モスグリーン色とは
モスグリーン色とはどんな色でしょうか?モス=コケと知っていたら、何となく思い浮かべることができるのではないでしょうか。
ファッションコーデは、色の組み合わせやバランスが非常に大切です。そして、色の組み合わにより相手にどのような印象を与えるのか、自分の気持ちにも影響します。
ファッションの世界だけでなく、色を扱うあらゆる分野で色の呼び名は違ってきます。しかし、基本となる色の組み合わせは同じなので、色の特徴をよく理解しておくことで失敗しないコーデができるでしょう。
コケのような暗い黄緑色
モスグリーン色は「コケのような暗い黄緑色」です。モスグリーンの綴りは「moss green」、mossの意味は「苔(コケ)」です。
「moss=コケ」の意味から、モスグリーンは「苔色(こけいろ)」と呼ばれることもあります。大地に関係のある色から、アースカラーに分類されることもあります。「モス」がつくほかの色は、黄色と緑の中間色の灰色「モスグレー(moss grey)」あります。
モスグリーン色が似合う人
モスグリーン色やカーキ色など、くすんだ黄色からくすんだ緑色(くすみ系といわれる色)が似合う人は、パーソナルカラーで言う「オータムタイプ」に該当します。「オータムタイプ」の特徴をいくつか見ていきましょう。
瞳が緑がかった茶色やこげ茶の人、髪色はダークブラウンやオレンジブラウンの人、肌はベージュやオークル、アイボリーなどの人です。これらに該当する人は、モスグリーン色を取り入れることで、肌の色を美しく見せ上品な雰囲気をつくることができます。
モスグリーン色は年齢を重ねるごとに老けて見える傾向にあります。モスグリーン色の組み合わせる割合を減らしたり、顔周りに明るい色を組み合わせることでバランスの良いコーデになります。
モスグリーン色と相性の良いカラー
くすみ系のモスグリーン色と相性の良いカラーを知ることで、バランスのとれた組み合わせコーデをつくることができます。
モスグリーン色と相性の良いカラーを5色ピックアップし、モスグリーン色と組み合わせることでどのような雰囲気のコーデになるのかそれぞれまとめました。
ホワイト
モスグリーン色と相性の良いカラー、1つめは「ホワイト」です。ホワイト(白色)は光を反射する無彩色に分類され、暗い色を引き立てる効果があります。
モスグリーン色はくすみ系カラーなので、暗くて重い濁った印象になりがちです。ホワイトと組み合わせることで実際よりも軽い印象を与えることができます。
ホワイトは、清潔感があり明るく健康的な印象になります。実際にホワイトを取り入れている職業を見ていきましょう。
病院などの医療系には、白衣やガーゼなどホワイトを取り入れ清潔感のある印象を与えています。選挙に立候補する人は、ホワイトの手袋をしています。これは、クリーン(清潔)な印象を与える効果と、また注目を集めるためと考えられます。
ホワイトはどんな色とも馴染み、組み合わせる色を引き立ててくれます。とても使いやすい色なので、組み合わせに悩んだ時はホワイトを選ぶことで失敗するリスクを減らせるでしょう。膨張色でもあるので、スマートに見せたい人は取り入れる面積に気を付けましょう。
デザインの違い、素材の違いでも印象は違ってきます。その日の気分に合わせたり、お出かけの目的に合わせたコーデをつくるために、さまざまなタイプを揃えておくと便利です。
ブラック
モスグリーン色と相性の良いカラー、2つめは「ブラック(黒色)」です。ブラック(黒色)はホワイトと同じ無彩色に分類されます。光を反射するホワイトと正反対で、すべての色を吸収し遮断します。
ブラックは有彩色を最も引き立たせる効果があります。高級感があり、モダンで落ち着いた大人コーデにピッタリです。面積を狭く見せる効果もあるので、スリムに見せたい人にはおすすめの色です。
モスグリーン色と組み合わせるときは重く暗い印象になりがちなので、配色のバランスが重要です。モスグリーン色を含めくすみ系の色と組み合わせるときは、肌見せの面積やメリハリのあるデザインでバランスを取ると良いでしょう。
ブラックもホワイトと同じく使いまわしのきく色です。組み合わせる色や季節を選ばないので、お気に入りのデザインや素材を揃えておきましょう。
グレー
モスグリーン色と相性の良いカラー、3つめは「グレー」です。グレー(灰色)はホワイトとブラックの中間の色で、協調性が高くどんな色とも馴染みます。
明るいグレーはホワイトの、暗いグレーはブラックのイメージ効果を与えます。主張しすぎないグレーは、モスグリーン色の濃淡を選びません。
モスグリーン色と組み合わせるときは、淡い色×濃い色でバランスを取ると良いでしょう。淡い色×淡い色、濃い色×濃い色の組み合わせは、靴やバッグ、デザインでバランスを取るなど工夫しましょう。
グレーは上品でおしゃれ、穏やかで控えめなどの印象があるため、大人コーデに欠かせない色です。落ち着いた気持ちで仕事が出来るため、オフィスコーデにもおすすめです。
ベージュ
モスグリーン色と相性の良いカラー、4つめは「ベージュ」です。ベージュは茶色を白っぽくした色で、肌に近い色から「肌色」とも言われます。
茶色は土木など自然の大地を連想させ、アースカラーと呼ばれる色に分類されます。この茶色を白っぽくしたベージュは、安心感や安定感を与えます。
グレーと同じく主張しすぎないベージュは、モスグリーン色の濃淡を選びません。ベージュと組み合わせると、落ち着きのある女性らしい大人コーデをつくることができます。また、カジュアルにまとめることもできる万能カラーです。
モスグリーン色と組み合わせるときは、どのような雰囲気にしたいかで合わせる濃さやデザインが違ってきます。
落ち着きのある雰囲気コーデなら、トップスにベージュ、ボトムに濃いモスグリーン色を合わせましょう。スポーティコーデなら、トップスに濃いモスグリーン色、ボトムにベージュを合わせましょう。若々しく見せたいときはスポーティコーデがおすすめです。
モスグリーン色やベージュに柄物をいれてもおしゃれです。モスグリーン色に柄物を入れるならベージュに近い色を、ベージュに柄物を入れるならモスグリーン色も濃い目がおすすめです。
ベージュは膨張色なので、ニット素材などは柔らかくジャケットなどかっちりしたデザインは軽く見せる効果があります。しかし、肌色に近いためババ臭いイメージもあります。
ベージュコーデでスマートに見せたいときは、縦のストライプなどで縦ラインをつくりましょう。また、首回りにアクセサリーやスカーフをつけ視線を上に持っていくコーデにしましょう。
ネイビー
モスグリーン色と相性の良いカラー、5つめは「ネイビー」です。ネイビーは青系の色なので寒色系に分類されます。日本語の色名を当てはめるなら「紺色」が一番近いです。
紺色は青色と紫色を混ぜた色で、深海や宇宙などをイメージし、心を静かに落ち着かせてくれる効果があります。
ネイビーは視覚・嗅覚・聴覚などの五感を敏感に刺激するため、直感やひらめきなどの発想力に効果を発揮します。また、重圧感があり高級なイメージがあるため、ファッションに取り入れると上品で洗練された大人コーデがつくれます。
モスグリーン色と組み合わせるときは、コーデを失敗すると地味になってしまいます。デニムやネイビーのワイドパンツを組み合わせることで、カジュアルでスポーティなコーデがつくれます。小物使いはピンクやワインレッドがおすすめです。
モスグリーン色とネイビーは隣り合わせの色なので、明るめのモスグリーン色やカーキに近いモスグリーン色でも組み合わせることができます。
しかし、色のトーンが同じだとぼやけてしまう可能性があります。ストライプやチェック柄、ダメージデニム、小物などで抜け感を出すと良いでしょう。
モスグリーン色とカーキの違い
秋のおすすめコーデでよくテーマとなる色に、モスグリーン色やカーキ色があります。雑誌を良く読む人やウインドショッピングをする人など、ファッションが好きな人は見かけたことがあるのではないでしょうか。
モスグリーン色やカーキ色のほかにオリーブ色も秋コーデに欠かせない色ですが、それぞれの違いを説明できますか?
最近ではモスグリーン色やカーキ色・オリーブ色やオリーブグリーン色など一括りにしているファッション誌も見かけます。モスグリーン色と言っても、ブランドにより色の違いに幅があります。
カーキはベージュに近い茶色
モスグリーン色は先ほどご紹介したように「苔こけのようなくすんだ黄緑色」です。カーキ色は陸軍軍服で使用されている「くすんだ赤みの黄色・淡い茶系色」です。同じくすみ系ですが色の分類が違います。
カーキ色(khaki)はヒンディー語が由来とされており「土埃色の」という意味になります。実際には緑色に近い色からオレンジ色に近い色まで幅が広いため、「枯草色」や「砂色」と呼ばれることもあります。「ベージュ色」「オリーブ色」「黄土色」などアースカラー全体をカーキ色と呼ぶこともあります。
間違えやすいモスグリーン色、カーキ色、オリーブ色、オリーブグリーン色の違いを分かりやすくするために、色分けしてみましょう。
カーキ色とオリーブ色は「黄色」、モスグリーン色とオリーブグリーン色は「緑色」に分類されます。黄色系と緑系と色の違いはありますが、これらのくすみ系はどの色も秋コーデにおすすめの色です。
モスグリーン色を入れたコーデの組み合わせ
モスグリーン色の特徴や相性の良いカラーをご紹介しました。実際に相性の良いカラーを組み合わせ、どのようなコーデができるでしょうか。
モスグリーン色と相性の良いカラーの組み合わせを取り入れたコーデをまとめました。素材の特徴やコーデのポイントなどもご紹介しますので、参考にしてください。
ネイビーのロングスカート
色のトーンが同じネイビーを組み合わせるときは、柄物や異素材を組み合わせると抜け感がつくれます。
モスグリーン色のダボっとしたセーターにネイビーのふわっとしたロングスカートを組み合わせてみましょう。トップスをインすることですっきり上品コーデがつくれます。
ベージュのパンツやニットトップス
カジュアルコーデならモスグリーン色のトップスにベージュのワイドパンツを組み合わてみましょう。ヒールや小物使いで女性らしいコーデがつくれます。
モード系コーデならトップスにベージュのニット、ボトムに濃いめのモスグリーン色のチェック柄を組み合わてみましょう。大きめのトートバッグを合わせるとオフィスコーデがつくれます。
グレーのコートやワイドパンツ
オフィスコーデなら濃いめのモスグリーン色のセーターやニットにグレーのワイドパンツを組み合わてみましょう。バッグを茶系にすることで、秋らしコーデになります。丸首デザインにすると柔らかい印象になります。
モスグリーン色のトップスにデニムコーデなら、グレーのコートを合わせることで明るい印象になります。小さめのアニマル柄バッグやシルバーのヒールを合わせても、個性的ながら上品コーデがつくれます。
ブラックのロングスカート
スポーティコーデならモスグリーン色のパーカーにブラックのロングスカート、スニーカーをプラスしましょう。スカートをフレアスカートやプリーツスカート、レース素材やにすることで抜け感が生まれ大人コーデがつくれます。
モード系コーデなら、デザインや素材にこだわると良いでしょう。差し色に赤系や柄物のバッグやショールなどを組み合わせると、上品でおしゃれな印象になります。
ホワイトのスカートやパンツ
スポーティコーデならモスグリーン色のスウェットにホワイトのデニムスカート、ホワイトのスニーカーを組み合わせましょう。スウェット素材に異素材のレースなどが一部使われていると、女性らしい雰囲気になります。
ホワイトのパンツと組み合わせるなら、トップスもホワイトにしてみてはいかがでしょうか。モスグリーン色のカーディガンを羽織ることで、カジュアルながら落ち着きのある大人コーデがつくれます。
モスグリーン色を着る時の注意点
モスグリーン色はくすみ系に分類され、特に秋冬が得意な色です。ご紹介したグレーやネイビーのほかに、ブラウン系やボルドーとも相性が良いです。
しかし、くすみ系の色を組み合わせるときは、注意しなければいけない点があります。コーデに重要なポイントになるので覚えておきましょう。
秋冬は濃い色合い
モスグリーン色などくすみ系の色を組み合わせるときは、全体がぼやけてしまわないよう濃い色合いのアイテムを取り入れましょう。
おすすめはネイビーやワインレッドなどの濃い色です。くすみ系の色は深みのある色の組み合わせがオシャレに決まるので、ビビットカラーはおすすめできません。
顔色が悪く見えないようにする
くすみ系は顔に近いトップスに持ってくると顔色が悪く見えてしまう人もいます。オータムタイプに当てはまらない人は、ボトムに持ってくるコーデを試してみて下さい。
また、トップスに取り入れたい場合、デコルテが見えるデザインやVネックなどがおすすめです。首回りに明るめのスカーフやアクセサリーを付けることで、より明るい印象になります。
モスグリーン色は上品に組み合わせよう!
モスグリーン色の特徴やカーキ色との違い、相性の良いカラーを組み合わせたおすすめコーデなどご紹介しました。モスグリーン色のおすすめコーデは上品に組み合わせることです。モスグリーン色のコーデを楽しむときは、メイクもファッションの一部として色の組み合わせが大切です。モスグリーン色を上品に組み合わせ、ファッションに取り入れましょう。