スニーカーの紐の種類
おしゃれなスニーカーの紐の結び方を知る前に、まずはスニーカーに使われている紐の種類について知っておきましょう。大きく分けてスニーカーの紐には長い短い以外に二つの見方があります。一つは紐の形の違いで、もう一つは紐の表面加工の違いです。
丸紐と平紐の違い
まずスニーカーの紐そのものの、形状の違いとして丸紐と呼ばれるタイプのスニーカーの紐と、平紐と呼ばれるタイプのスニーカーの紐があります。それぞれ丸い形状のものを丸紐と呼び、平べったい形状のものは平紐と呼ばれています。
スニーカーのようなカジュアルな靴には平紐が主に使われていて、フォーマルな靴には丸紐が中心に使われているという違いがあります。スニーカーで少しフォーマルな雰囲気を出したいときは丸紐に付け替えると雰囲気が変わります。
表面の加工方法の違い
続いてのスニーカーの紐の違いとして、紐それぞれの表面に施されている加工の違いが挙げられます。紐の表面をガスの炎で炙ったものを「ガス紐」とよび、値段が安くどこでも購入することができ最も結びやすいタイプの紐です。
続いてる蝋引きと呼ばれるタイプの加工が施されているスニーカーの紐は、紐の表面がロウで覆われていることから蝋引きと呼ばれています。紐にしなやかさがなくやや解けやすい欠点はあるものの、高い耐久性と光沢が魅力となっています。
最後に、「網み紐」で、優れた伸縮性とカジュアルな雰囲気が魅力で、複数の紐を編み込むようにして作られているタイプの紐です。最も手間がかかっている分、価格帯も少し高く設定されている靴紐となっています。
スニーカーの基本的な紐の結び方
スニーカーの紐には様々な結び方がありますが、まずは最初に基本の五つの種類のスニーカーの紐の結び方について学んでいきましょう。これから紹介する五つのスニーカーの紐の結び方を知っていれば、その他のあらゆるスニーカーの紐の結び方に応用できます。
長い紐での結び方を対象にしていますので、短い紐の場合は注意しましょう。左右対称に綺麗に揃うように、それぞれの五つの基本の結び方をしっかりと覚えて、完全にモノにできるようにしておきましょう。
オーバーラップの結び方
スニーカーの長い紐の結び方の中で最も定番の結び方として最初にご紹介するのが「オーバーラップ」です。靴の先からハトメの上から下に紐が通るように通したら、後はどちらが上になっても構わないので交互にクロスさせながら通します。最後は穴を下から紐を通せば完成です。
アンダーラップの結び方
スニーカーの長い紐の結び方の中で続いての定番の結び方として「アンダーラップ」があります。こちらの結び方は先ほど紹介したオーバーラップとは反対に、最初に通すハトメを下から上に通すところから始まります。後は先ほどと同様に最後は下から穴に通して完成です。
結目隠し結びの結び方
続いて紹介するスニーカーの長い紐の結び方の基本は「結び目隠し」です。結び目を隠すことと、アンダーの通し紐を隠す方法です。開始時点ではオーバーラップと同じで、次に通すハトメがそれぞれの同じ方向にある穴へ下に一つないし二ずつ交差させるように通していきます。
こうしてお互いの場所を入れ替えながら、靴の裏側にはほとんど紐を通さないまま手元まで紐を通したら、最後の一つは片方に紐が集まるので、隠すようにそこで結ぶという結び方になります。
クロスロックレイスの結び方
基本的なスニーカーの長い紐の結び方として続いて紹介するのは「クロスロックレイス」です。おおきくバッテンを描く結び方ですが、最初にアンダーから紐を通して大きくバッテンを作ります。そのあとは結び目隠しと同じ要領で表面側だけを順に通して格子を作ります。
最後は下に通した靴ひもを靴の中に隠すことで、結び目を隠すことの出来る美しいバッテンを描いた結び方として完成出来ます。結び目を隠すテクニックや、通し方でアンダーラインを隠すテクニックの基本として使うことができます。
クロス結びの結び方
スニーカーの長い紐の基本的な結び方で「クロス結び」を紹介します。ねじり結びとも言われるこの結び方は、まずアンダーラップ同様に通します。そして紐を中央で二度ねじります。次にハトメを下から通し再び中央で二度ねじり、を繰り返してトップまで行ったら完成です。
スニーカーのほどけない紐の結び方
スニーカーの紐で一番頭を悩ませることはなんでしょうか?紐の通し方?いえいえ、「紐がほどけてしまうこと」です。そこで、簡単にはほどけない結び方としていくつかご紹介します。そうそうほどけない結び方を知っておくだけで、かなり活用できます。
それほどむずかしくはありませんので、ほどけない結び方を覚えておしゃれな紐のスニーカーを上手に維持しましょう。また、ほどけない方法をしっておくと、そうした「ほどけてほしくない場面」では相当役に立ちます。
イアン・ノットの結び方
めったにほどけないスニーカーの紐の結び方として最初に紹介するのは「イアン・ノット」です。結び方は「ちょうちょう結び」同様にまず交差し、次にわっかを左右で作ります。左の輪を手前、右の輪を奥に紐を垂らしておき、右の輪を左の輪にとおします。
更にもう一度、今度は左の輪を右の輪に通し、グっと引っ張って左右のバランスを整えながら調整を施せば、簡単にはほどけないがほどくのは簡単なイアンノットの完成となります。
イアン・セキュア・ノットの結び方
スニーカーの簡単にほどけない紐の結び方として「イアンセキャノット」をご紹介します。イアンノットをさらにほどけないように改良した結び方になっています。わっかを作るまでは同じで、そこからは左の輪を右の輪に巻きます。
それと同時に右の輪もまいて、わっか同士で結ぶようにします。このときに、単純に一重で結びつけるのではなくお互いを二重にして結ぶようにすることがほどけないイアンセキュアノットの特徴です。最後にバランスを調整して完成です。
ベルルッティ結びの結び方
ほどけないために長い紐でないと難しい結び方ですが、ベルルッティというスニーカーの紐がほどけない方法のご紹介です。まず結んだ紐をもう一度くぐらせて二巻きにします。次に蝶結びを作り、引っ張り切らずにもう一度わっかを結び目にくぐらせ二重にします。
スニーカーの紐がほどけない括り方としてベルルッティはこのように括ります。要所で括り方を二重にすることでほどけない構造を作っている括り方となっています。
スニーカーの簡単でおしゃれな紐の結び方
続いては、結び目を隠す方法などをうまく使った、スニーカーをおしゃれにみせる結び方について、ひじょうにたくさんのアイデアがありますので紹介していきます。とにかくスニーカーのカジュアルさを前面にして楽しむことができるので、気になった結び方だけでも覚えてみましょう。
ファスナー結びの結び方
見た目がファスナーのようなおしゃれなスニーカーの結び目になる方法です。まずは長い紐をアンダーで用意し、中央の紐の下をそれぞれくぐらせて二番目の穴に通します。次からは通してきた紐を一つ下の紐にくぐらせてから次の穴を通すことを繰り返せばおしゃれなファスナーの完成となります。
ブッシュウォーク結びのの結び方
最後の結び目がスニーカーの横にくるおしゃれな結び方です。まずはアンダーでひもを通して、そのまま片方の紐だけを二番目に通してコの字を作ります。次にそれぞれの紐を2段ずつ上の穴に通して、平行になるように紐を繰り返しトップまで通せば完成です。
紐の構成上、ほどけない結び方でしっかりとホールドしておくと安心です。またスニーカーの紐も長いタイプでもやや短いタイプでも結ぶことが出来る、簡単でおしゃれなアレンジとなっています。
ツイスティの結び方
クロス結びをアレンジしたおしゃれなスニーカーの結び方で、結び方はクロスでねじる回数を減らし、すこしゆるめに結ぶだけです。簡単におしゃれなスニーカーを演出できるので、比較的人気の高いスニーカーアレンジとして利用されています。
ハッシュの結び方
全ての穴を使わずにおしゃれで余裕感のあるスニーカーの結び方が「ハッシュ」です。まずはアンダーで通したら、そのまま交差させながら2段上の穴に通し、背面を1段下の穴から隠すように下周りで通したら、再び2段上の穴に交差させて通します。
最後に下を交差させながらトップまで通したら、ほどけないスニーカーの結び方でしかりと括って完成です。ほどけないスニーカーの結び方はどの方法でも構いません。
ループバックの結び方
クロスとツイスティのアレンジともいえるおしゃれなスニーカーの結び方が「ループバック」です。アンダーで通した紐を片側だけ輪を作るように同じ方向ばかりでトップまでループを作ります。
つぎに反対側は先に通した紐の輪をくぐらせながら同じようにループを作って、最後に結べば完成となります。見た目はツイスティによく似ていますが、手法が違うという括り方になります。
紐を隠すディスプレイ結びの結び方
隠すおしゃれなスニーカーの結び方が「紐を隠すディスプレイ結び」です。こちらは開始がオーバーから交差させながらトップまで通していきます。下から回した紐は上からハトメに通していくことを繰り返し、トップまで到達したら裏側に出てきた紐を隠すだけでおしゃれなスニーカーの完成です。
ラダーの結び方
まるでスニーカーにかかる梯子のような結び目がおしゃれな「ラダー」ですが、まずはスニーカーにアンダーから紐を通します。つぎに一段上にそのまま通し、真横に交差させながら先ほど通した紐の下をくぐらせてそのまま上の段に通し、それを繰り返したら完成となります。
ジッパー結びの結び方
スニーカーのファスナー結びの別称です。この結び方のコツは、アンダー後の最初の紐が交差しながら次の穴へ向かっている事と、次の穴へもくぐらせながら交差している事です。すこし複雑ですが、慣れるときれいなファスナーがスニーカーに作れるようになります。
スニーカーの上級者向けでおしゃれな紐の結び方
スニーカーをおしゃれにする結び方の上級テクニックとして、これまでの基礎編や応用編で使ってきたテクニックを基本としたスニーカーの紐の結び方について紹介します。
とてもスニーカーの紐とは思えないような驚嘆のテクニックもありますし、相応の手間と時間はかかるものの、挑戦するだけで人とは一味も二味もちがったスニーカーを演出することができます。
チェッカボードの結び方
見た目も難易度も相応に高いスニーカー紐の結び方が「チェッカーボード」です。この結び方には色の違う紐が二本必要になります。まずはオーバースタートで結び目隠しの時と同じようにトップまで紐を通します。
次に、トップから違う色の紐を通し、互い違いに上下を交差させながらチェッカー模様を編み込み、反対側のトップまで通していきます。この際にスニーカーのハトメを通すのはトップだけとなります。最後にスニーカーのトップで括って完成です。
ダブルクロスの結び方
二種類のクロスを組み合わせて括るスニーカー紐の通し方です。オーバーで通した紐を二段上の穴にクロスで通し、一段クロスで戻しながらまた通し、もう一度二段上の穴にクロスで通しをトップまで繰り返すスニーカーの結び方です。最後の二段飛ばしで綺麗なダブルクロスができます。
ラティスの結び方
続いて「ラティス(格子)」という名前のスニーカーの結び方です。アンダーからはじめて三段上にクロスで通し、今度は二段下に縦移動して再び三段上にクロスで通します。そのときに交差する箇所をくぐらせて格子状にします。
そうして同じように二段戻しと格子クロスをトップに至るまで行うと、斜めの格子状になったスニーカーの紐が出来上がります。
トレイントラックの結び方
続いて紹介するのは電車のレールのようなスニーカーの結び方の「トレイントラック」です。アンダーからコの字型を左右両方から通して四角形を作り、同じようにそれを繰り返してトップまで繋げていくだけで簡単に通すことができる結び方です。
ライディングボウの結び方
トップではなく結び目が靴の中央にくるようになる結び方です。そのため開始はアンダーでもオーバーでもなく対角線上でもっとも端からハトメを互いに中央に向かって橋渡しするように通します。紐の両端が互いに中央に集まったら完成です。
ヒドゥンノットの結び方
結び目隠しと似ていますが、最終的に結び目を隠す方法の一つです。オーバーから開始し、裏側は片側を一段、もう反対を二段そのまま上の穴から表に通し、あとは真横に移動させて紐を通します。あとはトップまで二段飛ばしで通し、最後にトップで紐を隠せば完成です。
スパイダーウェブの結び方
見た目が蜘蛛の巣のような少し特殊な編み方になります。開始を二段目のアンダーからはじめ、そのまま一段下の穴に通したらクロスさせつつ二段上に移動します。次に一段下に通してある紐をくぐらせて、再び二段上にクロスさせて穴を通すことをトップまで行うと完成です。
星結びの結び方
もっとも難度の高い人気の結び方です。開始は靴の内側のトップ二段に縦にアンダーで紐を通します。次に二段目に通している紐を真横に通し、そのまま二段飛ばしで梯子を二本靴先までつくります。靴先に着いたら、今度は斜めに2段戻りながらひもを通し、再び二段下に移動します。
またクロスさせつつ二段上に移動し、また靴先に戻したら、今度は最初につくったトップの橋に引っかけるように通して、またトップの反対側の穴に通します。あとはそのままトップの反対側の穴を通して完成です。
ボータイの結び方
オーバーから開始し、そのまま一段上の穴からクロスさせながら次の穴へ通します。そのままの向きで一段上の穴から通したら、もう一度クロスさせながら上の段へと移動しトップに至れば、そこでスニーカーの紐を結んで完成です。
オーバーアンダーの結び方
これはオーバークロスとアンダークロスを交差させるだけの簡単なスニーカーの結び方です。オーバーから開始し、アンダーでクロスさせて上に通すと、今度はオーバーでクロスさせながら通すのをトップまで繰り返すだけです。
のこぎり結びの結び方
スニーカーの紐の見た目がノコギリのギアギアに似た結び方です。オーバーで開始し、片側の紐はアンダーを真上に一段、もう片側はアンダーを斜め上に二段上に通して結んでいくだけです。すっきりとした見た目が印象的な結び方になります。
スニーカーは紐の長い・短いに合わせた結び方を選ぼう
ごく基本の結び方は短い紐でも十分ですが、複雑なひもは長い紐でないと足りなくなる事がしばしばですので、別途紐だけを用意することもアレンジをしっかりと楽しむには必要になります。靴ひもは専門店だけではなく100均でもありますので、探してみましょう。