慰労会の意味?
ビジネスシーンの場面や、各団体・サークルにおいて、「慰労会」はよく耳にする言葉です。でも「忘年会」「新年会」「送別会」「歓迎会」については、意味がよく理解出来るので、参加することにも抵抗はありません。
しかしながら職場や、各団体・各サークルに於いて「慰労会」を開催すると連絡があっても、その意味が分からず、とまどうこともしばしばあります。
ただ普通に仕事をしていたり、活動しているだけなのに、何がどうなったら「慰労会」に結び付くのでしょうか?その意味を理解している人はいるのでしょうか?
そもそも「慰労」ってなに?
そもそも「慰労」とは何でしょうか?「慰労」とは、【なぐさめ・労わること・苦労を労わること】を意味します。ということは、「慰労会」とは、上の立場の人が下の立場の人を思いやって開く会という意味なのでしょうか?
下の立場の人が上の立場の人の苦労をねぎらうことは、失礼に当たるのでしょうか?厳密に追求すれば、そのような成り行きとなりますが、しかしながら「慰労会」の意味としては一般的に、色々と決めつけず何かのシーンに於いて【労わること】としての意味を持っています。
苦労をしたのであれば、その苦労を分かち合い、互いに労わりあいましょう。という意味を含んで「慰労会」へと道筋が繋がっていきます。俗に言うと、「お疲れ様でした、大変でしたね、よく頑張りましたね」という意味になりますので、特に上下の垣根は、日本独自のあいまいさにより見当たりません。
慰労会を開く場面
ではこの項目では、「慰労会を開く場面」について解説します。よく耳にする「慰労会」を開く場面とは、この低金利時代の長引く昨今では珍しくありませんが、15年勤めあげたパート先が、パート社員全員を解雇することになったので、「慰労会」を開くことになるという事例があります。
またはクラブ活動のバスケットボールで、惜しむらくも優勝は逃しましたが、全員悔いが残らない様に頑張ったので、幹事を立てて「慰労会」を開くことになった事例もあります。
または災害の多い近年、各ファームで必死に農産物の梱包をして、出荷に間に合わせたり、作業場の清掃を終えた後に、「慰労会」を開く場面に繋がっていきます。もしくは、おひとり様人生を送っている方も多いので、おひとり様で、幹事も兼ねて「慰労会」をされている方もいます。
慰労会で行うこと
それでは「慰労会」の意味を理解して頂いたところで、次に「慰労会で行うこと」についてご案内します。【互いを労わりあう・よく頑張ったね、お疲れ様】という会なのは理解出来たとしても、その「慰労会」で、具体的・現実的に、どういった行いをすれば良いのでしょうか?
「慰労会」での、ふさわしい行いとは、一体何でしょうか?例えば「新年会」では新しい年を祝い、新年からの豊富を語り合います。そして「忘年会」では、一年のみそぎを落とすべく、一年間がんばったで賞のお祝いをします。「送別会」や「歓迎会」では、送る会と迎える会です。
では、「慰労会」では、具体的現実的に、どういった行いをすれば、「慰労会」の空気にマッチすることが出来るのでしょうか?その件について次に後述しています。
楽しく時間を過ごすのが目的
「慰労会」とは要するに、【モチベーションを上げるための会】のことです。今まで携わってきた大きなプロジェクトが成功したので、長年のその苦労をねぎらうためと、加えて次の仕事へのジャンプ力をつけるための会が「慰労会」です。
一方10年以上間勤めてきたパート先が、業務縮小のため、非正規雇用であるパート社員全員が解雇になってしまう時などは、確実にモチベーションは下がります。そんな時にパート社員全員で幹事を立てて「慰労会」を行うなどという話は、良くあります。
つらい、苦しい、哀しい。というのは、生きていく上では、避けることは出来ません。だからこそ、苦労を分かち合った者同士で、互いを労わり合い、明日への活力や英気を養うための会なのですから、結論として、【楽しく時間を過ごすのが目的】なのです。
慰労会にふさわしい服装
それでは次に、その「慰労会」での服装についてご案内します。「新年会」「忘年会」「送別会」「歓迎会」は、会社の行事ですので、服装もビジネスシーンの場面と同じく、オフィス様式になります。
それでは幹事を立てる「慰労会」でも同じなのでしょうか?「慰労会」は他の会社の行事とは、意味が若干異なる点があります。でも「慰労会」では楽しく過ごせば良いのであれば、カジュアルな装いで構わないところですが、そこは会社の仕事の一環でもあります。
このことから無難な線は、「慰労会」がどの会場で行われるかによって、服装を選びましょう。ホテルやパーティ会場で「慰労会」が開かれるのであれば、ドレスコードになることもあります。居酒屋であれば、オフィスカジュアルが無難です。どうしても心配であれば、幹事に聞いてみましょう。
慰労会にも司会は必要
どの会であっても、幹事はいます。会社の行事はもちろん、各サークルや団体、趣味の集まりであっても、「会」が開かれるときは、日本では【幹事】が取り仕切るのが一般的です。
このことから、「慰労会」にも司会は必要となります。そうしないと、お酒が入るとなると、普段と違う行いをする人も、中には出てきます。そうした時に、幹事が締めなくては、会のまとまりがつきません。
せっかくの「慰労会」でもめごとが起きないようにするためにも、会全体を見渡すことの出来る、司会者・幹事は必要となります。心配しなくとも、いつも大体司会をする人は決まっています。それは会をきれいにまとめることの出来る人になりますので、司会者や幹事の見当はつくかと思われます。
慰労会の類語
それでは「慰労会」についての意味を探るためにも、色々な情報についてご案内します。それには「慰労会」の類語をご紹介することが、「慰労会」についてより良くご理解頂けますので、「慰労会」の類語についてご紹介します。
「慰労会」の類語は「慰安会」と「送別会」です。「慰安会は」「慰安旅行」の別バージョンが「慰安会」です。「慰労会」と字が一字違うだけで、大分ニュアンスが違ってきます。【安心・安全】の「安」の字が入っていますので、気持ちを和らげようという意味があります。
一方「慰労会」のもうひとつの類語は「送別会」になります。「送別会」について、次に後述しています。そのあとで「慰安会」についても解説していますので、参考にして下さい。
「送別会」はお別れのための会
「送別会」とは、今まで一緒に頑張ってきた人が、事情があって退職や、転勤などする際に行う会社の行事です。一方各サークルや各団体でも、いままで一緒に活動してきた仲間が、遠くに引っ越すときや、何らかの事情により、会を退会するときなどに開かれます。
「送別会」は、必ずしもお別れの会とは限りません。新しい門出を祝す意味でも開かれますので、愛と笑いと涙で会に臨むことを、心掛けましょう。
「慰安会」は労をねぎらうための会
「慰労会」の「慰労」の意味は、【なぐさめ・労わる(いたわる)こと・苦労をねぎらうこと】を意味しますので、それに「会」をつけると、人の集まりが付け加えられることから、【苦労をねぎらう集まり】ということになります。
生きていくことは大変で、つらいこと・苦しいこと・イヤなことから逃れることは出来ません。逃れることが出来る方法は、この世を去っていく方法しかありませんので、互いに苦労をしてきた・イヤな思いをしてきた者同士が集まって、労わりあう会とは、人とのつながりの会でもあります。
今の時代はおひとり様人生を歩んでいる人は多いのですが、こうした労をねぎらう会で人とのふれあいを感じることによって、孤独も癒されますので、まずは参加してみることから始めましょう。
慰労会の案内状の書き方
それでは次に、「慰労会」の案内状の書き方について、ご案内します。「新年会」や「送別会」と違い、「慰労会」では、参加をしぶる人も少なくありません。
その意味で、「慰労会」の案内状の書き方で、どのような挨拶をすれば、より参加を促すことが出来るのか、またどのような書き方がふさわしいのか、例文を交えてご紹介しますので、慰労会の案内状を、より良い書き方で書きましょう。
案内状に必ず書くべきこと
それでは「慰労会」の案内状を書く書き方で気を付けなければならないことがあります。「慰労会」とは、社内行事ですので、「慰労」する人に関係する、社外の人も招くこともあることから、ビジネスシーンでの場面になりますので、書き方に注意しましょう。
このことから、案内状の書き方について、案内状を読む人に失礼のないように、例文も交えながら次に後述しています。「慰労会」の案内状の書き方は、正式文書・公用文書となりますので、例文をよく読んで、書き方に注意を払いながら作成しましょう。
1.主役の名前
「慰労会」の案内状に書くべきことは、まず第一に【主役の名前】です。会社で開く「慰労会」とは、会社に貢献した人への「慰労」ということになりますので、【主役の名前】は明らかにしましょう。例えて言えば【社長賞】を取った人の名前が主役の名前になります。
2.日時・場所
「慰労会」の案内状に書くべきことには、主役の名前に続いて、「慰労会」を開催する【日時・場所】について明記しましょう。【日時】については、社内行事ですので、業務に支障がこない日時になります。
【場所】については、社内行事ということから、きちんとした場所を選びましょう。「慰労」する人に関連する人も、招待することから、正式な社内行事となります。選んだ場所の、最寄りの駅からの地図も添付しておきましょう。
3.会費
「慰労会」の案内状に、主役の名前と、日時・場所を書いてから、次に書くべきことは、【会費】についてです。こちらも正式行事になることから、当日会場で回収なのか、前もって受け付けることができるのかも、明記しておきましょう。
特にお金のことに関してもそうなのですが、こうしたことを、きちんと決めておけば、トラブル回避にもつながりますので、案内状にはっきりと書いておきましょう。また、キャンセルした場合のキャンセル料についても、はっきりと書いておきましょう。
4.参加有無の返答締切日
「慰労会」の案内状に書くべきことで、最も重要なのが、【参加有無の返答締切日】になります。会場を予約する際、参加人数を会場に連絡しなければならないので、参加人数を把握することは必須となります。
それには、返答締切日を太字で書いておきましょう。もしくは下線を引いておいても良いでしょう。この返答締切日を守らない人が必ず出てきますので、段落しておいたり、案内状に書く書き方にも、工夫をしましょう。
主役と参加者で内容を分ける
「慰労会」の案内状に書くべきことで、注意しなければならないことは、【主役と参加者で内容を分ける】ことです。その主役と参加者で分けた2パターンの内容の例文を次に後述していますので、参考にして下さい。
主役への案内例文
それでは主役への案内例文を次にご紹介します。「この度は、【社長賞】の受賞、社員一同こころよりお祝い申し上げます。つきましては、〇〇社の発展に尽力を頂きました、〇〇様と〇〇様のチームに感謝の意を込めまして、慰労会を開催させて頂きます。」
「〇〇社の今後の発展を願う会でもありますので、是非ともご出席をお願い申し上げます。慰労会の詳細につきましては、以下に記載しておりますので、ご査収ください。【2.日時・場所】」と、主役への案内例文は以上になります。この例文を参考にして、より良い慰労会を開きましょう。
参加者への案内例文
次は参加者への案内例文です。「この度は、〇〇の事由につき、〇〇科の〇〇様が、社長賞を受賞されたことにより、我が社の発展に貢献されたことから、慰労会を開催させて頂きます。皆様ご多忙の折、恐縮ではありますが、是非お誘いあわせの上、ご出席頂きますようお願い申し上げます。」
「慰労会の詳細につきましては、以下に記載しておりますので、ご確認ください。【1.主役の名前】【2.日時・場所】【3.会費】【4.参加有無の返答締切日】」参加者への案内例文は以上になります。この例文を参考にして、より良い慰労会を開きましょう。
慰労会での挨拶
それでは、ここまでとどこおりなく「慰労会」の準備が済んだところで、いよいよ「慰労会」の正式な段取りに進んでいきます。まず「慰労会」で一番大事なことは、「慰労会」での挨拶になります。
主旨を明らかにしないと、せっかく忙しい中、集まってきた社員一同、及び関係者に対して失礼に当たりますので、「慰労会」での挨拶は、きちんと行いましょう。その「慰労会」での挨拶については次に後述しています。
慰労会での挨拶は誰がする?
会社の行事でもある「慰労会」での司会役が行う挨拶は、一体誰が執り行うのでしょうか?一般的には、「慰労」される側に関係する部署・もしくは主役の同僚や、直属の部下になります。
その中でも適役は自然と決まってきます。会社の行事とはいえ、お酒が入るので、そうした雰囲気の中でも、気配りを忘れない人に自然と、その役がまわってきます。
幹事の挨拶は短めに
「慰労会」の幹事の挨拶についてですが、こちらについては、「慰労会」の司会役の挨拶と違い、短めに切り上げる方が、会がスムーズに運びます。間違っても、「慰労会」を開催するまでの苦労話はNGになりますので、あくまでも会社の発展を喜ぶ会でもあることから、明るい話題をふりましょう。
慰労会の挨拶の例文
では次に「慰労会」での挨拶の例文をご紹介します。人前で話すのは、誰でも緊張しますので、前もって挨拶分を一考して、まとめておきましょう。そして出来れば暗記しておいた方が感じが良く、会もスムーズに運びます。それでは「慰労会」での挨拶の例文を次にご紹介します。
1.最初の挨拶
それでは「慰労会」の最初の挨拶に入ります。何でも最初が肝心です。最初の一言を皆聞いていますので、簡潔明瞭に、かつ活舌よく、はきはきと話しましょう。
【本日はお忙しい中で、このようにたくさんの方々に足を運んでいただきましたことを、心よりお礼申し上げます。只今より〇〇社の慰労会を開催させて頂きます。】
次に乾杯の挨拶に続きますが、乾杯の挨拶が別の人であれば、ここで次の人の名前を紹介します。最初の挨拶をした人が乾杯の挨拶をするのであれば、そのまま続きます。
2.乾杯の挨拶
【それでは本日の主役、〇〇の事由により、〇〇科の〇〇様が、栄えある社長賞を受賞されました。我が社の発展に尽力を頂きました、〇〇様の栄誉を祝して、乾杯の音頭をとらせて頂きます。】となります。
3.締めの挨拶
そして「慰労会」の最後は、「締めの挨拶」になります。「締めの挨拶」は次のようになります。【宴もたけなわなところではございますが、本日の〇〇様の慰労会の、締めの挨拶をさせて頂きます。〇〇社の発展に尽力を頂きました、〇〇様に敬意を表し、一本締めで締めさせて頂きます。】となります。
慰労会は功労者をねぎらうための会
「慰労会」においての案内状の出し方・書き方や挨拶の例文などの解説は以上になります。辛い・苦しい・イヤな思いを経て、成功した人達を労う会ですので、気持ちよくお祝いしてあげましょう。
そのためには、「慰労会」はビジネスシーンの場面でもありますので、きちんと案内状のルールや、ビジネスマナーについても、厳守しましょう。
きちんと会を取り仕切ることによって、トラブル回避も出来ますので、イヤなこと・辛い事・苦しいことを避けるためにも、ビジネスマナーは守りましょう。