新幹線に必要な切符
この記事では、新幹線の切符を当日に安く買う方法について詳しく解説していきます。いわゆる普通の列車は切符の値段が決まっていて切符一枚、もしくはSuicaなどの電子マネーで乗ることができますが、新幹線に乗る場合は購入の仕方によっては価格も一定ではなく、さらには切符も1枚では乗車することができないので注意が必要です。
ここではまず初めに基本的な内容として、何種類かある新幹線に乗るために必要な切符の種類について最初にお伝えしていきます。
乗車券・特急券
新幹線に乗るときに購入が必要な切符は大きく分けて乗車券・特急券の2種類に分けられます。乗車券は普通の列車に乗るときに必要な切符と同じものです。
一方で特急券は、新幹線を含む特急列車を利用した際に普通の乗車券の料金とは別に課せられる金額に対する切符のことです。新幹線の場合は「新幹線特急券」と呼ばれる特殊な特急券が必要です。つまり、新幹線に乗るには乗車券と新幹線特急券の2枚の購入が必要なことになります。
特急券は二種類
さらに、新幹線特急券には「指定席券」と「自由席券」の2種類があります。この二つのどちらを購入するかによって価格が大きく変わるので注意が必要です。また、利用するシーンに応じてどちらの方がお得かも違ってくるのでそれぞれの特徴をつかんだうえでどちらの特急券を購入するか決めることをおすすめします。
指定席券
「指定席券」はその名の通り、購入するタイミングで新幹線の座席を指定するものなので、混雑時であっても席に確実に座ることができます。ただし、指定席券は購入した新幹線のみに対して有効なので乗り遅れてしまうと指定席券自体が無効になってしまいます。
また、指定席券は購入する時期によって安い時もあれば高い時もあるのが特徴です。一般にゴールデンウイークやお盆、年末年始などの繁忙期は通常の200円増で売られていることが多いです。
また、新幹線の中でも広々とした座席で設備も充実している「グリーン車」や「グランクラス」に指定券で乗る場合は別途料金が加算されます。
自由席券
自由席券は指定席券よりも安いのですが、座席を指定して購入するわけではないので特に繁忙期においては座席に座れない可能性は十分にあります。よくニュースなどで「新幹線の乗車率200%」などと報道されることがありますが、基本的には100%を超えた分の人たちは立ったまま新幹線で移動しているということになります。
ただし、指定席券と異なり好きな時間で好きな新幹線に乗車することが可能です。さらに、繁忙期であっても通常期や閑散期であっても料金の変動はないため安心して購入することが可能です。
新幹線の切符の当日の購入方法
次に、新幹線の切符を当日購入する方法について説明していきます。当日購入する方法としては①新幹線窓口での購入、②駅の券売機での購入、③インターネットでの購入、の3種類が存在します。自由席、指定席の場合ともに3種類の購入方法で買うことが可能です。
新幹線窓口、駅の券売機で購入する場合は現金でもクレジットカードでも決済可能ですが、インターネットで購入する場合はクレジットカードの登録が必要となります。
新幹線窓口
普段から新幹線に乗り慣れていないという人の場合は新幹線の発着駅の窓口で切符を買うのが一番確実で便利な方法であるといえます。
JRの場合はいわゆる「みどりの窓口」で新幹線の特急券と乗車券を購入することができ、スタッフが乗車駅や降車駅、指定席か自由席、席の位置や学割などの仕様の有無などを一つ一つ聞いてくれるので安心です。
支払いは現金とクレジットカードから選択可能で、窓口であればスタッフが繁忙期であっても空席を探してくれるので楽に購入することができます。
駅の券売機
わざわざ窓口まで行かなくても、最寄りのJRの駅の指定席券売機に行けば新幹線の乗車券、特急券は購入できます。自動券売機は新幹線の切符を買う方法としては最もポピュラーなもので、好きな時間に最寄り駅で購入できるなどのメリットがあります。
席の空き状況によっては指定席の場合は窓側や通路側など好きな席を選ぶことが可能で、当日でも空席があれば購入することができます。特に自由席は乗車直前でも購入できるため、時間がなくて急いでいるときには非常に便利なのが自動券売機での購入です。
自動券売機でも現金での購入、クレジットカードでの購入ともに対応しているため、最悪現金がないという場合でもATMまでお金を下ろしに行かずに購入が可能です。
インターネット
さらに、インターネットを使えば駅まで行かなくても新幹線の切符を購入することができます。JR東日本の場合はえきねっと、JR東海・西日本はスマートEXやエクスプレス予約、JR西日本のe5489など各エリアごとに対応したサービスが存在します。
購入の仕方はそれぞれのサービスによって異なりますが、基本的にはクレジットカードでの購入がメインとなります。中にはクレジットカード以外にもコンビニや金融機関支払い、駅窓口での支払いなどから選べるものもあります。
インターネットで購入手続きをした後はそれぞれJRの乗車駅での自動券売機もしくはみどりの窓口での受け取りとなります。
新幹線の切符を当日安く買う方法
この記事の上の方でも書いたように、新幹線の乗車券・特急券は購入の仕方によって一般的な値段よりも安い価格で購入できることがあります。
新幹線に乗る当日に切符を安い値段で購入する方法としては、格安チケットの購入、新幹線回数券の利用、ぶらっとこだま、インターネットネット利用の4つがあります。ここではその4つそれぞれの方法について順番に説明していきます。
格安チケット
「格安チケット」という名称の切符があるわけではないのですが、駅の近くにある金券ショップに行けば大体の主要区間の切符を購入することができます。
当日に安い値段で新幹線に乗りたいという場合で一番手軽で手っ取り早く入手できるのがこの格安チケットです。格安チケットの大半は次に説明する「新幹線回数券」であることが多く、年末年始やお盆などの繁忙期には使えないといったデメリットがあるのは要注意です。
新幹線回数券
指定席・自由席ともに6枚つづりの回数券が新幹線には存在します。例えば東京駅~新大阪駅間の新幹線は普通車指定席で通常だと片道14450円ですが、回数券を使用すると1枚当たり13690円と760円も安い計算になります。
有効期限が3か月とやや短いために、新幹線を頻繁に使用するという人でないと使いきれずに余らせてしまう可能性はあるので要注意です。なお、余った場合は一部払い戻しができません。
さらに、年末年始のような繁忙期の使用や子供料金での使用は不可能となっているので、例えば家族連れの帰省などのシーンなどで使用することはできないと考えられます。
ぷらっとこだま
「ぷらっとこだま」は、東京駅~新大阪駅間のこだま号限定で新幹線の切符を安い値段で購入することができるサービスです。例えば東京駅~新大阪駅間では通常より4000円近く安い10500円で切符が購入できます。
ただし、この「ぷらっとこだま」にはこだま号に乗るというだけではなく「指定されたJR東海の改札を通る」「乗り遅れ無効」などの制限があるため乗車日時や時間変更があるかもしれないという人は避けた方がいいサービスでもあります。
インターネットネット利用
先ほど紹介したスマートEXやエクスプレス予約などのサービスに会員として登録しておけば、当日であってもインターネットから安い値段で新幹線の切符を購入することが可能です。
なお、えきねっとやe5489は当日でも購入することは可能ですが、安い値段での購入にはなりません。基本的には事前購入でないと安い値段で切符を購入することはできないのです。
新幹線の切符で当日使える割引制度
JRには新幹線に限らず在来線にも適用されている割引制度が存在します。その制度を利用することで当日であっても安い値段で新幹線に乗ることができます。
主な割引制度としては、往復割引に乗り継ぎ割引、学割などがあります。特に学割に関しては経済的に余裕がない学生にとっては万能的な存在で嬉しいところです。
往復割引
往復割引は、新幹線の切符を往復で購入した際に適用される割引です。後ほど詳しく説明しますが、帰りの分の切符に関しては都合が合わなくなれば時間変更も可能なので、出張などで往復で新幹線に乗車する場合は往復割引を使うのが賢明です。
ただし往復割引が適用されるには片道601キロ以上の距離を往復する必要があります。逆に言えば、そこさえクリアしていれば当日であっても安く購入することが可能なので、帰りの新幹線の時間変更のリスクなどは心配せずに切符を買ってしまうことをおすすめします。
乗り継ぎ割引
乗り継ぎ割引は、在来線から新幹線に、あるいは新幹線から在来線に乗り継ぐときに在来線の特急・急行料金や指定席料金が半額になるというものです。新幹線をはさんで在来線の特急・急行列車を乗り継ぐ場合は在来線のいずれか高い方の料金が割引となります。
なお、九州新幹線には乗り継ぎ割引がないので注意が必要です。これは、在来線の特急券と新幹線の切符を同時に買う必要があるので、予約または当日購入するときに忘れずにセット購入するようにしなくてはいけません。
学割
学割は、片道101キロ以上の距離で学生であれば乗車券(特急券は含まない)が2割引きで購入できるというものです。もちろん、学割は新幹線の切符の購入にも適用できます。さらに往復割引などとも学割を併用させることが可能なので、さらに安く購入できます。
学割を使用するには学生であることの証明が必要です。一般的には学生証の提示に加えてJR指定の学校で発行してもらえる学割証を提出しなくてはいけません。また、学割を使って切符を買う場合は駅の窓口で購入するのが原則で券売機やインターネット上での購入時では学割証を使うことができません。
宿泊する場合はツアープランも必見
旅行や出張などでホテルなどに泊まる場合は、新幹線とホテルがセットになった旅行会社のツアープランも必見です。
新幹線の料金とホテルの料金がセットになると格安になるプランも多く、交通費も宿泊費も安く抑えることができます。また、ツアープランのホテルは口コミ評価が高いところが多いので宿泊先を選ぶのも楽でおすすめです。
新幹線の切符の予約変更
ここまでは、当日に予約なしで新幹線の切符を買う方法についてメインで説明してきましたが、元々予約していた切符の時間変更などを当日に行うことも可能です。
ここでは、予約で時間変更などができる回数や予約の変更ができる項目、料金が予約していたものと異なる場合の対応に回数券の取り扱いについて解説していきます。
切符使用前なら当日でも1回のみ変更可能
通常価格でチケットを予約購入していた場合、時間変更などの予約の変更は1回に限り可能です。1回変更した指定席券は2回目の変更はできないので注意が必要です。2回目の変更をするとなると、予約を一度取り消して払い戻しを受けたのちにまた買い直すという手順になります。
さらに、一部の格安チケットの中には変更が一切できないものもあるので要注意です。基本的には1回のみ変更可能というのは通常価格で新幹線の切符を買った場合のみとなります。
当日は日付・区間・時間変更が可能
当日の予約変更に関しては、時間変更の他に日付や区間の変更も可能になっています。当日内の時間変更のみでは対応できないようなアクシデントが発生した場合は次の日以降にそのままスライドさせることもできます。
なお、指定席券の時間変更や区間、日付の変更は変更先の列車に空席がある場合のみ可能なので、時間変更などを行った先の列車が満席の場合は自由席にのみ変更が可能です。
差額は精算・手数料無料
新幹線の切符の予約の変更を行った際に手数料などは一切かかりません。当日であっても差額は全額清算されます。
もしその新幹線の切符の変更先で不足金額があれば支払う必要がありますし、余剰金額があるのであれば逆に払い戻しされます。
新幹線の回数兼は何度でも変更可能
新幹線の回数券を使用した場合、通常価格で新幹線の切符を購入したり格安チケットで新幹線に乗る場合と異なり何回でも時間や日付、行き先を変更することが可能です。
新幹線回数券を利用する場合も通常の切符を購入する場合と同様に、変更先の新幹線の座席に空きがある場合のみ指定席の利用が可能です。逆に、座席に空きがない場合は自由席のみとなります。
新幹線の切符の安い当日購入の方法を覚えておこう!
新幹線は当日であっても通常価格より安い値段で購入する方法がいくつも存在します。特に学生の場合は学割は基本的にいつでも使用可能なので、帰省の際には忘れずに学校で学割証を発行してもらって乗車券2割引で新幹線を利用することをおすすめします。
他にも、金券ショップでの格安チケットの購入やインターネットでの各会員制のサービスをフルに活用することで当日の急な利用でもお得に新幹線に乗ることができます。自分がよく使用する区間の新幹線を当日に安く乗る方法を知っておくことで出費を抑えることができます。