Tシャツの黄ばみを白くする落とし方&洗濯のコツを紹介!
Tシャツをちゃんと洗っているのに黄ばみが出る、そんな経験をしたことがないでしょうか。お気に入りのTシャツに黄ばみがあると、がっかりしてしまいます。そこで、Tシャツの黄ばみを白くする落とし方と洗濯のコツを紹介します。
Tシャツに黄ばみができる原因
Tシャツがなぜ黄ばむのか、その原因を探ってみましょう。できるだけ清潔にするようにTシャツを大事にしていても、長い間には黄ばみという現象が起きてきますが、その原因を探ることで効果的な落とし方も見えてくるでしょう。
汗に含まれる皮脂が酸化
Tシャツに黄ばみが出る主な原因は、汗の中の皮脂が酸化して、色が変わったことによるものです。したがって、汗をよくかく襟周りやわきの下、袖口などが黄ばむことが多くなります。汗の皮脂が1回の洗濯で落ちてくれればいいですが、なかなかそう行かないのです。
そのため、皮脂が残り酸化して黄ばみとなるというわけです。汗はもともと透明ですが、時間を置くと空気に触れて酸化します。最初は黄ばみなどないと思っていても、しばらく経つと気づくというケースがよくあります。
洗濯洗剤や漂白剤を使っていても、汚れの何割かは残ると言われています。その状態で何度も着ることを繰り返していると、汚れがだんだんたまり、黄ばみという現象につながっていきます。
ドライクリーニングでも黄ばみが生じる原因
ドライクリーニングなら、皮脂汚れがよく落ちてTシャツに黄ばみが生じることはないだろうと思うでしょうが、そうとは限りません。ドライクリーニングでも水溶性のタンパク質の汚れは落ちにくいのです。そのため、そのタンパク質が酸化して黄ばみにつながります。
綿や麻は汚れが入りやすい
Tシャツの素材として使われることが多い綿や麻ですが、非常に吸収性がいいです。そのため、汚れが繊維の中に入りやすく、なかなか落ちにくくなります。それが原因で、洗濯をしても黄ばみが生じることになりやすいのです。
一方、化学繊維製のTシャツの場合は、綿や麻ほどは吸収性がよくないので、汚れは残りにくいと言われています。したがって、黄ばみやすさでいうと少し落ちるので、いいことはいいのですが、黄ばまなというわけではありません。
Tシャツの黄ばみの落とし方①用意する洗剤
Tシャツの黄ばみの原因が分かったところで、実際にどのように落として白さを取り戻したらいいのか、その落とし方を考えてみましょう。まずは洗剤の選択からです。Tシャツの黄ばみによく効く洗剤があるので紹介します。
酸素系漂白剤
白いTシャツの黄ばみの落とし方で特におすすめできるのが酸素系漂白剤です。酸素系漂白剤は、黄ばみなどの色素汚れを分解するので、非常に効果があります。酸素系漂白剤には一ついいことがあって、酸素の力が汚れだけに働きかけます。
そのため、色ものの洋服でも色落ちがしません。この記事では白いTシャツをメインテーマにしていますが、柄物のTシャツや服装の黄ばみや汚れでもその色を落とさずに汚れだけに作用するのが酸素系漂白剤です。
ワイドハイター EXパワー
酸素系漂白剤の中でも特にTシャツの黄ばみに効果を発揮するのが「ワイドハイター EXパワー」という洗剤です。花王から発売されているこの洗剤(漂白剤)は、洗濯洗剤と組み合わせることで高い漂白能力を発揮します。
その特徴は次のようになっています。まず独自の漂白活性化剤の化学反応で、Tシャツ(Tシャツだけとは限りませんが)のしつこいシミ汚れや黄ばみを落とします。次に大元から汚れを分解するので、臭いの元も断たれ、嫌な臭いがしなくなります。
Tシャツの黄ばみだけでなく、臭いも取ってくれるのですから優秀な洗剤です。白色が復活するだけでなく、臭いもよくなって、快適にTシャツが着れそうです。
ワイドハイター EXパワーとハイターの違い
花王からは「ハイター」という洗剤(漂白剤)も発売されていますが、こちらはキッチン用の洗剤です。「ハイター」は塩素系漂白剤で、漂白能力と殺菌力ともに抜群です。ただし、キッチン用というだけに衣類には適さず、色落ちなどの原因になります。
粉末と液体の違い
「ワイドハイター EXパワー」には粉末タイプと液体タイプがありますが、どのように違うのかも見ておきましょう。まず主成分が違い、粉末タイプは過炭酸ナトリウムで、液体タイプは過酸化水素です。そして、粉末タイプはアルカリ性で、液体タイプは酸性です。
その特徴の違いにより、汚れの落ち方も変わってきます。粉末タイプは酸性の汚れによく効きます。皮脂による黄ばみは酸性なので、こちらがぴったり合います。漂白力も強いですが、使えない素材もあります。また、水に溶かしにくいという欠点もあります。
一方、液体タイプは洗浄力では粉末タイプにかないませんが、手軽に使える、染み抜きができる、いろいろな素材に適している、水に溶けやすいなどのメリットがあります。それぞれのよさを比較しながら、使い分けるといいでしょう。
Tシャツの黄ばみの落とし方②塗り洗い
Tシャツの黄ばみを取る洗剤の準備ができたら、いよいよ本格的な落とし方の番です。その落とし方の手順ではまず塗り洗いをします。それで黄ばみが落ちればいいのですが、まだ残る場合も多いので、その時は次の黄ばみの落とし方に移ります。
黄ばみに漂白剤をかけてもみ込む
Tシャツの塗り洗いのコツは特に難しくありません。黄ばみ部分を中心に「ワイドハイター EXパワー」を付けて、もみこみます。ただし、黄ばみをしっかり落とそうと思って、もみこみすぎないように注意しましょう。もみこみすぎは生地を傷める原因になります。
普段通り洗濯機で洗う
Tシャツの塗り洗いが済んだら、次の黄ばみの落とし方は普通に洗濯機で洗うです。酸素系漂白剤を使っているので、色落ちすることはありませんからほかの衣類と一緒に洗濯しても問題ありません。洗濯機での洗濯が終わったら干すだけです。
効果を高めるコツ
「ワイドハイター EXパワー」のような酸素系漂白剤を使えば、Tシャツの黄ばみはよく落ちるのですが、さらにその効果をアップさせるコツがあります。そのコツとは、洗剤を塗りこんだ後すぐに洗濯をするのではなく、5分程度待つことです。
なぜ5分待つのがコツなのかというと、漂白剤が薄められずに濃いままでTシャツの黄ばみに作用するので、黄ばみ分解効果が高まるからです。
Tシャツの黄ばみの落とし方③つけ置き洗い
Tシャツの軽い黄ばみの落とし方としては、塗り洗いや洗濯機での洗濯は非常に有効なのですが、ひどい黄ばみの場合は落ちにくいケースがあります。そのような時はどうすればいいかですが、つけ置き洗いがおすすめです。
黄ばみに漂白剤をかけてもみ込む
つけ置き洗いのコツと手順を説明しましょう。最初の手順は塗り洗いと同じです。Tシャツの黄ばみ部分に「ワイドハイター EXパワー」のような酸素系漂白剤を塗りこみ、もみ込みます。黄ばみ部分を覆うくらいに漂白剤を掛けるといいでしょう。
お湯を入れた洗面器の中にTシャツを入れる
塗り洗いが済んだら、洗面器に40℃くらいのお湯をためて、Tシャツを入れます。このお湯を入れるというのがコツで、なぜ水ではなくお湯なのかというと、この方が漂白剤の漂白効果がアップし、仕上がりもより白くきれいになるからです。
1時間つけ置きをする
洗面器に40℃くらいのお湯とTシャツを入れたら、1時間ほど放置します。この1時間の間に酸素系漂白剤の効果が出て、黄ばみ汚れが分解されるのでじっと待ちます。といっても何もしないのでは時間がもったいないですから、ほかの用をやっておきましょう。
普段通り洗濯機で洗う
1時間ほど漂白液とTシャツを放置したら、後はそれをそのまま洗濯機に入れていつものように洗濯するだけです。Tシャツのつけ置き洗いは特に難しい作業ではなく、時間さえあれば誰でもできるので、しつこい黄ばみが気になるようならぜひやってみてください。
家に漂白剤がない場合は重曹で黄ばみを落とそう!
Tシャツの黄ばみの落とし方で、酸素系漂白剤を使うコツと手順はもうお分かりになったでしょうが、漂白剤が手元にない場合はどうすればいいでしょうか。買ってくることもできますが、重曹を使う方法があります。
重曹と食器用洗剤を混ぜる
重曹を使ったTシャツの黄ばみの落とし方のコツと手順を見てみましょう。まず使うものは重曹と食器用中性洗剤です。この二つを1:1の割合で混ぜ合わせます。混ぜ合わせ方のコツですが、スプーン1杯の重曹に洗剤を少しずつ加えていくのがおすすめです。
これで重曹がペースト状になって、準備完了です。なお、重曹の方が洗剤よりも多すぎると、うまくTシャツの黄ばみに乗らないことがありますから。適度な配分で混ぜ合わせるようにしましょう。
Tシャツの黄ばみに塗り込み放置
重曹と中性洗剤を混ぜ合わせてペースト状になったものをTシャツの黄ばみ部分にたっぷり塗り込みます。黄ばみがしっかり落ちるように遠慮なく使いましょう。ただ、ペーストが下にこぼれることがありますから、Tシャツの下にタオルなどの布切れを敷いておくといいでしょう。
ペーストをTシャツに塗り込んだら、5~10分くらい放置します。ここが重要ポイントで、5~10分放置することで、重曹+中性洗剤の効果が強く出ます。汚れが浮かび上がって、黄ばみが落としやすくなるのです。
普段通り洗濯機で洗う
重曹+中性洗剤をTシャツの黄ばみ部分に塗って、しばらく放置したら、後はいつものように洗濯機で洗うだけです。これまた特に難しい作業ではなく、重曹と台所用中性洗剤さえあればいつでもできます。酸素系漂白剤が家にない場合は、ぜひやってみてください。
クリーニング屋さんの汗ジミ黄ばみ取り洗剤
酸素系漂白剤や重曹を使えば、Tシャツの黄ばみはよく落ちますが、中には塗り洗いやつけ置き洗いが面倒だという人がいるかもしれません。特に男性にそのような人がいる可能性があります。そのような人にもおすすめの洗剤があります。
「クリーニング屋さんの汗ジミ黄ばみ取り洗剤」という業務用洗剤で、Tシャツに塗り、20~30分待ってから普通に洗濯するだけで黄ばみが落ちます。かなり効果があり、ほかの方法でうまく行かなかった場合にも期待できるし、手順も簡単なのでおすすめできます。
Tシャツの黄ばみを防ぐ方法
Tシャツに黄ばみが生じてから洗濯するのもいいですが、そもそも黄ばまないようにできればそれに越したことはありません。そんないい方法があるのかどうか、いくつか防止策を載せるので、よいと思ったら実行してみてください。
脱いだら早めに洗濯をする
洗濯ものがたくさんたまったら洗濯をするという家庭もあるでしょうが、それだとTシャツに着いた汗の皮脂が酸化する時間を与えてしまい、黄ばみの原因となります。大変かもしれませんが、脱いだらできるだけ早く洗濯するのが効果的な黄ばみ対策です。
また、洗濯ものをいつまでも放置しておくと、雑菌がたまりやすくなります。その雑菌が嫌な臭いの原因にもなるので、早めの洗濯は臭い対策にもなります。早めの洗濯は大変という部分を除いて、マイナス部分はありません。
漂白剤を毎回使うと◎
酸素系漂白剤を使ってのTシャツの黄ばみ落とし方法を紹介しましたが、黄ばみが生じてからではなく、毎回洗濯時に使うと非常にいい防止策になります。洗浄力が強い酸素系漂白剤は、黄ばみが出る以前に汚れを落としてくれます。
そう言うと、毎回毎回酸素系漂白剤を使ってTシャツの生地が傷まないのか心配という人もいるでしょう。しかし、酸素系漂白剤には生地を傷めるというデメリットはなく、繊維にも優しいので安心して使えます。
袖がついた肌着を着る
Tシャツを直接身に着けると、汗が染み込みやすくなります。その汗に含まれる皮脂が黄ばみの原因になるのですから、Tシャツの下に肌着を着ると有効な防止策になります。それも袖が付いた肌着なら、わきの汗を吸い取ってくれるので、Tシャツをある程度守れます。
ただ、肌着をTシャツの下に身に着けると、今度はその肌着が黄ばみやすくなります。そのような時は、肌着をこの記事で紹介したような洗濯方法で洗うといいでしょう。それから、最近の肌着は品質もよく、速乾性に優れているので、気分よく身に付けられます。
長期間保管する時は?
Tシャツは主に暑い時に着るものなので、冬場になると長期間保管することになります。その保管前には汚れをよく落としておきましょう。皮脂汚れなどが残っていると、長期保管で化学反応が起き、黄ばみの原因になります。
ウェットクリーニングに出してみる
クリーニング屋さんの洗濯方法の一つにウェットクリーニングというものがあります。水を洗浄液にして洗濯するという方法ですが、汗などの水溶性の汚れに非常に効果があるとされています。本来は水洗い不可の衣類ややドライクリーニング不可の衣類用ですが、TシャツもOKです。
ウェットクリーニングには特殊な技術が必要であることからやや料金が高めです。それでもお好みのTシャツに汗による黄ばみを付けたくなければ有効な方法になるので、一応の選択肢に入れておいてください。
Tシャツの黄ばみを漂白剤でキレイに落とそう!
ここまで、Tシャツの黄ばみができる原因とその落とし方について解説しました。大切なTシャツが黄ばみで汚れるのは嫌なものですが、酸素系漂白剤を使えばキレイに落ちます。特に難しい方法ではないので、ぜひ実行して黄ばみを撃退してください。