどを含めておくのが一般的です。担当者が変わることで少なからず迷惑をかけることは含めておきましょう。
担当者変更メールの注意点
続いて、担当者変更メールを送信する際の書き方や注意点について解説します。担当者変更メールを送信する際に注意することは、メールの内容はもちろんですが、その送信するタイミングにも配慮するべきです。
また、担当者変更メールは、挨拶をするという側面が重要視されますが、それに加えて相手が知りたいと考えているであろうことを含めることが大事になります。
担当者が変更になるときは、業務の見直しや今後の取引先とのやり取りを見直すいい機会ととらえることもできます。スムーズな業務遂行を継続するためにも担当者変更メールを有効に活用しましょう。
送るタイミング
担当者変更メールを送信する際の注意点の一つ目は、メールを送信するタイミングです。前任者がまずは担当者から外れ、新しい担当者を設定することを伝え、そのあとに後任者から挨拶のメールを送信する流れが自然です。
前任者からのメールは、担当者が交代となることが決まってからできるだけ早く送信するのが理想的です。連絡が遅れると、ぎりぎりのタイミングで担当者が変わったと、取引先に不安を感じさせてしまいかねません。
ただ、会社によっては担当者変更メールを送信するタイミングを会社として決めていることもあるので、メール送信前に社内で確認しておくことをおすすめします。
変更の理由を簡潔に
担当者変更メールを送信する際の注意点の二つ目は、メールに盛り込む内容の中に、担当者が変更となった理由を簡潔に述べる書き方があげられます。取引先の側からすると、担当者が変わることに不安を感じているケースも少なからずあります。
もしかしたら自社側の要因で担当が変わったのではないか、という懸念を持つ方も少なくありません。そんな不安を払しょくするため、簡潔に担当者変更理由をメールに盛り込む書き方がおすすめです。
メールの内容を見て、安心して取引を継続してくれるような雰囲気にすることができれば、メール送信の意義も大きくなるといえます。
担当者変更メールの例文
最後に、担当者変更メールの例文を紹介します。担当者変更メールには、前任者から送信するケースと、後任者から送信するケースの二種類を考慮する必要があります。
基本的には、前任者が退任の挨拶と後任者の紹介を兼ねたメールを作成し、そのあとに後任者が今後の挨拶を兼ねてメールを送信するという流れが一般的です。
前任者と後任者の二つの状況ごとに例文を紹介していきます。読みやすく、受け取る相手側に好印象を持ってもらうために、最低限のマナーを守りながら丁寧に作成しましょう。
前任者が送る場合
まず、前任者が送信する担当者変更メールの例文を紹介します。前任者が送るメールとしては、担当として業務上のやり取りを指せてもらったことに対するお礼を述べるべきです。
これに加え、後任の担当者のことを簡単に紹介することも忘れずに行いたいところです。担当者が変わってしばらくは迷惑をかけてしまうことも添えておくと印象が良くなります。
実際のところ、担当者が変わることは引継ぎ途上で業務がスムーズにいかなくなることも少なからずあり、先方にも迷惑をかけることが少なくありません。事前に迷惑をかけることを含めておくことがビジネス上のマナーとなります。
例文①
前任者の立場でのメールの例文及び書き方を紹介します。定年退職により担当者が変更となるケースを想定した例文になります。
「いつもお世話になっております。この度、定年退職を迎えることとなり、御社の業務担当者の立場を離れることになりました。長年御社とビジネスをしてこれたおかげで、とても実りある経験を積むことができました。後任は、~となります。
取り急ぎメールにてご連絡差し上げます。改めてご挨拶に伺いたく存じますので、その折にはよろしくお願いします。」
例文②
前任者が送信するメールの書き方、例文の二つ目を紹介します。産休に入る女性社員における例文を想定しています。
「いつも大変お世話になっております。今年の年末に出産を控えていることから、産休をいただくことになりました。御社の担当は~が引継ぎさせていただきます。
出産を終え、手続きが整いましたら職場に復帰するつもりでいます。そのあともし御社の担当に戻ることができましたら、その際にはこれまで以上に努力する所存です。今後とも弊社を何卒よろしくお願いします。」
後任者が送る場合
続いて、後任者が送信する担当者変更メールの書き方、例文を紹介します。後任者の立場としては、とにかくこれまでの業務遂行をスムーズに引き継げるよう、努力する気持ちを盛り込むことが重要です。
担当が変わることで取引先としては不安を感じているかもしれません。その不安を少しでも和らげられるよう、誠意をもってメールを作成しましょう。ビジネスマナーを守りながら、やる気が伝わるようなメールが理想的です。
挨拶に伺うことを含める
後任者が担当者変更メールを作成する際には、必ず改めて挨拶に伺う内容を盛り込むようにしましょう。メールを送信することはマナーの一つですが、メールだけで済ませようとする安易な姿勢を感じられてしまうと印象が悪くなります。
自己紹介をする
また、後任者が担当者変更メールを送信する際には、簡単な自己紹介の内容を含めましょう。プライベートの内容を必要以上に盛り込む必要はありませんが、当たり障りのない範囲で趣味や特技を伝えることは親しみを持ってもらえる要素となり好印象につながります。
例文①
後任者が担当者変更メールを作成する際の書き方、例文の一つ目を紹介します。前任者が退職することによる交代のケースを想定しています。
「お世話になっております。この度、御社の新しい担当を拝命しました○です。前任者である~~が退職することになり、私が後任を拝命しました。
~と同様、御社のために最大限の努力をする所存ですので、なにとぞご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。あたらめてご挨拶に伺いますので日程など追って連絡させていただきます。」
例文②
後任者からの担当者変更メールの書き方、例文の二つ目を紹介します。前任者が大きなミスを犯してしまったことにより担当変更となったケースを想定しています。
「いつも大変お世話になっております。来月より御社の新しい担当を拝命いたしました○です。前任の~が大きな迷惑を御社にかけてしまったこと、深くお詫びいたします。
今後は、御社にご迷惑をおかけすることがないように誠心誠意尽くしてまいりますので、なにとぞご指導ご鞭撻を賜りますようよろしくお願い申し上げます。」
担当者変更メールは必ず送ろう!
以上、担当者変更メールについて解説をしてきましたがいかがでしたでしょうか。最低限盛り込むべき内容やビジネス上のマナーを重視することを説明し、メールの例文も紹介してきました。
担当者変更メールはビジネスマナーとして必ず送信するようにしましょう。挨拶に伺ったからメールは不要と考えるのは間違いです。相手に良い印象を持ってもらうために、マナーを守って対応することが望ましいです。