腕時計投資とは
一口に投資と言っても、いろいろな方法があります。株、投資信託、FX、債権、不動産など思いつくものを挙げていけば、たくさんあるでしょうが、その中に腕時計投資もあります。しかし、腕時計投資と聞いて、それがなんだかわかる人はあまりいないでしょう。それほど多くの人に知られていない投資方法ですが、これから詳しく解説します。
数年後の値上がりの為に腕時計を購入
投資の基本は、安く買う、そして値上がりしたら売るです。これはどんな投資方法にも当てはまりますが、腕時計投資も例外ではありません。腕時計を安い価格で購入し、何年か経って、値上がりしたら高く売るのです。これで利益が得られるというわけです。いたってシンプルな方法ですが、実際に行っている人は多くありません。
腕時計投資の対象は、ロレックスなどのブランド物で、中古品です。腕時計がそんなに時間経過とともに値上がりするのかという疑問を持っている人もいるでしょうが、ブランド物は質がいいので、価値が減じないどころか価値が上昇するものもあるのです。
腕時計投資・基本的な手法
腕時計投資の何たるかがわかったとしても、すぐに始めるというわけにはいきません。基本的な手法を知る必要があります。その手法がわかって、必要な資金さえあれば、始めることが可能となります。と言っても、手法自体は難しくなく、だれにでも理解しやすいですが、問題はいかに稼ぐかということです。
腕時計投資は中古品を狙う
腕時計投資の基本は、中古品を買うことです。なぜ中古品を買うことが基本なのかというと、いくらロレックスなどのブランド物でも、新品を購入して、時間経過後、その価格が上昇するというケースは少ないからです。もちろん、絶対にないとは言い切れませんが、それよりも中古品を安い価格で買うことで、後で値上がりを期待するほうが現実的です。
中古で買うことになったブランド物腕時計が、値上がりするか値下がりするかは定かではありません。買い取り店の相場によっても変わってきます。したがって、値上がり時を見るためにも、相場のチェックをコンスタントに行う必要があります。
高く売れる腕時計を買う
腕時計投資で買う腕時計は、ロレックスやフランクミュラーなどのブランド物です。一般的な腕時計では、時間経過とともに値上がりすることはまずないでしょう。しかし、ブランドものなら、オーバーホールさえすれば、長い間使えるし、年月経過により価値も上昇していくことがあります。そのために値上がりを期待できるのです。
ロレックスなどのブランド物腕時計は、機械式時計と言われます。これは、ぜんまいで動く時計のことですが、オーバーホールさえできれば、半永久的に使えます。故障しても専門家なら修理ができます。それだけに、価値が減じにくいのです。
腕時計に関する知識を持っていたほうがいい
ロレックスなどのブランド物を買うにしても、ただやみくもに買えばいいというわけではありません。安く買うにしても、値上がりしそうな品を選ぶ必要があります。したがって、ブランド物に関する知識、将来売れ筋となる商品の知識がないと、腕時計投資で成功は得られません。また、盤面の仕様やデザイン、内部の駆動などの知識もあるほうがいいです。
投資用の腕時計の選び方①ベルト部分
ここからは、投資用の腕時計の選び方を考えてみましょう。まず、ベルト部分ですが、金属か革が一番いいです。金属なら劣化しにくいので、腕時計の価値を維持しやすいです。また、革なら柔軟性があって、腕にしっくりきます。ともに腕時計にぴったりのベルトで、それ以外のものだと、見た目も悪くなるし、安っぽく感じます。
投資用の腕時計の選び方②機能
時計は時間がわかればそれでいいという人もいますが、最近の腕時計にはさまざま機能が付いています。その機能で、投資用腕時計を選ぶこともできます、腕時計に付随している主な機能は、クロノグラフ(ストップウォッチ)、防水機能、カレンダー機能、GMT機能(第二時間帯を示す機能)などですが、これらの機能が多い腕時計もおすすめです。
投資用腕時計の選び方③デザイン
投資用の腕時計選びで、特に重要なのがデザインです、ブランド物と呼ばれる腕時計は皆デザインがいいですが、その中でも特に人気が出そうなデザインを選ぶ必要があります。と言っても、それは簡単なことではありませんが、時計雑誌などから情報収集して、売れ筋デザインを確認しておくといいでしょう。
投資用腕時計の選び方④価格
ここがもっと難しいポイントですが、投資用にいくらの腕時計を購入すべきか迷います。これは、腕時計投資初心者と経験を積んだ投資家によっても変わってきます。初心者はあまり高い金額の腕時計を買うと、リスクが大きいです。一方、経験を積んでいれば、思い切った投資をしても儲かる可能性があります。
腕時計投資のメリット
腕時計投資と聞いても、まだ始める気になれないという人もいるでしょう。そのような人のためにいくつかのメリットをお教えします。もちろん、そのメリットを聞いたからと言って、すぐに始めるべきというわけではありませんが、いざ始めようとなった時にはその情報が非常に参考になるでしょう。
売るまで自分で使える
腕時計投資の最大の魅力は、買うことになったロレックスなどのブランド物を自分で使えることです。腕時計はよほど乱暴な使い方をしない限り、あまり傷みません。したがって、価値が減じるということはあまりなく、時間経過による影響を受けにくいです。また、ブランド物によっては、使用感があるものが好まれる場合があります。
時計が好きな人にとっては大きな喜び
腕時計投資は、腕時計が好きな人にとっては大きな喜びです。学生時代から垂涎の的だったロレックスやブルガリ、カルティエなどのブランド物腕時計を購入し、しばらくの間とは言え自分で身につけ、値上がりしたら売るというのは楽しいものです。また、買うことになった腕時計は、他の投資商品と違って、友達に見せて自慢もできます。
運用コストがそれほど掛からない
腕時計投資は、買う、自分で使う、値上がりしたら売るの単純な投資方法ですが、運用コストがあまり掛かりません。購入費用は少し高いものの、いったん買うことになれば、後は特に何もせずに売ることができます。買い取りをお願いする場合でも、見積もり、査定なども無料で行ってくれる業者がほとんどです。
オーバーホールの必要性は低い
腕時計投資というと、オーバーホールして、いい状態にして売らなければいけないと思っている人もいますが、実際にはその必要性は低いです。買うことになった腕時計を数年後に売るにしても、その間に故障することはあまりありません。オーバーホールともなれば、ブランド物の場合、かなりの費用が掛かるものの、その心配はそれほどありません。
仕組みがわかりやすい
腕時計投資の仕組みは、他の投資方法に比べてもわかりやすいです。他の投資方法では、専門用語なども飛び交い、理解するのにも少し時間が掛かるし、実際の投資でもかなりの知識と情報が必要です。もちろん、腕時計投資でもある程度の知識や情報は要りますが、基本的なことを知っておけば大丈夫です。
相場情報を調査しやすい
腕時計を買う、値上がりしたら売るという腕時計投資では、相場情報の調査が重要です。それがわからなければ、高く売れませんが、その調査は現代ではそれほど難しくはありません。腕時計買い取り店では、ランクごとの相場を明らかにしています。買い取りサイトでも、査定額は簡単にわかります。
腕時計投資情報は増えつつある
腕時計投資をしている人の数はまだ多くはありませんが、その情報は確実に増えています。たとえば、日本初の腕時計投資家・斉藤由貴生さんが記した「腕時計投資のすすめ」という好著もあります。また、「腕時計投資.com」のような腕時計投資に関する有益な情報を提供するサイトもあります。
腕時計投資のデメリット
腕時計投資のメリットを見ると、早速始めてみようかしらという人も出てきそうです。しかし、物事にはメリットもあればデメリットもあります。そのデメリットをよく見てからでないと、安心して腕時計投資を開始できません。腕時計投資にどんなデメリットがあるのかこれから解説するので、メリットとよく比較して、実際に始めるかどうか考えてください。
短期間では収益をあげれない
短期投資で儲けが得られる方法もありますが、腕時計投資の場合はそういうわけにはいきません。買う、売るのサイクルにおいて、ある程度の間が必要です。そうしないと値上がりどころか値下がりしてしまう場合があります。では、どのくらい待てば値上がりするかですが、少なくても1年の期間は要します。
附属品を失くすと値下がりする
腕時計を買う場合には附属品が付いてきます。専用ボックスや保証書などですが、売る場合にこれらの付属品が付いていないと値下がりしてしまいます。したがって、附属品の管理も重要です。腕時計自体は大事に保管していても、附属品となると管理がいい加減になる場合がありますが、それでは値上がりは期待できません。
初期費用が大きい
ロレックスなどのブランド物の中古品を買うことで、腕時計投資をしていくのですが、中古品と言えでもかなりの値段がします。安物を買って、値上がりを期待すると言ってもそれは無理な相談で、ある程度の初期費用が掛かることは覚悟しなければいけません。したがって、ロレックスなどのブランド物を買う費用を準備しておく必要があります。
紛失・盗難のリスクがある
腕時計投資をする人は、買う腕時計を大事に保管するでしょうが、それでも紛失・盗難のリスクはあります。ただ、ずっと箱に入れて保管するなら、紛失リスクは少なくなります。しかし、自分で身につけるとなるとどこかに置き忘れるということも考えられます。特に外出時にアルコールなどを飲む場合は、要注意です。
盗難リスクにも気を付けなければいけません。家に泥棒が入った時だけでなく、置き忘れた場合でも、ロレックスのブランド物ともなれば、失敬する人も出てくるでしょう。
経済情勢に左右される
これは必ずしも腕時計投資にだけ当てはまることではありませんが、経済情勢に左右されます。買うことになった腕時計が値上がりすると思っていたのに、経済情勢の変動で値下がりしてしまったということはよくあります。おおよそ投資というものにはこのリスクが避けては通れませんが、腕時計投資も例外ではありません。
腕時計投資・買う際のおすすめブランド
腕時計投資のメリット・デメリットがわかったところで、今度はおすすめのブランドを紹介しましょう。いざ腕時計投資をしようと思っても、どこのブランドがおすすめなのか知らないと、手を出せません。そこで、これはおすすめであるというブランドを厳選して紹介します。参考にしてください。
価値の下がりにくいロレックスがおすすめ
高級時計を販売しているのはどこのブランドかと聞かれて、真っ先に思い浮かべるのがロレックスです。ロレックスは、技術・素材などにおいて世界トップクラスで、時間経過によっても品質が落ちません。そのために、価値が減じないどころか、使用後でも値上がりするものが多いのです。そういう意味では、ロレックスは一番のおすすめブランドです。
ロレックスのおすすめ腕時計①デイトナ
ロレックス製品には珍しくクロノグラフが付いているのが、デイトナです。しかし、クロノグラフが付いているからだけでこの腕時計がおすすめなのではありません。希少価値、性能、デザインのどれをとってもトップクラスです。中古品で買うにしても、値上がりする確率が非常に高いのです。
ロレックスのおすすめ腕時計②GMTマスター
ロレックスのGMTマスターもおすすめの一品です、定価の倍以上で販売されていて、中古品で購入しても大きな値上がりを期待できます。デイトナほどではありませんが、人気度も非常に高いです。まさに腕時計投資のための腕時計と言えるでしょう。このGMTマスターの中では、ツートンカラーのベゼルが特におすすめです。
世界一のブランドと言われるパテックフィリップ
ロレックスほどの知名度はありませんが、世界一の時計ブランドと称されるのがパテックフィリップです。愛好者も多く、腕時計の価値も非常に優れていて、一時期必ず値上がりするとまで言われました。そのパテックフィリップ中で、おすすめなのがノーチラスで、ヴィクトリア女王やアインシュタインも好んで使っていたと言われています。
着実な人気を誇るオーデマピゲもおすすめ
オーデマピゲというブランドをご存知の方は少ないでしょうが、着実な人気を維持しています。その秘密は、130年以上家族経営をしていることです。その一貫した姿勢に共感する経営者も多くなっています。そのオーデマピゲの腕時計の中で、おすすめの一品はロイヤルオークです。確実な値上がりを期待できる製品です。
低価格な投資をしたいのならチュードル
ロレックスの創業者が一般庶民向けに作ったのがチュードルというブランドです。一般庶民向けということもあり、低価格な商品が多く、安い金額で腕時計投資をしたいという人におすすめのブランドです。しかし、低価格と言っても品質が悪いわけではなく、部品の多くがロレックス製です。
歴史と伝統のあるヴァシュロン・コンスタンタン
ヴァシュロン・コンスタンタンも世界のトップクラスの高級時計メーカーです。スイスにあるメーカーで、創業は1755年と古く、長い歴史を誇っています。それだけに、時計の品質は折り紙付きで、しばらく寝かせておくことで高く売れます。ただし、買う場合のお値段が高めな点に注意しましょう。
今後の価値上昇の見込みがあるブライトリング
同じくスイスのブランドがブライトリングです。こちらの創業は1884年で、もともとはクロノグラフを専門としていました。そのブライトリングの製品の中でおすすめなのがナビタイマーで、特に初期モデルには今後の価格上昇の見込みがあります。腕時計投資にも非常に適した製品です。
腕時計投資におすすめのブランドはたくさんある
腕時計投資におすすめのブランドをいくつか紹介しましたが、ほかにもたくさんあります。腕時計投資を専門に扱った「腕時計投資.com」というサイトでも、とても多くのブランドを検索できるようになっています。その中から一番おすすめなところを探すのは大変ですが、よく勉強をして、知識を蓄えれば、いいブランドがきっと見つかるでしょう。
腕時計投資・需要と供給
ブランド物腕時計と言っても、需要と供給のバランスで価格が大きく変動します。値上がりすることもあれば、値下がりすることもありますが、需要と供給のバランスをどう見るかが、腕時計投資の成功のポイントです。その際に、これだけは押さえておきたいというポイントがあるので、紹介します。
人気・生産中止が大事なポイント
ブランド物腕時計の需要と供給バランスを見るうえで、一番のポイントになってくるのが人気です。人気が高い商品は、需要が多いということであり、今後の値上がりを期待できます。ただし、人気と言っても一時的な人気ではダメで、長期にわたって需要が多いことが条件です。ブランド物は供給量は少ないので、人気が維持できれば、高く売れます。
もう一つのポイントは生産中止です。ただでさえ供給量が少ないブランド物が生産中止ともなれば、価格が否が応でも上がります。ただ、生産中止情報は公表されませんが、時計雑誌などをコンスタントにチェックしておけば、情報取集できます。
腕時計投資・仕入れ先と売り先
実際に腕時計投資を始めようということになったら、仕入れ先と売り先を決めなければいけません。いい仕入れ先と売り先を見つけることも、腕時計投資が成功するか失敗するかの分岐店になるので、選択は非常に重要です。そこで、おすすめの仕入れ先と売り先を紹介します。これを見れば、成功に一歩近づきます。
仕入れ先①ネットオークションも可能
簡単なブランド物腕時計の購入方法に、ネットオークションの利用があります。ネットオークションの場合、生産終了品が出品されているケースもあり、うまく購入できれば、価格の値上がりの可能性もあります。ただし、中には偽物を出品する人もいるので、出品者情報やこれまでの評価などのチェックを忘れないでください。
腕時計専門店でブランド物腕時計を買うという方法もあります。この方法のいいところは、多少価格が高くても、いい品を紹介してくれることです。専門家である腕時計屋さんが知識と経験を駆使して、信頼できる本物を提示してくれます。
仕入れ先②新品は並行輸入品
腕時計投資で買う腕時計は、基本的に中古品ですが、新品を買ってはいけないということではありません。質のいい新品なら、時間経過とともに価値が上昇することもあり得ます。その新品を購入する場合、日本代理店を経ないで、並行輸入したほうがいいです。6割程度の価格で購入できる場合もあるからです。もちろん、保証付きです。
売却先:時計専門店・ブランド専門店
腕時計投資のために買った腕時計は、時計専門店、ブランド専門店などに売ります。専門家が目利きして、高い価格で買ってくれる場合もあるでしょう。もう一つの売り込み先として、ネットオークションがあります。この場合、腕時計投資の専門家だけでなく、一般人も加わっているので、案外高く売れることもあります。
最近は、ブランド物腕時計を売る場合の査定もしやすくなっています。メールやLINE、査定申し込みフォームなどに必要事項を入力するだけで、査定をしてくれるところも多いので、売り込む際に各社の比較ができます。
腕時計投資・注意点
腕時計投資は単純な投資方法ですが、単純だからと言って、注意点を守らないと大きな失敗をしてしまいます。そうなれば、損失も大きくなり、後悔することになるでしょう。そんなことになっては困るので、これだけは押さえておきたいという注意点を解説します。実際に腕時計投資をする場合は、その注意点を生かしてください。
①初心者は5万円前後から
ブランド物腕時計は中古品と言えども、かなり高額です。そのような高額商品に最初から投資をした場合、失敗した時のダメージが大きいです。そこで、腕時計投資初心者は、5万円前後の腕時計から始めるといいでしょう。このくらいの金額の腕時計なら、値上がりしなくても、損害は小さいし、自分でも身につけて楽しめるメリットがあります。
②大きい金額の場合
大きい金額の腕時計を購入して、投資をする場合は、その時計の材質にも注目しましょう。特に純金製の腕時計の場合は、時計そのものの価値だけではなく、金の価値でも売値が左右されます。つまり、純金製の腕時計のほうが、他の材質の時計よりも高く売れる場合があって、お得なのです。
③適切な価格で中古品の仕入れ
中古品と言えども高額になりがちなブランド物腕時計ですが。少しでもいい条件で購入するためにも、販売店と良好な関係を築いておきましょう。つまり、1回だけその店を利用するというのではなく、何度も腕時計を購入していいお客になっておくのです。そうすれば、適切な価格でブランド物腕時計を売ってくれます。
④腕時計の投資期間
高級ブランド物腕時計を購入して、儲けを得ようと思ったら、少なくとも1年、できれば3年以上寝かせておきたいところです。しかし、ただ単に手っ取り早く儲けたいというのなら、ネットなどで、購入後1~3か月後に転売することもできます。それほど儲けが多くなくても構わないのなら、この方法でいいでしょう。
⑤腕時計仕入れ時の金額に注意
これは腕時計投資のデメリットでも取り上げたことですが、投資に使う腕時計は高額です。ある程度初期費用を準備しておかないと、投資そのものが成り立ちません。したがって、一般人には手が出しにくい投資方法ですが、儲けが少なくていいというのなら、低価格の腕時計を購入して、売るという方法もあります。
⑥値下がりしそうな腕時計に注意
腕時計投資で成功するためのポイントの一つは、人気がある商品を買うことですが、その人気が一時的なものでは成功とはなりません。その場合は、いずれ値下がりしてしまうので、人気の持続度は非常に重要です。また、芸能人が使用したというだけで人気が出ている商品も、その人気が長続きしないので、値下がりします。
⑦金の相場の影響を受ける事も
腕時計の材質に注目するべきだというお話をしましたが、純金製の腕時計は金相場の影響を受ける場合があります。つまり、金相場の状況によっては、時計の価値よりも金の価値で販売価格が決められることがあるのです。そうなれば、かなり高額に売れる場合もあり、金相場の状況はとても重要です。
ブランド物腕時計がなぜ投資対象になるのか?
ここからは、ブランド物腕時計がなぜ投資対象になるかを説明しましょう。一般に販売されている時計ではなく、ブランド物が投資対象になるのはそれなりの理由があります。ただ、有名だから、人気があるからというだけではなく、ほかにも理由はありますが、その理由を見ると、ブランド物腕時計を買いたくなるかもしれません。
①半永久的に使える時計が多い
ブランド物の腕時計のうち、機械式のものは半永久的に使えるものが多いです。メンテナンスは必要ですが、使える期間が長いということは、それだけ価値が減じないということです。ただし、すべての機械式腕時計が半永久的に使えるということではなく、ロレックスなどのブランド物に限られます。ロレックスには、なんと30年もの修理保証が付いています。
芸術作品としての価値がある
腕時計は時間を知るための道具です。しかし、ブランド物腕時計には、その用途だけではなく、芸術作品としての意味が加わっています。つまり、ブランド物の腕時計は、絵画や骨とう品と同じく、鑑賞する価値もあるということです。それだけに、時間が経過しても価値が減じるどころか、値上がりするものもあるのです。
流通量が少なく需要が高い
ブランド物腕時計の需要と供給のバランスについてはすでに説明しましたが、ブランド物の多くは職人が丹精込めて手作りしています。そのために製作数も少なく、あまり市場にも出回りません。つまり希少価値が高いということであり、それが時間経過によって値上がりする要因となっているのです。
腕時計投資が失敗するのはどんな時?
腕時計投資をすれば、うまく儲かる場合もあります。情報を丹念に集め、売れ筋商品を購入し、タイミングがぴったり合えば、購入価格よりも売却価格のほうが高くなることもあり得ます。ただし、すべてのケースでそうスムーズに進むとは限りません。失敗して、損をしてしまう場合があるので、そのケースを紹介しましょう。
失敗パターン①人気のない商品を買う
腕時計投資の基本は、安く買って、高く売るです。しかし、高く売るためには、人気があって、需要の高い商品を購入しなければいけないということです。その選別に失敗すると、腕時計は値下がりします。つまり、損失が出るということであり、腕時計投資そのものが何の役にも立たなくなります。
失敗パターン②メンテナンスをしない
腕時計を購入しても、ある程度の年月なら、特にメンテナンスの必要はありません。しかし、長い年月が経つと、故障や劣化の可能性が出てきて、メンテナンスの必要性が増します。ところが、そのメンテナンスをいい加減にしたために、高級ブランド時計の価値が減じてしまう場合があり、そうなれば値下がりします。
失敗パターン③急いで売る
投資用腕時計を購入した場合は、寝かせる期間が必要ですが、それが待てずに急いで売ってしまう人がいます。しかし、短期間でブランド物腕時計が値上がりするとは考えにくく、購入価格よりも安い値段で売る場合がほとんどです。腕時計投資をするのなら、ある程度忍耐力も要ります。
腕時計投資は値上がりしやすい物を目利きする力が必要
ここまで、腕時計投資とはどういう投資方法なのか、腕時計投資の手法、メリット、デメリットなどについてお伝えしました。腕時計投資は、投資方法の中でも単純なものですが、いくつか注意点があります。その一つが値上がりしやすいものを目利きすることで、それができて初めて、収益を得られます。