重曹水の作り方！消臭・カビ防止に効果的な濃度や使い方についても解説

重曹とは化学名、炭酸水素ナトリウム。別名重炭酸ナトリウム。重炭酸ソーダです。一般的には略名称の重曹と呼ばれています。そして重曹水とは、重曹を水に溶かした溶液です。重曹水は弱アルカリ性で暮らしの中で発生する酸性の臭いや汚れを中和させ落とす事ができます。また消臭効果や様々な使い方が魅力で重曹水マジックとも言われ注目されています。

そして重曹は掃除した溶液を排水しても害にならないことも魅力のひとつです。重曹は自然界の海水や川・湖・温泉に含まれており汚れを分解したり浄化する役目をしています。その重曹が含まれた海水や岩石から精製された物ですから地球に優しく人体に害を及ぼさないエコ素材であることも魅力のひとつです。

重曹は常温では白い粉末状で製造法により工業用・掃除用・料理用・薬用と分類されています。掃除用でしたらどの分類でも構いませんが人体に取り入れる料理と薬用に使う場合は精製法で不純物の取り除かれた料理用・薬用と表示された重曹を使いましょう。

そして重曹水での掃除はシンプルな暮らしや節約上手な方に人気があります。その理由には簡単な作り方と幅広い使い方プラス、コストパフォーマンスのよさと言えます。

弱アルカリ性の重曹を水に溶かした重曹水は弱アルカリ性です。そのアルカリ性は酸性の汚れを中和させて、ふやかすことができるので汚れが落ちるという原理です。ですから重曹水は酸性の汚れを落とすには中性洗剤を使うよりも数段パワーを発揮するという事になります。

重曹水には暮らしに利用できる効果が沢山あります。重曹水のアルカリ性が酸性の汚れを中和させてふやかしうかせる効果が掃除には暮らしの幅広い場所で使う事ができます。また暮らしで気になる消臭・除湿・カビ防止から料理・薬用にも利用できる効果があるのでご紹介します。色々と試して重曹水マジックの効果を多いに活用しましょう。

まず掃除に重曹水を使うにはどんな効果があるのかをご紹介します。キッチン廻りの油脂汚れから皮脂汚れの酸性汚れを落とす効果があります。さらに汚れと共に酸性汚れや生ごみ・皮脂汚れの異臭を消臭する効果もあります。またクレンザーと同じ研磨作用があるので頑固な汚れやカビ落としができます。そしてカビ菌の繁殖を抑える静菌効果も期待できます。

料理での重曹の効果としてはお菓子やパン作りに使われます。重曹の膨張する効果でふくらす料理に使います。また食材に含まれているタンパク質を分解して水分を浸み込みやすくする効果で食材を柔らかくしたり食物繊維を柔らかくするのでアクを抜けやすくする効果もあります。

重曹が薬用に使われる効果としては胃酸過多になった胃を重曹のアルカリ性で中和させることができるので胃酸過多解消の薬に配合されています。ご家庭で薬用としての使い方は、虫歯予防として使う方法があります。重曹水のうがいで虫歯になりやすい食事後の酸性状態の口の中を中和させることができます。

重曹水にはカビ菌の増殖を抑える静菌効果は期待できるのでカビの発生しやすい水回りや湿気の多い場所にカビ防止として使えます。また重曹には研磨効果があるので擦ることで表面のカビを落とすことができます。しかし重曹には殺菌効果は無いので他の溶液でその部分をプラスする掃除方法を覚えておくとカビ対策ができます。

では浴室内等の重曹水をスプレーできるケ所に酢水と消毒用エタノールを併用し重曹水の静菌効果に殺菌効果をプラスするカビ防止方法をご紹介します。

使い方は酢水→重曹水→消毒用エタノールの順番でスプレーで吹きかけては拭き取る方法です。酢水の作り方は酢50mlと水100mlをスプレーボトルで混ぜます。そしてその酢水を吹きかけしばらくしたら拭き取るとカビ殺菌ができます。その後重曹水を吹きかけ拭き取りカビ菌の繁殖を抑え消毒用エタノールででさらにカビ殺菌する方法です。

また重曹水の効果に消臭作用があります。その原理はアルカリ性の重曹が汗臭い酸性の臭いを中和させて消臭してくれるからです。重曹水溶液にしてスプレーしたり粉状のまま振りかけたり容器に入れてトイレや押し入れ、下駄箱に置くだけ消臭と除湿効果が発揮されます。また重曹を布袋に入れて靴の中に入れても同様の効果があります。

ほかにも皮脂汚れがあるがその都度洗濯できない靴や帽子へのスプレー方法や生ごみやゴミ箱への重曹水スプレーや粉のまま振りかける方法でも消臭できます。

重曹水の成分が汚れ落としとして効果を一番発揮するのが酸性の汚れです。酸性の汚れをアルカリ性の重曹水で中和させて、うかせて落とすことができるからです。掃除で擦る作業をできるだけ少なく汚れが、ふやけてういてくるので楽に掃除ができ同時に消臭もでできるのです。

酸性の汚れとは油脂・炭水化物・タンパク質の汚れです。油脂は料理・人からでる皮脂。炭水化物は食品からの汚れで時間が経過すると酸性化する汚れです。そしてタンパク質も食品からの汚れもありますが人から出る皮脂にも含まれた物質です。

具体的に説明するとキッチン廻りの油や食品による汚れ。床やテーブルの食べこぼし。生ごみや汚れたゴミ箱、衣類や靴の皮脂汚れからの異臭。人が触る部分の皮脂汚れ。人から出る皮脂で汚れた浴室等暮らしの中に酸性の汚れは沢山あります。特にキッチンの油脂汚れの洗浄効果に力を発揮します。

重曹は工業用、掃除用・料理用・薬品用の3種類の製造法があります。使い方や用途に応じて重曹の種類を選びます。掃除に使う工業用・掃除用は精製を行っていないのでいくつかの化合物が混合されていて粒子が3つの中では粗いのですが掃除や消臭ならば問題はありません。重曹の種類選びで注意するのは食用と薬用に使用する場合です。

食用は食品のアク抜きやお菓子のふくらし粉として使われ不純物をできるだけ取り除いた精製がされています。そして薬用も純度の高い精製がされており胃酸過多の症状を中和させる効果があります。

掃除だけの使い方であれば工業・掃除用の重曹で充分です。ホームセンターやドラッグストアー・スーパー・100均で購入できます。そして掃除に使う重曹水はスプレーボトルに入れる使い方がおすすめです。重曹水はサラサラとしているのでスプレーで全体にまんべんなく吹きかける使い方が便利です。

重曹水の使い方としては酸性汚れに直接吹きかけたりスプレーできない小さな物は布にスプレーをして汚れを拭き取ります。また油脂に汚れ等の落ちにくい汚れやつけ置き洗いのできないオーブンやグリル内はキッチンペーパーに浸み込ませ湿布をし乾く前に拭き取ります。

また拭き取る時に注意点は重曹水には研磨作用があるので擦ったりブラッシングをするとキズをつけてしまう素材があります。目立たない場所で試してから使用して下さい。

また布製品の汗や皮脂臭の消臭・カーテンやマット類・布製ソファーの消臭・生ごみ臭の消臭等にも使えます。これらの場所や物もスプレーをサッと吹きかけて下さい。また下駄箱や押し入れ・トイレなどの狭い空間や閉めきることの多い場所には粉のまま容器に入れておく使い方もあります。そして重曹には湿気を吸い取る効果もあるので除湿も一緒にできます。

料理用の使い方は料理の裏技的な使い方や、お菓子を膨らす材料になります。重曹は膨張するするのでお菓子作りやパン造りの材料として使用します。また料理の裏技として重曹のタンパク質を分解する効果で水分を浸み込みやすくしたり食材を柔らかくできます。そして重曹のアルカリ成分は食物繊維を柔らかくするのでアク抜きとして使用できます。

胃酸過多の薬として効果があるとご説明しましたが、薬剤に含まれているので、そちらで対処してください。安全の為ご自身で直接重曹を服用することはなさらないでください。ご家庭で薬用として利用できる方法としては虫歯予防のうがいや浴槽での皮脂を落とす効果を利用するのがおすすめです。

虫歯予防宇の重曹水は500mlの水に小さじ一杯の重曹を溶かした溶液でうがいをすることで食べ物の汚れで酸性になってしまった口内を中和してくれるので虫歯予防になります。

洗浄効果を利用した入浴剤の使用方法としては浴槽のお湯にひとつかみの重曹を溶かして入浴すると皮脂や角質が落ちお肌がツルツルになります。

重曹水は水と重曹だけで簡単に作ることができます。作り方は適正濃度を守り重曹を水に溶かすだけです。あとはスプレーボトルがあると振りまぜて、そのまま使うことができます。重曹は水にサッとは溶けないのでスプレーを振り混ぜ溶かします。また重曹水は水の腐りが心配なので使う分量ずつ作るようにします。

では重曹水の作り方をご紹介しましょう。用意する物は水と重曹とスプレーボトルです。重曹水の適正濃度でご紹介すると水100mlに対して小さじ1杯の重曹をスプレーボトルや密封容器でシャカシャカ振り混ぜるだけです。この濃度を基準に半量・倍量等と使い切りの量で作って下さい。

重曹と水の割合で重曹水の濃度が変わり濃い濃度の方が汚れが落ちるのではと思いがちですが重曹水として使う場合は汚れをふやかす効果に違いはありません。そして重曹の量をこれ以上増やすと重曹が水に溶け切らないので、かえって粉がスプレー穴に詰まることになりかねません。ですから重曹水として使う場合は濃度の割合は守って下さい。

重曹水の作り方はいたって簡単ですが効果的な濃度の割合は水100mlに対して小さじ一杯です。

重曹水を使った掃除方法は適正濃度で作った重曹水をスプレーして汚れの浮き具合を見て拭き取ります。また一度で落としきれない場合は再度スプレーをくりかえしたりキッチンペーパー等で湿布をしたり、つけ置きで頑固な汚れをおとせます。最後には重曹水をしっかり拭き取って下さい。

軽い汚れ程度でしたら一度のスプレーでスルッと汚れは落ちますが、こびりついた汚れや油脂汚れは、つけ置きがおすすめです。つけ置き方法で厚くこびりついた汚れに重曹水が、浸み込み汚れをふやかし、うかせる時間を取るのです。コンロやレンジフード・グリル部品や布製品等に利用できます。

つけ置き掃除方法は重曹水を容器に入れしばらくつけて置きます。しばらくしたら汚れのふやけ方を見てみます。汚が浮いていたら落ち具合によりスポンジで擦ったりブラシで磨きます。その後は水ですすいでください。

様々な用途として使える重曹ですが注意事項があります。掃除用や工業用と販売されている重曹には粗い粒子や少しの不純物の混ざりがある商品もありますので、水洗いや拭き取りを行ってください。また重曹の研磨作用には注意しましょうデリケートな素材や光沢・鏡面仕上げの素材・畳や無垢木材等のキズつけ変色になりかねません。

そして重曹水の作り置きは避けて下さい。水の腐りで成分の変化が起こる可能性があります。その都度使い切り分量を作りましょう。

水で溶いた重曹水で汚れが落ちない場合はアルミ製以外の鍋で重曹水を沸騰させて使う方法があります。重曹は沸騰させると化学変化が起こりアルカリ度が高まる性質があります。焦げ付いた鍋やコンロ廻りのしつこい油脂汚れやカビや臭いが気になる布巾に使う方法もあります。

また沸騰させた重曹水でも落とせない汚れでキズが気にならない部位でしたら重曹の濃度を上げた重曹ペーストを作ってクレンザーのような使い方をおすすめします。ペーストの作り方は容器に入れた重曹に少しづつ水を足しスプーンで混ぜて作ります。それを汚れのひどい部分につけブラシやスポンジで擦って重曹の研磨効果を使ってください。

重曹水には変質や変色する素材もあるのでその点には注意が必要です。天然素材の畳や木製・竹・漆塗りには変色をおこす可能性があるので使用はできません。その他の素材でも光沢や鏡面仕上げの物やデリケートで柔らかい素材・キズを付けたくない物への掃除は目立たない所で試す等をして下さい。

重曹水の効果は特に暮らしの汚れ落としに最適です。重曹さえストックして置けば幅広い場所や物の汚れを落とし消臭もしてくれるのです。重曹水の作り方と使い方さえ覚えてしまえば、いくつもの洗剤を用意することも不要です。さらにコストパフォーマンスも良いのですから重曹水は掃除上手な主婦には手放せません。

いかがでしたか重曹水マジックと呼ばれる魅力が沢山ありました。適正濃度の重曹水は安価で作り方が簡単です。使い方を覚えてしまえば幅広い暮らしの掃除がこれひとつでできます。そして掃除が大変なキッチン廻りに洗浄効果を発揮し同時に消臭もされ、カビ防止もできるなんて。是非エコな暮らしと共にお掃除上手を目指して下さい。