転職後だと住宅ローンは通らない?対処法や返済中の注意点などを解説!

転職後だと住宅ローンは通らない?対処法や返済中の注意点などを解説!

転職後に住宅ローンを組むのは難しいのではと思っている人も多いでしょうが、それは間違いありません。ずっと一つの仕事を続けた人よりも、転職後のほうが住宅ローン審査に通りにくいです。ただし、絶対に不可能なのかというと、タイミングを含め対処法があるので解説します。

記事の目次

  1. 1.転職後に住宅ローンをしたい人必見!
  2. 2.転職後の住宅ローンは何故難しい?
  3. 3.転職後の住宅ローンはいつ頃が良い?
  4. 4.転職前の借入がある人は要注意!
  5. 5.転職によって住宅ローンに通らない人の対処法
  6. 6.金融機関が住宅ローンの為の審査をする項目
  7. 7.住宅ローンの審査の時の注意点
  8. 8.住宅ローン審査の流れ
  9. 9.転職後が難しいのなら転職前に住宅ローンを組むべきか?
  10. 10.転職後の住宅ローンは条件やタイミングを考慮しよう!

転職後に住宅ローンをしたい人必見!

転職後に住宅ローンを組んで、住宅を購入したいという人もいるでしょう。仕事が変わっても住宅の購入意欲は変わらないということでしょうが、転職後は審査に通りにくいことは事実です。住宅ローン審査のチェック項目に勤続年数があるためです。しかし、それでも住宅ローンを組みたいという人もいるでしょうから、役立つ対処法をお伝えします。

転職タイミングによる住宅ローンについて解説

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転職後に住宅ローンを組むと言っても、どのタイミングで申し込みをするかによって状況は変わってきます。転職後すぐなのか、転職後1、2か月か、半年か、1年か、それ以上かなど、タイミングが審査に大きな影響を及ぼします。そこで、転職後どのタイミングで住宅ローンを組むべきかなどについても解説します。

転職後の住宅ローンは何故難しい?

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転職後は住宅ローンを組むのが難しいというお話をしていますが、何故なのか理由を考えてみましょう。その一番の理由は勤続年数の短さです。ずっと同じ会社に勤めている人は。自然に勤続年数が長くなります。住宅の購入時期には、かなりの年数になっている場合もあり、転職後の人よりも有利です。

転職後には安定した収入が得られるか分からない

今度は、勤続年数が短いと何故いけないのか考えてみましょう。勤続年数が短い人は、今後その会社で仕事を続けていけるのか、評価が下がる恐れはないのかなど、不安要素をいくつも抱えています。つまり、継続して安定した収入が得られるか分からない状態です。その点を金融機関も疑問に思っているのです。

転職後の歴も浅いと難しい

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転職後、かなり時間が経っているのなら、勤続年数もそれなりの長さになり、金融機関の評価も上がります。ところが、転職後の歴が浅いと、信用度という点であまりいい点数を貰えません。つまり、転職後どれくらい経っているかで、住宅ローンの審査に通りやすくなったり、通りにくくなったりするのです。

完全にカード会社の判断となる

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ただ、転職後勤続年数が短い人は住宅ローン審査で不利ではありますが、その判断は住宅ローンを提供する会社に任されています。転職後早いタイミングで住宅ローンを申し込んだとしても、審査に通してくれる会社もあります。こればかりは審査を受けてみないと分かりませんが、公式サイトに勤続年数何年以上と出ている場合もあります。

過去5年間に転職を繰り返している人は注意

転職をするにしても回数が少なければ、自然に勤続年数は長くなります。転職後のタイミングにもよりますが、住宅ローンを組む障壁はそれほど大きくはならないでしょう。しかし、過去5年間に何回も転職をしているという人では、金融機関の信用は得られません。

転職を繰り返す人は、同じ仕事を続けられず、継続して安定した収入を得るのが難しいと判断されます。そんなことはありませんといくら反論しても、現実の転職回数が評価基準となるのです。

金融機関は勤続年数の長い人を相手にしたい

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金融機関の本音として、勤続年数が長い人を相手にしたいと考えています。転職を繰り返す人では、継続して安定した収入を得るのが難しく、返済が滞ってしまう恐れがなしとは言えないからです。返済がされなくてもそれを補う手段は用意されていますが、しっかりと返済がされたほうが金融機関としても助かるのです。

転職後の住宅ローンはいつ頃が良い?

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転職後、どのタイミングで住宅ローンを組んだらいいのか考えてみましょう。勤続年数が長ければ長いほど有利となる住宅ローン審査ですが、転職をした場合、勤続年数にはおのずと限りがあります。したがって、タイミングをよく考えて、住宅ローンに申し込まなければいけませんが、どのタイミングがおすすめでしょうか。

転職後半年~1年

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住宅ローンの審査で重要となる勤続年数について、以前は3年以上という条件を設けている金融機関が多かったのですが、最近は1年未満でもOKとしているところも増えています。したがって、転職後に住宅ローンに申し込むタイミングの候補は、半年~1年です。タイミングとしては少し早いような気もしますが、これで審査に通る場合もあります。

転職後には長く勤務して信用を得る

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転職してもすぐにその仕事を辞めてしまい、また転職するというのでは、金融機関の信用は得られません。一度転職をしたら、頑張って長く勤務し、金融機関の評価を上げるようにする必要があります。どうしても気に入らない仕事なら致し方ありませんが、そうでない場合は少しでも勤続年数を伸ばし、大きな信頼を得る事が大切です。

タイミングが早くても住宅ローン審査に通る場合

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住宅ローン審査では、勤続年数が長いほど有利なのですが、転職後早いタイミングで申し込んでも審査に通る場合があります。それは、同じ転職でも、条件がいい転職をした場合です。それならば、金融機関の見る目も違ってきます。好条件の転職ということなら、タイミングのいかんを問わず、信頼を得られる場合も多いです。

好条件の転職とは?

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好条件の転職とは、どんなものなのか考えてみましょう。まず、ヘッドハンティングによる転職です。この場合は企業が優秀な人材を引き抜くので、条件がいい環境で仕事ができるようになります。次に、ヘッドハンティングというほどではなくても、転職によって収入がアップすることがあります。この場合も、金融機関の評価が上がる場合があります。

中小企業から大企業へ転職する人もいますが、この場合も信頼を得やすいです。同じ勤めるにしても、中小企業よりも大企業のほうが給料などがいい場合が多いので、金融機関も好意的に見てくれます。

職歴書の提出を求められる場合がある

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転職後早いタイミングで住宅ローンの申し込みをした人に、金融機関は職歴書の提出を求めることがあります。それによって、どのような職業を経験したのか、関連する業界での転職か、転職によって条件が良くなったかなどを確認するのです。その内容が良ければ、たとえ転職後早いタイミングでの住宅ローン申し込みでも審査で有利になります。

転職前の借入がある人は要注意!

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住宅ローンを利用する場合、他のカードローンやキャッシングなどの借入状況もチェックされます。その際、借入額や借入件数が多く返済中だと、住宅ローン審査に通らない場合があります。ましてや、転職前に借入があって返済中で、仕事を変え、今度は新たに住宅ローンも組むとなると、さらに難しい状況となる場合も考えられるので、要注意です。

転職前の借入がある場合にはとても難しい

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転職前にローンなどの借入があって返済中の場合は、転職後に住宅ローンを組むのはとても難しいのが現実です。転職をせずに、同じところに勤めていても、他のローンの利用状況によっては住宅ローンを利用できない場合があるのですから、転職というもう一つの不利な条件が重なることで、一段と住宅ローン利用の可能性が狭まります。

返済中のまま転職をすると信用を得るのが困難

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ローンなどの返済中に転職をした場合、金融機関の信頼を得るのはかなり難しいです。ローン返済と転職という2つの余計な条件があり、ただでさえ厳しい住宅ローンの審査でより辛い点数が付けられます。したがって、他のローンを利用しているのなら、転職前に完済したうえで、転職後に住宅ローンの申し込みをすべきです。

転職前に住宅ローンを返済中の人はどうなる?

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同じ転職前の借入でも、他のローンではなく、住宅ローンを返済中の人はどうなるのか見てみましょう。この場合は、特に問題になることはなく、安心して転職先で仕事ができます。住宅ローンの申し込み時には勤め先を申告しますが、いったん審査に通れば、転職の自由はあります。ただし、転職について報告はすべきです。

転職前よりも転職後に収入が減る場合

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転職前に住宅ローンの契約し、返済中の人が、転職後に収入が下がる場合、対処法を考えておく必要があります。対処法を上手に考えないと、転職後返済中の住宅ローンを返せなくなってしまう場合があります。では、どのような対処法を検討すべきかですが、2種類の方法を挙げておきます。

繰り上げ返済を行う

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繰り上げ返済には、期間短縮型と返済額軽減型の2種類ありますが、転職前に住宅ローンを返済中で、転職後に収入が下がるのならば、返済額軽減型を選びましょう。毎月の返済額が減少します。ただ、繰り上げ返済をするための手持ちの資金が必要ですが、それが工面できる人は、この対処法で何とか乗り切りましょう。

返済期間を延長する

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繰り上げ返済を行う場合は、手元の資金がないとできません。もし資金が準備できないのならば、金融機関と話し合って、返済期間の延長を交渉してみましょう。返済期間が延びれば、毎月の返済額が下がるので、転職前よりも転職後に収入が落ちた場合の対処法となります。これなら、返済中の住宅ローンも支障なく返済できるようになるでしょう。

ただし、すでに長い返済期間を設定している場合や年齢によっては、返済期間の延長はできません。その場合は、転職前より転職後に収入が減った時の対処法にはなりません。後は、生活費を切り詰めたり、副業したりして、返済中のローンを返していく必要があります。

返済期間を延長できる場合、毎月の返済額が減るのはいいことですが、デメリットもあります。それは、利息の負担額が増えることです。したがって、毎月の負担は楽になるとは言っても、総返済額は増えます。

転職前に住宅ローン返済中の人はここに注意!

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住宅ローンには便利なシステムがあり、金利が低い別な商品へ借り換えができる場合があります。しかし、転職前に住宅ローンを返済中で、転職後に借り換えローンを申し込もうと思った場合、再度審査があります。その審査では、勤続年数も見られるので、転職後すぐでは借り換えローンの利用ができない場合がほとんどです。

返済中ではなく審査中に転職する場合

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転職前に住宅ローンを組み、返済中の問題点については大体お分かりになったでしょうが、返済中ではなく、審査中に転職した場合のことも見てみましょう。この場合は、申し込み時に申告した内容、つまり勤め先が変わっています。勤め先というのは金融機関にとっても重要なチェック項目なので、再申告の上、審査をやり直してもらう必要があります。

転職によって住宅ローンに通らない人の対処法

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転職前なら有利となる住宅ローン審査ですが、転職後ともなるとかなり難しくなる場合が多いのはこれまでの説明で理解できたでしょう。しかし、仮に審査に落ちたとしても、手をこまねいているわけにはいきません。何らかの対処法を講じないと、住宅の購入ができなくなってしまいます。そこで、どうしたらいいのか、具体的な対処法を考えてみましょう。

対処法①審査をする銀行を変える

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転職後に住宅ローン審査に落ちたのなら、一つの対処法として銀行を変えることができます。一口に住宅ローンと言っても商品の種類も多く、提供している銀行もたくさんあります。ある銀行の審査に通らなかったからと言って、他の銀行の審査にも落ちると決まっているわけではありません。あきらめずにあちこちあたりましょう。

金融機関によって判断が異なる

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住宅ローンの審査基準は各金融機関で違います。共通する部分もありますが、すべて同じということはあり得ません。したがって、判断もおのずと異なってきます。一度住宅ローン審査に落ちるとがっかりしてしまい、もうだめなのかと落ち込む人もいますが、その必要はありません。あきらめないことが肝心です。

同時に複数の申し込みは避ける

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住宅ローンの審査に通るかどうか不安な人は、同時に複数の金融機関に申し込んでみようという気になるかもしれません、しかし、これはやめるべきです。というのは、複数申し込みをすると、その情報はすぐに他の金融機関にも伝わります、そうなれば、心象が極めて悪くなり、審査に通らない場合があるのです。無理なことはしないことです。

審査が終わって数か月したら次の申し込みをする

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住宅ローンの複数同時申し込みがいけないのですから、一つの審査が終わって数か月したら次の申し込みをしましょう。もちろん、最初の審査に通ればその必要はありません。ただ、落ちた場合でも、可能なら落ちた理由を問い合わせてみるといいでしょう。教えてくれるとは限りませんが、理由が分かれば、次の申し込み時に生かせます。

対処法②職歴書の見直し

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転職後早いタイミングで住宅ローンを申し込んだ場合は、職歴書を提出することがあるというお話をしましたが、この職歴書の内容は非常に重要です。転職がその人にとっていいことであるのか悪いことであるのかを金融機関で判断する材料となるからです。したがって、あまりできの良くない職歴書を作成したのなら、見直しをしてみましょう。

銀行からの評価が上がる

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職歴書に嘘の内容を書いてはいけませんが、上手に転職状況についてしたためる必要があります。たとえば、転職前より給料が上がったり、転職理由が前向きなものであったり、転職後仕事環境が改善したりなどの事実は書き漏らさないようにしましょう。うまくいけば、金融機関の評価が上がる場合もあり、審査通過へ近づけます。

対処法③住宅ローンの提出時期を変える

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住宅ローンの提出時期も審査に影響があります。いつ提出するのかで、勤続年数も変わってくるからです。何度も説明したように、勤続年数が長ければ長いほど、金融機関の信頼は得やすいです。提出のタイミングを少しずらすだけでも、勤続年数が伸びるので、好条件がそろいます。実際にやってみて損はありません。

少し待つことの効果は大きい

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勤続年数が短い人の場合、少し待つ効果が大きいです。もう少しで勤続年数が半年、1年、3年というところにある人は、少し待って区切りのいい数字にしましょう。そのほうが、中途半端な勤続年数よりもずっと印象が良くなります。今後のことを考えたら、少し待つくらいなんでもないでしょうから、我慢してください。

対処法④個人信用情報を開示請求

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住宅ローン審査に落ちた原因が信用情報にある場合があります。そのような場合のことを考え、個人信用情報機関に情報開示請求をしてみましょう。そうすれば、ローンやクレジットカードの支払いの延滞や債務整理、代位弁済、強制解約などの記録があるかどうかが分かります。もし心当たりがあれば、5~10年は住宅ローンの審査に通らないでしょう。

情報開示請求のメリット

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信用情報の情報開示請求のメリットは、まず誤った情報が記録されている場合に訂正をお願いできることです。めったにあることではありませんが、正しくない情報で住宅ローン審査に落ちたのなら、直ちに是正請求をしなければいけません。それで、住宅ローン審査に通る場合があります。

次に、情報開示請求によって、上記のマイナスの記録が登録されている場合に、あとどれくらいでその記録が抹消され、住宅ローンを申込めるようになるのか、その時期が把握できるようになります。

日本に3つある信用情報機関

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日本には3つの信用情報機関があります。CIC(株式会社シー・アイ・シー)とJICC(日本信用情報機構)とKSC(全国銀行個人信用情報センター)です。それぞれの機関で登録されている情報は違いますが、情報共有がされているので、把握がされるようになっています。また、信用情報の情報開示請求方法も各機関で異なっています。

対処法⑤審査の甘い金融機関に挑戦する

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住宅ローン審査に落ちた場合、審査をする銀行を変えるといいという説明をしましたが、その場合、審査の甘い銀行を選ぶのも一つの手です。そんな銀行があるのかと思われる人もいるでしょう。住宅ローン審査の基準は公表されているわけではないので、公式には審査が甘いのか辛いのかは分かりません。

しかし、審査基準が違うこともあり、住宅ローン審査が甘めの銀行は確かに存在します。どちらかというと、メガバンクは審査に厳しく、地方銀行のほうが緩めだと言われています。そのほかにも審査が甘めの銀行はあるので、ネット情報などを参考に調べてみましょう。

金融機関が住宅ローンの為の審査をする項目

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住宅ローン審査では、様々な項目をチェックします。それらの項目を総合的に判断して、この人ならお金を貸して大丈夫となれば、契約してもらえます。ただし、すでにお伝えしたように住宅ローンの審査内容は公表されていませんが、基本的なチェック項目は共通になっているので、ある程度推測ができます。

審査対象を把握しておく

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ネット情報などをもとに住宅ローン審査でどのようなことがチェックされるのか把握しておきましょう。それによって、自分のどこにマイナスポイントがあり、どう改善すればいいのかが分かります。もちろん、分かっただけではすぐに改善できない項目もありますが、分からないよりは分かるほうがいいです。

①勤務先情報

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住宅ローンを申し込んだ人が、どこに勤めているか、つまり勤務先によって評価が変わります。勤務先については、業界や業種、会社の大きさ、会社の経営状況などが重要なチェック項目です。規模が大きく、安定した経営が行われている会社なら当然評価が上がります。不安定な企業では、今後どうならうかわからないので、金融機関の見る目も厳しくなります。

②勤続年数

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勤続年数についてはこれまでに詳しく解説していますが、短いと住宅ローン審査では不利です。転職後数か月という状況では、審査通過は難しいです。したがって、勤続年数を長くするためにも、しばらく我慢してから住宅ローンの申し込みをするといいでしょう。少しでも時間を稼いで、高い信用を得るようにしなければいけません。

③本人の年収

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住宅ローンでは多額の借入をします。普通のカードローンやキャッシングと違い、その大きな金額を長い年月をかけて返済していきます。したがって、年収が多い人でないと、返済ができなくなってしまいます。実際に審査でも年収の多寡は最重要項目の一つです。年収が少ないために審査に落ちる人も少なくありません。

④過去の借入状況

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過去にカードローンやキャッシングなど住宅ローン以外で借入をしていただけなら、まったく問題にはなりません。しかし、その借入で延滞などの記録があると、話は別です。金融機関は、住宅ローンの返済が滞ることを一番恐れています。延滞の記録がある人の場合、その恐れなしとは言えないので、住宅ローン審査に通過するのは非常に難しいです。

現在返済中の借入については、返済額の大きさ、返済状況などが、住宅ローン審査の結果を左右します。他の借入の返済額が大きいと、住宅ローンと合わせた返済額も大きくなるので、審査では非常に不利になります。

⑤完済時の借入者の年齢

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住宅ローンには年齢制限がありますが、特に重要なのが完済時の借入者の年齢です。あまり高齢では完済にまで至らなくなるので、完済時は最高でも75~80歳としている住宅ローンが多いです。しかし、この年齢だと、現役をすでに引退しているので、実際の完済時年齢はもう少し若いほうが審査で有利です。

⑥借入者の健康状態

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借入者に万一のことがあった時、つまり死亡したり、高度障害になったりした時は、団体信用生命保険(団信)に入っておくと、残りの住宅ローンの返済は免除されます。住宅ローン契約時にこの団信に入ることを義務としている金融機関が多いです。それによって、金融機関も借入者も安心していられるからです。

しかし、団信に加入するためには、健康状態が良くないといけません。団信に加入できないほど、健康状態が悪いと、住宅ローンの利用を断られるケースが多いです。

⑦物件の担保価値

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物件の担保価値も住宅ローン審査のうえで大切な項目です。借入者が住宅ローンの返済ができなくなった時は、金融機関は担保となっている不動産を売り払って、その利益をローンの残債にあてるのですが、担保価値が大きいほど貸し付けをする条件がよくなります。逆に、担保価値が極端に低いと、審査に通らないこともあります。

⑧雇用形態

雇用形態については、大企業の正社員、公務員、士業の人などは非常に有利で、審査で高く評価されます。一方、契約社員や派遣社員に対しては厳しい審査が行われます。継続して安定した収入を得られるのか、不安要素があるからです。また、自営業の人も似たような理由から審査に通るのが難しい場合があります。

⑨信用情報

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過去の借入状況とも関連がありますが、これまでにクレジットカードやカードローンなどの返済の延滞、債務整理、強制解約、代位弁済などの経験がある人は、信用情報機関に異動情報として登録がされています。この登録がある人は、住宅ローン審査にはまず通りません。信用という点で非常に低いからです。

異動情報は、登録されてから5~10年で抹消されます。そのあとは、住宅ローンの利用ができるようになりますが、それまではしばらく辛抱しなければいけません。

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住宅ローンの審査の時の注意点

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住宅ローンの審査を受ける場合には、いくつか注意点があります。その注意点を守らないと、審査通過が難しくなります。何事にもルールがあり、そのルールに従って初めて利用が可能となります。住宅ローンの審査にもいくつかルールがありますが、そのうち特にこれだけは注意してほしいという点を取り上げてみましょう。

短期間の何度も審査に申込まない

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この注意点についてはすでに簡単に触れてありますが、同時または短期間に何度も住宅ローンの申し込みをして、審査を受けるのは避けましょう。ある金融機関に申し込んで、その金融機関が他の申し込みもあるようだと気づくと、評価が著しく下がります。そのような人は住宅ローン審査に通さないようにしようと思われてしまう場合もあります。

審査の履歴が金融機関に残る為

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住宅ローンを申し込み、審査に落ちてしまったという情報は、信用情報機関に記録されます。したがって、申し込んだ金融機関以外の銀行なども簡単に照合ができます。仮にある銀行の住宅ローン審査に落ちて、他の住宅ローンの審査を受けると、「ほかで落ちたのならうちでも落とそう」ということにもなりかねません。

審査の連続落ちという事態を防ぐためにも、一度住宅ローン審査に落ちたら、数か月空けてから別の申し込みをしましょう。数か月あれば、少しは状況が改善している場合もあるので、審査担当者も新たな目で見てくれます。

虚偽の申告をしない

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住宅ローンの審査に何としてでも通りたいという気持ちは分かります。だからと言って、年収や他社借入額について、虚偽の申告はしないようにしましょう。嘘をついてもその嘘はすぐにばれます。年収の場合は後で提出する収入証明書で、他社借入額の場合は信用情報の照合で、すべて把握できるようになっているからです。

虚偽申告をすれば、信用がまったくなくなって、審査落ちは必定ですが、仮にうまくごまかして審査に通ったとしても後で返済が苦しくなります。嘘は自分で自分の首を絞めることになるので、絶対にやめましょう。

住宅ローン審査の流れ

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実際に住宅ローンを申し込む人のために、審査の流れを見てみましょう。これは、転職前であろうと転職後であろうと変わりません。審査自体は、事前審査と本審査があります。まず申し込みをしたら、事前審査を受けます。ここで基本的な調査が行われ、本審査となります。本審査ではより踏み込んだ審査となり、必要書類も多くなります。

転職後が難しいのなら転職前に住宅ローンを組むべきか?

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転職後に住宅ローンを組むのが難しいのならば、転職前に申し込んで、契約をすれば問題ないのではという考え方もあります。確かに、そのほうが勤続年数の点から言って、審査に通りやすいです。ただし、いくつかデメリットがあり、転職前より収入が減ったり、転職後すぐに辞めてしまったり、転職先でトラブルを起こしてしまったりなどのリスクもあります。

転職後の住宅ローンは条件やタイミングを考慮しよう!

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ここまで、転職後の住宅ローンの可能性、転職後に住宅ローンをいつ組むべきか、転職で住宅ローンに落ちた時の対処法などについてお伝えしました。転職後に住宅ローンを組むのは簡単ではありません。返済中のローンなどがあれば、余計に難しいです。しかし、対処法をうまく講じれば、借入ができる場合もあります。

milky
ライター

milky

WEBライターを長年続けています。書くことと調べることはなによりも好きで、1日中パソコンにかじりついている私です。これからも皆さんのお役に立てる記事を書くべく、最大限の努力をします。パソコン以外では、コーヒーを淹れたり飲んだりするのが大好きです。好きなコーヒーを飲みながら楽しくWEBライティングをしています。

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