「懇願」の意味は?使い方・例文・類語も分かりやすく解説!

「懇願」の意味は?使い方・例文・類語も分かりやすく解説!

「懇願」という言葉を見たり聞いたりすることがありますが、「懇願」という言葉にはいったいどのような意味があるのでしょうか。「懇願」の意味や使い方の例文の他、「懇願」の類語や「懇願」と「嘆願」の違いなどについて詳しくご紹介します。

記事の目次

  1. 1.懇願の意味とは?
  2. 2.懇願の類語
  3. 3.懇願の使い方・例文
  4. 4.懇願と嘆願の違い
  5. 5.懇願の由来
  6. 6.懇願の英語表記
  7. 7.懇願はひたすらお願いするという意味

懇願の意味とは?

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「懇願」という言葉をたまに見たり聞いたりすることがありますが、「懇願」という言葉の意味を尋ねられた時にすぐに「懇願」の正確な意味を答えられるという人は少ないでしょう。

「懇願」という言葉は昨今の一般的な日常生活の中では滅多に使われない言葉なので、「懇願」の意味を知らない人が多くても仕方がないと言えます。

「懇願」という言葉にはいったいどのような意味があるのか、まずは「懇願」の意味についてご紹介しましょう。

ひたすらお願いするという意味

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「懇願」の意味の一つ目は、「ひたすらお願いする」という意味です。「懇願」という言葉を使う際にはまずこの「ひたすらお願いする」という意味で使われることが多いと言えます。

「ひたすら」の意味は「ただそればかりに心を向ける」という意味ですので、「ひたすらお願いする」の意味は「ただそればかりに心を向けてお願いする」という意味になります。

「懇願」の意味「ひたすらお願いする」は、必死に願うニュアンスがありますのでちょっと子供っぽいイメージがありますが、「懇願」の意味はまず「ひたすらお願いする」だと覚えておきましょう。

誠意を込めて頼むという意味

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「懇願」の意味の二つ目は、「誠意を込めて頼む」という意味です。「懇願」を「ひたすらお願いする」という意味で使うのは少々子供っぽいイメージですが、「誠意を込めて頼む」という意味ならきちんとした大人のイメージがあります。

「懇願」という言葉は子供が親に何かを願う場合にも使えますが、赤の他人に対して何かを頼む場合にも使うことができます。

取引先などに対して何かを頼むといった場合には、「誠意を込めて頼む」という意味で「懇願」が使われると言えます。

折り入って頼み願うという意味

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「懇願」の意味の三つ目は、「折り入って頼み願う」という意味です。「折り入って」には「真面目な態度で特別な頼みごとなどをするさま」という意味がありますので、「真面目な態度で特別に頼み願う」という意味になります。

先にご紹介した「誠意を込めて頼む」という意味も、ビジネスなどで「懇願」を使う際の「懇願」の意味としてふさわしいですが、こちらの「折り入って頼み願う」もビジネスなどの「懇願」の意味としてふさわしいです。

懇願の類語

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「懇願」の意味についてご紹介しましたので、次は「懇願」の類語についてご紹介します。「懇願」には「ひたすらお願いする」という意味がありますので、似た意味を持つ言葉が「懇願」の類語になります。

「懇願」の類語は結構たくさんあり、「願う」や「頼む」という意味を持つ言葉が「懇願」の類語として挙げられます。

「懇願」に似た意味を持つ類語にはいったいどのような言葉があるのか、「懇願」の類語についてご紹介しましょう。

頼み込む

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「懇願」の類語の一つ目は、「頼み込む」です。「頼み込む」の意味は「是非聞き入れて欲しいと心から頼む」という意味で、「懇願」の「ひたすらお願いする」というと似ている「懇願」の類語になります。

「懇願」には他に「誠意を込めて頼む」という意味もありますので、「頼み込む」は「ひたすらお願いする」と「誠意を込めて頼む」を足したような言葉であると言えます。

そのため、一見すると「懇願」とはちょっと違うように見える「頼み込む」は「懇願」にとても近い意味を持つ類語だと言うことができます。

依願

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「懇願」の類語の二つ目は、「依願」です。「依願」の意味は「本人から願うこと」という意味で、「懇願」とは少し意味合いが違いますが「依願」も「懇願」の類語の一つとして挙げられます。

「懇願」の意味は「ひたすらお願いする」という意味ですが、「依願」にも「是非に願う」というニュアンスがありますので、「依願」も「懇願」の類語になります。

ですが「依願」は「依願退職」などのような使い方をすることが多いので、使い方という点では「懇願」とは少し違います。

請う

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「懇願」の類語の三つ目は、「請う(こう)」です。「請う」の意味は「他人に対して何かを願う」という意味で、「懇願」の意味「ひたすらお願いする」に近い意味を持つ類語です。

「懇願」も他人に対して何かを願うということを意味しますので、そういった点で「請う」はかなり「懇願」に近い意味を持つと言えます。

ですが「請う」には「懇願」ほど強く願う意味はありませんので、その点では「懇願」とは少し違います。

訴願

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「懇願」の類語の四つ目は、「訴願(そがん)」です。「訴願」の意味は「訴え出て願うこと」という意味で、「願う」という意味が入っていることから「懇願」の類語の一つとして数えられます。

「訴願」という言葉は実は行政関連のちょっと難しい言葉で、行政処分が不当である場合などに訴え出て正当な処分を願うといった場合に使われます。

「訴願」も「懇願」の類語の一つではありますが、使い方という点では「懇願」とはかなり違うと言えます。

懇請

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「懇願」の類語の五つ目は、「懇請(こんせい)」です。「懇請」の意味は「心を込めてひたすら頼むこと」という意味ですので、「懇請」の意味「ひたすらお願いする」に極めて近い意味を持つ類語だと言えます。

「懇願」には「誠意を込めて頼む」という意味もありますので、「懇請」は「懇願」の「ひたすらお願いする」という意味と「誠意を込めて頼む」という意味を足したような意味があると言うことができます。

請願

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「懇願」の類語の六つ目は、「請願(せいがん)」です。「請願」の意味は「自分の希望の達成を願い出ること」という意味で、「願う」という意味が入っているため「懇願」の類語になります。

「請願」という言葉は一般的にはあまり使われず、こちらも「訴願」と同じく行政関連などにおいて使われることが多い言葉ですので、使い方という点では「懇願」とは違いますが、「請願」も「懇願」の類語の一つとして挙げられます。

哀願

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「懇願」の類語の七つ目は、「哀願(あいがん)」です。「哀願」の意味は「人の同情心などに訴えて頼み願うこと」という意味で、こちらも「願う」という意味が入っているため「懇願」の類語になります。

「懇願」の意味は「ひたすらお願いする」という意味ですが、「哀願」にも「ひたすら」に似たニュアンスがあります。

人の同情心に訴えて、何とか同情してもらえるように必死で頼み願うイメージがありますので、「哀願」も「懇願」の類語だと言えます。

懇望

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「懇願」の類語の八つ目は、「懇望(こんもう)」です。「懇望」の意味は「他人に心から望むこと」という意味で、「願う」という言葉は入っていませんが「懇願」の類語の一つです。

このように「懇願」にはたくさんの類語がありますが、その多くが「願う」という意味が入っています。「願う」という意味が入っていて「懇願」の類語であっても使い方が違う場合も多いですので、使い方という点では注意が必要です。

懇願の使い方・例文

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「懇願」の類語についてご紹介しましたので、次は「懇願」の使い方の例文についてご紹介します。「懇願」の意味は「ひたすらお願いする」という意味ですので、こういったことを言いたい場合に「懇願」を使うことができます。

「懇願」には他にも「誠意を込めて頼む」「折り入って頼み願う」という意味がありますので、相手によって違った意味での「懇願」の使い方ができます。

「懇願」という言葉はいったいどのような使い方をすれば良いのか、「懇願」の使い方の例文についてご紹介しましょう。

例文①

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「懇願」の使い方の例文の一つ目は、「このような条件では仕事ができないので、条件を変えてくれるようにと取引先に懇願したが、聞き入れてもらえなかった」という例文です。

この例文では「懇願する」という「懇願」の使い方をしています。「懇願」という言葉は「懇願する」という使い方が多く、他に「懇願された」などという使い方も多いです。

例文②

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「懇願」の使い方の例文の二つ目は、「格別のご配慮を賜りますよう、懇願申し上げます」という例文です。この例文では「懇願申し上げます」という形で「懇願」が使われています。

「懇願」という言葉はビジネスメールなどでも結構良く使われます。取引先などの相手に対して何かをお願いしたい場合などには「懇願申し上げます」といった使い方をします。

例文③

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「懇願」の使い方の例文の三つ目は、「お忙しいこととは重々承知いたしておりますが、お聞き入れいただきますよう懇願いたします」という例文です。この例文では「懇願いたします」という「懇願」の使い方をしています。

先にご紹介した「懇願申し上げます」と同じく「懇願いたします」という使い方はビジネスメールなどで多く見受けられます。

「懇願」に「申し上げます」や「いたします」といった敬語表現をつけることによって、「懇願」はビジネスシーンで使うことができるということです。

例文④

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「懇願」の使い方の例文の四つ目は、「よりを戻してくれるよう彼女に懇願したが、彼女にはもう聞く耳もなかった」と言う例文です。この例文では「懇願した」という「懇願」の使い方をしています。

「懇願」という言葉は敬語表現をつけることでビジネスシーンなどで使われることが多いですが、一般的な日常生活の中で何かをお願いすることを表現する文章にも使うことができます。

ですが「懇願」は基本的には口頭で使うことはほぼありません。ビジネスメールや作文などの中で使われるのが一般的だと言えます。

懇願と嘆願の違い

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「懇願」の使い方の例文についてご紹介しましたので、次は「懇願」と「嘆願」の違いについてご紹介します。「懇願」と間違って使われやすい言葉に「嘆願」という言葉がありますが、実は「懇願」と「嘆願」は違います。

「懇願」と「嘆願」は意味的に似た部分もありますが、少し意味は違いますので「嘆願」を「懇願」の代わりに使うことはできません。

「懇願」と「嘆願」にはいったいどのような違いがあるのか、「懇願」と「嘆願」の違いについてご紹介しましょう。

嘆願は事情を述べて熱心に頼むという意味

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「懇願」と「嘆願」の違いは、「嘆願」の意味は「事情を述べて熱心に頼む」という意味だということです。

「懇願」の意味は「ひたすらお願いする」「誠意を込めて頼む」「折り入って頼み願う」という意味ですので確かに「嘆願」と似ていますが、「嘆願」には「事情を述べる」という全く違う意味が含まれています。

「嘆願」という言葉は「嘆願書」という使い方がされますが、この場合何らかの事情を訴えて頼むという意味になります。

「嘆願」と言うべき所で「懇願」と使うと違う意味合いになりますので、「懇願」と「嘆願」を混同しないよう注意が必要です。

懇願の由来

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「懇願」と「嘆願」の違いについてご紹介しましたので、次は「懇願」の由来についてご紹介します。日本語には由来や語源がある難しい言葉や繊細な言葉が沢山ありますが、「懇願」もそんな日本語の一つになります。

「懇願」は故事成語ではありませんので、故事成語のような大層な由来はありませんが、ちゃんと由来はあります。「懇願」の由来とはいったいどういう由来なのか、「懇願」の由来についてもご紹介しましょう。

ねんごろという意味の文字が由来

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「懇願」の由来は、「ねんごろ」という意味の文字にあります。実は「懇願」の「懇」という漢字には「ねんごろ」という意味があり、「ねんごろ」と入力して漢字変換すれば「懇ろ」という変換候補が上がってきます。

「ねんごろ」には「心がこもっているさま」という意味がありますが、「懇願」の「願う」には「自分の希望や願望の実現を神仏に祈る」という意味があり、「懇願」の元々の意味は「心を込めて神仏に祈る」です。

なので「懇願」という言葉にはある種の宗教的な意味合いがあると言えますが、昨今ではそのような意味では「懇願」は使われていません。

懇願の英語表記

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「懇願」の由来についてご紹介しましたので、次は「懇願」の英語表記についてご紹介します。日本語には英語に翻訳することが難しい言葉がたくさんありますが、実は「懇願」には対応する英語がちゃんとあります。

「懇願」という言葉を英語表記するにはいったいどのような英語を使えば良いのか、「懇願」の英語表記についてご紹介しましょう。

懇願を意味する英語は「entreat」

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「懇願」の英語表記に良く使われる英語は「entreat」という英語で、この「entreat」には「懇願」「懇願する」という意味があります。

他に「implore」という英語にも「懇願する」という意味がありますので、こちらも「懇願」の英語訳に使うことがあります。

ですが実は「entreat」にも「implore」にも「懇願」「懇願する」の意味の他に「嘆願」「嘆願する」という意味があります。

日本語においては「懇願」と「嘆願」は違う意味を持つ言葉ですので、そういった点では「entreat」も「implore」も「懇願」の意味とは若干違うと言えます。

懇願はひたすらお願いするという意味

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「懇願」という言葉の意味や使い方の例文や類語などについて色々とご紹介してきましたが、如何だったでしょうか。「懇願」の意味は「ひたすらお願いする」という意味ですので、正しい意味を理解して正しく使いましょう。

モモ
ライター

モモ

女性向けの美容関係の記事や心理関係の記事、難解な言葉の解説の記事などの作成を得意としていますが、ダイエット関連は自分自身でも色々試していますので、特に得意だと言えます。その他にも興味のあるものがたくさんありますので、お役に立てて楽しめる色々な記事を提供していきたいです。

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