毒親に育てられた人の特徴や性格とは?過干渉の原因や子育てをする心理も解説!

毒親に育てられた人の特徴や性格とは?過干渉の原因や子育てをする心理も解説!

過干渉や暴言・暴力などで子供に悪影響を及ぼさせてしまうのが特徴の「毒親」。今回はそんな毒親に育てられた人の特徴やどのような性格に育つのか、紹介します。また、毒親に育てられた人が持つ心理や、子育てをする際の注意点なども、合わせて紹介します。

記事の目次

  1. 1.毒親とは
  2. 2.毒親に育てられた人の特徴
  3. 3.毒親に育てられた人の性格
  4. 4.毒親に育てられた人が子育てをする際の心理
  5. 5.毒親に育てられた人の間違った子育て
  6. 6.毒親に育てられた人のエピソード
  7. 7.意外と混合されやすい「モンスターペアレント」の特徴
  8. 8.毒親に育てられた人は大人になっても影響が残っている

毒親とは

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アメリカのスーザン・フォワードが1989年に出版した『Toxic Parents, Overcoming Their Hurtful Legacy and Reclaiming Your Life』(訳:毒になる親 一生苦しむ子供)という書籍で使われたのが始まりとされており、この書籍内では、「子どもの人生を支配し、子供に害悪を及ぼす親」が毒親の特徴だと記されています。

一口に「毒親」と言っても、暴力などの虐待や育児放棄が横行しているなどの特徴を持つ、明らかに毒親だと分かるタイプの毒親と、逆に過干渉や子どもの行動を支配しないと気が済まないなどの特徴を持つ、一目では判断しづらいタイプの毒親の、2種類があります。

子供に対してネガティブ行動を繰り返す

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どちらのパターンにも共通するのが、子供に対してネガティブな行動をとっている特徴が伺えることです。もちろん、親も人間ですしこの世に完璧な親なんて存在しません。「思わず大声を張り上げてしまった」「カッとなって叩いてしまった」ということが日常で"つい"起こってしまうことがあるかもしれませんが、それぐらいなら問題ありません。

ですがその"つい"が継続的に続き、やがて必要以上に子供を縛りつけるようになってしまえば、それは「毒親」になります。更に大抵の毒親は「子供の為になる」と思い込んでいる為に自覚がないという特徴もあります。

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毒親に育てられた人の特徴

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暴力・暴言などの虐待や子供の行動を支配する過干渉、逆に子供に対して無関心になったりコミュニケーションを取らない育児放棄など、ネガティブな行動や言動を日常的に繰り返しているのが特徴の毒親。そのような毒親に育てられた子供達が成長したら、一体どのような人に育つのでしょうか。

次は、幼い頃にこのような毒親に育てられた経験のある人が持つ特徴を、5つ紹介していきます。

特徴①世間との感覚のズレ

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まず最初の特徴が「世間との感覚のズレ」です。特に過干渉な特徴を持つ毒親から支配的な子育てを受けてきた人の場合、多くは「毒親の言ってることや考えが絶対」という心理になる為、世間との感覚がズレたまま成長してしまいます。

また、このような特徴を持つ人自身も「友達と感覚がズレてて話が噛み合わない」「価値観がズレてるせいで周囲から浮いている」と自覚を持っている為に、悩んだり苦しんでいることが多いです。

特徴②自信が持てない

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次の特徴は「自信が持てない」です。暴力や暴言が止まらない虐待的な特徴の毒親に育てられた人の場合、幼い頃から日常的に罵倒や批判を受け続けて生活してきた為、自分自身に自信が持ちづらい性格になってしまいます。周りから称賛されたとしても「自分なんて」という心理が邪魔して自信が持てないのです。

特徴③感情を表に出さない

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3つ目の特徴は「感情を表に出さない」です。幼い頃から、嬉しくて喜んでいると「調子に乗るな」、悲しくて泣いていると「情けない」など、素直に感情を表に出す度に罵倒されてきた人は、無意識のうちに「感情を表に出すのが怖い」という心理が働くので、うまく感情を表に出せなくなる人が多いのです。

嬉しい・悲しいといった感情を、大好きな両親に理解されず受け入れてもらえなかった経験が、成長して大人になっても、悪い影響として残り続けてしまうのです。

特徴④人の顔色ばかりうかがう

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4つ目の特徴は、「人の顔色ばかりうかがう」です。日頃から精神的・肉体的暴力を受け続けていれば、子供も「親を怒らせないようにしなきゃ」と思うようになります。その為、幼い頃から両親を怒らせないようにと両親の顔色を伺ってばかりいた経験が、大人になっても潜在的に残ってしまうのです。

考え方を変えれば、「人間観察が優れてる」と思う人もいます。しかし、この場合はただの人間観察と特徴が違い、「怒らせないようにしなきゃ」と常に怯えながら相手の顔色を伺っているのです。

特徴⑤大人数の交流が苦手

最後の特徴は「大人数の交流が苦手」です。特にこの特徴の場合、2つ目の「自信が持てない」特徴と4つ目の「人の顔色ばかりうかがう」特徴が関係しています。

人の顔色を伺いながら会話してしまう特徴があると、大人数が集まる場ではそれだけ多くの人数の顔色を気にしなくてはいけなくなる為、会話に集中できなくなるのです。そうなると、周りの人達とまともなコミュニケーションも取れなくなります。また、顔色を伺うというのはそれだけ相手に気を使うので、気疲れしてしまうのも原因です。

また、自分に自信がない特徴がある人は、みんなの前で何か言おうとしても「出しゃばってるって思われる」「自分の意見なんて聞いてくれるわけない」と、引っ込み思案な心理に陥る為、あまり会話しようと思わなくなるのです。

毒親に育てられた人の性格

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特徴から見ても分かる通り、いくら育ての親とはいえ毒親に育てられれば、その子供自身にも悪影響が及ぼすのは一目で分かります。親からの愛情をいっぱい受けて育つのは子供にとっても幸せで良いことでありますが、その愛情が子供にとって悪影響となるようじゃ、本末転倒です。

歪んだ愛を受けて育つと、人はどのような性格になってしまうのでしょうか。次は、毒親に育てられた人がどのような性格になるのか、3つ紹介していきます。

①依存

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1つ目の性格は「依存」です。特に過干渉な毒親の元で育った人がなりやすく、友達、恋人、仕事、あるいはお酒やたばこ、酷い時にはギャンブルなどにハマって生活がままならなくなってしまう人などもいます。

毒親の酷い子育ての影響で、自分に自信が持てなくなるだけでなく他人が信用できなくなってしまう為、一度誰かを信用してしまえば異常なほどにその人に執着してしまうのです。「自分を認めてくれる唯一無二の人」「私にはこの人がいないとダメだ」という心理がより依存性を強めてしまいます。

②自己否定

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2つ目の性格は「自己否定」です。自分に自信が持てない特徴が災いしてしまい、「自分はなんて無価値なんだ」などといった自己否定がより強まり、適度に自分を肯定できなくなってしまいます。

周りがどんなに当人を褒めたり高評価を与えたとしても、自分に自信が持てないだけでなく人を信用できない性格も影響して、素直に称賛の声を信じたり受け入れたりすることができません。その為、当人の中では「自分は必要とされていない」などという否定的思考が頭から離れなくなり、そこから自己否定に陥りやすくなります。

③完璧主義

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最後の性格は「完璧主義」です。親に否定され続けて育ってきた子供は、親に認めてもらいたいが為に、失敗しない・良い子でいよう、と奮闘します。その奮闘が、大人になっても変わることなく残り続けてしまう為、完璧に仕上げなくちゃダメ、という気持ちが性格として強く残ってしまいます。

また、ちょっとした失敗に対して異常なまでに子供を否定するのも毒親の特徴。その為、「1つの失敗が大きな損害になってしまう」という偏った心理が抜けず、その影響で異常なまでの完璧主義な性格となってしまうのです。

毒親に育てられた人が子育てをする際の心理

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ここまで、毒親に育てられた人の特徴・心理や性格を紹介してきました。悲しいことに、毒親の元で育てられた人はどうにかして毒親から解放されたとしても、毒親から受けた影響は大人になった後も生涯抜けることなく残り続けてしまうことが多いのです。それは、将来自分に大事な「家族」が出来た時も、例外ではありません。

次は、毒親に育てられた人が、自分の子供の子育ての際に持ちやすい心理について、2つ紹介していきます。

①子育てが辛い

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1つ目の心理は「子育てが辛い」です。自分が幼い頃に適度な愛情を受けた子育てをされなかった為、子供との適度な距離感が掴むことが出来ず、「子供とどのように接すれば良いのか分からない」「正しい子育てができてるか不安」という悩みを抱えやすくなってしまい、子育てをすること自体に苦痛を感じてしまいます。

②子供がいらないと思う人が多い

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2つ目の心理は「子供がいらないと思う」です。自分自身が子供時代に良い思い出がない為、子供の必要性を感じなくなる人が多いのです。それだけでなく、毒親の元で育てられた自分がいざ子供を育てようとしたとき、自分への自信の無さから「自分も毒親になってしまうのではないか」と考え、子供を持つことを拒否してしまいます。

毒親に育てられた人の間違った子育て

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毒親に育てられた人は、ほとんどが親になることに消極的になってしまうことが特徴ですが、中には結婚して家庭を持っている人もいます。しかし、毒親から受けた悪影響が抜けない、または上手く克服できてないまま子育てをするとなると、その子供にも悪影響を及ぼす可能性がぐんと高くなります。

一体どのような育て方をしてしまうのでしょうか。次は、毒親に育てられた人の間違った子育てを、2つ紹介していきます。

①過干渉

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1つ目は「過干渉」です。特徴としては、今日は学校で何をしたか、誰と遊んだか、どんなことして遊んだか、など、子供の行動全てを把握してないと気が済まなくなってしまう状態です。

依存しやすいという性格から「子供の全てを支配していたい」「常に子供の言動を把握しないときが済まない」という心理が働いてしまい、異常なまで子供に対して過干渉になってしまう人が多いのです。

また、自分の子育てに自信が持てないが為に、ちゃんと良い子でいたか・悪さをして迷惑かけてないか、が気になってしまい過干渉になってしまう、「子供」へではなく「自分の子育て」への自信のなさが原因となっている場合もあります。

②無関心

2つ目は「無関心」です。育児放棄などで親からの愛情を受けさせてもらえなかった人は、子供とどう接すればいいのか、どうコミュニケーションを取ればいいのかが分からないのが特徴です。そのため、子供との良い距離感がつかめず交流が少なっていき、やがて子供に対する興味もなくなってしまうのです。

また、「自分も毒親になってしまうかも」という不安から、子供に悪影響を与えないようにとあえて子供と接するのを避けてしまう人もいます。皮肉にも「毒親にならない為に」という想いが自分を毒親へと成長させてしまっているのです。

毒親に育てられた人のエピソード

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「毒親ブーム」という言葉が誕生する程増えてきている「毒親」。悲しいことに、毒親に育てられてきた人のエピソードは数多く存在しており、その多くは不幸せだったり悲しい内容となっています。毒親の元で生活している人は、毎日どのような苦痛な生活を強いられているのでしょうか。

次は、実際に毒親に育てられた人による毒親との具体的なエピソードを、2つ紹介していきます。

①話す事が夫の悪口ばかり

夫との夫婦仲が上手くいかない母親が、夫の愚痴の捌け口として子供に夫の悪口を延々と聞かせてしまうのです。ただのストレス解消で吐き出したいだけ・愚痴の話し相手が欲しくて子供を相手にする人もいれば、夫の悪いところを聞かせることで夫を悪者に見立て、夫ではなく自分の味方につかせる為に夫の愚痴を聞かせる人もいます。

夫に不満を持つのは悪いことではありません。その不満は溜め込むよりも吐き出すほうが良いです。ただ、母親からすれば「夫」であっても、その「夫」は子供にとっては大好きな「父親」であることを忘れてはいけません。

②結婚した娘に毎晩電話

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結婚により実家を離れた娘のことが気になり、毎晩のように娘に電話をしてしまう毒親もいます。過干渉が特徴の父親を持つ娘がこの問題に悩まされていることが多く、父親としては娘の結婚生活が上手くいっているのか心配だったり、娘のいない寂しさに耐えられず、気付けば毎晩のように娘に電話してしまうのです。

やっと毒親から解放された娘は、愛する人の「嫁」となり、幸せな新婚生活が始まろうとしています。しかし、肝心の毒親は未だ娘が「嫁」になったという現実を受け入れることができないようです。娘への歪んだ執着心は大人になってもなお続くのです。

意外と混合されやすい「モンスターペアレント」の特徴

悪影響を及ぼすのが特徴の親といえば「モンスターペアレント」も有名ですが、こちらの場合毒親とは少し特徴が違い、親の攻撃対象となるのは子供ではなく学校になります。子供が通う学校に何かしらの不安を感じれば、学校に意見・要求を述べるのは当然ですが、モンスターペアレントの場合、その意見・要求が明らかに理不尽で自己中心的なのが特徴です。

例えば、娘がテストで悪い点を取った時、毒親なら「情けない」と娘を罵倒し、モンスターペアレントなら「うちの娘がこんな点数なわけない!」と学校側に抗議を始めます。このような特徴の違いがありますが、いずれにしてもとても良い親とは言えません。

毒親に育てられた人は大人になっても影響が残っている

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毒親に育てられた人が持つ特徴や性格、過干渉の原因や子育ての注意点を紹介してきましたが、如何でしたでしょうか?自分の周りにもし上記に挙げたような特徴を持つ人がいるようであれば、安易に避けたりするのではなく、毒親に育てられた可能性もあるということを視野に入れてみてください。

aykouom1415
ライター

aykouom1415

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