「自立心」の意味
自立心がある人とは、自分で思ったことを発言し思ったとおりに行動する事とよく言われます。しかし自立心の意味を間違えて解釈すると「我がまま」や「独りよがり」になりかねません。
自立心の意味を正しく理解することは、自分のスキル向上ため、また間違った方向に進まないために非常に大切なことです。これから解説する自立心の意味を参考にして、心の向上や成長に役立てて下さい。
意味を理解したり解釈する仕方は、実は人のタイプによって違うのです。物事をイメージやビジュアル的に捉える事が得意な人、人の話や言葉を聴くことで理解が深まるタイプの人、本や文章を読むことで意味を理解するのが得意な人、様々なタイプの人がいます。
自分の特徴や得意な分野、自分のタイプをまず知ることは、物事の意味を理解する上で大切な要素です。「自立心」の正しい意味を理解するためにも、必ず助けになるはずです。
自分で考えて行動しようとする気持ち
自立心の意味は「自分で考えて行動しようとする気持ち」のことです。では自分で考えるとは、どういうことでしょう。一般的には「周りの人に頼らず、人に決めて貰わずに、最初から最後まで自分で考えて物事を進めること」といわれます。
しかし実際の人生では、周りに頼らないことなどあり得ません。子供の頃は親に頼り、大人になっても新入社員の頃は先輩に教えてもらい、年を重ねても後輩や若者の意見に学ぶことは沢山あるはずです。実は多いに頼って良いのです。
色々な人に頼ることで経験やスキルを吸収し学ぶことが大切なのです。そして周りの人から学んだことを活かして、自分なりに考え自分に合った形で行動に移すことが「周りの人に頼らず、自分で考えて行動する」「自立心」の本当の意味です。
「周りの人に頼らず」を間違えて解釈し、人の意見を聞かないで自分勝手に行動すると「独りよがりの我がままな人」になってしまうので注意しましょう。
「自立心」の類語
「自立心」の類語を学ぶことは、「自立心」の意味を理解する上で非常に役に立ちます。類語とは、似た意味や似たような使い方をする言葉のことです。
「類語」と反対の意味を持つ言葉に「対義語」があります。「類語」と同様に「対義語」を知ることで、自立心の意味がより鮮明になってきます。では「自立心」の類語の意味を対義語と合せて紹介します。
独立心
「独立心」は自立心の類語の一つです。「独立心」の対義語は「依頼心」で、「人に頼る気持ち」という意味です。したがって依頼心の反対の「人に頼らない」意味を持つ「独立心」は「自立心」の類語になります。
しかし「自立心」と「独立心」には、表現しているものに微妙な違いがあります。「自立心」は、人に頼らずに自分の考えで決めて行動する気持ちのことで、心の持ち方や精神面に重きを置いた表現です。
一方「独立心」は「会社を辞めて独立する」「親元から離れて独立した生活をする」などのように、物理的な状況に重きを置いた表現です。つまり「自立心」と「独立心」の意味は似ていても、表現しているものには精神的な面と物理的な面の違いがあるのです。
自主性
「自主性」は自立心の類語です。意味を少し広げると「積極性」「独自性」「オリジナル性」などもあります。「自主性」とは、自分の判断で積極的に行動する性質のことです。「自分の判断で行動する」ことから自立心の類語になっています。
「自主性」と反対の意味をもつ対義語に「消極的」「受動的」があります。意味は言葉どおりに、消極的で受身の姿勢のことで、「自主性」「自立心」はその逆の意味と考えれば理解しやすいのではないでしょうか。
主体性
自立心の類語にもう一つ「主体性」があります。前述の「自主性」も「主体性」の類語ですが、この2つにも微妙な意味の違いがあります。
どちらも「自分の判断で積極的に行動する」という意味では同じです。しかし「自主性」は、やるべき事や目的が明確な場合に使われる言葉なのに対し、「主体性」は目的が明確でも、明確でない時でも積極的に行動する場合に使われます。つまり「主体性」の方が「自主性」よりも広い意味を持っていると言えます。
「自立心」を理解するときタイプによって違う脳の働き
意味を理解しようとする時、ビジュアル的な人、聞いたり話す事が得意な人、文章力がある人では、頭のなかで脳の働かせ方が違います。しかもそれは全く無意識のうちに行っています。
「自立心とは?」を理解しようする時、ビジュアル的な人は映像やイメージを描いて理解しようとします。また話す事が得意な人は脳の中で「自立心って何だ?」「それは自分で考えるってことだよ」と会話が始まります。
文章が得意な人は「自立心とは」という本を読むように、文章にして理論立てて行きます。それぞれタイプに合った方法で脳を動かす方が理解が早くなるのです。
夢を見る時に、日本人は日本語で夢を見ます。アメリカ人は英語でフランス人はフランス語で夢を見るのと似ています。自分が考えている時にどのタイプなのかを知っていれば、無理な理解の仕方をしないで、自分にマッチした脳の働きで「自立心」を早く理解することができます。
「自立心」の使い方
「自立心」という言葉は、会話や文章のあちこちの場面に出てきます。また使い方も様々です。「自立心」は教育の現場や仕事の現場で、子育ての中で、企業の方針で、政府や議員の公約の中で、あらゆる場面で使われる言葉です。その使い方や例を参照して「自立心」の意味や必要性を詳しく検証してみましょう。
自立心を育てる
「自立心を育てる」とは「自分で考え自分の判断で行動する習慣を身につけよう」という意味です。教育の現場や社員教育の場面で「自立心を育てる」ための様々なカリキュラムが実行されています。
それは自立心を持った人が増えて欲しいという願望の表れです。裏をかえせば自立心のある人が少なくなって来た現実の証拠でもあります。現在の社会は情報が溢れていて、わざわざ自分で探しに行かなくても自然に耳に入ってくる時代です。自分で考えずに選ぶだけで良いので自立心が薄れて来るのです。だからこそ「自立心を育てる」ことが大切になります。
自立心が強い
「自立心が強い」と同じような使い方の類語に「自立心が旺盛だ」「強い自立心を持つことが成功の秘訣」などがあります。「自立心が強い」とは、自分の考えや強い信念に基づき行動する人の心理です。
「自立心が強い」人が目立つのは、逆をいえば自立心の強い人が少ないからです。自分で決めるより、他の人と同じように行動する方が楽と思う人が多いのです。
自立心が強い人は、目立ちたいために行動しているのではありません。自分の行動を自分で決めるから目立ってしまうのです。
また「自立心が強い」人には、自分の行動の責任を自分で背負う覚悟が出来ている人が多いのです。何故ならば、もし自分が独立した時には、全責任が自分に掛ることを理解しているからです。だから自立心が強い人に成功者が多いのです。
自立心を養う
「自立心を養う」は子育てや教育の現場でよく見られる使い方です。子育てでは「子供の自立心を養うために、親があまり手を貸してはいけない」、また教育現場では「当学校は自立心を持つ生徒を育てることが教育目標です」などの使い方があります。
これらの「自立心を養う」や「自立心を育てる」などの使い方が目につくのは、現在の日本人の現状や特徴をよく物語っています。つまり日本の未来は「自立心」をどう養うかに掛っていると言っても過言ではありません。
自立心のある人の特徴・メリット
自分が自立心のある人になりたいと思う時、すでにその時点で、あなた自身は自立心を掴みかけているのです。
何故ならば、自立心とは自分の心で考えて自分の意志で行動しようとする気持ちのことです。自立心を持ちたいという気持ちは、すでに自分で考え始めている証拠です。
常に周りと一緒に流されることに慣れきっている人は「自立心を持ちたい」という想いが心をよぎることは一切ありません。これから紹介する自立心のある人の特徴やメリットを参考にして、自立心のある人に近づいて下さい。
他人に頼らない
自立心のある人は「他人に頼らない」という特徴は、自立心のある人の一面だけを見た偏見です。本当に自立心のある人は、必要があると思えば他人に頼って他人の意見を聞きます。しかしその後の行動が大切なのです。
自立心の無い人は、自分で考えずに他人の意見に流されたまま、他人に頼り切ってしまいます。自立心のある人は、他人の意見や他人が教えてくれたことを自分の中で消化してから行動に移します。
自分にスキルが足りないと判断すれば、スキルのある人に頼ることを厭わないのが自立心のある人の行動です。つまり自分で考えて自分で決めて行動するのです。
その決断した行動は、皆と違う場合もあれば皆と同じ場合もあります。つまり自立心がある人の特徴「他人に頼らない」とは、たとえ他人と同じ行動をしてもしなくても、自分の行動を決断する時に「他人に頼らず自分で決める」ことです。
このような習慣をつけるメリットは、自分のスキルを向上させるのに役立つことです。ぜひ自立心のある人の特徴を参考にして社会生活の中に活かして下さい。
自分に自信がある
自立心がある人の特徴を「自分に自信がある人」といいますが、これは非常に誤解しやすい特徴です。最初から自分に自信が持てる人は何処にもいません。自信とは、自分で考え自分で決めて行動する習慣を身につけ、何度も繰り返すうちに次第についてくるものです。
自信を持つことのメリットは、心の中に芯が出来て考え方にブレが少なくなることです。しかし自信過剰になると逆効果となり、考え方が違った方向に向いてしまいデメリットになるので注意が必要です。
時には失敗することがあります。しかし失敗の責任を他人に転嫁せず、失敗した原因を分析し、足りなかった自分のスキルを反省して「次はこうしよう」と前向きに考えることが次の成功や自信につながります。
自立心のある人は、自分に自信が持てるまでポジティブに考える資質がある人です。つまり自立心がある人の特徴は「自信が持てるよう努力する人」のことです。
一人でいることが気にならない
「一人でいることが気にならない」は非常に重要な特徴です。学校生活でも社会人となって仕事をしていく上でも、集団やグループで行動することが多いはずです。
しかし集団行動が習慣化すると、一人で行動することが不安になってきます。仲間から外れることの恐れが、自立心を薄れさせる大きな要因です。
他人に邪魔されずに考えたり行動するためには一人になる時間が必要です。自立心のある人は一人でいる時間を、自分を向上させるためとポジティブに考えて、不安や恐怖心を打ち消しています。また一人でいることのメリットは集中出来ること、集中力を養うことが出来ることです。ですから自立心のある人は「一人でいることが気にならない」のです。
強い信念を持っている
「強い信念を持っている」のは自立心のある人の需要な特徴の一つです。では「強い信念を持つ」とは、一体どういうことなのでしょうか。
自立心の類語に「独立心」や「自主性」があります。自立心があるからこそ「独立心がある」「自主性がある」と言えます。
類語の反対の意味の言葉に対義語があります。自立心の対義語は「流される」です。そのまた反対を考えると「強い信念を持つ」とは、周りの意見に流されない、芯がぶれないということになります。
「強い信念を持っている」とは、周りの意見に振り回されず、自分の意志をぶれさせずに信念を通すということです。これは自立心のある人の特徴であると共に、心を鍛えて人としての価値を向上させるメリットがあるので大切です。
また強い信念を持つことは人からも尊敬されます。人を惹き付けるリーダーシップの資質も兼ね備えています。「強い信念を持っている」自立心のある人は、将来人の上に立つリーダーになり得る人です。
客観的に物事を見る
「客観的に物事を見る」とは、自立心がある人の特徴というだけでなく、全ての人にメリットがある大切なことです。
「井の中の蛙(かわず)」ということわざがあります。井戸の中に住む蛙(カエル)は、外に出たことがないので自分が王様だと思っているのです。閉じこもった狭い知識にとらわれて、総合的、大局的な判断が出来ないということわざです。
つまり客観的に物事を見ないと、狭い知識が全てと思い込んでしまい、正しい判断の出来ない「井の中の蛙」になってしまいます。自立心のある人は、常に「客観的に物事を見る」目を持っています。
責任感が身につく
自立心のある人は、自分の決断で始めたことを途中で投げ出したり、諦めたりしないで最後までやり通すという特徴があります。また失敗しても責任を他に転嫁せず、自分で責任を負い悪い点は修正して中途半端には終らせません。
ですから自立心のある人は、責任感が自然に身に付いてきます。頼りになる性格なので責任のある仕事を任されることも多くなります。また「責任感が身につく」メリットは、重要な仕事をやり遂げた時に、掛け替えのない達成感や充実感、大人の満足感を味わうことが出来ることです。
困難に立ち向かえる
自立心のある人は、困難に立ち向かう力があるのが特徴です。何事も途中で諦めずに自分の責任でやり通しているので、困難に立ち向う心の強さが身について来るのです。トラブルや壁に打ちあたっても、強い精神力と向上心で乗り越えることが出来ます。「困難に立ち向かえる」人が自立心のある人です。
色々な経験ができる
自立心が強い人は、強い精神力で様々な困難やトラブルを乗り越えてきています。また苦い経験や悲しい経験も、ポジティブな向上心や客観的に物事を見る目で、その辛い経験をも人生の糧にしています。
「自立心を持つ」ことには、色々な人生のひだや豊富な経験を積むことが出来るメリットがあります。また豊富な経験を持つことは、人間関係の向上、マネージメント能力の向上、プロデューススキルに必要な総合力向上に役立つメリットがあります。つまり「自立心がある」とは、大人として成長し向上した証です。
向上心・目標がある
常に向上心を持って、ポジティブに考えることは「自立心のある人」の最大の特徴です。また大人として成長する人生最大の目標です。
前に何度も話したように、向上心やポジティブ思考は困難や壁を乗り越える最大の力になります。人生の波風を越えた豊富な経験は、人間として大人としての価値観を高める力になります。
ポジティブ思考は失敗を恐れない強い精神力を作ります。向上心は人生の目標を次々とクリアして前に進む原動力になります。向上心や目標を常に持つことは、人生の成功者になる近道です。
しかし紹介してきた「自立心」のメリットだけを見て、近道をしようとすると落とし穴にはまります。「自立心」の真の意味、特徴、メリット、心の覚悟、努力や経験の積重ね、それらを総合的に理解して「向上心や目標」を持ち前向きに人生を歩むことをおすすめします。
自立心がない人の特徴
「自立心がない人の特徴」は、一口でいえば自立心がある人の特徴と反対の行動をとる人です。自立心がない人の特徴をあえて紹介するのは、ならないための参考にすると同時に「自立心とは何か?」をさらに鮮明にするためです。類語の反対の対義語の意味を解釈して、本来の意味・真の理解につなげるのと同じ理由です。
人に依存する
自立心がない人は、何事もすぐに人に依存してしまうことが多い人です。自分で進んでやることを、すぐに諦めて人に頼り任せてしまう人です。
「人に依存する」の類語に「自主性がない」「なびく」「流される」があります。類語の意味の通りに、自立心がない人は他の人の意見に流されて自分を主張しません。自分がやらなくても他の誰かがやるだろうと、自分で考えることを諦めています。
これでは大人としての向上は認められません。これは若い頃や学生時代にグループで行動して、仲間はずれにされるのが怖いから、少し強い意見をいう人に全員でなびく習慣がついているからです。しかし習慣は必ず直せます。
意見が違うのは大人の社会では多々あることで、意見が違っても仲間はずれにされることはありません。もしも仲間はずれに似たような状況が起こったなら、その周りの大人が未熟なのです。
「失敗は成功のもと」のように失敗は若者の特権、失敗したなら先輩に教えてもらって経験を積めば良いのです。このように常に前向きに考えることで、次第に自信もつき自分の意見が持てるようになり「人に依存する」習慣から抜け出す糸口が見えてきます。
被害者意識が強い
被害者意識が強いと、仕事上でミスやトラブルがあったとき、つい人のせいにしてしまいます。では被害者意識はどうして起きるのでしょう。
人は誰でも自分を正当化したがるものです。子供は親に叱られたとき「だって○○ちゃんがそうしたから」とか「お兄ちゃんが○○したから」とすぐ人のせいにします。大人でも同じです。つまり子供の頃のクセが、大人になっても残っているのです。
大人の社会では責任を他人に転嫁していると、仕事上のプロジェクトチームでは人間関係がうまく行きません。サッカーなどのチームスポーツではチームメイトとの関係がギクシャクします。
自分の中に被害者意識が出てきたら、子供の頃のクセがまた出てしまったと考えること。自分は大人だからクセは直せるはずとポジティブに考えること。そして責任の所在を常に自分に置き換えて考える習慣をつけることが大切です。
周りに流される
「周りに流される」という特徴は、前述の「人に依存する」のところで解説した内容と似ています。「周りに流される」の類語には「迎合する」「同調する」などがあります。
「周りに流される」とは、周りの意見にあまり考えずに同調することで、自分の意志が弱い心の表れです。周りに同調ばかりしていると、自分の意見を持たない人と評価されて、上役や同僚から軽視されてしまいます。
周りに流されないためには、まず最初に「自分の意見をはっきり言えるようになりたい」と思うことです。心の向上やスキルの向上は、すべて願望から始まります。願望することにより何をすれば良いかのヒントや目標が見えてきます。そして自分で考えて決断する習慣をつけることで、周りに流されないようになって行きます。
自立心を鍛える方法
自立心を持ちたいと願うけれど、自立心を持つ方法や鍛え方が分からない人も多のではないでしょうか。向上心はすべて願望から始まると前に解説しました。ですからこの記事を読もうとしている方は、すでに自立心を鍛える第一歩を踏み出していると言えます。その第一歩を確実なものにするために、これから紹介する方法を参考にして下さい。
自分で考える
「自分で考える」は自立心を鍛える大切な一歩です。自分で考えるためには、一人で考える時間が必要になります。一人で考える時間を持つとは、自分を見つめなおす機会を作ることです。
しかしそれには一人になる不安や他人と距離を置く恐怖がつきまといます。この不安感や恐怖心を乗り越えることが、自立心を鍛えるために非常に大切です。
そのためには、一人で考えたから自分の再発見が出来た、自分のスキルの足りない部分が見えてきた、自分が本当に望んでいるものが分かってきた、のように一人の時間のポジティブな意義を見つけることです。そうするうちに不安や恐怖が気にならなくなります。自立心を持つ人に一歩近づくことになります。
自分で決断する
自分で考えることが出来るようになったら、次の一歩は「自分で決断する」ことです。自分で決断することは、一見簡単そうに見えて実は大変難しいことです。
難しいというと尻込みされる方がいるかも知れませんが、「難しい」とあえて言ったのには理由があります。自分で決断したと思っても、実は他人の意見の受け売りを無意識のうちに自分の考えと思い込み簡単に使ってしまうことがあります。
「自分で決断するなんて意外に簡単」と思う勘違いを防ぐためです。本当に自分の意志に基づいて、自分の考えで決断したのかを見極めることが大切です。
そのためには自分で考えた内容を、もう一度客観的に見るという習慣をつけることです。また自分で決断すると、責任を自分で負うという責任感が生まれます。「自分で考える」→「自分で決断する」→「もう一度客観的に見る」→「責任感を持つ」こうして自立心のある人に一歩一歩近づいていくのです。
失敗を恐れない
失敗を恐れない人はほとんどいません。自立心のある人は、失敗を恐れないのではなく恐怖心を乗り越えようと努力している人です。何も考えずヤミクモに行動する人は、一見失敗を恐れないように見えるけれど、それはただ単に無鉄砲なだけです。
失敗を恐れないためには、失敗から学ぶことです。過去の失敗の経験から、失敗の原因を他人に転嫁せず、自分の責任で反省し考えて次につなげることです。ここでも大切なことは、常に前向きに考えて独りよがりにならないよう客観的に判断する姿勢です。そうすることで失敗の恐怖心を乗り越えて、次にチャレンジすることが出来ます。
自信を持つ
自信を持つことは、身につくまでには、なかなか難しく時間がかかることですが、一度習得すれば、あらゆることにつなげられるメリットの大きいスキルです。
自立心のある人の必須条件の一つでもあります。自信を持つためには、色々な失敗や成功の経験から、一つずつ積み上げていって初めて得られるスキルです。失敗や成功からいかに多くを学ぶかがポイントになります。ですから自信を持てるようになるためには、一つの経験をおろそかにしないで、地道な努力を重ねることが最も大切な方法です。
一人暮らしをしてみる
「一人暮らしをさせる」は親が子供に、自立心がある大人に育てたいために取る行動です。自分の意志で「一人暮らしをしてみる」はもっとポジティブな自立心をつける方法です。
一人暮らしをしてみると、掃除や洗濯、光熱費の管理から戸締まりまで全部自分でやらなければなりません。そこで初めて、今まで親や生活環境、周りにいかに依存していたかが分かります。
学生ならば親の仕送り、社会人なら自分の給料の中で生活をやり繰りしなければなりません。一人暮らしは自立心を鍛えるには、非常に有効な方法です。
自立心のある子どもを育てる方法
子を持つ親にとって、子供が大人になるまでに如何に自立心を持てるよう育てるか一番気がかりなところです。また自立心を持った恥ずかしくない大人に成長して欲しいと願うのは子を持つ親の当然の心理です。自立心のある子供を育てるには、どんな方法があるのか、そのメリットやデメリットも合せて紹介します。
困ってもすぐに手を出さない
子供が困ってもすぐに手を出さないことは、自立心を育てるメリットがある方法ですが、タイミングを間違えると逆効果になることがあるので注意が必要です。
親がすぐに手を出さないのは、子供に考える時間を与え、自分でなんとかしようとする自立心を育てる良い方法です。
しかし子供が本当に困っている時に、長時間手を出さずに放置すると、大人への不信感や反発心が出て逆効果のデメリットになってしまいます。子供の困り具合の程度を見極めることが肝心です。時によっては手を出して助けてあげることも必要です。ただし過剰な手助けは禁物です。
自分で決めさせる
子供が欲しがりそうなものを、親が先まわりをしていつも与えていると、子供には決断力がなかなか付きません。欲しいものはいつも与えて貰えるものと思い込んでしまいます。
物心がついてきたら、欲しいものややりたいことは自分で考えて決めさせる習慣をつけましょう。自分で判断して決めさせることは自立心を育てる有効な方法です。また自主性を育てるメリットもあります。
親や大人に依存させない
子供は出来ないことや困った時には親や大人を頼ります。子供は親に依存して育っていくものです。自立心を育てるためといって子供の頼る行動を最初から否定してはいけません。
子供が出来ない時は優しく教えて上げましょう。しかし次に同じことで大人を頼ってきたら「前にはどうしたっけ?」といって以前の経験を思い出させるのです。
ダダをこねる場合は、何回かに1回は助けてあげても良いのですが、以前の経験を思い出させることが大切です。それを繰り返すうちに子供は次第に自立心をつけて「依存しない」大人に育って行くのです。子育てに焦りは禁物です。
自発的にやりたいという事は尊重する
子供が自発的にやりたいという事は、自立心が芽生えはじめた証拠ですから尊重しましょう。しかしやりたい事をすべてかなえると、今度はやりたい事は全部できると思い込み増長して我がままになります。少し我慢させる事も必要です。
やりたい事を尊重し過ぎないよう、我慢させる事とのバランスが大切なのです。上手くバランスをとる事によって自立心と自制心の両方が育ちます。
「自立心」は自分で考えて行動しようとする気持ち
自立心とは、自分で考え自分で決断して行動する気持ちのことです。意味を理解するには、類語や対義語の意味を知る大切さも紹介しました。自立心がある人の特徴やメリット、鍛え方、自立心のある子供の育て方などを参考にして、自立心のある人を目標にして豊かな人生を送るために役に立てて下さい。