文字起こしソフト・アプリとは?
みなさんは文字起こしソフト・アプリを使用したことがありますか?文字起こしソフト・アプリとは、ICレコーダーやスマートフォンなどに録音されている音声データを、文字として認識しテキストに変換してくれる便利なツールです。音声を聞きながらWordやメモ帳などに直接入力するよりも、その一連の作業が自動化出来れば、かなりの効率化が図れます。
インタビュー等の音声を文字にする
文字起こしソフト・アプリは、一般的にインタビュー等の音声を文字テキストに変換し、それを記事にするときに使用します。インタビュー等の文字起こしには、一字一句正確さが求められるものと、要点だけをまとめればよいケースがあります。
どちらの作業についても、まずは音声データ全部を文字テキストに変換しましょう。あとは検収やピックアップ作業などの手作業をすれば良いので、文字起こしソフト・アプリはかなり魅力的なツールです。
手打ちをしていては大変!
では文字起こしソフト・アプリを使わずに手打ちで文字起こしをした場合はどうでしょうか?手打ちをする場合、正確さや早さを求めれば求めるほど、とても大変な作業になってしまいます。
いっぽう文字起こしソフト・アプリを使えば、音声データをすぐに文字テキストに変換してくれるので、作業時間の時間短縮や正確さをサポートしてくれます。
手打ちの文字起こしは何が大変?
手打ちの文字起こしは、どのような点が大変なのでしょうか?まずは何度も分かるまで聞き直さなければならず、音声内容が不明瞭であれば調査しなければならないという点です。正確さを求めそれらの点を追求すると、完成までにかなりの時間を要してしまいます。
そして音声を聞きながら手打ちの文字起こしをするのは、集中力と高度なタイピング技術を要するため、とても根気のいるハードな作業です。
音声を聞きながら文字にしないといけない
インタビューなどの音声を聞きながら、それを正確に文字テキストとして入力していくのは、かなり地道な作業になってしまいます。例えば総会や会議などの議事録を作成する場合、ノイズや他の人の音声も交じっているため、音声データを可能な限り正確に入力するのは大変です。
そして音声データの内容を何度も聞き直し、把握しながら作業しなければ、どうしても誤入力・誤変換などが生じてしまいます。なにより手打ちの文字起こしは、正確さや早さなどのタイピング技術も要求されます。
1時間のインタビュー内容でも2倍の時間に?
1時間のインタビュー内容が約2000文字すると、1時間のインタビュー内容を手打ちで文字起こしをすれば、約2倍の時間を要してしまいます。インタビュー内容によっては、5~6時間位かかってしまうこともあり、ほぼ一日が文字起こしの作業で終わってしまいます。
インタビュー内容やタイピング速度によって異なりますが、いずれにしても手打ちの文字起こし作業と、文字起こしを一瞬で終わらせる文字起こしソフト・アプリとの差は歴然です。
文字起こしソフト・アプリを選ぼう!
文字起こしソフト・アプリを取り入れてみたいと思っても、機能を覚えるのが面倒ですし、ソフト・アプリが多すぎて選ぶのが大変です。ですが文字起こしソフト・アプリの機能はシンプルで、1度使えばすぐに覚えられるものばかりです。
高額な有償ソフトやアプリも良いですが、高性能な無料ソフトやアプリもたくさんあるので、まずは無料のソフト・アプリを選びましょう。
選ぶ際のポイントはあるの?
選ぶ際のポイントは、文字起こしを使用する内容・目的に合ったものを選ぶことがポイントです。そして好みや使いやすさ、ソフトとの相性によって複数のソフトを併用することをおすすめします。複数のソフト・アプリを併用することは、より正確さを追及できます。
そしてよりたくさんのソフトを知っておけば、それだけ目的別に使い分けられるソフトの選択肢が増えます。これから無料の文字起こしソフト4選と、無料の文字起こしアプリ選を紹介していきますので、ぜひたくさんのソフト・アプリを実際に体験してみてください。
パソコンで文字起こし・無料のおすすめソフト!
まずは「パソコンで文字起こし・無料のおすすめソフト4選」を紹介します。パソコンは大きな画面で手際よく文字起こしの作業が出来るので、使いやすい利点があります。そして無料版ソフトは機能性が高く、使い勝手が良いのが特徴です。好みや使いやすさ使用目的などで、各無料版文字起こしソフトを使い分けるのもおすすめです。
①WindowsPC標準文字起こしソフト
WindowsPC標準文字起こしソフトは、windowsのパソコンを使っているユーザーであれば、無料ですぐに使用できるのでおすすめです。ですが通常の話の速度に追いつけず音声認識が弱いため、テキスト変換がうまくいかないデメリットがあります。
あらかじめ誤変換が多い用語を辞書登録するという手段もありますが、あまり効果が期待できず、リカバリー対策にはなりません。
WindowsPCならだれでも使える!
Windowsのパソコンを使っているユーザーならだれでも無料で気軽に使えるので、試しに起動させてみましょう。まずは「コントロールパネル」を開きます。つぎに「コンピューターの簡単操作」をクリックしましょう。最後に「音声認識の開始」でWindowsPC標準文字起こしソフトを使用することができます。
②MacPC標準文字起こしソフト
MacPC標準文字起こしソフトは、Macのパソコンを使っているユーザであれば、無料ですぐに使える便利な文字起こしソフトです。
MacPC標準文字起こしソフトのメリットとして挙げられるポイントは、「音声入力オプション」という機能が付いていて、言語や方言などを選択できる点です。そしてインターネット環境がなくても「拡張音声入力」という機能を使えば、音声入力を使用することができます。
標準搭載なので自由に使える
MacPC標準文字起こしソフトを使用するための手順を紹介します。まずはデスクトップ上にあるAppleメニューを開きます。つぎに「システム環境設定」を選択したら「キーボード」をクリックしましょう。
「音声入力」を「入」にして、音声入力のスタートボタンとして使用する「キーボードショートカット」を選択します。最後にマイクのアイコンの下にあるポップアップメニューから、使用するマイクを選択すれば設定完了です。
③Googleドキュメント自動文字起こしソフト
Googleドキュメント自動文字起こしソフトとは、Googleが提供している無料のオフィスソフトウェアです。インターネット環境にあれば、容量や回数を気にせずに使えるメリットがあるので、とても利便性の高い文字起こしソフトとしておすすめします。
使用する際、マイクのアイコンをクリックするだけで音声認識を開始しますが、実際に認識するまで多少のタイムラグが発生してしまいます。そして音声認識の途中で止まってしまうというデメリットもあります。
機能が良く使いやすい
Googleドキュメント自動文字起こしソフトの機能の良さ・使いやすさを、実際に体験してみましょう。まずは「Googleドライブ」から「Googledドキュメント」を選択します。そして「ツール」から「音声入力」で使用できます。
マイクの設定は、Windowsなら「コントロールパネル」、Macなら「システム環境設定」から行いましょう。
④EVERNOTE文字起こしソフト
EVERNOTE文字起こしソフトは、パソコンやiPadそしてスマートフォンで使用することが出来ます。ではEVERNOTE文字起こしソフトを実際にパソコンで操作してみましょう。
まずは「window簡単操作」の中から「Windowsの音声認識ボタン」を選択し、デスクトップ上に表示します。次にEVERNOTEを開いて「新規ノート」をクリックしましょう。先ほど表示した「windowの音声認識ボタン」をONにして、テキスト変換したい音声を入れたら完了です。
音質によってEVERNOTEの代替パネルが表示されることもありますが、その場合は使いたい書式の文字を選択しましょう。
利用者が多く評判がいい
利用者が多く評判がいいEVERNOTE文字起こしソフトは、パソコンだけではなく、スマートフォンやiPadでも利用出来るので、利用者が多いく評判がいいソフト・アプリです。他のパソコン・スマートフォンと共用することが出来るので、インタビュー等の音声を録音するのはスマートフォン、成果物に仕上げるのはパソコン、各自の用途を使い分けられます。
アプリで文字起こし・無料のおすすめソフト!
では続いて「アプリで文字起こし・無料のおすすめソフト5選」を紹介します。持ち運びのわずらわしさがなく、手軽に文字起こしアプリを使えるのは、スマートフォンの魅力です。
無料版文字起こしアプリ5選に共通する機能の利点は、ボタンをタップすれば良い点です。片手で操作しながら、実際のインタビュー等にも集中できますので、ぜひ活用してください。
⑤アプリ・Voice2Clipboard
アプリ・Voice2Clipboardは、音声データを正確にテキスト変換してくれるという点で高評価を得ています。他にも音声で「改行」を指示出来ますし、多言語対応であることもおすすめです。他にも用途が広く、Twitterやメール、メモ等にも連携しており、音声ファイル・カメラ・写真からも文字をテキスト変換する機能が付いています。
Voice2Clipboardは、音声認識時間が1分しか使えないというデメリットもありますが、新機能や改善アップデートがされているので、今後も注目度が高い文字起こしアプリです。
他にも広告が出たり、ボタンの操作方法が分かりにくい難点が挙げられます。そこは無料アプリという点を加味し、用途に合わせて楽しく使いましょう。
使いやすさが人気!
Voice2Clipboardは使いやすく、登録開始ボタンを押せばすぐに文字起こしの作業ができるという点で人気があります。そして「最近目が悪くなったので、見たい本を読むのがおっくう」そんな悩みも、Voice2Clipboardで本のページを読み込むことで、逆に音声データにしてくれる機能もありますので、ぜひ活用してください。
⑥アプリ・文字起こし
アプリ・文字起こしは、INFLANDING Corp.が配信するライフハック・アプリです。アプリ・文字起こしの特徴は、音声データをテキストに変換すると、その都度完了メールが送信されるようになっています。それによって進捗状況を確認する必要がなく、安心して文字起こしをすることができます。
そのほかに「音声ファイルのクラウド保存機能」が付いているので、データ保存をしたい方にはおすすめです。アプリ・文字起こしはiPhone・iPad対応のiOSアプリなので、今後の対応機種の幅広い展開に期待したいところです。
音声ファイルから文字起こしが可能
アプリ・文字起こしの最大のメリットは、リアルタイムで音声ファイルから文字起こしが可能なところです。音声データをテキスト変換後すぐに保存することが出来ますし、完了メールが送信されるので至れり尽くせりのアプリです。
デメリットとしては、音声認識できる時間が1分間と短いため、長い時間のインタビュー等の音声データを扱いたい場合は、各有料プランも設定されています。
⑦アプリ・グラバー
アプリ・グラバーの特徴は、アイディアやネタなどを気軽にテキスト変換してくれるところです。ほかにもメモのカテゴリーを自由に追加可能で、マイクボタンを長押しした分だけ音声の入力ができます(最大15秒)。そしてテキスト編集機能として、コピー・削除が可能です。
アプリ・グラバーを使う場合、音声データの特音時間が90秒と短く、また90秒の音声データに対して文字起こしにかかる時間が、約70秒掛かってしまう点を考慮してください。
そしてアプリ・グラバーはiPhone・iPad対応のiOSアプリなので、こちらもアプリ・文字起こし同様、今後の対応機種の展開が気になります。
データをURLでシェア
アプリ・グラバーで変換したテキストは、すべてアカウントに紐づいています。そのため録音したデータをファイル形式ではなく、URLでシェアできます。そして全データはクラウド上にバックアップ・保存・同期されます。このことから、テキストの容量を心配をする必要がなく、ぜひおすすめしたい無料アプリです。
⑧アプリ・speechy
アプリ・speechyは有料なので、まずは無料版アプリの「Speechy Lite」をおすすめします。アプリ・speechy Liteの特徴は、まずデータを無制限に保存できるところです。ほかにも文言編集機能やバックグラウンド音声認識機能(人数を把握)、テキスト翻訳と音声翻訳(88言語から選択可能)が付いていて、語彙の機能を追加することもできます。
アプリ・speechy Liteは無料版アプリなので、使用回数は10回に限られます。そしてリアルタイムの文字起こしなので、どうしても通信状況の不具合が生じてしまいます。
分かりやすくてシンプル!
アプリ・speechyと無料版アプリ・speechy Liteは分かりやすくてシンプルなので、人気が高くおすすめのアプリです。またテキストを各SNS(LINE・フェースブック・Twitterなど)やEvernote・Dropbox・Googleドライブなどにワンタップで送信することができます。使い勝手と音声認識度はトップクラスなので、かなりおすすめのアプリです。
⑨アプリ・recoco
アプリ・recocoのおすすめポイントは、必要な地点にメモ・タグを挿入できるので、後から振り返るときに役立つ機能が備わっているところです。そしてテキストファイルは、時系列に沿ってカレンダーに記録されるので、過去の文字起こしテキストを振り返りやすいのも特長です。
アプリ・recocoはリアルタイム文字起こし機能なので、どうしてもデータの通信状況によって反応が鈍くなるという難点があります。そして録音ボタンや停止ボタンの位置が把握しにくく、音声認識度も若干弱いため、マイクに向かってはっきりと発音しなければなりません。
ですが秒数でスキップ戻しできるなど、会議の議事録などの用途においてカスタマイズ機能を使いこなせば、おすすめできるアプリです。
録音と同時に文字起こしも!
アプリ・recocoの最大の魅力は、やはり録音と同時に文字起こしができるリアルタイム機能です。これにより従来のボイスレコーダーやICレコーダーでは面倒だった再生を、よりスムーズに使うことができます。そしてBluetoothイヤホン・スピーカーでの再生に対応しているので、とても使い勝手の良いiPhone・iPad対応のiOSアプリです。
文字起こしの作業効率を上げるツール!
自分好みの無料版文字起こしソフト・アプリを体感したら、今度は文字起こしの作業効率を上げるツールを使ってみましょう。次に紹介するのはMacパソコン専用・Windows搭載パソコン専用の、音声データの「無料テキスト変換補助ツール」です。
無料版文字起こしソフト・アプリでは満足できなかった機能への満足度や、さらなる効率化を期待できますので、ぜひ参考にしてください。
①CasualTranscriber
CasualTranscriberはMacパソコン専用の無料版ユーティリティーソフトです。CasualTranscriberの優れている点は、対応する音声規格が「mp3」「m4a」「wav」と幅広く、動画規格の「mp4」にも対応出来ます。
そしてリンク付きタイムスタンプ・タグ入力補助機能・特殊文字入力補助機能・省略テキスト入力機能・YouTube ビデオの操作など、多彩な機能が付いています。無料版ユーティリティーソフトでここまでの機能を搭載しているのは、かなりおすすめです。
音声再生とテキストが一緒で便利!
CasualTranscriberの最もおすすめしたいポイントは、音声再生とデータの入力が一緒にできるので、文字起こしの効率が格段にアップするところです。また、固定時間分巻き戻すショートカットがはじめから設定されており、プレイヤーのシークバーを何度も戻すような、わずらわしい操作の手間が省けます。
ほかにも便利な機能が搭載されていますが、紹介した機能を使いこなすだけで大幅な時間短縮を図れますので、ぜひ活用してみてください。
②Okoshiyasu2
Okoshiyasu2は、Windows搭載パソコン専用の無料版・音声再生ソフトです。ホットキーによる再生・停止操作や、再生速度や音程の調整などを利用すれば、かなり効率的な文字起こしを実現できます。
そして複数のウィンドウが重なり、Okoshiyasu2が後ろにある場合でも利用が可能なので、わざわざウィンドウを切り替える必要がありません。Okoshiyasu2のファイル形式はMP3・OGG・WAV・WMAに対応しています。
キーボードのみで操作可能
Okoshiyasu2を使う最大の魅力は、キーボード操作だけで再生・停止などの機能を利用できることです。キーボードから手を離さずに操作できますので、音声を聞きながら文字をタイピングしていく作業に最適です。
そしてキーボード操作で再生・停止のほかに、早送りや巻き戻しがスムーズにできますし、フットコントローラーを使えば、足で再生・停止が出来るので、タイピングで手がふさがっている状態への考慮も高ポイントです。
パソコンやアプリで文字起こしをする際のポイント!
パソコンやアプリで文字起こしをする際、各無料版文字起こしソフト・アプリのデメリットをカバーしましょう。次に紹介する2つのポイントは、各種機能を有効に使用するための基本的なポイントです。ストレスなく無料版文字起こしソフト・アプリを活用するためにも、次のポイントを押さえて使用していきましょう。
マイクの位置に気を付けよう
「パソコンやアプリで文字起こしをする際のポイント」の1つめは、マイクの位置に気を付けることです。自分の音声データであれば、パソコンやスマートフォン内蔵のマイクで適応します。
ですがインタビューなどで使用する場合は、話し手とマイクの距離がかなり近いことが前提です。そのためライブ配信や音楽制作で使用するような自立型のマイクなどを用いて、話し手との距離を近くすることが必要です。
口元から離れすぎると上手く認識しない?
パソコンやアプリで文字起こしをする際のポイントの2つめは、口元にマイクを近づけることです。実際にマイクが音声を拾い、音声認識する範囲は5〜15cm以内です。このポイントを守れば、どの無料版ソフト・アプリでも、音声認識が出来ます。できるだけ大きな声で、はっきりとした口調でゆっくりと話すことを心がけましょう。
使いやすいソフト・アプリで文字起こしの作業効率を上げよう!
「無料版文字起こしソフト・アプリ9選」と、「文字起こしの作業効率を上げるツール2選」はいかがでしたか?どれも手打ちの作業から解放される、優秀な文字起こしツールばかりです。
自分の好みに合った、そして使用目的に一番的確な文字起こしソフト・アプリを使い分けましょう。そして使いやすいソフト・アプリで文字起こしの作業効率を上げてください。