公務員を辞めたい理由
安定した給料で不況に強い公務員ですが、公務員を定年退職前に辞めてしまうのはそれなりに理由があるはずです。辞めたい理由は一つだけというよりも、複数の辞めたい理由が重なっているケースが多いようです。
これから公務員を目指そうとしている人にとっては辞めたい理由は気になるテーマでしょう。公務員を辞めたい理由は概ね「組織の体制が古いので辞めたい」「人間関係がつらいので辞めたい」「仕事が単調なので辞めたい」「公務員批判が多いので辞めたい」「給料が安いので辞めたい」というものです。
なぜこのような理由が出てくるのでしょうか、ここでは公務員を辞めたい理由について解説します。
組織の体制が古いので辞めたい
辞めたい理由の1つ目は、組織の体制が古いので公務員を辞めたいというものです。公務員の組織は、法令や条例で規定されています。一度決めると手続き的には変更しがたい事情があります。「明日から○○という組織を作って仕事をしよう!」というように行きません。
そもそも組織の編成は、組織のトップが決めるべき話です。しかし、トップである首長や大臣が住民や業界のニーズを十分に把握していないという実態もあります。したがって、組織が機動的に編成されないということになります。
また、公務員の組織は階層型で、一番上に立つ首長や大臣から、末端には一般の多くの職員というピラミッド構造になっています。何を行うにしても、上の人の許可を順々にもらったり、他の部署の職員と調整したりなど、時間が掛かり過ぎて面倒であるという声もよく聞かれます。
人間関係がつらいので辞めたい
辞めたい理由の2つ目は、人間関係がつらいので公務員を辞めたいというものです。公務員は人間関係が大変な職種の一つです。人事異動が3~5年のスパンで繰り返され、仕事内容や人間関係など職場環境が変わります。職場環境が変わるのはストレスになり、それがつらいので辞めたいというのも頷けます。
辞めたい理由の最たるものが上司の存在です。公務員の上司には規程にがんじがらめの堅物な人間が多いのも特徴です。何か相談すると「根拠はあるのか?」とか「前例はどうなっている?」といった返事が返ってきます。なかにはパワハラを働く上司もいるでしょう。
人間関係は職員同士だけでなく、外部の人間の関係もあります。教育現場であれば生徒の保護者、福祉の現場であればサービス受給者などです。中にはクレーマーのような人もいるので、そのような人間関係がつらいので辞めたいという人もいます。
仕事が単調なので辞めたい
辞めたい理由の3つ目は、仕事が単調なので辞めたいというものです。公務員の仕事の一つに窓口業務というものがあります。市役所の住民課などが行う戸籍や住民票などの各種証明書発行の業務がそれです。窓口業務はルーチンワークであり、仕事が単調であるという特徴があります。
そのため、仕事に変化がなくつまらないので公務員を辞めたいという人もいます。これを理由に辞めたいという人は比較的若い人に多い特徴です。
公務員へのバッシングがあるので辞めたい
辞めたい理由の4つ目は、バッシングばかりでつらいので公務員を辞めたいというものです。公務員の仕事は全体の奉仕者として国や地域には欠かせない仕事ですが、公務員が仕事において感謝されるのはそれほど多くないという話を聞きます。
公務員は住民のために仕事をしているわけですから、適切に仕事をして当たり前という風潮があります。また、補助金などの給付事務であれば相手から感謝されることはあるかもしれませんが、規制する業務の場合は相手方から感謝されることは少ないといえるでしょう。
むしろ不祥事がちょっとでも起きると、ここぞとばかりに公務員に対してバッシングが起きます。中には給料泥棒などという酷いコメントも見受けられます。感謝されずバッシングだけ受けるのは割に合わない、人からたくさん感謝されるやりがいある仕事をしたいという理由で公務員を辞めたいという人もいます。
仕事量は多く給料が低いので辞めたい
辞めたい理由の5つ目は、仕事量は多いのに給料は低いので公務員を辞めたいというものです。公務員を扱ったドラマなどで、夕方5時を過ぎると荷物をまとめて帰ろうとするシーンが流されたりするので、公務員の仕事は暇だと思われるかもしれません。だいたい夕方には窓口を閉めるのでそのようなイメージがあるのでしょう。
しかし、公務員は残業が多い職種と言われています。残業手当は出るとしても、仕事が多いからと言って給料そのものが高くなることはありません。また、仕事が極端に多い人もいれば、逆に仕事が少ないという人もいて、バランスが取れていないのも公務員の特徴です。
一口に公務員の仕事といっても内容はさまざまなので一概に言えませんが、教職員、行政職の企画立案、予算・議会担当、福祉関係職などは残業が多い仕事です。
公務員を辞めるメリット
辞めたい理由は上述のとおりですが、実際に公務員を辞めるとどういうメリットがあるのでしょうか。仕事を辞めたいと思うときは誰しもあるはずですが、実際に辞めるのであればメリットとデメリットを比較検討する必要があります。辞めてもデメリットばかりであれば辞める意味はありません。まずは公務員を辞めるメリットについて確認しておきましょう。
労働基準法がある
公務員は民間と比較して労働基準法の適用が制限されている場合があります。労働基準法とは、労働者の権利を使用者から守る基本的な法律です。労働者は、使用者より不利な立場に置かれることが多いのでこのような法律があります。
労働基準法の権利で公務員が制限されているものの代表例は、ストライキ(争議権)です。今では民間でもストライキが行われているのは稀ですが、ストライキは労働者がその権利を実現する上で認められる重要な権利です。しかし、公務員は全体の奉仕者であり、国民生活に支障が生じることがあるため、ストライキが制限されています。
公務員を退職して民間に転職すれば、当然のことながら争議権も行使することができるようになります。このように労働基準法が全面的に適用にされ、労働者として法の保護を受けることができるようになるのは一つのメリットであるといえます。
将来の可能性が広くなる
公務員は全体の奉仕者であるため、法令で職務に専念する義務が定められ、また副業を行うことは原則として禁止されています。したがって、公務員の仕事をしている間は、公務以外の職業能力を身につけたり、別の事業を行ったりすることはできません。これは、公務員が肌に合わない仕事であると感じる人には非常に大きなデメリットです。
一方、民間の場合には会社の就業規則にもよりますが、副業を行うことが可能な場合があります。つまり、仕事をしながら別の事業を行ったりする二足のわらじを履くことも可能なケースがあります。
上記のとおり公務員には職務専念義務がありますから、仕事をしながら「次の仕事」に備えるのは難しいというデメリットがあります。公務員の仕事を辞めると職務専念義務からも解放されるので、新しい可能性が広がります。
収入が上がる
民間ではプロジェクトの成功による売り上げ増加という目に見える形で成果が示されることがあります。その場合には従業員に給与(ボーナス)という形で還元されることもあるでしょう。しかし、公務員の給料は、法令で定められた給料が決まって支給されるので安定はしていますが、給料が極端に大きく増えたりすることはありません。
たとえ、景気が良くなって税収が増えたとしてもそれは国民のための事業に充てられるのであって公務員の給料に充てられるわけではありません。このことは、公務員の場合短期的には仕事を一生懸命頑張っても、給与という形で自分には還元されないことを意味します。
これは公務員を続けることのデメリットであり、公務員を辞めて民間企業に転職するメリットであるといえます。
人間関係が刷新される
上述のとおり、公務員は上下の人間関係や横の人間関係、対外的な人間関係など多くの人間に囲まれて仕事をしています。公務員を辞めるとそのような人間関係がリセットされることになります。
全ての人間関係がリセットされるのはデメリットかもしれませんが、不要な人間関係を断ち切り、必要な人間関係だけを維持することができれば、それは大きなメリットであるといえるでしょう。
公務員を辞めるデメリット
次に公務員を辞めるデメリットについて考えてみましょう。一番のデメリットは、給与の安定性を失うというものでしょう。公務員の場合、普通に仕事をしていれば決められた給料がもらえます。公務員を辞めるということはそれを放棄することであり、大きなポイントです。
他にもデメリットは考えられますので、ここでは公務員を辞めるデメリットについて整理してみましょう。
安定性がなくなる
収入の安定性がなくなるというのは最も大きいデメリットでしょう。公務員の給料は法令で規定されており、景気が悪化したからといって給料が減ったりすることは原則としてありません。
また年2回、決まって期末手当と勤勉手当(いわゆるボーナス)が支給される点も大きいポイントです。これも景気が悪いからといって支給されなくなることはありません。民間企業ではおよそ考えられないことです。景気が悪いときほど公務員のバッシングが増えるのはこういった事情があるからと言えます。
家族の反対を受ける
このような安定した収入は家族に対して生活の安定をもたらすことが多いと言えます。したがって、公務員を辞めたいというと、たいていの家族は「もったいない」と言って反対をするのが普通です。家族にとってのデメリットです。
特に公務員の場合、年功序列型の給与体系なので、勤続年数が増えれば増えるほど給料の額が高くなります。また、このことは退職時の退職金にも影響を与えます。したがって、公務員は長く続けるほどメリットがあるともいえます。
公務員を辞めるなら比較的若い年齢で辞める方が得策であり、家族の納得も得られやすいといえます。実際に公務員を辞めるのは40歳未満が多いのもこのような事情が背景にあるからと考えられます。
民間企業になじめない可能性がある
公務員の仕事は民間企業の仕事とは全く異なります。公務員の場合、ルールやマニュアルに従って業務を行えばそれでOKということもあるでしょう。会社と異なり売り上げを目指すことが仕事ではありませんので、それはそれで重要な仕事の仕方ではあるでしょう。
しかし、民間企業の場合、売り上げ重視・顧客重視・実績重視の世界です。これまでやってきた仕事のやり方や経験が民間企業では役に立たないということも想定されます。その結果、転職したはいいものの、民間企業になじめないというデメリットに陥る可能性もあることに注意する必要があります。
公務員を退職する前に考えるべきこと
公務員を辞めたいと思ったらまず何をすべきでしょうか。公務員を辞めることは簡単です。退職届を書いて人事課に提出すれば済むことです。しかし、本当にそれでいいのでしょうか。退職するにせよ、民間企業に転職するにせよ、事前に準備をしておくことが大事です。ここでは、退職する前に考えるべきことについて紹介しましょう。
転職活動中にも生活できるか
まずは、いつ辞めるのか、そして辞めて仕事を探している間に生活ができるのかという問題です。仕事をしながら転職先を探すことができればベストですが、そのような時間を作ることができないケースもあります。
もし、公務員在職中に転職活動を行うなら、有休期間を最大限に活用して、転職活動を行うのがよいでしょう。有休は休む理由を問いませんので、ハローワークに行くなり、面接を受けるなりすることは可能です。
自分を追い込むために、先に退職してそこから仕事を探すという方法もあります。しかし、その場合は何の手当てもありません。預貯金や退職金を食いつぶしながら転職活動を行うことになります。生活費に困らないかどうかをきちんと確認してから退職しましょう。
公務員を辞めたいのかよく考える
そもそもなぜ公務員を辞めたいのかをあらためて考えてみることが大事です。ちょっと仕事に嫌な事があっても吹っ切れてもう一度頑張ってみようと思えるときもあります。しかし、もう頑張れないというケースもあるでしょう。
公務員を辞めたい理由がどこにあるのかをまず考えてみて、それが今後どれくらい解消される可能性があるのか考えてみましょう。人間関係の問題であれば、人事異動があれば解決されるかもしれません。あるいは今の仕事が合わないということであれば、異動希望を出して別の部署の仕事であれば肌に合う仕事に出会えるかもしれません。
感情に左右されず、一度冷静になってなぜ今の仕事を辞めたいのかを考えてみることをおすすめします。
民間企業に転職するリスクを調べる
民間企業に転職すると上記のとおりデメリットがあります。公務員の仕事は民間企業で活かせるスキルが身につきにくく、公務員の経験は、民間企業では通用しにくいと言われています。そのほか、収入が減るとか職場になじめないなどのリスクも存在しています。
ただし、民間企業に転職するリスクばかり気にしていては、転職が成功することはありません。成功するためにはリスクを取りに行く必要があるのも事実です。
それでも不安があるのは確かです。なるべくリスクを減らすよう努力しましょう。過去に転職した人の声を聞いてみるのも一つの方法です。身の回りの人をはじめ、ブログなどでそのような人を探して、できれば相談に乗ってもらうことができればよいでしょう。
転職エージェントの利用も考える
他人に相談に乗ってもらうことも大切です。家族よりもできれば身内でない者がよいでしょう。身内だと感情が入るので冷静な判断ができません。職場の同僚や友人も一つですが、転職エージェントの利用をおすすめします。
転職エージェントとは、転職を希望している人と、人材を求めている企業とをマッチさせるサービスを行う会社やコンサルタントのことを指します。いろんな人の転職をマッチングさせた実績がある転職エージェントのキャリアアドバイザーであれば、自分に有益なアドバイスを受けることができます。
リクルートエージェントやパソナキャリア、dodaやマイナビAGENTといった大手エージェントをはじめ、地域の実情に応じた中小エージェントまで、人手不足を背景に転職市場は現在充実していますので、転職に悩んだらこれらのサイトを訪問してみるとよいでしょう。
公務員が転職したい理由を解決するためには
公務員に限った話ではありませんが、辞めたいと考えはじめると今の仕事が手につかなくなります。仕事に対する熱意を失ってしまうとやむを得ないことといえます。しかし、仕事を辞めたいというのは大きな問題であるのでじっくりと時間を掛けて検討すべきです。
上述したようにいろいろなメリット、デメリットを検討すべきであり、早く実行すればよいという話でもありません。腰を落ち着かせて検討していくうちに辞めたいという気持ちが収まることもあるでしょう。ここでは、公務員が辞めたい理由を解決するためのポイントについて紹介します。
職場で孤立しないようにする
職場の人間関係が悪くなり孤立してしまうと仕事が円滑に進みません。これは公務員に限った話ではありませんが、組織で孤立してしまわないように気をつけましょう。公務員の仕事は組織で行う仕事です。上司の決裁行為を通じて外部に意思決定を行う仕事が多いです。上司との人間関係をうまく築くことができないと仕事が回りません。
上司との人間関係が良くなくても周りがサポートしてくれれば仕事がうまく回るというケースもあります。その結果、辞めたい理由が解決することもあります。職場での孤立は百害あって一利なしです。
仕事を効率化する
辞めたいと思い始めると仕事への熱意が減りますからなかなか仕事を効率化することは大変です。ですが、逆説的ですが辞めたいと思ったら、仕事を効率化させて今の仕事を早めに切り上げるよう頑張ってみてください。
仕事を効率化することはさまざまなメリットがあります。まず、残業が減って自分の時間を有効に活用することができます。その時間で、自分の趣味でも、社会活動でも、転職に向けた自己研さんなどを自由に行うことができます。
また仕事を効率化することで人事評価が上がることがあります。その結果、昇進して給与が高くなるということもあります。このように仕事を効率化することはとても大事であり、ときには辞めたい理由を解決する上で極めて効果的です。
公務員が民間業に転職するポイント
公務員に限った話ではありませんが、転職するためには自分の「売り」が必要になります。とりわけ公務というのはその分野でしか役に立たず、公務員が民間業に転職するのは不利であるといえます。しかし、公務員には高学歴の人も多く優秀な人材が多いのも確かです。公務員が民間業に転職するポイントを押さえて転職活動を行うことが大事です。
応募企業の業務に役立つことを伝える
まずは、自分が転職先の企業の業務に役立つことをしっかりと伝えましょう。どういう資格があるか、過去どういった業務を行ってきたかを伝えます。
例えば、規制行政を行っていた人がその規制分野の業種に転職するのは非常に有利であると考えられます。規制する側にいたわけですから、その知識を十分に活用して、業務が法令に反しないよう会社を導いてやることが可能でしょう。
これはあくまで一例ですが、自分の経験がどういう形で会社の役に立つのかを具体的に示すことが必要です。大学卒の新規採用の場合であれば、会社が社員教育を通して人材を育てることが多いわけですが、転職者の採用の場合、会社が求めるのは即戦力ですから、自分がどう会社に役立つのか明確に示す必要があります。
早めに転職する
ポイントの2つ目は早めに転職することです。ポイントの1つ目は公務員での経験がものをいうポイントですが、2つ目はむしろその逆です。早めに転職するとよいのは、若さや柔軟性をアピールすることができるからです。
人間は年をとると、どうしても性格や思考を変えたりするのが難しくなります。会社側からしても、年配の人よりは若い労働者の方が採用しやすいというのが実態です。
とはいえ、公務員就職後1年や2年で退職して民間企業に移ることは、あまりおすすめしません。すぐ仕事を投げ出す人と捉えられるデメリットもあります。少なくとも数年、場合によっては10年以上の経験があってもよいでしょう。
普通退職の人も結構多い
総務省の「地方公務員の退職状況調査」という統計によると、平成29年度に退職した地方公務員は約13万人いて、そのうち定年退職が6万9千人いて、全体の約53%を占めています。一方、定年まで働かず辞める普通退職も約4万人いて、全体の約31%という割合です。
ほかにも勧奨退職が約1万4千人(約10%)、早期退職募集制度による退職が約4千人(約3%)です。前者はいわゆる「肩叩き」に相当するのに対し、後者は応募に基づく退職制度です。
懲戒免職は約400人
ちなみにいわゆる不祥事で懲戒免職になった地方公務員の数は全国で約400人、分限免職(心身に支障がある等の理由で退職させる処分)で辞めた地方公務員の数は約220人となっていて、それぞれ全体の0.3%、0.2%です。割合的にはかなりの少数であるといえるでしょう。
40歳までに辞める人が多い
普通退職の人が何歳までに辞めたかについて見てみると、一番多いのが25歳以上30歳未満で約7,851人、全体の24.3%の割合を占めています。次に多いのが30歳以上35歳未満で5,950人で全体の18.4%を占め、次いで35歳以上40歳未満(4,251人・13.2%)、25歳未満(4,063人・12.6%)という順になっています。
つまり、40歳までに地方公務員を辞めた人が全体の7割近くを占めています。普通退職といっても理由は人それぞれでしょうが、中堅職員となる40歳までに公務員を辞める人が多い結果となっています。
公務員の転職先におすすめの業界
公務員の転職先におすすめの業界はあるのでしょうか。公務員の仕事は多岐にわたるので、どの業界に転職するのが有利かは一般論としては言えません。基本的には公務員時代の仕事の経験が役に立つ業種に就く方が有利ですが、そのような業種が運よく見つかるとも限りません。ここでは、公務員の転職先におすすめの業界について解説します。
IT業界
公務員だからIT業界が有利ということはありませんが、IT業界はこれからもどんどん伸びていく将来性のある分野であり、おすすめの業界であるといえます。
公務員の行政職は一般的に文系の人が多い職種ですが、最近のIT分野ではプログラミングスクールも充実しているので、転職の際にこれらのスクールで必要な能力を身につけておくことが可能です。公務員でもプログラミングを身につけておくと、業務の効率化に役に立つことがあります。
退職して一からプログラミングを学び始めるのでは就職までに時間が掛かり過ぎるので、可能であれば在職中にプログラミングの能力を身につけておくのがベストです。土日だけ通える無料のスクールなどもあるので、興味がある人は検討してみてはどうでしょうか。
福祉業界
今は人生100年時代であり、福祉分野も介護や医療など今後も市場が伸びていくことが期待されています。しかも、この業界はAIが導入しにくい分野です。福祉業界も人手不足とも言われており、例えば、2035年には約79万人の介護人材が不足すると言われています。それほどに日本は超高齢社会を迎えており、社会がこれに対応できていないといえます。
このような背景もあり、福祉業界へは転職しやすいと考えられます。しかも、福祉行政に携わっていた公務員であれば、制度を熟知しているので転職する上で有利であると考えられます。
ただし、高齢者の介護業務を見てもわかるように、福祉業界は体力が必要です。なるべくなら若いうちに転職することをおすすめします。
別の公務員
国家公務員から地方公務員への転職、又は都道府県の職員から市町村の職員への転職など、公務員が別の公務員に転職することも考えられます。何よりも公務員の仕事である点で共通しているので、比較的転職に障害が少ないケースであるといえます。
このパターンの転職は、結婚などを機にその地域で生活を定着させたい公務員がその地元の公務員として就職するなどの事情があるケースでは多く見られます。転職を受け入れる側も公務員であれば採用しやすいでしょう。
国と地方、地方同士で人事交流もされているので、このような事情があるときには、やみくもに退職せず、まずは人事当局に相談してみるのが近道でしょう。
公務員を辞めたい時は別の業界の研究などが大切
今回は公務員の辞めたい理由や転職について紹介しました。公務員を辞めたいときは、公務員を辞めるメリット・デメリットをしっかりと検討しておくことが大事です。そのように検討すると辞めたい気持ちが収まることもあります。あとから後悔することがないよう、十分に研究をして自分にあった仕事を見つけられるよう頑張ってみてください。