自己表現とは?
自己表現とは、その人の好みや感情・パーソナリティーを、言葉や表情、物・形などあらゆる手段で表現することです。
自己表現は、大きく二つに分類することができます。一つ目は、個人的な嗜好や感じ方を相手に伝えるコミュニケーションの手段。もう一つは、作業に没頭したり、自分の心地よいものや空間を作り上げたり、体現するなどの、作品を創作する活動そのものです。
自分の気持ちを他者に伝える
他者とのコミュニケーション上での自己表現とは、主に自分の気持ちを相手に伝える表現方法です。「これは好き」「これは苦手」など、自分の気持ちをストレートに言葉で伝えるのが代表的です。他にも、表情や声音、ボディランゲージ、目線、しぐさ、姿勢など、自己表現の手段にはあらゆる要素があります。
メモなどでの間接的なやりとりでも、手書きの文字や文字の行間、メモ用紙、ペンの太さや筆圧、絵文字や顔文字、記号やイラストなどの自己表現があります。
コミュニケーション上での自己表現が持つメリットとは、こちらの感情を相手に開示することで、相手へ安心感を与え、信頼関係が構築しやすくなることです。何を考えてるかわからない人よりも、わかりやすい人の方が、心理的な距離が縮まりやすくなります。
自分の考えを作品に投影
もうひとつの自己表現は、自分の作品を創作したり、好きなものを体現する手段です。作品と言うと、「趣味」や「創作物」でなければいけないようなイメージがあるかもしれませんが、それ以外のあらゆるものもあなたの作品になります。
例えば、ファッションやメイクを創作物とは言い切れませんし、人によっては趣味でもありませんが、自己表現の方法のひとつです。自分が好きだと感じた服装やメイクがそのまま体現されている場合も、自己表現の作品と捉えることが出来ます。
あなたが選んで購入した筆記用具や鞄なども、あなたの好きな色やフォルムが投影されています。自己表現がよくわからない人でも、知らないうちに自分の好きなものや心理が表現されているのです。
自己表現と自己主張の違い
自己表現とよく似た言葉に「自己主張」という言葉があります。自己表現が苦手な人は、「自己表現」と「自己主張」が混同していることが多いです。
自己主張とは、自分の考え方や感じ方を相手へ伝えるための手段です。相手に理解して欲しい概念や考えを伝えるための、機能的な役割を持っています。
自己表現とは、相手へ伝えようとしている情報ではなく、「言いたくないけど伝えなきゃいけない」「嬉しいから聞いてほしい」などの「伝える時の感情」の伝達手段です。情報を伝える機能的な役割は持っていませんが、伝える時の自分自身の心模様が相手に伝わるので、相手側が心を開きやすくなるメリットがあります。
自己表現が苦手な人の心理
自己表現が苦手な人は、自分の感情を見せることに抵抗がある人と言い換えることが出来ます。自分の感情を表現することに対して、心理的なブロックがあるのです。
自分に対するブレーキや、他人に対する抵抗感など、内にも外にも心理的なブロックが多いと、感情を外に出しにくくなります。心を開きにくい心理状態です。
他人への警戒心が強い
自己表現が苦手な人の特徴のひとつに、他人に対して警戒心が強いことが挙げられます。警戒心が強いということは、深層心理に「自分は他人に受け入れてもらえない」「他人にバカにされる」などの、不信感が根付いています。
批判や否定に敏感で、傷つきやすいため、「自分から開示して、否定され、傷つく」というシチュエーションを作り出さないようにしています。他人に自分の感情を見せなければ、批判や否定をされることがない、という心理的なメリットがあるからです。
他人への警戒心の強さが、自己表現に対する高いハードルとなっているため、うまく自己表現できないケースです。他人に優しくしてもらったことなどをリストアップしてみましょう。他人は自分のことを受け入れてくれると知ることで、徐々にハードルを下げていくことが出来ます。
自分に自信がない
自分に自信がない人も、自己表現が苦手な場合が多いです。深層心理には、自分に対する劣等感が根付いていて、「素晴らしい人はこんな風には思わない筈だ」「こんな風に思っていたら嫌われてしまう」のような強い自己否定感を抱えています。
「私はこう感じた」「私はこう思う」などの自然に生まれる感情を、自分の中で否定し、消去しようとします。自分で否定して感情を出さないことで、他人に否定されることを防げるのが心理的なメリットです。
自分の感情に対する強いブレーキがあるため、うまく自己表現できないケースです。自分の中で生まれた感情に対して、「そう思ってしまったのだからしょうがない」と開き直って肯定していくと、少しずつブレーキが緩んでいきます。
間違えることを恐れる
間違えるのが怖くて、自己表現に苦手意識を感じる人もいます。「うまくできないなら自己表現なんてやりたくない」という心理があります。自己表現をしなければ間違えることがないのが心理的なメリットです。
「他人から高評価を貰いたい」「初めてでもそつなくこなせる人と思われたい」など、理想像を高く設定しがち。高い理想を超えられないと、恥ずかしい思いをしたり、バカにされると思っていて、「素晴らしい自分像」を守りたい心理が強く働いています。
「うまくできるかわからないけど、やってみます」など、自分から先に理想像を下げる発信をしてみましょう。大きく設定している理想像を等身大に縮めると、自己表現がしやすくなります。
悪い方向に物事を考える
物事を悪い方向に考える思考癖があると、何をするにも「成功確率の計算」から入ってしまいます。自分が嬉しいと思ったことを「子供っぽい」と言われるのではないか、単純に感謝の気持ちを言葉にしたのに「嫌味」と捉えられるのではないか、などの最悪の事態を計算するタイプです。
その時に生まれた感情をリアルタイムで外に出すことが出来ないため、瞬発力のある自己表現に対して、苦手意識が根強くあります。
ただし、仕事において最悪の事態を想定することは、必須スキルでもあります。成功確率の高い表現パターンを増やしたり、汎用性を高めることで、デメリットをカバーしていくのが良いでしょう。
人の意見に合わせる方が楽
自分の思ったことを人に伝えるより、他人の意見を優先している人も、「自分がない」と自己表現に悩みがちです。
自分の意見を言って相手と衝突する場合と、相手の意見に合わせる場合のメリットをそれぞれ天秤にかけて、苦手なシチュエーションを回避する心理傾向があります。
対立することへの抵抗感が強いので、対立せずに自分の考えを伝える練習をしていきましょう。「それ面白い、こんな考え方もあるんだね」など、会話についての感想や発見をフィードバックすると、意見が対立せずに自分の考えを伝えることが出来ます。
自己表現することのメリット
自己表現は、自分自身へのメリットはもちろん、仕事で必要なコミュニケーションを円滑にするなど、他者との関係性にもメリットがあります。自己表現が得意な人は無意識にそのメリットを知っているのです。
ここからは、どのようなメリットがあるかを知り、自己表現をすることで得られる将来像を描いてみましょう。
信頼関係が築ける
心を開くことは、他者と信頼関係を築くのに必要な工程です。心を開いているかどうかの指標が「自己表現」なので、自己表現は多ければ多いほど、信頼は得やすくなります。
何を考えているかわからない人と、考えてることが顔に出る人がいたら、顔に出る人のほうに安心感を感じやすい傾向にあります。相手に「安心感」という心理的メリットを先に与えると、相手も同じように「安心感」で返そうとする心理が働くのです。
自己表現がうまい人の信頼関係の築き方とは、先に自分の心を相手に開示することで、自然に相手も心を開き、「安心感のラリー」でやりとりをする方法だと言えます。
コミュニケーション能力が高くなる
自分が思ったことや感じたことを相手に伝えるスキルは、経験を踏めば踏むほど上がっていきます。仕事で初めてエクセルを使った時はあやふやな手つきですが、毎日仕事をこなしていく内に、ショートカットキーを駆使して手際よく処理できるようになるのと同じです。
相手にうまく伝わらない経験をすると、もっとうまく伝わる言い方を試行錯誤するようになります。トライアンドエラーを繰り返すことで、相手により伝わる表現方法がどんどん上達していくのです。
新しい世界が広がる
自己表現を突き詰めていくと、他の分野とのつながりが見えてくるようになります。服の着こなしから始めた自己表現が、ファッション誌、メイク、ダイエット、料理、栄養学など、様々な方向に枝葉を伸ばして世界が広がっていくような感覚です。
雑誌や情報サイト、SNSなど、今まで目にしなかった世界に足を踏み入れ、新しい世界をどんどん開拓していくことができるのです。
ありのままの自分でいられる
自己表現を突き詰めていくと、自分の心地よいことや自信が持てるものが身の回りに増えていきます。心地いいと感じている時は、ふっと肩の力が抜けている、心を開いたありのままの自分でいられます。
ありのままの自分でいられる感覚を知ると、仕事やプライベートなどのあらゆる場面でも、ありのままでいられる方法がわかってきます。新しい世界で肩の力の抜き方を修得し、他の世界に使い回せるようになっていくのです。
自己表現力をあげる方法
自己表現とは、自分の身体の内側にある感情を外に出していくイメージです。体の外に出す時に、言葉や表情、創作など自分のやりやすい方法を使って表現していくのが自己表現。
自己表現力を身に付けたいけど、始めたい趣味などが見つからない場合は、何をすればいいのか迷ってしまいます。どんなことから始めるといいのか、オススメの方法をご紹介します。
考えていることを言葉にする
自己表現の第一歩は、「自分の体の中にある感情や思いを外に出す」ことです。自己表現が苦手な人の場合、自分が思っていることを言葉にする経験が少なくて、単純に慣れていないだけなので、経験を積んで少しずつ慣れていきましょう。
まずは、自分の考えていることを言葉にする練習をしてみてください。ノートや紙に書き出してみるのがオススメです。いきなり順序だてて書くのは難しいので、思いついたことをどんどん書き出すところから始めましょう。
人と話す機会を増やす
自分の気持ちを言葉にする練習として、家族や友人、パートナー、仕事で関わりが多い人など、あなたの周りの人と話す機会を増やせたらベストです。
身の回りに起こったことをテーマにすると話しやすいでしょう。お互いにどう感じたかを”意見交換する”ようなスタンスで話してみると、互いの感じ方の違いが見えてきて、自分のパーソナリティが浮き彫りになります。
自己肯定感を持つ
他人から怒られたり嫌われることが苦手で、自分の思ったことを否定する「自己否定感」が強いと、思うように自己表現ができません。
「そんなことしたら怒られる」「こんな風に思ったら嫌われる」という恐れから、自己否定に発展することが多いです。
自己否定感を弱めるには「自己肯定感」が必須です。「思ってしまったことはしょうがない」「他人に言わなければ思っていい」と考えるようにすると、自分が感じたことを肯定できるようになります。
まず行動してみる
行動より先に頭で考えるタイプの人は、損得や評価を貰えるかどうかなど「他人の目」を気にしすぎるところがあります。損をしたくなかったり、評価が下がるなどのデメリットばかりを気にしてしまう人は特に、考えすぎる傾向が強いです。
まずは、誰も気にしなくていい「自分一人のプライベートの時間」で、ふと思いついたアイデアを行動に移してみることから始めてみましょう。
得意なことを見つける
自己表現には、「得意なこと」に没頭するイメージを抱きがちです。得意分野を探したことが無い人にとっては、「自分には得意なことなどない」と思い込んでいるだけで、意図的に探せばどんどん出てきます。
「ひと通りの電話対応が出来る」「パソコンの仕事で躓いたことがない」など、ちょっとしたことでもいいので、仕事や趣味での「得意分野」を探してみましょう。得意分野であれば、自己表現をするストレスを最小限に抑えることが出来ます。
自分を客観的にみてみる
自分を客観的に見ることは、自分を理解する近道になります。頭の中だけで考えている時は「主観的」です。文字や言葉にしたり、図解したり、相関図やタイムスケジュールを書いてみて、アウトプットされたものを見返すことで「客観的」に見ることができます。
自分の感じていたことを客観的に見つめて、言いたかったことがきちんと伝わるように、アウトプットの練習をしてみてください。
否定されることを恐れない
否定されることを恐れていては、自己表現ができません。「否定」という捉え方をもっと柔らかくすると、否定されることへの拒絶感が薄まっていき、自己表現がしやすくなります。
自己表現が得意な人は、「私はそうは思わない」「それ、違うと思う」などの反論を受けた時に、「否定」ではなく「違う切り口から見た意見」として受け取ることが出来るのです。
自分と違う意見が出てきた時に、他人と違うことを楽しむ姿勢があると、自分を否定されたとは感じません。他の人と違った考えや感じ方は、自分の個性だと、肯定的に捉えているのです。
自己表現できるようになるコツ
自己表現が苦手な人の中には、熟練した趣味やスキル、明るい性格などが必要だと誤解している人もいます。実際には、楽しいと感じたら笑い、嬉しいと感じたら思わず笑みがこぼれるようなことでも、立派な自己表現です。
自己表現は、キッカケやとっかかりがあれば、やり方がどんどんわかっていくものです。ここからは、とっかかりを見つけるちょっとしたコツを紹介します。
本から表現方法を学ぶ
自己表現は、言葉や趣味、作品で表現するものだと思っている人も多いのですが、もっと身近な表現方法もたくさんあります。
身近な表現方法を本から学ぶなら、文芸書がオススメです。何気ない会話のやり取りひとつにも、表情や声のトーン、しぐさなどの描写が散りばめられています。その一つ一つの描写が全て表現方法だと思って読んでみてください。
表情や体の動き、ジェスチャー、姿勢、癖なども自己表現のひとつだということがよくわかります。無自覚なだけで、あなたが普段やっているしぐさや表情も、全て自己表現なのです。
幅広い趣味をもつ
趣味があれば、自己表現のバリエーションが増えます。気になる趣味があれば、どんどん手を付けて、新しい世界に飛び込んでみましょう。
気になる趣味がひとつも思い浮かばなかったら、昔やっていた趣味、子供のころに好きだった遊び、学生の時に打ち込んだスポーツ、憧れる人がやっている趣味などからヒントを得ましょう。
興味が持てるジャンルやすぐに飽きるジャンルなど、自分の傾向が見えてくると、自分の得意な表現方法のスタイルがわかってきます。得意な自己表現を見つけて、その方法を色んな場面に転用することで、オリジナリティあふれる自己表現が完成していくのです。
頭に浮かんだことをメモする
頭に浮かんだことを、すべてメモしてみてください。「世界一周旅行」のような壮大なものも、「チョコアイスが食べたい」や「オシャレな傘っていいな」といったちょっとしたものも、全部メモに溜めていきましょう。
メモに溜まったアイデアの中から、実行できそうなものをやってみると、いつもと違うパターンが生まれます。新鮮な気持ちや楽しい気持ちが沸いてきて、感情が潤うのでオススメです。
頭に浮かんだメモを読み返してみると、脈絡のないアイデアがたくさんあって、思わず笑えてきます。あなたのアイデアは、ルールや制限に縛られない自由な発想に満ちているのです。自分の自由さを面白がってみてください。
日記をつけてみる
日記をつけるのは、自己表現の初心者や、自己表現を人に見られるのが恥ずかしい方にも始めやすい方法です。一日を振り返って、自分の心が動いたことや自分の感じたこと、思ったこと、嬉しかったことなどを文字にしてみましょう。
1週間くらい日記をつけてみて、よく使う単語や、よく出てくる人物、シチュエーションなどを探してみると、自分のパターンが見えてきます。自分がどんな時にどういう風に感じるのか、どんなことに心が動くのかがわかったら、自己表現のテーマにしてみましょう。
自己表現方法の具体例
自己表現力は、何もない所から生み出そうとするよりも、一つの型を覚えて、そこから自分の特徴を付け足してアレンジしていく方が、身に付けやすいです。
自己表現にはあらゆる方法がありますので、代表的な具体例を紹介します。あなたが真似してみたい表現方法を見つけて、模倣してみましょう。
様々な媒体で書くことを活かす
TwitterやInstagram、LINE、手紙やメールなど、あらゆる場面で文章を書いていくと、自分の気持ちを表現するチャンスが増え、自然と自己表現のレベルが上がります。
はじめは文字だけで表現しますが、少しずつ顔文字や絵文字、記号を足すようになり、イラストや写真を入れるようになっていきます。自分の感情や表情が相手に伝わりやすい書き方を試行錯誤することで、レベルが上がっていくのです。
文章は、文字以外の表現でも感情や表情を伝えることが出来ます。ここに気づけるようになれば、直接会話をする時にも、言葉以外で感情や表情を伝えることが出来るようになるということです。
絵画や書などを作品にする
文章を使わないで表現する方法として、絵画や書などの作品があげられます。絵画は難しそうに感じる場合は書から入ってみましょう。柔らかい字や力強い字、華麗な流れや大胆な崩し方など、同じ字にも個性があるので、人によって「美しい」「好き」と感じる作品が違ってきます。
絵画も、繊細なタッチで緻密に描かれているものや、幾何学的な印象を受けるもの、鮮やかな色彩、優しい色彩など、あらゆる表現があります。色や形、イメージなどで自分の好きな表現方法を探しながら作品を描いてみるのもいいでしょう。
料理のレシピを紹介してみる
最も身近な自己表現のひとつに料理があります。見方によっては趣味でもあり、アートでもあり、愛情表現でもあり、箱庭療法のようにも見れます。普段から料理をするという方は料理のレシピを紹介してみてもいいでしょう。自分の好きな物や自分が作れる物を紹介するのも、立派な自己表現です。
レシピの面白い所は、手順を分かりやすく書いたり、顔文字を入れて親しみやすくしたり、写真を鮮やかに撮って載せるなど、あらゆる工夫ができるところにあります。
レシピを紹介していく内に、誰に向けて伝えたいのか、どんな人の役に立ちたいのかが明確になってくるので、目的に合わせて自然と表現方法が育っていきます。
バンドや歌の音楽活動
楽器の音や旋律、歌詞、音の強弱、テンポの速さなど、音楽にまつわる要素のひとつひとつが、イメージや表情・感情を表現しているので、音楽活動自体が自己表現方法の集合体です。バンド活動や、オリジナル曲を作詞作曲したりすることは、自己表現の究極とも言えるでしょう。
バンド以外の音楽活動は、カラオケや合唱などの歌唱表現や、ピアノやギターなどの楽器演奏の他、吹奏楽やジャズバンドのような複数人でハーモニーを奏でるような表現方法もあります。
自己表現を仕事に活かすには
新しい趣味などを始めるのが難しい場合は、仕事に自己表現を加えてみましょう。仕事であれば、人との関わりを見つけやすいため、自己表現の練習台にも使いやすいです。
また、人間関係や仕事のスピード、クオリティなど、手ごたえを感じることができれば、自己表現へのモチベーションも高まり、継続しやすくなります。
質問や確認でも自己表現ができる
自己表現とは、自分の感情を相手に伝えることです。感情を伝えるには、「言葉」でなければいけないと思い込みがちですが、仕事上でのちょっとした質問や確認のやり取りにも、自己表現を取り入れることができます。
質問をする際に、「分からないことがあって困っている」というあなたの気持ちが、相手にわかるような話し方を意識します。相手から回答を貰えたら「困りごとが解消できた、あなたのおかげで助かった」といった気持ちが伝わるように感謝を述べてみましょう。
困っているような声のトーン、「なるほど」の表情やジェスチャー、感謝を伝える時のアイコンタクトなど、「自分の気持ちを言葉以外で表現する」という意識を持つと、ちょっとした質問でも自己表現ができるようになります。
仕事内容そのものが自己表現になる
仕事でも、趣味に打ち込む時と同じように、没頭できたり、作品が完成していく感覚があれば、仕事自体を自己表現と呼ぶことができます。
普段から事務の仕事をしていて、Excelが得意な場合は、自分の得意な計算式や演算などのテクニックを使うことが自己表現をしていることになる、という見方です。仕事内容と自分の得意分野がうまく適合していると、「仕事が趣味」になります。
他にも、タスクをひとつずつクリアしていくのが好きなのであれば、ToDoリストやチェックリストを作って「クリアする」という要素を仕事に持ち込むことで、自己表現しやすい環境を作ることもできます。
自己表現する方法を知り仕事やプライべ―トに活かそう!
自己表現は、普段からする会話にも活かすことができます。相手に伝えたい自分の感情は何なのか意識して、会話をしてみてください。また、相手にどんな感情を抱いてほしいかを決めてみると、そのためにどんなタイプの感情を開示すればいいのかわかるので、仕事でもプライベートでも自己表現を使いこなせるようになっていきます。