学会の服装やマナーを知っておこう!
職業柄、学会に参加しなければならないという人がいます。そして、初めて参加する人には学会に参加する服装やマナーなどのことが心配になります。
学会と聞くだけで、会議の雰囲気は重くて服装もそれに見合った正装に近い装いで参加するというイメージが先行してしまいます。そんな、学会に参加するときの服装やマナーなどについて紹介します。
そもそも学会とは?
そもそも学会とは、学問や研究の従事者らが、自己の研究成果を公開発表し、その科学的妥当性をオープンの場で検討論議する場と言われる権威のある会議で、専門分野で研究する研究者の発表の場です。
しかし、学会と言われる会議には厳しい審査があり、政府諮問機関の日本学術会議で認定された団体が、公的学会に指定されて初めて学会と言う会議が開けるというものです。
その要件は、学術の向上発達を図ることを目的に活動する学術研究団体で、研究者の自主的な集まりで自主運営ができる構成員100人以上という様に、ざっくりこの3つが学会の認定要件になっています。
日々の実験結果を発表する場
この様にして認定された団体が開催する学会の果たす役割は、大変重要な場所に位置づけられています。そして、研究者の研究や実験の成果を公表し多くの人に知ってもらうものです。
研究者にとっては、自らの研究成果などを公表し、そのことに関した意見交換や研究結果の講評が得られるという、重要な役割を果たしてくれる会議です。
無責任な発言が許されないという学術研究に関する重要な会議では、日々の実験の結果を発表する場であり、その発言のすべてに責任があるという重要な意味を持つ学会という会議です。
そんな権威のある会議が学会と言われ、専門分野のスペシャリストが、一定の研究テーマに基づいた実験の成果などを発表します。
学会のイメージは、フォーマルな場と言う印象が強くて、学会に参加するにはたやすい知識や経験ではできないような雰囲気が感じられます。
そんな場所で、長年培った実験の結果を発表するという、限られた少数の専門家が学会で発表し、論議するという権威のある場所です。
学会におすすめの男性の服装コーデ
学会と言う会議の責任などに触れてきましたが、確かにこれだけの重要な立ち位置にある学会では、服装にもドレスコードとまでは言いませんが、それなりの服装があります。
最近では、聴く側と聴かせる側の立場の違いで服装のバランスが異なる傾向の学会もありますが、一般的にはスーツなどで参加するという傾向があります。
そんな中で、学会におすすめの男性服装のコーデがあります。参加する人は、普段スーツを着なれている人やスーツ以外の服装でいる人など様々ですが、学会に参加するおすすめの男性服装を紹介します。
無難はスーツ
日本学術会議で認定された団体が行う学会は、それを聞いただけでも権威のあるアカデミックな会議と言うイメージが先行し、フォーマルな環境の場所と言う印象があります。
そして、そんな場面に参加するには正装をしなければ行けないのかという疑問も生じてきますが、権威云々という割にドレスコードや服装マナーと言った制限があるような場所ではありません。
学会の分野にもよりますが、ラフな服装で参加する人が多い学会などもありますが、一般的にはスーツ姿の参加者が多く見受けられます。学会に参加する男性のおすすめ服装コーデは、スーツが無難です。
オフィスカジュアルもOK
確かにスーツにネクタイという服装コーデは一般的で、大概の場所で普通に違和感もなく居られるというスタイルです。最近では、スーツにノーネクタイなどの服装もあります。
そんな中、必ずしもスーツにこだわらなくても、ビジネスシーンに適した、少しスーツを崩したような服装のオフィスカジュアルと言われる服装で参加することもあります。
確かに学会と言うイメージは、スーツの服装コーデが一般的の様ですが、オフィスワークにふさわしいオフィスカジュアルな服装コーデで、参加する男性も多くいます。
革靴の手入れをしっかりと
学会に参加するのに、ドレスコードも服装マナーも無いというのですが、それでも社会通念上における一般的マナーを守ることは大切です。
スーツ或いはオフィスカジュアルという様な服装コーデでの学会参加でも、エチケット的に注意したいことが靴です。場所にもよりますが、スニーカーでは違和感があります。
男性が参加するときには、大概革靴を履いていきます。そんな時には、革靴の手入れをしっかりします。手入れができていないことが多々あります。革靴の手入れは、しっかりしてから参加します。
男性服装コーデの変化
この様に男性が学会に参加する服装コーデは、スーツが主流の様ですが、最近の傾向として限りなくスーツに近い形態のジャケットなどで、参加する人も増えています。
このことが、即オフィスカジュアルとは言い難いのですが、落ち着いた雰囲気な学会に参加する男性の服装コーデにも変化が出てきている様です。
グレー或いは紺系のスーツに、清楚なネクタイを締めて身を引き締める思い出参加していた学会の雰囲気も徐々に変化している様です。しかし、きれいに手入れした革靴とスーツは、未だに学会の主流の様です。
学会におすすめの女性の服装コーデ
学会に参加する女性の服装コーデを紹介します。女性の場合でも男性同様に、服装に決まりがあるわけではありませんが、無難な服装コーデは男性と同じように女性もスーツが良いです。
しかし、女性はファッション的にも様々な服装コーデがあります。そんな中でも、学会の場に馴染むおすすめの服装コーデがいくつかあります。そんな学会におすすめの女性の服装コーデを紹介します。
服装①スーツ
学会でも医療系の学会では、女医や看護師など女性の参加が多くあります。女性のファッションは、多岐にわたるものがありますが、学会に参加するには男性と同じようにスーツがおすすめです。
しかし、男性の様に女性の場合にはスーツと言ってもファッション性に富んだスーツアイテムが沢山揃っています。派手派手のスーツからシックで地味なスーツまであります。
学会に参加する女性の場合は、男性と同じようにスーツを選ぶことが無難です。スカートとかパンツなどがありますが、あまり派手すぎず且つ、多少のおしゃれ系のスーツがおすすめの服装コーデです。
服装②きれいめのワンピース
女性の場合はスーツにこだわることもなく、きれいで清潔感のある服装コーデでも大丈夫です。きれいめのワンピースで、さりげなくおしゃれに参加することもおすすめです。
ドレスコードも無くて、服装マナーも無い学会への参加は、ある意味自己責任の中で自分の好みに合わせた服装コーデもできますが、学会のイメージにそぐわない服装コーデは、慎みたいです。
スーツ以外で、考えられる服装コーデにワンピースがおすすめです。グレーや黒系のワンピースのワンポイントにベルトやコサージュでアクセントをつけ地味系でおしゃれなワンピースもおすすめです。
服装③羽織ものをプラス
女性が学会にワンピースなどの服装コーデを選択して参加するようなときには、ちょっとしたおしゃれ感覚もそうですが、冷房の効きすぎなどの対策に羽織るものをプラスするのもおすすめです。
派手に目立つように着飾って、学会の雰囲気を壊してはマナーも何もなくなってしまうのですが、多少のおしゃれは女性の身だしなみでもあります。
そんなことも踏まえて、ワンピースなどの服装コーデで参加する場合は、羽織るものをプラスしてトータルコーディネートを考えて参加することがおすすめです。
服装④夏はブラウス
学会に参加する服装コーデで、季節的なこともあります。夏の季節には、クールビズなどの導入で男性も、スーツを脱いでノーネクタイで参加する人などがいます。
それは、女性にも当然に適用されるもので軽装して暑さをしのぐという服装コーデができます。スカート或いはパンツにブラウスと言う軽装がおすすめです。
それでも、あまり派手になりすぎず一般的なおしゃれを楽しむ程度のファッションで、学会に参加します。夏に開催される学会参加には、ブラウスで参加する服装コーデもおすすめです。
服装⑤アンサンブルニット
学会に参加する女性の服装は、様々考えられます。きれいめな服装コーデで参加して、堅苦しく厳粛な会議の場所を、和ませるということもあります。
おすすめの服装コーデに、アンサンブルニットで参加するというファッションもありです。ニットとカーディガンの様に同色・同素材のアイテムを一緒に着るファッションです。
おしゃれに服装のコーディネートを楽しみ学会に参加するという、男性の様にスーツにこだわることもなく、ある程度のおしゃれは大丈夫です。おすすめの服装コーデです。
服装⑥オールインワン
学会に参加する女性の様々なファッションで、オールインワンの服装コーデがあります。一枚で着られる上下セットになったパンツスタイルのイメージの服装です。
ワンピースとは異なる、いくらかカジュアル度の高い服装ですが、派手さを抑えた軽快さやファッション性のあるオールインワンも、おすすめの服装コーデです。
学会参加と言うと、堅苦しいイメージが先行してしまい男性のように無難な紺系のスーツにまとめてしまう傾向が強くありますが、きれいめの服装コーデはおすすめです。
女性服装コーデの変化
学会と言う堅いイメージが先行する会議に、女性が参加する機会が多くなっていています。社会的にも女性の職場環境が整備され、活躍の場が増えています。
そんな中、専門分野で活躍する女性が学会に参加するのですが、今までの学会の雰囲気は男性同様にスーツでしか参加できないようなイメージが強くありました。
しかし最近では、あまり派手なマナーから外れた服装ではないのですが、ファッショナブルに服装コーデをした女性の参加者がいます。このように、学会での女性服装コーデの変化があります。
学会の運営担当の場合の服装マナー
学会は、日本学術会議の認定を受けた自主研究団体が行うもので、その会議の責任の重さが十分にある会議です。そんな会議には、様々な関係業界からの参加者がいます。
学会運営側は、参加する人々等の事から学会終了までの運営全般の管理をするなど、ホストとして学会運営の裏役に徹しなければなりません。そんな学会の運営担当の場合に服装のマナーなど紹介します。
受付や入口管理を任された場合
学会開催に伴い運営管理する側には、色々な役割があります。その一つに受付や入り口の管理があります。来場する参加者に失礼のないように、そしてスムーズに案内できる様にしなけらばなりません。
そして学会会場内に参加者を案内するにあたり、清潔感のある対応に心がけることです。スタッフジャンパーなどがある場合は別ですが、受付などの担当者は服装のマナーにも注意します。
受付で会議の印象が大きく変わるということもあります。できる限りシックで、紺系のスーツと言う清楚なイメージの服装で、参加者をお迎えし案内をすることがおすすめです。
会場整備を任された場合
学会のスムーズな運営管理に、会場整備の仕事もあります。会場の規模にもよりますが、聴きやすく見やすいなどの会場整備の配慮が必要です。
会場整備を担当する場合は、多少能動的な動きが求められ、最終的には学会の日程の全部が滞りなく終わるまで、会場の安全性を含め会場整備の仕事はあります。
そんな会場整備担当の服装マナーは、スタッフジャンパーや腕章などで分かりやすくするとともに、紺系のスーツなどであまり目立たない速やかな行動ができる服装が必要です。
挨拶を任された場合
学会開催で、受付や会場整備の他に挨拶を任されることがあります。これは、会場に来た参加者の労をねぎらい、学会の趣旨などを説明することを含めた挨拶になります。
会議のアナウンスや挨拶と言う役割は、直接参加者とは触れませんが、学会全般の運営には重要な役割になります。的確で明快な発声が、参加者の学会に対する第一印象にもなります。
それ程に学会の流れの中では、重要な立ち位置なのです。そして、挨拶を任された人は発表する人と同じに、参加者の目に触れますから、失礼のない様にしっかりした服装で臨むことがマナーです。
学会運営担当者の重要性
学会を開くにも、発表者がいても学会の会場で忙しく動く学会運営担当者がいなければ、会議を開くことができません。いわゆる裏方と言う役割を担う人が、学会の運営には重要です。
学会運営担当者は、会議の流れの全部を把握して分刻みで行動しています。そのうえ、学会の会議の性格上で服装マナーもしっかりと守らなければならないというポジションにいます。
これまで触れたように、学会運営の運営担当者の一人一人が戦力として動き、学会発表者の発表の環境を演出しています。大きくなればなるほど、学会運営担当者の重要性は高まります。
学会で発表する場合の男女の服装
学会が開催される場所は、大概は大きな規模の会場を貸切って行われるというのが一般的です。しかし、最近の傾向でパネルトークや小さな会場で行われることもあります。
そして発表する側は、研究の経過やテーマに基づく研究成果などを公表し、将来に向けた発信をするなど責任のある発言が期待されます。そんなことを踏まえ、発表者はきちっとした服装が好ましいです。
男性の場合
学会で研究成果などを発表するという責任ある行動には、確実な根拠のもとで最大の成果を発表するのですから、ある意味発表内容とともに品格の評価をされることがあります。
最高の発表に、最高の評価は発表者の実績に最高の賞賛が与えられます。そんな学会の発表者の服装のマナーを問われることがあります。ここでは、男性の服装マナーをまとめました。
スーツ
学会での研究成果などの発表内容と服装は、客観的に全く相いれないものですが、参加者などにはこんな立派な発表の割に、貧相な服装だなどと揶揄する人も中にはいます。
そんなことへの防御策ではありませんが、大きな会場で大勢の参加者の前で発表するのですから、しっかりした服装で臨むことがおすすめです。
フォーマルで知性的な印象をあたえ、且つ発表者の品格を上げるためにもスーツと清潔感のあるネクタイは、男性の場合は必須です。しっかりとスーツを着こなしての発表は、モチベーションも上がります。
ヘアスタイル
学会で研究成果など発表するには、スーツをしっかりと着こなして清潔化のあるネクタイを締めて、革靴はしっかりと手入れをするなど身なりを整えます。
そして、会場に発表を聴きに来ている参加者の目は、発表者のヘアスタイルも目に入ります。特に大切なマナーとは言い切れないのですが、清潔感のある容姿は好印象を与えることには、間違いはありません。
そんなことでヘヤースタイルですが、髪はその人の個性を表すなどとも言われたりしますが、なるべく額は出すように整髪して、地のままの髪質を保ち、より清潔感のあるヘアスタイルで臨むと良いです。
女性の場合
学会の発表者で、女性が重要な役割を果たすようになってきました。医療関係などに関する学会での発表は、専門の分野に長く携わりその成果を発表するのです。
そして、そこには男とか女とか言ったことはなく、同じ高いレベルでの研究成果の実績のある人が、当然に学会で発表するというのです。ここでは、女性の服装マナーをまとめました。
スーツ
学会に発表者として登壇する女性の服装マナーは、飾りすぎずシックな佇まいを表現して、なお気品があふれる様な姿勢が好ましいです。
高度な研究成果の発表ですから、それなりの自信とキャリアを積んだ研究者と言うインパクトを、会場に参加している関係者に与える様にすることが必要です。
しかし、あまり着飾りすぎて派手派手な容姿は、その場にはそぐわないので、男性と同様にスーツで知的で落ち着いた印象を与えることができる服装マナーで臨みます。
ヘアスタイル
学会の参加者は、分野にもよりますが年上の男性が多くを占めています。理系や医療系などの分野では、その様な傾向が強くあります。
そして、発表者には当然に参加者の目線が集中します。そんなとき、服装はスーツでしっかりと知性と品格を訴えているのですが、ヘアスタイルが女性の場合には気になります。
と言っても、女性だからといって派手派手なヘアスタイルにするのではなく、一番最適なのは普段通りで、清楚なヘアスタイルを心がけることが好ましいマナーです。フォーマルな場所の意識が大切です。
学会で発表するときの服装コーデの色々
学会と言う大変権威のある会議で、自らの研究の成果を発表できるという栄誉は、この上ない努力の積み重ねの結果であり、将来に向けた大切な通過点でもあります。
そんな学会の発表者にも、時代の流れの中で変化が出てきています。服装コーデが、清潔感は必要なことですが、スーツからラフでカジュアルな服装へと変化の傾向があります。
学会の分野や大小の規模など会議の環境の変化に伴い、フリートーキングの様にPCを自ら操作しながら、オープンシャツにパンツという様な服装コーデで、発表したりする光景が見られたりもします。
そして、参加者も派手さはないもののカジュアルな服装で参加するなど、一部分野では学会の雰囲気に変化があることがあります。
今までの限られた空間で、限られた人による権威の主張の様な、学会は少なくなってきている傾向です。しかし、学会の持つ意味の重要性は重たいものがあり、フォーマルな場の雰囲気は維持されています。
学会は、研究者の長年の成果や過程を報告する場で、研究者のキャリアの積み重ねの成果として重要な位置づけがされています。そんな、重要性は維持しつつも様々な服装やマナーに変化が出てきています。
学会参加の服装の変化や学会参加の間口などが広がり、様々な分野で小規模な学会やSNSを利用した学会などが開催されています。
大規模な学会の権威を残しながらも、小さな場面で参加しやすい環境の中でも学会は開かれています。SNSなどの発展は、学会のイメージが変わってきます。
会場があり、ステージに登壇して発表しるという本来の学会のイメージが、パソコンやタブレットなどを操作して参加する学会と言う様に様々変化してきています。
学会の服装は自分の発表の有無で決めよう!
国の諮問機関日本学術研究会の認定を受けて行う学会の重要性が見えました。そして、その現場には発表する側と参加する側があり、それによる服装やマナーにも若干の違いがありました。
そんな学会に臨む発表者は、長年の積み重ねたキャリアの成果を公表するというものです。それゆえ大切な学会です。そんな学会の服装は、自分の発表の有無で決めると良いでしょう。